月曜日, 7月 4, 2022
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昔「アダルトチルドレン」、今「毒親」 《続・気軽にSOS》109

【コラム・浅井和幸】おかげさまで、浅井心理相談室はこの6月で20周年を迎えます。様々な方にご支持いただき、本当に感謝しております。以前相談に来られた方からのご紹介で来談されるケースや、相談をして元気になったので精神保健福祉士を目指したいとか、公認心理師やカウンセラーになりたい―といった話を聞くと、とてもうれしくなります。

といっても、「浅井のようになりたい」という言葉を聞くと、うれしい反面、「もっと上を目指した方がよいよ。君はもっと大きな可能性を秘めている」と思いますし、正直にそう伝えます。

相談室を開いたころ高校生だった来談者も、すでに30代になって再び来談されることもあります。皆さん、本当に立派になられて感慨深いものがあります。70代の方もいましたので、あの方はもう100歳を超えるのかぁ―などと考えることもあります。

20~30年前、アダルトチルドレンという言葉を頻繁に目にしました。この言葉はもともと、アルコール依存症の親の元で育った子供が、大人になって様々な支障が出てくるという概念です。その意味が広がり、機能不全家族で育った人が様々な生きづらさを抱えていく―という意味にもなりました。医学的な診断名ではありません。

相談の場でも多く耳にしたものですが、最近では「毒親」という言葉に置き換わっていると感じます。毒親は「親ガチャ」とセットで聞くことも多いですね。これらの言葉の登場に、気持ちが軽くなった人もいるでしょう。こんなにつらいのは自分だけではないのだという仲間意識、訳の分からない苦しさから「毒親に育てられた子ども」に属せたという安心感です。

これは、どこの病院に行っても、何も悪くないと医師に言われ苦しさが続く中、うつ病とか難病などの病名がつくことで、何となく治療法があるのだろうという救われた感覚に似ているのだと思います。カサンドラ症候群という、アスペルガー症候群のパートナーを持つ人の苦悩もこれに似ていますね。

苦しい人に接する人が今とは違う言動をする

しかし、ここからが大きな問題なのです。原因がわかった(つもりになって)、そこで安心して、苦しみ続けてしまうこともあります。というよりも、苦しみ続ける人の方が多いかもしれません。

原因や悪者探しが解決には大切なこともありますが、気持ちを軽くして生活するには、そこに向かうための手段が必要です。親、パートナー、はたまた世界が変わるまで何もせずに耐え忍んで待つという方法を否定するつもりはありません。しかし、今起こっている事象に変化を起こすには、自分自身がささいなことでもよいので、変化することがより効果的です。

それは周りの人にも言えます。苦しいのならば苦しい人が変わればいいではなく、苦しい人に接する人が今とは違う言動をすることが大切です。批判は大切だと思います。ですが、多くの人が、いや、1人でもよいから、自分の言動が変われば周りに変化を及ぼせることに気付くとよいと思います。(精神保健福祉士)

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