金曜日, 4月 17, 2026
ホームつくば国保改革めぐり、つくばの乱 議会が意見書可決 「他市町村分も負担」

国保改革めぐり、つくばの乱 議会が意見書可決 「他市町村分も負担」

【鈴木宏子】国民健康保険(国保)の運営が今年4月、市町村から県に移行する制度改革をめぐって、県が昨年11月に市町村に示した保険料などの仮算定の数値が波紋を広げている。「(県が示した数値は)到底市民の理解が得られない」などとして、つくば市議会は11日、見直しを求める意見書を全会一致で可決した。

仮算定でつくば市は、2018年度に必要な保険料総額(国保の全体事業費)が一人当たりに換算して3117円増加し、一人当たりの年間額が県内一高い13万191円になるという数値が示されたことを受けた動きだ。

意見書は市議会文教福祉委員会の橋本佳子委員長が提案した。市民が払う国保税を現行のままと推計した場合、一般会計からの繰り入れの著しい増加が見込まれるなどとして、県に対し、積算根拠を明確に説明すること、保険税の引き上げとならないよう財政措置を講じることなどを求めている。議会では「つくば市が他市町村分を負担している」などと仮算定を批判する意見も出た。市も議会と足並みをそろえ、見直しを求める要望書を共に15日に県に提出するという。

一方、市民が実際に支払う国保税がいくらになるかはまだ決まっておらず市は3月議会に提案するとしている。

新制度への移行に向けて、県は昨年3月、県国民健康保険制度移行準備委員会(委員長・兪和茨城大教授)を設置し、市町村代表も加わって、保険料や運営をどうするかについて検討を続けてきた。保険料は県内統一でなく市町村ごとに算定していくことが決まり、昨年11月28日の第4回会合で各市町村の保険料を仮算定した数値が示された。

2018年度に必要な保険料総額が17年度より増加する市町村はつくばのほか龍ケ崎、常陸太田、那珂、牛久の5市で、39市町村は減少する。一方、一人当たりに換算すると保険料が増加するのが33市町村、減少するのは11市町村となる。つくば市は保険料増加額も県内で最も大きい約9632万円となる。

ただしあくまでも仮算定で、今後、1月下旬までに本算定が示され、各市町村は一般会計からいくら繰り入れるかを決めて国保税を算出する。

2018年度国民健康保険料総額の仮算定の数値
市町村 一人当たりの必要保険料総額(円) 前年度と比較した18年度の増減額(円)
1 つくば 130,191 3,117
2 八千代 130,005 ▲4,074
3 守谷 128,813 ▲3,885
4 境町 128,570 2,110
5 かすみがうら 126,011 ▲1,291
6 坂東 125,508 3,005
7 稲敷 124,694 ▲14,049
8 大洗 124,339 2,977
9 行方 122,994 ▲6,841
10 神栖 121,989 1,495
11 筑西 121,636 2,912
12 美浦 121,397 ▲6,107
13 古河 121,075 2,899
14 下妻 120,572 2,887
15 鉾田 120,062 356
16 茨城 119,515 2,861
17 東海 119,429 2,859
18 小美玉 119,008 ▲4,510
19 水戸 118,977 2,849
20 常総 118,605 2,839
21 土浦 117,540 2,814
22 桜川 117,523 2,814
23 五霞 117,509 2,813
24 ひたちなか 116,841 2,798
25 那珂 116,371 2,786
26 結城 113,885 2,726
27 北茨城 113,401 ▲1,861
28 鹿嶋 112,733 1,354
29 笠間 111,682 1,649
30 石岡 111,278 2,664
31 日立 111,262 ▲28
32 常陸大宮 111,171 559
33 つくばみらい 110,143 2,637
34 潮来 109,948 2,632
35 阿見 109,128 2,612
36 高萩 108,574 2,600
37 河内 108,186 ▲21,369
38 常陸太田 107,175 2,566
39 大子 106,596 ▲11,536
40 龍ケ崎 106,002 2,538
41 利根 101,519 2,430
42 取手 99,263 2,377
43 牛久 98,851 2,366
44 城里 97,311 2,330
県平均 116,719 1,304
※激変緩和措置実施済み
※第4回茨城県国民健康保険制度移行準備委員会資料より作成

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

ロボッツ、越谷に今季4連敗

男子プロバスケットボールBリーグ1部(B1)の茨城ロボッツは15日、ホームのアダストリアみとアリーナ(水戸市緑町)で越谷アルファーズ(本拠地・越谷市)と対戦し70-87で敗れた。茨城は今季越谷に4戦全敗、通算成績は15勝38敗で東地区11位。次節は18・19日、西地区首位の長崎ヴェルカとホームで対戦する。 2025-26 B1リーグ戦(4月15日、アダストリアみとアリーナ)茨城ロボッツ 70-87 越谷アルファーズ茨城|15|15|22|18|=70越谷|26|26|16|19|=87 茨城は第1クオーター(Q)で越谷にいきなり11点の大差をつけられた。第2Qもこの流れを引きずり、前半終了時に点差は22にまで開いていた。「3ポイントを最初1、2本決められたとき、自分たちがアジャストして止めることができず、後半も続けられてしまい、攻撃のリズムがつくれなかった」と陣岡流羽の反省。「こういう試合では細かいディテールが重要になると思い、前半はいろいろ調整しながらやっていたが、やはり試合の最初からしっかりプレーしなくては」とクリス・ホルムヘッドコーチ(HC)。 序盤のターンオーバーやスチールで波に乗り損ねた部分もあるが、特に大きかったのは相手チームのジョーダン・ナタイに第1Q後半だけで4本の3点シュートを決められたこと。ナタイは現役ニュージーランド代表のフォワードで越谷には3月に加入したばかり。この日は8本の3点シュートと1本の2点シュートを沈め、シュート成功率は90%に達している。 対して茨城のチーム得点は、2点シュートでは26本中17本を決めたが、3点シュートは35本中9本、フリースローは15本中9本というホームアリーナとは思えない低調ぶり。ただし後半は修正し、ある程度持ち直すことができた。 「オープンな状況なのになぜか打たず、また何か別のことをしようとしてミスが増えたり悪い結果につながることが多い。攻撃に関してはオープンになったら積極的にシュートを打っていこうと話しており、アグレッシブに攻めれば決められるだけの力は持っている」とホルムHCの分析。 守備についても後半は盛り返し、ディフェンスリバウンドやスチールの数が目立って増えた。「よりフィジカルに戦うことを意識し、さまざまなプレーに対してしっかり守ることができた。水曜日のゲームで疲れが残っていても、守備では小さな精神的ミスも許されない。切り替えなど細かい部分をもっと大事にしながら取り組んでいきたい」 この日の観客数は4143人。2021-22シーズンにB1へ昇格して以来、通算40万人を突破した。「40万人もの方々に見に来ていただけたことはとてもうれしい。勝っていても負けていても時間やお金を費やして来て、常に応援してくれるブースターの皆さんには本当に感謝しかない。皆さんのために最後の最後まで戦い、高いパフォーマンスを見せ続けることが自分たちの義務。そういうチームを作り上げてきたことを証明できるよう、今季残り7試合も全力を尽くしたい」とホルムHCは誓う。(池田充雄)

筑波大近くの「薔薇絵亭」《ご飯は世界を救う》72

【コラム・川浪せつ子】数年ぶりに筑波大学近くのロシア料理店「薔薇絵亭(バラエテイ)」(つくば市天久保)を訪ねました。「ずいぶん前からあるお店ですね」とお聞きすると、今の場所では40数年になるそうです。その前は近くの建物にテナントで入っていたとか。筑波大は創立53年ですが、そのころ開店したお店は多かったようです。 「ナターシャプレート」を注文しました。ナターシャって?トルストイの長編小説「戦争と平和」の主役ナターリアの愛称ですね。「マーシャのつぼ焼きプレート」のマーシャはマリア(女性の名前)の愛称だそうです。「マーシャと熊」というロシアの人気アニメの名前が付いたプレートもあるんですね~! ロシア料理の代表は、寒いお国柄で、温かな煮込み料理ボルシチ、ビーフストロガノフ、つぼ焼き、ピロシキ。寒いからか、お酒はアルコール度の高いウオッカ。そのお国の食べ物を通して、気候、文化が見えてきます。 日本は海に囲まれているから、魚介類を使ったお料理、おだしの文化。そして湿度の関係から、発酵食品がいろいろあるのだと思います。でも、日本は南から北に長いので、ご当地のお料理に幅がありますね。 「百万本のバラ」? お店の名前「薔薇絵亭」。思い出したのが「百万本のバラ」という歌でした。ロシアの歌謡曲を日本語に訳して、加藤登紀子さんの持ち歌になっています。そこから店名を取ったのでしょうか。当て字が面白いですね。 ロシアで思い出すものもう一つ、「おおきなカブ」という、今でも読み継がれているロシア民話です。私が幼稚園に通っていたとき、このお話のおばあさん役をしたことを覚えています。最後に「やっと、カブは抜けました」でおしまい。みんなが一緒になってカブを抜くことができるというお話です。 そう、みんなで力を合わせたら、困難なことも解決できる。昔から言い伝えられてきたのではないかな。世界中、ケンカしないで、みんなで力を合わせたら、温暖化や紛争も解決できる…かもね。(イラストレーター)

46人の100作品を一堂に 「茨城現展」始まる 県つくば美術館

個性を尊重し自由な表現活動を行う美術家団体「現代美術家協会茨城支部」(佐々木量代支部長)の第42回茨城現展が14日から、つくば市吾妻、県つくば美術館で始まった。同支部会員など約46人の美術家による油絵、デザイン、立体作品、工芸、写真などさまざまなジャンルの作品計100点が一堂に展示されている。佐々木支部長は「具象よりも抽象の方が多くなっている。その中で若い人がどんどん伸びていっている」と話す。 同協会は1948年に創設され、全国で約400人の作家が所属している。「現展」は関西、名古屋でも移動展が開催されるほか、全国16支部で地域展が催されている 佐々木支部長の水彩画は「混沌からの飛び立ち」というタイトルで、F80号を2枚重ねた縦1.46×横2.24メートルの大きな作品。「現代は混沌とした状態が続いている。早く良い世界になって欲しい」という思いを込めた。絵は鳥をイメージしたものを切り張りなどしながら抽象画としてまとめた。完成まで1年を要した。 会場には本部賛助作品として、渡辺泰史さん、八幡一郎さんの作品が飾られ、ほかに前支部長の佐野幸子さん、元JAXA筑波宇宙センター地球観測研究センター長の福田徹さんの作品が飾られている。福田さんは、「光の競演」など宇宙をテーマにした写真などを出品した。 昨年に続き、つくば市の筑波山麓で有機農業をしながら絵を描いたり演劇活動をする障害者施設「自然生クラブ」の知的障害者が描いた作品も展示されている。「自然生クラブ」で絵画を担当する安部田奈緒美さんは「NHK Eテレの『あがるアート』という番組に出たことがきっかけで現代美術家協会からオファーをいただいた。(知的障害者たちの)色彩豊かな絵を見て、アカデミックな教育を受けた方はびっくりする。ぜひ皆にも見に来てほしい」と話す。 会場を訪れた市内に住む善里賢子さんは「知り合いが出展しているので、毎年来ている。絵は詳しくないけれど優しい感じがしてとても良い」と語った。(榎田智司) ◆同展は14日(火)~19日(日)まで、つくば市吾妻2-8、県つくば美術館で開催。開館時間は午前9時30分~午後5時(最終日は午後3時まで)。入場無料。問い合わせは電話029-876-0080(同茨城支部)へ。

詩劇「憎しみは愛によって止む」《映画探偵団》99

【コラム・冠木新市】現在、詩劇コンサート・つくばシルクロード2026「憎しみは愛によって止む」(5月16日)の準備をしている。 1月25日、つくば市北条・宮清大蔵での「北条芸者ロマンの唄が聞こえる」終演後、観客のスリランカ人から話があると言われ、その夜、台湾料理店で会った。スリランカを代表する歌手クリシャンタ・エランダカさんが来日するので、コンサートをプロデュースしてほしいということだった。「4月に開催したい。ぜひに」と懇願され、了承してしまった。 ところが、5月連休まで会場がどこも空いていなかった。結局、昨年「雨情からのメッセージⅲ/空の真上のお天道さまへの旅」でお世話になったサンスイグループの東郷治久代表に相談し、山水亭(つくば市小野崎)の宴会場が借りられることになった。 「北条芸者〜」の後始末をしながら、このコンサートの企画を練った。クリシャンタさんはスリランカでは有名な方だが、日本では知られていない。さて、どうしたものかと考えた。以前、コロナで公演を中止した金色姫伝説をスリランカのチャンナウプリ舞踊団で企画したとき、スリランカのことを調べたことがある。日本にとって大恩のある国なのだ。 終戦後の1951年、日本が五つの戦勝国に分割統治されそうになったとき、国連で、セイロン(当時)の財務大臣ジャヤワルダナ氏が「憎しみは憎しみによって止まず、愛によって止む」とのブッタの言葉を引用し演説したところ、参加者が感動し、分割構想が廃案となり、日本は独立することができた。 さらにセイロンは対日賠償放棄までしてくれた。ふと、今年がサンフランシスコ講和条約75周年目に当たることに気が付き、「これと関連付け、良いものができないか」と思った。 「憎しみは愛によって止む」は、ブッタの言葉をテ一マにした2部形式の詩劇コンサート。第1部「終わりの始まり」は、講和条約の話を舞踊と映像で構成する。第2部「平和の里を訪ねて」は、スリランカ共和国になった翌年1973年に生まれたクリシャンタさんの人生と同国の現代史を重ねて歌で構成する。 『…ハリウッドに最も嫌われた男』 構想を練りながら、憎しみと愛について考えていたとき、伝記映画『トランボ ハリウッドに最も嫌らわれた男』(2015年)を思い出した。 脚本家ダルトン・トランボは、1950年代に共産党員だったため赤狩りに遭い、映画界から干されてしまう。観客からコ一ラをぶっかけられたり、引っ越した家のプ一ルに隣人からゴミを投げ込まれたり、数々の嫌がらせを受ける。しかし、市民や業界人から憎まれても、トランボは怒りにまかせて対応したりはしない。 B級映画会社に売り込み、安い値段で脚本を引き受け、変名で次々と脚本を書き上げる。赤狩りされた仲間にも仕事をあっせんし、脚本の直しまで引き受け、抵抗を続ける。誰も憎まず、知恵と粘りで困難に立ち向う。トランボが怒り出すのは、バスタブにつかり脚本を書いているところに娘が入って邪魔した時だけだ。 「ローマの休日」「スパルタカス」「栄光への脱出」「フィクサ一」「パピヨン」「ジョニ一は戦場に行った」。トランポの描く主人公は実にたくましく忍耐強い。 「憎しみは愛によって止む」の愛とは、知恵、勇気、忍耐から来るものではないだろうか。予算も人材も時間も足りないイベントだが、トランボを見習って取り組んでいる。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家) <お知らせ>朗読者養成講座「つくつくつくばの七不思議」(参加費無料)講師:冬木周一(朗読家)日時:4月25日(土)午後1〜3時場所:カピオ小会議室1対象:朗読芝居に興味ある方主催:一般社団法人スマイルアップ推進委員会