月曜日, 6月 15, 2026
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「人はアルカリ性体質の動物」《邑から日本を見る》162

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腸内細菌などを学ぶ常陸農協の健康サロン

【コラム・先﨑千尋】牛久市にお住まいの長谷山俊郎さんから表題の本をいただいた。彼は私と同い年。農水省の研究機関で農村組織や地域活力などの研究を行ってきた。そのころからの知り合いだ。

長谷山さんは2003年に「日本地域活力研究所」を設立し、地域の活性化支援を行い、食と健康の解明に力を注ぎ、執筆や講演活動を続けている。本書は、健康や食に関する著書の6冊目で、「アルカリ性体質にすれば病気を生まない」など5部から成っている。なるほどそうだと思いながら通読した。

人間は誰でも達者で長生きしたいと願っている。私たちの平均寿命は戦後に随分延びたが、どこの病院も混んでいる。高齢者が集まると病気やけがの話になることが多い。薬漬けだと言う人もいる。医療費も年々増加し、健康保険料と合わせて私たちの家計を圧迫している。

長谷山さんは、この本で「食べ物でアルカリ性体質にすると、ほとんど病気にならない。がんもコロナもインフルエンザにもかからない。虫歯にもならない」ことを具体的に書いている。以下、この本から、大事だ、基本だと私が思ったことを抜き書きしてみよう。

がんやコロナは酸性環境を好む

現生人類は百数十万年前からほとんど生の植物を食べていた。植物はアルカリ性食材なので、それによって体を維持する機能が形成された。アルカリ性体質がいいというのは現在も変わらない。酸性の肉などを消化、分解、吸収する機能が備わっていない。

がんやコロナウイルスは、酸性環境を好み、アルカリ性の環境下では生きていけない。現代人は、肉や卵、魚、加工食品、チーズ、コーヒー、甘い菓子などを好んで食べるので、体質が酸性に傾き、がんなどにかかりやすくなる。

国立がん研究センターの調査によると、食事の酸性度が高いほど死亡リスクが上がる傾向にある。死亡リスクを高めないためには、肉、牛乳、加工食品などを減らし、野菜、果物、豆類、海藻類、キノコ、発酵食品を多めにとる。

虫歯、歯周病の予防と治療も、同じように、私たちの身体をアルカリ性体質にすることだ。長谷山さんは、坐骨神経痛、神経炎、リウマチ、痛風の原因は「肉食」だと言う。

腸内細菌を健全に保つことが大事

長谷山さんの腸内細菌の話も面白い。最近、テレビや新聞記事で腸内細菌のことが報道され、ああこのことかと思って見ている。腸内細菌とは、ヒトや動物の腸の内部に生息している細菌のことだ。種類は諸説あるが500~3万、概数は100~1000兆個。

食べ物は口で細かく刻まれ、食道、胃、十二指腸を経て小腸に運ばれる。その過程でアミノ酸やブドウ糖、脂肪酸などの栄養素に分解され、体内に吸収される。吸収されなかった食物繊維などは大腸に運ばれ、腸内細菌がこれを食べ、ミネラルと水分が身体に吸収され、残りが便として排出される。食物繊維が多ければ腸内細菌が元気になり、私たちの健康維持に寄与してくれるというのだ。

腸内細菌は、肥満や便秘の改善、発がん物質の抑制、脳機能の維持などの働きをしてくれている。腸内細菌を健全にしておくには、殺菌消毒は少なめに、抗生物質は多用せず、加工食品は控えめに。そのような私たちの日頃の注意によって、医者に行かないで健康でいられる暮らしができる。

そのヒントを、本書(B5判240ページ、素人=そじん=社発行、1400円+税)はたくさん用意している。(元瓜連町長)

筑波山麓に地ビール 「つくばブルワリー」オープン

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作り立ての地ビールを提供するつくばブルワリーの延時社長。奥は醸造所

筑波山麓のつくば市筑波、旧筑波鉄道筑波線(1986年に廃線)筑波駅隣りに23日、地ビールを製造、販売する「つくばブルワリー」(経営はペブルス社)がオープンした。醸造所は5月から稼働し、すでに同社飲食店の二の宮店や市内の酒店などで販売している。醸造所からビールを直売するスペースを設け、作り立てをその場で味わうことができる。

筑波山の地下水を使って醸造する。醸造所の能力はこれまでの5倍強だという。缶ビールも製造する。全国展開し、大手スーパーなどを通じて幅広く売り込むという。

23日オープンしたつくばブルワリー

新施設は敷地面積約1360平方メートル、建物の延べ床面積約195平方メートル。クラウドファンディングを利用し、賛同者から寄せられた約530万円を事業資金の一部に活用した。

同社の延時崇幸のぶときたかゆき社長(42)は山口県生まれ、水戸市で育った。2010年 につくば市に転居し映像制作会社を立ち上げた。17年つくば市が「つくばワイン・フルーツ酒特区」の指定を受け、当時、市内でワイン醸造を手伝う中、「ビールを醸造するブルワリーがない」と20年9月に起業した。

今回、筑波山の地下水を利用し、筑波山の入り口で醸造したいと、二の宮店内にあった醸造所部分を移転し筑波山麓に新設した。今後は北条米、小田米、福来みかん、ブドウなど筑波山地域の特産品を使ったビールにも挑戦していく予定だ。

販売中の缶ビール3種

旧筑波駅は現在、筑波山口と呼ばれ、つくば駅からコミュニティバス「つくば北部シャトル」、山麓を周回する「つくばね号」、桜川市から「ヤマザクラ号」などのバスが行き来する。自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」の休憩所にもなっていて、地域の交通拠点の一つになっている。筑波鉄道が走っていた1970年代ごろは、筑波山中腹の神社や山頂に向かう観光客を迎える飲食店や土産物店が並び、にぎわっていた。

延時さんは「ブルワリーでは作り立てのクラフトビールが味わえる。これからいろいろなところで飲めるようになるので、楽しみにしてほしい。もっとたくさんの人に知ってもらえればうれしい。何より筑波山麓の活性化が一番」と話す。筑波山麓には造り酒屋のほかワイナリーが2件があり、今後、連携していくことも検討していくという。(榎田智司)

◆つくばブロワリーの場所は、つくば市筑波2980-1。開店は土日曜の正午~午後6時。問い合わせは    電話029-879-9882へ。

変わりゆく公務員宿舎映す2つの作品展 つくば美術館

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つくば在住の美術作家、河津晃平さん

解体が進むつくば市内の公務員宿舎に焦点を当てた映像と写真などによる二つの作品展が同市吾妻、県つくば美術館で、同時開催されている。市内在住の美術作家、河津晃平さん(27)と、つくば出身の作家、松﨑綱士さんによるもの。変化する研究学園都市の姿を異なる視点で捉えた作品が並ぶ。

建物が持つ「気配」を表現

第1展示室で開かれているのが、河津さんによる「あなたの灰の中の骨へ 骨の中の灰へ」。役目を終えて解体を待つ公務員宿舎が持つ「気配」を、写真や動画、オブジェなど約30点を通して表現する。

福岡県出身の河津さんは2015年、筑波大進学を機につくばに来た。卒業後は東京芸大大学院に進学し、修了後はつくば市を拠点に作家として活動を続けている。

今回の展示作品のモチーフとなった公務員宿舎への関心は、筑波大在学中、教員に連れられ解体現場を見たのがきっかけになった。住む人がいなくなった無数の空き部屋から人が暮らした痕跡を取り除いた時に何が残るのか。その先で感じる気配を感じたかった。

大学時代は自転車で国内外を旅していた河津さん。作品制作のスタートは、学部時代に制作した1本の映像作品だった。7分28秒の作品には、大学内の教室や廊下、集合スペースなどから人が消えた無人空間が映し出される。主に、コロナ禍で学生がいなくなった大学内で撮影した。非日常の中で河津さんは、静寂に包まれたかに見える場所から聞こえてくる音に気がついた。自動販売機や空調、屋外で揺れる木々の音。それまで気づかずにいた空間にある多様な「気配」に美しさを感じた。その感動が、河津さんの、その後の制作活動の原点になった。

制作活動の原点となった映像作品「Room for」も上映されている

今回展示されている作品制作は、許可を得て、200軒あまりの公務員宿舎の空き部屋を訪ね、その中で約100軒の部屋で人の痕跡に向き合うように室内を清掃することから始まった。その様子は動画として記録し、解体される宿舎の映像とともにスクリーンで流される。また、掃除を経た室内の写真が大判プリントで壁面に展示される。

河津さんは「(作品の)モチーフである空間が解体を迎えるという現実にどう向き合えばよいか考えるようになった」という。そして「都市が新陳代謝しているのを前にして、この街に暮らす一人として、それをただ傍観するのではなく、どんな眼差しを向けられるのか。そこにどう参加しアプローチができるのかを作品を通じて一緒に考えていけたら」と話す。

解体される「故郷」を記録

第2展示室では、つくば市出身の作家、松﨑さんが記録した、解体される宿舎の写真と映像作品約50点が展示されている。6、7歳まで自身が暮らしていた「故郷」の記録でもある。「個人的に記録しておきたい」と考えたのがきっかけという撮影は、2018年から始まり、コロナ禍を経て23年末まで続いた。写真作品は、細部まで鮮明に記録することができるフィルムの中判カメラを使用した。

解体されて空き地となった公務員宿舎跡地を撮影した松崎さんの作品

「ロケットには宇宙人が住んでいるという噂があった」と話す。自宅があった宿舎からもよく見えたという、つくばエキスポセンターに現在も立つ高さ約50メートルの実物大のH2ロケット。90年代に過ごした街の記憶が、解体途中の建物の背景に写される。

来場者からは「何気なく横を通っているだけでも、公務員宿舎があるだけで良かった」「まだ住めた。もったいなかった」という声もあったという。松崎さんは「人が暮らすことがなくなっても、地域にはそこを拠り所にする人がいるのだと知った。意味がある場所だった」と感じたと話す。近所に暮らしていた人との思わぬ再会があったのも、つくばで展示をしたからこそだった。

写真には、自身のノスタルジックな感情はあえて入れずに客観性を大切にしたという。「何かメッセージがあって撮ったわけではないが、記録として見て、何かを感じてもらえたら」と松崎さんは呼び掛ける。(柴田大輔)

◆河津さんによる作品展「あなたの灰の中の骨へ 骨の中の灰へ骨」は、県つくば美術館第1展示室で6月30日(日)まで。松崎さんによる作品展「アーキテクチュラル・パリンプセスト」は、同第2展示室で23日(日)まで。それぞれ、開場は午前9時半から午後5時まで。最終日のみ午後3時まで。月曜休館。入場無料。

初めてのシンガポールで感じたこと 繁栄の下支え《文京町便り》29

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土浦藩校・郁文館の門=同市文京町

【コラム・原田博夫】5月末、シンガポールを初めて訪れた。ロータリークラブの国際会議(2024年、シンガポール)に参加するためである。

参加者総数は約1万4000人、日本との移動時間や時差の少なさの関係か、日本からの参加者が約2400人で最大、次いで(次期会長=2人目の女性=の出身国である)米国の約2300人、台湾の約2100人と続く。市内中心部のコンベンションセンターでの開催で、会場の収容力などには目を見張るものがあった。

シンガポール地域は1963年9月、マラヤ連邦、サバ、サラワクと合併してマレーシア連邦としてスタートするも、主として中国人とマレー人の間での人種間・政治的な軋轢(あつれき)が高まり、1965年8月、マレーシアから追放される形で独立し、シンガポール共和国となった。

シンガポールの特色は、こうした人種・宗教の多様性に加えて、植民地時代の遺産も巧みに文化的魅力に仕上げている点だろう。

英国人トーマス・ラッフルズが1819年に上陸し、ジョホール王国から許可を受けて建設された商館跡地には彼自身の像が立って、最大の観光スポットになっている。中華系入植者がマレー系女性と結婚した家庭をプラナカンと呼ぶそうだが、近くには、その富商を再現した博物館や、国立博物館が立地している。

後者の展示には、20世紀初頭にはアヘン中毒の住民がいた歴史だけでなく、日本占領(1942~45年)を決定づけた山下奉文将軍と敵将パーシバルの会談の写真・説明も掲示されていて、その前のベンチには英国人とおぼしき中高齢者数名がビデオ説明に聞き入っていた。

近代以降のシンガポールは、その時々のリーダーの知恵と決断力で、さまざまな難局を突破してきた。外務省の情報(2024年6月4日現在)によれば、面積720平方キロ(東京23区よりやや大きい)、人口564万人(うち、シンガポール人・永住者は407万人)、民族は中華系74%、マレー系14%、インド系9%。

言語は、国語はマレー語だが、公用語は英語、中国語、マレー語、タミール語である。宗教は、仏教、キリスト教、イスラム教、道教、ヒンズー教である。

人種・宗教・文化の多様性を維持

数日間の滞在では、その裏側まで見ることはできなかったが、日曜日の昼下がりに市内中心街を移動していると、公園の木陰の芝生に20代~40代の女性が、数十人単位で座り込んで、食事をしている様子を目にした。特に騒音を出すわけでもないが、実に楽しげで、中には踊りや歌声も混じっていた。

聞くところによると、彼女たちはカンボジアからの期間限定の労働移民で、多くはここで家政婦として就労しているとのこと。彼女たちにとって、日曜日は週1度の休息日なのだ。

また、道路際には、大きなコンクリートブロックが相当数並べられていて、それを作業車で、並べ替えている様子も見受けられた。これは8月の建国記念行事のための、市内中心部での会場設営の準備作業のようだった。その作業に従事しているのは、多くはパキスタン人男性労働者だそうだ。

要するにシンガポールは、人種、宗教、文化の多様性を維持しながらも、政治的独立性と経済的魅力を日々高めてきたわけである。グローバル化・高齢化・少子化に歯止めのかからない日本の今後にとって、参考になる点も多いように感じた。(専修大学名誉教授)

農業で国際ビジネスマッチング JICA筑波

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企業などから農業機器の説明を受ける研修生たち

国際協力機構筑波センター(JICA筑波、つくば市高野台)で21日、アフリカやアジアからの研修生に向けて、民間企業が自社製品や事業を紹介するビジネスマッチング企画「農業共創ハブ」が開かれた。研修生は主に母国の政府機関から派遣され、同センターで活動したり各地の大学で学んだりしている。帰国後の両者の関係発展を期待し、途上国が抱える農業分野の社会課題の解決に繋げる試みだ。企画は2020年から始まり、今回で6回目。

この日集まったのは、農業分野で国際的に活動する県内外の12社。日本電気(NEC)は、同社による農業生産に関するデータを1カ所に集約するプラットフォーム「クロップスコープ」を紹介し、衛星画像や各種センサーのデータを基に農地の環境を可視化するサービスを説明した。集まった研修生からは自国で同技術が生かせるか質問が飛び交った。

つくば市梅園に本社を置く、人工衛星からのデータを活用した情報サービスを提供するビジョンテック(山本義春社長)は、同社による農業情報サービス「アグリルック」を国内での導入例をもとに紹介した。人工衛星技術を用いた営農支援システムで、衛星から届くデータをもとに、ほ場ごとの生育状況を把握し、適切な肥育や収穫の管理、病害虫や気象災害対策に役立たせることを目指している。同社海外製品担当の八木浩さんは「気候変動が起きる中で、慣行で作物を管理するのが難しいことがある。衛星情報を基に、ほ場ごとに生育を管理することで、適切なタイミングで追肥や収穫をすることができる。安定して高品質な農作物の生産につなげたい」とし、今回の企画について「アフリカなど実際に自分では行けない国の方と直接やりとりできる機会でとても貴重」だと話した。

精米機や石抜き機などの農業機械を開発・製造するカンリウ工業(長野県塩尻市)の藤森秀一社長は「現地では、販売するコメに、除去されない小石などが混ざっていることが多いと聞く。きちんと異物を取り除き、精米することで品質が上がり良い値段がつけられる。収入の向上と生活改善につながるはず」とし、「企画に参加するのは4回目。ここでの出会いが縁で、現地の方とオンラインでやりとりするなど関係が進んでいる。10年前から海外への展開に力を入れている。各国の政府職員とつながる貴重な機会。長い付き合いになれば」と話した。

ボツワナからの研修生ソロフェロさん(右)とナミビアからの研修生シシリアさん

各社のブースを回ったボツワナ農業担当省庁の農業普及員を務めるJICA研修生のソロフェロさんは、最も印象に残ったのは中古農機具の輸出を手掛けるマーケットエンタープライズ(東京都中央区、小林泰士社長)だとし、「機会化が進んでいないボツワナで新品は高い。中古は魅力的。メンテナンスもしっかりしているので安心感があった。小規模な農地が多いので小型のハンドトラクターがあると生産力が上がると感じた」と話した。ナミビアで農業普及員を務める研修生のシシリアさんは「企業から直接話を聞ける機会は初めて。農家の役に立つ情報ばかりだった。帰国後、情報を共有して国の役に立てたい」と語った。

中古の農機具の展示も行われた

農業県の特色を生かした取り組み

企画を担当したJICA筑波の西岡美紀さんは「農業県に拠点を置いていて、途上国からの研修員は年間700人ほどが来る。民間や大学にも研修以外でもJICA筑波を利用いただき、つくばをハブにして農業分野で途上国と民間企業がつながれたらと思い、立ち上がった企画。研修員にとっても企業から話を聞くことは非常に有益なこと。企業も研修員から意見を聞いて、製品開発に活かしてもらっている。企業同士、政府機関で働く研修生同士のネットワークづくりの場にもなっている。来年も開催する予定。多くの方に関心を持ってもらいたい」と語った。(柴田大輔)

古民家ゲストハウス「江口屋」《日本一の湖のほとりにある街の話》24

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イラストは筆者

【コラム・若田部哲】もうじき夏の行楽シーズン、霞ケ浦周辺観光をお考えの方も多いかと思います。今回はそんな方にピッタリ、2020年オープンの古民家ゲストハウス「江口屋」さんのご紹介です。施設を運営する「株式会社かすみがうら未来づくりカンパニー」代表の今野さんに、その魅力と今後についてお話を伺いました。

2016年、今野さんたちは江口屋道向かいの歩崎公園内に「かすみマルシェ」と「かすみキッチン」を整備。この土地ならではの様々な食や物産、水辺や自転車のアクティビティ、そして果樹やレンコンなどの収穫体験プログラムなどを通し、地域の魅力を発信していました。そのコンセプトを引き継ぎつつ強化するため、宿泊体験を組み込んだのが江口屋だそうです。

明治後期に建てられた建物に一歩足を踏み入れると、土間と重厚な柱・梁(はり)が印象的な空間が広がっています。既存の年を経た部材と、新しい素材をバランスよく組み合わせた施設内は、リノベーションのお手本のような仕上がり。

ソフト面も充実しており、まき割り体験や、裏庭でのBBQ、囲炉裏(いろり)端で楽しむ地場の素材を生かした夕食、備え付けの自転車での湖畔のサイクリングと、様々な楽しみ方が可能です。また「最高の朝に出会える宿」のキャッチコピーが示す通り、霞ケ浦からのぼる朝日は最高!

1棟貸しの「水郷園」もオープン

そして、2023年より加わった新たな楽しみが、同じ敷地内にオープンした「江口屋醸造所」のクラフトビール。かつて造り酒屋だった江口屋の歴史を継承する商品とするべく、2020年から準備を始めたのだそうです。

看板商品のペールエール「澤乃不二」には、かつての江口屋で販売していた商品ラベルを復刻して使用。ビタリングホップとしてアイダホ7を用いた爽やかな味わいと、この土地のストーリーが楽しめる、味も見た目も素敵な逸品です。そのほかにも、かすみがうら市産のユズやブルーベリーを素材として用いたフルーツビールなど、地域を楽しめるラインナップを展開しています。

今後も、地域に観光で何ができるかということを念頭に、人を呼び込み、地域が潤う仕組みづくりを続けていきたい、と語る今野さん。なんとこの夏には、江口屋から続く高台の上に、かつての別荘をリノベーションした、完全1棟貸しの新たな宿「水郷園」がオープンとのこと。ちらと中を拝見しましたが、霞ケ浦にこんな素敵な眺望があったのかと驚く仕上がりで、こちらも実に期待大!

その土地ならではの景色や雰囲気をブランディングし、地域に潤いを生み出す今野さんの挑戦は、まだまだ続きそうです。(土浦市職員)

<注> 本コラムは「周長」日本一の湖、霞ケ浦と筑波山周辺の様々な魅力を伝えるものです。

これまで紹介した場所はこちら

光と影の間を見つめる 沖縄出身の与那覇大智さん、つくばで個展

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沖縄出身の画家・与那覇大智さん

沖縄県出身で、つくば在住の画家・与那覇大智さん(56)の個展が21日からつくば市二の宮公園前のギャラリーネオ/センシュウで始まった。新作を含む25点が展示されている。本土復帰前の沖縄に生まれ、本土と沖縄の間で揺らいだ自身に向き合い作品を作り続けた。描き出すのは淡い階調で表す光と影。「両者は不可分。二分されるものではない」と語る。

表現できない美しさ

歴史ある建物から見えた、中庭の金網に差す木漏れ日。38歳を迎える2005年、作家としての今後に悩んで渡った米国で見た光景に心を奪われたー。

1993年に筑波大学大学院を修了した与那覇さんは、つくばを拠点に作家活動の幅を広げていた。しかし、単調化する日々に先の見えない不安に襲われる。環境を変えようと、文化庁の制度を利用し1年間、米国の古都フィラデルフィア市に渡った。同市のペンシルバニア大学で、研究対象としていた戦後の抽象表現主義について学ぶことになった。だが渡米早々に訪ねた美術館で見た作品に違和感を感じた。期待していたものを感じられず、研究対象に興味を失っていく。そんな時に目にしたのが、下宿先の中庭にある金網を照らす木漏れ日だった。「いつかこの光を描きたい」という思いが込み上げた。

しかし次の瞬間、与那覇さんは自分の心に釘を刺す。「自分が『金網』を描くと、発するメッセージが米軍基地と結びつく」。沖縄出身であることが、純粋な美しさを表現することを難しくした。その後、この日出合った光と金網を作品として発表するのに10年を要した。試行錯誤する中で与那覇さんは自身のルーツと向き合い、納得できる作品を作るための技術を磨いた。

本土復帰と「金網」の思い出

与那覇さんが沖縄県コザ市(現沖縄市)に生まれたのは、沖縄が米軍統治下にあった1967年7月3日、本土復帰の5年前だった。同市では1970年12月に、米軍支配に対する沖縄住民の不満が爆発する「コザ騒動」が起きている。

暴力と結びつくイメージの一方で、「金網」に寄せる子ども時代の思い出がある。当時、自宅近くに金網が囲む米軍のゴルフ場があった。与那覇さんは、金網の破れ目からゴルフ場に忍び込み、友人と野球をするのが日常だった。米軍関係者に見つかると追いかけられることもあったが、一緒に遊んでくれる人もいた。「大人になると『金網』が持つ意味は変わっていったが、個人の記憶の中では懐かしい郷愁とも繋がっている」と当時を思い出す。

本土復帰後は、急速に変わる故郷に子どもながらに翻弄された。1975年に開催された沖縄国際海洋博覧会(沖縄万博)に向けた開発が進んでいったのだ。「道路や建物が立派になり、下水道が引かれ、ボットン便所がなくなった」。暮らしの変化はそれだけではなかった。教育や日々の暮らしを通じて日本に「同化」していく復帰前後に生まれた世代と、復帰に複雑な思いを抱く親や祖父母世代との違いも生じていった。

新作の円形、楕円形の作品が並ぶ

「寄る辺なさ」を受け入れる

「展示でよく言われたのは『この青は沖縄の空、海ですか?』ということ。全く釈然としなかった」と与那覇さんは話す。モノクロに近い色合いの作品を展示すると、「君は沖縄なのに地味だね」と言われた。自身が背負う「沖縄」がどこまでもついてきた。

沖縄出身でありながら「日本に同化した人間」であることに複雑な思いを抱いてきた。「こっち(本土)にいると沖縄の人。沖縄に行くと、半分」だと感じてきた。自分に向き合う中で思い至ったのが、「『日本』と『沖縄』の二つはマーブル状で溶け合わずに自分の中に存在している。その感覚はより強くなり、アーティストとしての個性だと認識するようになった」ということだ。

米国で心を奪われた「金網」は、自分なりの方法で描き出し作品に昇華させた。陶芸や日本画にも用いられる技術を参考にし、アクリル画の下塗りに使う液体で格子状の金網をパネル全体に描き、網目を盛り上げた。

「盛り上げれば、何度その上に色を重ねても金網は残る。金網を気にせずにどんどん色を重ねられる。金網というものに対して、自分のパッションを込めなくていい。金網との距離を取れたことが自分には大きかった」と話す。それは、沖縄と日本の両方にアイデンティティを持つ与那覇さんなりの、沖縄との向き合い方でもあった。

「僕は沖縄と日本の間にいる。『寄る辺なさ』ともいえるこの状態をありのままで受け入れることで、問題を考え続けたい。沖縄の問題はなにも解決していないのだから」と話す。

6月23日、沖縄は戦後79年目の慰霊の日を迎えるが「沖縄では基地問題など直面する構造的な差別の傷がまるきり消えることがない。沖縄戦で受けたトラウマから今も不調を訴える人がいる。日本政府の冷酷な対応に、沖縄で起きていることの切実さは消えない」。

つくば市内の田んぼの風景がモチーフの作品も展示されている

自分を見つめる

同じく画家だった与那覇さんの父は、影の中にある色を探して表現していたという。「父の絵は僕がやろうとしていることと重なる。僕は光と影の間にあるものに引かれている。光を完全な希望とは捉えていない。光の中にある影を、影の中に見る光を描き出したい。光と影を丁寧に見つめることが自分を見つめる作業でもある。結果としてそれが世界とリンクすることがあるかもしれないと思っている」。

今回の展示は、つくばで開く20年ぶりの個展となる。これまでの大型作品とは異なる、直径20センチほどの楕円と円形の木製パネルに微細な点で多彩な光のグラデーションを描きこんだ作品が中心となる。初めてのチャレンジについて「四角ではできないことが、小さい画面で表現できると感じた」と話す。

与那覇さんは「沖縄からつくばに来て最初に感じたのは、亜熱帯の沖縄とは違う、中間色が多い色彩の豊かさ。つくばで四季の変化の大きさにも気がついた。沖縄ではわからなかった色にもたくさん出会った」と言うと、「とにかく色を見てほしい。自分なりにしっくりくる色がどこかにあると思う。細い筆で色を置くという、これまでやれなかったことをやってきた。その時々の光や気持ちによっても見え方が変わる。ゆったりと時間をかけて見てもらえたら」と呼び掛ける。(柴田大輔)

◆与那覇大智個展「手のひらと宇宙」は、6月21日㈮から 7月7日㈰、つくば市千現1-23-4 101、ギャラリーネオ/センシュウで開催。開館時間は正午から午後7時まで。月曜から木曜は休館。6月22日㈯午後5時からアーティストトークを開催。展示、トークイベント共に入場無料。問い合わせはメール(sen.jotarotomoda@gmail.com)で。

予約不要・参加無料 土曜観察会の魅力《宍塚の里山》114

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大池の堤防に立てた看板

【コラム・片山秀策】宍塚の自然と歴史の会では、毎週土曜日の午前中、農業用ため池の宍塚大池と池を取り囲む里山の自然と歴史を丸ごと観察する土曜観察会(通称シェラカップの会)を実施しています。この観察会の歴史は古く、1989年に会が発足以来35年間、予約不要、参加費無しの自由参加の活動として続いてきています。

年間の回数はほぼ52回で、正月、嵐や大雪などの荒天以外は、夏の暑さ、冬の寒さ、雨の中でも実施しています。距離約3.5キロを3時間かけて、コース上の色々なものを観察しながら歩いています。見るものがたくさんあるときには、時間を忘れてしまうことも多く、予定時間を大幅に超えることもあります。

観察コースは、会が作成した「宍塚里山散策マップ」に掲載されており、地図の番号順に進むと一周できます。集合場所は、観察会用駐車場で、会のWebサイトや「里山散策マップ」に掲載されています。マップは池の堤防のボックスに置いてありますし、会のWebサイトにも掲載されており、ダウンロードして印刷できます。

自然の移り変わりを体感

観察対象は、動植物全般になりますが、特に野鳥、昆虫、植物を重点的に見ています。宍塚の里山は、池、湿地、アシ原、雑木林、スギ・ヒノキの林、水田、畑などの多様な環境で構成されているので、生息している生物の種類も多く、茨城県の絶滅危惧種や準絶滅危惧種にも多く記録されています。

通年実施することで、自然の四季の移り変わりを体感することができ、長期間続けることで大きな気候の変化もわかります。また、太陽光発電所の建設による林の伐採などによる自然破壊など、里山を取り巻く社会環境の変化も知ることもできています。

観察会の記録は、会報「五斗蒔だより」に毎月掲載され、会のWebサイトでもブログ形式で沢山の写真と共に公開されています。思いがけない自然との出会いもありますので、是非一度、土曜観察会に参加してみてはどうでしょうか。(宍塚の自然と歴史の会 会員)

<参考サイト>

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▽土曜観察会はこちら

背景に新聞離れ 選挙公報、各戸配布検討を つくば市議会委員会が請願採択

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選挙公報の配布などについて議論が行われたつくば市議会総務文教委員会の様子=20日、つくば市役所

つくば市長選・市議選が10月に行われるのを前に、立候補者全員の経歴や政見を記載した「選挙公報」の各戸配布と紙面拡大を検討し予算措置を審議することを求める請願がつくば市議会6月定例会議に出され、20日開かれた市議会総務文教委員会(木村修寿委員長)で採択された。最終日の28日開かれる本会議で改めて審議される。市内に住む元大学教授の酒井泉さんが3日、請願した。

公職選挙法で選挙公報は、有権者の各世帯に投票日の2日前までに配布しなければならないと定められ、各戸配布が困難な特別の事情があるときは、新聞折り込みや市役所に備え置くなどができると定められている。選挙公報を新聞折り込みで配布している自治体が多い中、新聞購読世帯が年々減少し、どのように各戸配布するかが全国で悩みの種になっている。

同市は4年前の市長選・市議選で約5万9000世帯に新聞折り込みで配布した。4年前の世帯数は約10万8000世帯で、約55%に配布されたとみられる。費用は印刷費用が市長選・市議選各9万部で約270万円、配布費用は約5万9000世帯で約78万円の計約350万円だった。一方、今年4月1日時点の同市の世帯数は4年前より約2万世帯増えて約12万世帯、酒井さんが市内の各新聞販売店に聞き取りをしたところ、現在の新聞購読世帯は5万世帯を割り込んでいるとみられ、今年の市長選・市議選は4割程度の世帯にしか選挙公報が各戸配布されないとみられる。

20日の委員会で酒井さんは、複数の印刷会社やポスティング会社、郵便局などに独自に調査をして、ポスティング、郵便、区会配布などを組み合わせた複数の配布方法を提案した。印刷と配布費用については、紙面を大幅に拡大した場合、中心市街地やTX沿線など住宅集積地区をポスティング業者に委託し、旧町村部を区会にお願いすれば1220万円程度、区会に依頼せずポスティング会社と郵便局などに委託した場合、最大で2570万円かかるなどの試算を示した。

これに対し委員からは「新聞購読世帯が40%と低く(請願の)趣旨は分かる。多くの人に選挙公報がいって、多くの人に見ていただきたいが、区会にお願いすることは難しいのではないか」「趣旨は賛同するが実現可能かどうか、選管は大変な状況にあり、新たなプレッシャーをかけるのではないか」「請願は『検討』と言っており、検討は有意義」などの意見が出た。

採決では最初、趣旨採択の提案があったが賛成少数で否決となり、その後、請願そのものについて全会一致で採択となった。

市選管は「新聞購読世帯は毎年減っており、選挙管理委員会の委員からも(選挙公報の配布について)意見が出ている。予算をどれくらい掛ければいいのか、何%まで配ればOKかなどの指標はないので、選管でも議論をしたい」とした。(鈴木宏子)

私と社会をつなぐもの《電動車いすから見た景色》55

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イラストは筆者

【コラム・川端舞】ずっと現金で買い物をしていた私が、最近、スマートフォンのQRコード決済を利用するようになった。理由は、先日友人と遊びに行ったときに、友人がQRコード決済をしているのを見て、「なんだか、かっこいい」と思ったから。我ながら単純だと思う。

周囲の人から影響を受けて、何かに興味を持ち始めることが私は多い。例えば、女性だと思っていた高校の同級生が今は男性として生活していることを知ると、LGBTQをはじめとする性的少数者について調べるようになった。

また、行きつけの店で顔なじみになった人が、環境や動物保護を目的に、動物性の食品を避けていることを知ると、自分もビーガン料理に挑戦してみた。実際にやってみると栄養バランスをとるのが難しく、まだ試行錯誤している最中なのだが、自分でいろいろ考える過程がまた面白い。

ただ、周囲の影響で、自分から行動を変えてみようと思うことと、他者から無理矢理、行動を変えるように強いられることは違う。私の大切にしたいものを無視して、私を変えようとする人の言葉を私は聞きたくない。反対に、どんなに自分に強い思いがあっても、相手を無理に変えることはしないように気をつけたい。もちろん、他の人を傷つける言動は慎むべきだが…。そのさじ加減が難しい。

普通学校で育ったから

様々な背景を持った人たちとの関わりが、私と社会をつないでくれる。いろんな人と関わるのが楽しいと私が思えるようになったのは、ずっと普通学校で育った子ども時代の影響が大きいように思う。

社会には、自分のような障害児以外にも多様な人がいることを、子どものころから肌感覚で分かっていたから、今も多様な人と関わることを居心地良く感じるのだろう。特に最近は、出会った人たちとおしゃべりしながら、それぞれの考え方を伝え合うのが楽しい。そして、そんな自分を前より少し好きになった。

もちろん人と関われば、傷つけあうこともある。それでも、子ども時代、たくさんの同級生たちとの出会いから、人と関わり続けようとする力と、わかり合えたときのうれしさを、私は学んだのだと思う。(障害当事者)

88チームの対戦カード決まる 高校野球茨城大会

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常総学院の若林佑真主将

7月6日開幕

第106回全国高校野球茨城大会の組み合わせ抽選会が19日水戸市内で行われ、5つの連合チームを含む95校88チームの対戦カードが決まった。7月6日に開幕、開会式はノーブルホーム水戸で行われ、古河二高の池田魁主将が選手宣誓する。開幕第一試合は土浦二対下妻二の対戦となる。

大会はノーブルホーム水戸、ひたちなか市民球場、J:COM土浦、笠間市民球場の4会場で行われる。日立市民球場は改修工事のため使用しない。日程が順調に進めば27日に決勝が行われる。

熱中症対策として今大会も昨年と同様、3回、5回、7回終了後に給水タイム、クーリングタイムを実施する。

抽選会を見守る各高校の主将ら

午前10時から始まった抽選会は、昨秋と今春の成績により常総学院など16校がシード校となる。

今大会優勝候補の常総学院は、昨秋と今春、茨城大会を制覇し、秋の関東大会ではベスト4、春の関東大会では選抜王者の健大高崎を破って準優勝に輝いた。若林佑真主将は「3年間の集大成で甲子園を目標にやってきた。夏はしばらく勝っていないので、挑戦者の気持ちで守備から攻撃に繋げ、粘りのチームなので一戦必勝で戦う」と意気込んだ。

土浦日大の中本佳吾主将

昨年優勝の土浦日大は、昨夏の甲子園で4勝しベスト4に入った。中本佳吾主将は「甲子園で勝つことを目標にやってきた。春は得点が少なく投手を援護できず悔しい思いをした。全員野球で戦う」と力を込めた。

一方、つくば工科・サイエンスは来春につくば工科が閉校になるため連合チームで参加するのは今年が最後となる。坂田悠真主将は「つくば工科最後の大会なので、今までの先輩たちの思いを込めていい結果が出せるように精一杯頑張る」と話した。

つくば工科・サイエンスの坂田悠真主将

土浦工業は3年生が2人でレギュラーの半分が1年生。山口泰人主将は「やれることはやってきた。繋ぎの野球で初戦突破を狙う」と語った。

開幕第一試合の土浦二高は昨年、創部以来2度目の3回戦進出をし、今年は初の3回戦突破を狙う。鈴木晴人主将は「開幕カードに決まり驚いたが、やることは変わらない。自分たちの最大の力を発揮して全力で挑み、全員野球でチームのために全員が動き、考える野球をする」と抱負を語った。(高橋浩一)

開会式直後の第1試合で対戦する土浦二高の鈴木晴人主将(左)と、下妻二高の吉田真生主将

◆入場料は800円。中学生以下は無料、高校生は学生証を提示すれば無料。開会式と準決勝は水城高校野球部のグランドからシャトルバスが運行される。

「緑の地」故郷つくば《映画探偵団》77

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イラストは筆者

【コラム・冠木新市】つくば市の市章は、科学と自然を意味する青色と緑色の二つの「つ」の字を組み合わせ一つにしたもので、明るいイメージが広がり私は気に入っている。

映画の世界にも、2作品が組み合わさって相乗効果を上げているものがある。『仁義なき戦い 代理戦争』と『仁義なき戦い 頂上作戦』(映画探偵団22)や『ゴッドファザー』と『ゴッドファザーPARTⅡ』がそれである。1本でも面白いが、もう1本加わると内容が一層深まり面白さが倍増する。

2本の『マッドマックス』

ジョ一ジ・ミラー監督の『マッドマックス フュリオサ』(2024)を映画館で見た。自宅に戻ってすぐ、前作『マッドマックス 怒りのデス・ロ一ド』(2015)のDVDを見た。何度も見返してきた作品だが、これまでよりも理解が深まり一層面白く感じられた。

『フュリオサ』は『怒りのデス・ロ一ド』の前日譚(ぜんじつたん)の設定で、同じく核戦争後の世界を描いている。2作品はフュリオサを主人公にして話はつながっているのだが、2本は全く違うアプローチで作られていて、別物語と言ってもいい。

『フュリオサ』は、15年間の物語を5章仕立て2時間28分で、フュリオサが独裁者ディメンタスに母親を殺され、その敵をとる追跡の旅路を描いている。『怒りのデス・ロ一ド』は、3日2晩の物語を2時間で、フュリオサが亡き母と約束した故郷「緑の地」に戻るため、独裁者イモ一タン・ジヨ一から逃亡する旅を描いている。

フュリオサが関わる2人の独裁者の性格が異なる。ディメンタスは、亡き子どものクマの人形を肌身離さず身に付け絶望感にとらわれているが、陽気で屈折した複雑な性格の持ち主である。各派閥のバイカ一集団を組織しているが、管理能力はあまり高くなく、目先の戦略にはたけていても展望力はない。

一方で、イモ一タン・ジョ一は放射能に汚染されていない水を確保し「砦」を管理、救世主を名乗り部下に階級制を導入し支配している。

フュリオサは核戦争後の2人の独裁者の下で「緑の地」の秘密を胸に収め生きていく。フュリオサは「緑の地」という希望を持っているが、ディメンタスは絶望感しかない。同じく肉親を亡くした2人は、似た者同士だが全く生き方は異なっている。

『怒りのデス・ロ一ド』を見たとき、フュリオサが信じる「緑の地」などあるわけ無いと思えたが、『フュリオサ』を見ると、亡き母との約束を果たそうとの思いが強かったのだと分かってくる。「緑の地」とは「母親」そのものだった。

『フュリオサ』は、娘が母との約束を果たそうとする物語であり、ただの敵討ちではなかった。またフュリオサは、ラストで絶望感にあふれたディメンタスを殺さず、別の希望の形で生かす方法をとる。

つくば市:科学と自然

購入したパンフレットを読んでいたら、なんと『怒りのデス・ロ一ド』に暗い沼地が出てくるのだが、実は、そこが「緑の地」であると書いてあった。その沼地で一本の木を倒すシ一ンが描かれる。これが『フュリオサ』のラストの意味につながる。いやはやなんとも恐れ入った。

筑波山の麓に人工都市としてつくられた筑波研究学園都市つくば市は、一般的には科学都市で知られている。30年前つくばに移転して来たとき、緑にあふれた場所で気に入った。きっとこの地には科学よりも自然の緑を愛するフュリオサが育ってきているに違いないと感じている。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)

町の「光」を観る⑶《デザインを考える》9

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左はS町鶴光開発の7つの要素、右は切り株コンサートと日本国太鼓の提案(イラストは筆者)

【コラム・三橋俊雄】 コラム7(4月16日掲載)と8(5月21日掲載)では、S町における観光開発に向けた「光」の発見と、町民が主人公になれる地域づくりについてお伝えしました。こうしたプロセスを経て、町民が目指したい「観光」とは、来訪者と町民の触れ合いを通して、生きることの喜びを共に享受できるものであり、「町民の生きがいづくり」につながるものと確信しました。

観光開発の5つの理念

そこで、S町観光開発計画の基本理念として、以下の5つの柱が設定されました。①48の集落全体が輝ける観光地づくり、②集落の日常生活を分かち合える観光地づくり、③どの集落も一人一人が主役になれる観光地づくり、④暮らしを支えてきた自然と美しく付き合える観光地づくり、⑤郷土が培った知恵や伝統が息づく観光地づくり―です。

また、住民と来訪者たちとの熱い触れあいを目指していくために、図左に示した7つの観光要素、①楽しく集える町、②食を楽しめる町、③ものづくりのできる町、④暮らしを体験して自分を磨ける町、⑤学べる町、⑥買う楽しみのある町、⑦遊ぶことのできる町―が設定され、それぞれの具体的事例と、それを推進するために必要な様々なアイデアが提示されました。

例えば、「焼畑観光」については、短期計画として「焼畑見学とカブの種蒔(ま)き体験」「切り株コンサートと日本国太鼓(図右)」「秋のカブ摘み体験ツアー」など。中・長期計画としては、「焼畑シンポジウムの開催」「焼畑オーナー制度の導入」など。

まちづくりへの住民の意識

観光開発基本計画を策定した後、S町では「魅力ある集落づくり事業」が開始されました。まず、1カ月をかけて全集落を巡る「集落座談会」が開催され、事業の説明と意見交換がなされました。その後、各集落では「光」の発見・確認作業と、その「光」の磨き方についての検討が重ねられました。

筆者もいくつかの集落検討会に出席し、ある集落では、「日本国」という名の山へ向かう登山道があり、その脇に建つ朽ちた御堂(蔵王堂)の話がありました。その木造のお堂の改築には費用が掛かりすぎ、町からの補助金だけでは無理があるので、結局アルミサッシの扉を考えているとの話でした。

私は、「日本国山」は地元の誇りであり、登山道にそのような御堂が建てば、皆さんの誇りに傷がつくのではないかとの発言をし、最終的には、集落の方々が経費の不足分を出し合って立派な木造の御堂が完成しました。

翌年開かれた「フォーラム」では、ある集落の若者から「はじめ、集落づくりは行政がやるものだと思っていたが、この取り組みに参加して、住民自身がやるものだと気づいた」との発言がありました。「内発的地域づくり」とは、行政側の努力と住民側のそうした意識の醸成があってこそ、進められていくものだということを学びました。(ソーシャルデザイナー)

全国からトップ選手が参加 日本発祥 視覚障害者テニス大会

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2012年に洞峰公園体育館で開催された第12関東ブライドテニス茨城オープン大会の様子

22、23日 つくば 洞峰公園体育館

日本発祥の視覚障害者テニス「ブラインドテニス」の国内大会「第22回関東ブライドテニス茨城オープン大会」(主催 日本ブラインドテニス連盟関東地域協会)が22、23日の2日間、つくば市の洞峰公園体育館で開催される。ブラインドテニスは1980年代に視覚障害者の競技として日本で誕生し、世界30カ国以上で楽しまれている。今大会には全国から日本のトップ選手らが集まる。

3次元のスポーツ

宙を飛ぶボールの音を頼りにラリーを打ち合い、ボールの落ち際へラケットを持つ手をいっぱいに伸ばして打ち返す。まるでボールを目で追っているかのような激しいプレーに観客はぐいぐい引き込まれる。主催団体で事務局長を務める佐々木孝浩さん(43)はブラインドテニスの魅力を「見えていない中で、空中に浮いたボールを打ち合う『3次元』のスポーツ」だと話す。佐々木さん自身、視覚障害の当事者として競技に打ち込んできた。

ラリーをする佐々木さん

視覚障害者の球技はフロアバレーボールやサウンドテーブルテニスなど、床やテーブルといった平面を転がるボールを打ち合う2次元競技が多い。3次元競技のブラインドテニスは、バウンドしたり、回転したりする際にボールから聞こえる音を頼りに空中を行き交うボールを打ち合う。音が出る特殊なボールを使う。スポンジボールの中に入る金属球同士が、ボールの動きによって中でぶつかり音が出る仕組みだ。変化する音を頼りに選手はボールの位置を把握する。

「空中の音、バウンドした時の音で距離、位置、高さを推測する。回転も音で分かる。スライスをかけられると空中で音が消えることもある。打った時の音でいかにそこ(打点)に入れるか。平面に比べて難易度が高い一方で、他の競技では体験できない感覚を味わえる」と、佐々木さんは競技の醍醐味を話す。

試合は、視力や視野に応じて全盲の「B1」から弱視の「B3」まで3クラスに分かれて行われる。バドミントンと同サイズのコートには、テープで引かれたラインの下にタコ糸をはわせ、盛り上がる糸の感触を頼りに、選手は自分の位置を確認する。

競技は屋内で行われる

80年代に誕生、世界へ

主催団体によると、ブラインドテニスの始まりは1980年代。埼玉、東京、神奈川の障害者スポーツ関係者と視覚障害の当事者が中心になり、視覚障害者もプレーできるテニスの開発が進められた。1990年、国立身体障害者リハビリテーションセンター(埼玉県所沢市)で最初の全国大会が開催されたのが、競技としての始まりだ。2007年からは海外にも紹介され、現在までに5大陸30カ国以上に普及した。近年は国際協会が発足し、ヨーロッパを中心に毎年国際大会が開かれている。参加する日本選手は上位に食い込み、発祥国として世界をリードしている。

茨城大会の始まりは01年。当事者のメンバー有志と日本女子テニス連盟茨城支部の協力で始まった。当初はひたちなか市内の体育館を使用していたものの、11年の東日本大震災で会場が被災したのをきっかけに、同年からつくば市の洞峰公園体育館に移り、18年に牛久市で開催した以外は、洞峰公園での開催を続けている。20年、21年はコロナ禍で中止となった。

普及のきっかけに

現在、国内の競技人口は約300人。国内の代表組織である日本ブラインドテニス連盟では、全国各地で体験会を開いたり、国外へ赴いたりするなど競技の普及に努めている。同競技の地域組織で、今大会を主催する同連盟関東地域協会の杉本唯史副会長(46)は「大会を開く意義は、プレーヤーが競い合い、活躍の場を提供すること。同時に、プレーを色々な方に見ていただき、視覚障害の当事者に興味を持ってもらうこともある。『空中のボールを打つ』という迫力あるプレーを、当事者以外にも見てもらい、競技の魅力を伝えたい」と大会開催に込める思いを語る。同協会の新井彰会長(41)は「今大会には北海道から鹿児島まで、全国からトッププレーヤーが参加する。1試合目から高いレベルの選手同士のラリーが見られるはず。一人一人の独自のプレースタイルを築く選手たちの姿を見てもらいたい」と来場を呼び掛ける。(柴田大輔)

◆第22回関東ブラインドテニス茨城オープン大会は、6月22日(土)が午前11時から午後6時、23日(日)が午前8時半から午後4時まで、つくば市二の宮2-20 洞峰公園体育館で開催。入場無料。来場は事前申し込み必要。問い合わせは関東地域協会事務局(メール jimukyoku@kanto-bta.jpn.org)へ。

過去のいじめ問題 再調査を渋る土浦市《吾妻カガミ》185

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教育委員会が入る「ウララ2」ビル(左)と市役所が入る「ウララ」ビル

【コラム・坂本栄】土浦の市立中学校で起きた「いじめ問題」を本コラムで最後に取り上げてから8カ月がたちました。169「懸案に苦慮する市議会…」(2023年10月17日掲載)では、議会の文教厚生委員会が調査に乗り出すことを伝え、車いす中学生へのいじめの実態が解明されると期待していましたが、不発に終わったようです。

市民に冷たい市長回答

この問題が本サイトにアップされたのは9カ月前のことです。記事「いじめをなぜ止められなかったのか 保護者が再調査求める…」(23年9月3日掲載)では、息子さんが市立中在学中(2019年4月~2022年3月)に受けたいじめの実態が詳しく報じられています。

息子さんは市外の私立高に進み、今は中学時代のいじめからは開放されています。それにもかかわらず、保護者は、当時の実態を解明して再発防止の教訓にすべきだと考え、市教育委員会に再調査を求めました。しかし、市長の回答(22年6月15日付)は「… 既に、教育委員会からメール、電話、対面などで、ご回答およびご説明をさせていただいておりますので、改めて回答する事項はありません」と、門前払いでした。

そこで保護者は、教育行政をチェックする市議会の文教厚生委に、「うちの息子が(3年間も)経験したようなことが2度と起こらないよう、議会が市教育委をきちんと指導するよう要望する」文書(2023年10月2日付)を送り、議会の調査を求めました。

中途半端な議会の調査

保護者によると、この要望への回答(2024年3月28日付)が議会から届きました。その結論は、「…教育委員会の担当者の〇〇様に対する対応については十分なものと認められました。最終的に市が顧問弁護士の意見を仰いだ上で〇〇様への対応を終了した判断についても支持するものであります」と、再調査は不要とする市長の判断を是認しています。

私は、168「…いじめ回答拒否、個人情報保護が盾」(23年10月2日掲載)で、いじめに関わった生徒、対応した先生たちのプライバシー保護を理由に、再調査を渋る教育委や議会の姿勢に疑問を持ち、「…プライバシー保護を心配するのであれば、文教厚生委を非公開の秘密会にし、固有名詞をA、B、C、D…にすればよい」と提案しました。

ところが、文教厚生委は、保護者と息子さん、いじめに関わった生徒、問題に対処した先生たちを調査の場に呼ばず、「教育委員会およびこども未来部の担当者から当時の手続きの妥当性を中心に聞き取り調査を行った」だけだったそうです。話を聞いたのは、対応に問題はなかったと言い張る市の職員のみということですから、これでは調査の体を成しません。

議会は行政をチェックする議会としての仕事を怠り、教育行政を担当する職員に言いくるめられたようです。

市民<役所ファースト?

以上の流れから明らかになったのは、市はいじめ問題から逃げ回り、教育委の対応にミスはなかったと言い続けていることです。市民ファースト(第一)であるべき市政が役所ファースト(大事)になっているようです。市民からの疑問や苦情をかわすために弁護士を雇い、そのアドバイス=市の対応に問題なし=に頼るという守勢にも笑えます。

市の再調査見送り、議会の執行部追認もあり、息子さんのいじめ問題から教訓を引き出そうとする保護者の試みは頓挫しています。でも、調査を求めるプロセスで、市長、教育委、議会はあまり当てにならないという別の教訓を得ることはできました。(経済ジャーナリスト)

小貝川に架橋しアグリロード延伸を つくば・常総まちづくりの会が総決起大会

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総決起大会であいさつするつくば市の皆葉治郎共同代表

つくば市と常総市の境を流れる小貝川に架橋して、つくば下総広域農道(通称アグリロード)を直線的に延伸することを求める総決起大会が16日、常総市新石下の地域交流センターで開かれた。10万人を目標に署名を集め、道路を管理する両市長に延伸を求める陳情書を提出する方針を決めた。

アグリロード近くのつくば市上郷や常総市新石下地区など両市住民13人が発起人となって昨年11月「小貝川流域つくば市・常総市まちづくりの会」(皆葉治郎、篠崎孝之共同代表)を設立し、総決起大会開催を呼び掛けた。

陳情書は、圏央道が2017年に開通し常総インターチェンジ(IC)周辺の交通量が増える中、小貝川の長峰橋からつくば市の豊里中学校方面に向かう、アグリロード北側の県道土浦境線などが激しい渋滞となり、地域住民の通勤・通学に大変な障害となっているほか、災害時の避難経路確保など防災対策としても直線的な延伸が求められるなどとしている。

アグリロードは坂東市借宿とつくば市の市街地などを結ぶ。県が整備し2020年に全線開通した。事業終了後の道路管理は地元市に移され、現在、つくば市や常総市などがそれぞれ管理している。一方、つくば市上郷と常総IC近くの常総市収納谷(すのうや)間は直線的につながらず南に迂回し、小貝川の新福雷橋を通るルートになっている。

同まちづくりの会は、両地区で南に迂回するのではなく、小貝川と、常総市の八間堀川に二つの橋を架けて、上郷と収納谷間約2.6キロを直線的に延伸し両市を結ぶよう要望している。

一方、同会関係者によると、2.6キロを延伸するための事業費は二つの橋を架けるため総額200億円以上かかるとみられ、両市だけでなく国や県の補助金なども要請していくことが必要になるという。

来賓のつくば、常総両市長と国会議員ら

16日の総決起大会には、現在アグリロードを管理する五十嵐立青つくば市長、神達岳志常総市長のほか、永岡桂子、青山大人衆院議員、堂込麻紀子参院議員と、つくば市区と常総市・八千代町区選出の県議全員、両市の市議らが来賓として顔をそろえた。

まちづくりの会発起人で常総市の篠崎共同代表は「つくば市の上郷市街地活性化協議会と出会い、アグリロードがつくば市でも常総市でも(迂回ルートの)T字路になって止まっているという話になった。この区間がT字路なのは不自然。自然災害が頻繁に起こる中(水害時などは)避難先のつくば市に橋を渡らないと行くことができない。生活道路としても橋はなくてはならないもの。皆と一緒に架橋の実現に頑張っていきたい」と話し、つくば市の皆葉共同代表は「土浦境線の渋滞がどうにもならない。豊里中の先生方は毎日、自転車通学の生徒を誘導している。つくば市には間もなく(2027年完成予定の)陸上競技場ができ、両市発展する。陳情書10万人署名という目標を達成して、住民の力を国、県、行政にアピールしたい」などと話した。

永岡衆院議員は「(アグリロードは)農水省が事業費を出し、県が整備し、現在は両市に移管されている。国に『補助してね』というところまでもっていきたい」などと述べた。

今後のスケジュールについては、年内に署名を集め、年末か年明けに両市長に陳情書を提出する計画だという。

花と自転車とカフェ りんりんロード沿いに15日オープン 土浦

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カフェ「ビュルブ(blube)」店内

「駅」の役割を復活させたい

筑波山や霞ケ浦を結ぶ自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」沿いの土浦市坂田に15日、カフェ「ビュルブ(blube)」がオープンした。園芸店を営む坂田園芸(同市上坂田、完賀裕子社長)が地域の拠点として、サイクルショップと併設して開店した。

1987年に廃線になった筑波鉄道筑波線の旧坂田駅近くに立地する。同園芸会長の完賀ししが浩光さん(64)は、土浦市と合併前の旧新治村長を2003年から07年まで務めた最後の村長だ。同店について「地域の拠点としての役割を果たしながら、人、物、情報が行き交った『駅』の役割を復活させたいという思いがある」と話す。

園芸店とサイクルショップ、カフェがあるグリーンゲート

昨年11月、同所にある本業のガーデニングショップ「グリーンゲート」をリニューアルした。約3000平方メートルの広さがある。今年4月には自転車道を利用するサイクリストらが自転車の点検や修理をする「サイクルステーションサカタ」を同所に増築し、オープンした。今回、かつての店舗部分をカフェに改装し、園芸店と自転車店、カフェの3つの事業を実施する。50台分の駐車場も造った。

カフェは地元の野菜や果物などを使った地産地消の食材で。ドリンク、デザート、スコーンなどを提供する。コーヒーは本格派で、ジャガイモの冷製スープが絶品だという。坂田園芸はグラジオラスの球根を全国販売しており、店名の「ビュルブ」は球根という意味。

森の雰囲気がある緑のゲート

ガーデニングショップは、自社で育てた花や観葉植物を展示販売するほか、花の種子や球根、緑化樹木の生産・販売を行っている。店内は花や植物群で覆われ、文字通りグリーンゲートとなっている。

サイクルステーションは、自転車のレンタル、メンテナンス、ビンテージバイクの販売もあり、シャワー室などが完備されている。車で訪れて、同店からりんりんロードにサイクリングに出掛けることもできる。

サイクルステーション

完賀会長は「人の役に立てればという思いでサイクル店とカフェをつくった。カフェはどなたにも利用いただける楽しめる場所にした。『森をつくりたい』という会社の思いを体現したので、雰囲気を味わってほしい」と語る。(榎田智司)

◆カフェ「blube」は土浦市上坂田610 坂田園芸グリーンゲート内。営業時間は午前10時~午後5時。定休日は火曜と水曜。電話029-893-3177。

花火大会とドローンショー《見上げてごらん!》28

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左=とりで利根川大花火大会2023、右=花火搭載ドローンのテスト飛行(いずれもレッドクリフ提供)

【コラム・小泉裕司】月刊誌「日経トレンディ」(日経BP)は、ヒット商品やトレンド予測など時代の一歩先を見通した最新情報を発信する。表紙の特集タイトルが購入の決め手だ。2023年12月号は、2024年ヒット予測ベスト30を特集し、1位に「ドローンショー&空中QR」を選んだ。

3年ほど前、中国発「ドローン製のQRコード」映像がテレビ画面に映し出されたとき、思わず声が出るほど感動した記憶がある。

ドローンショー2023

ドローンショーは、色とりどりのLEDを搭載した多数のドローンを使い、空中に文字や形を描き、動きまで演出するエンターテインメントイベント。初めて見たのは、23年7月29日の「ふくろい遠州の花火2023」(静岡県袋井市)。

打ち上げ開始前のサプライズイベントとして、200機のドローンが大会名や風鈴、金魚など夏の風物詩を夜空に描いた。約10分間、花火待ちの観客は空を見上げ、歓声を上げた。

約2カ月後の10月7日、「大曲の花火 秋の章」(秋田県大仙市)では、500機のオープニングショー。ここの特徴は、スポンサー名を投影したこと。視覚による広告効果は、従来の場内アナウンスとは比較にならないだろう。

10月21日、「やつしろ全国花火競技大会」(熊本県八代市)では、ドローンで描いた熊本県のマスコットキャラクター「くまもん」と花火が競演するなど、工夫を凝らしたドローンショーが開催され注目を集めた。

「とりで利根川大花火大会」(茨城県取手市)も、昨年に続き今年もドローンショーを決定。常陸大宮市は、夏祭り・大宮祇園祭での競演を企画するなど、今後も広まりそうだ。

コロナ後の花火大会の危機

しかしながら、日経トレンディがドローンショーを今年のヒット予測1位に選んだ理由の1つに、花火大会とのコラボを取り上げているのは、煙火業界が置かれている厳しい現状が背景にあるようだ。

コロナ禍で花火大会が中止となり、煙火業者の存続危機に関わる厳しい情勢が続いたが、現在は大会の開催が増え、花火の受注はコロナ禍前の水準以上の業者も多いという。

一方、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で花火を発光させる金属や玉皮のパルプ材など原材料が高騰し、花火玉1発の製造費は2~3割増しになっているという。これまでと同様に大きな玉を上げると、大会の運営経費はまかなえないため、開催中止を決める花火大会もあるという。

ドローンショーが危機を救う?

そこで救世主となりそうなのがドローンショー。大手の運営会社、レッドクリフ(東京都港区)では、スポンサー名だけでなくロゴやメッセージ、さらには空中QRコードなどを組み込むことで、大会協賛企業の獲得にもつながると、花火大会運営者への積極的な営業活動を進めているという。

さらに「花火搭載ドローン」を大曲の煙火業者と共同開発したとの報道もあり、レッドクリフの佐々木社長は「今年は、さらに花火大会との競演を全国に広めたい」と力を込めた。

土浦でのドローンショーの開催予定は承知していないが、8月31日開催の「全国花火競技大会」(秋田県大仙市大曲)では、競技の合間に国内最大級1500機によるドローンショーを決定しており、今後、土浦、いや国内花火大会の試金石となるのかも知れない。

人間が芯(心)を込めて作る花火玉とプログラミングしたデジタルなショービジネスとのコラボは、これまで抵抗感があったのが正直なところ。だが、花火を見続けるために、背に腹は代えられないということか!

本日は、この辺で「打ち留めー」。「パッ パパーン!」。(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

関彰商事、強豪 常陽銀行破り初優勝 軟式野球茨城大会

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優勝が決まった瞬間、歓喜に舞う関彰商事ナイン

2024年度県民総合体育大会兼第78回国民スポーツ大会軟式野球競技茨城大会決勝が15日、常総市の石下球場で行われ、関彰商事が強豪の常陽銀行を3−0で破り初優勝を飾った。敗れた常陽銀行は前々回、第76回大会以来の優勝はならなかった。

軟式野球茨城大会決勝戦 15日 石下球場
関彰商事 0 0 0 0 0 1 0 2 0  3
常陽銀行 0 0 0 0 0 0 0 0 0  0

4月中旬から県北、県央、県南、県西の4つのブロックで予選を行った。勝ち抜いた16チームが決勝トーナメントに進み、国体予選代表を賭けて争った。

関彰商事は1、2回戦を完封でゴールド勝ち、準決勝では昨年の覇者、筑波銀行を相手に10−3で7回コールド勝ちし、初の決勝進出を決めた。一方常陽銀行も1、2回戦を完封でゴールド勝ちし、準決勝では原子力機構原子力科学研究所を3−0で破り4年連続の決勝進出を決めた。

決勝の関彰商事先発は、BCリーグ茨城アストロプラネッツに3年間所属していたエース矢萩陽一朗(土浦湖北高出身)。常陽銀行の先発は髙﨑雄太。両投手とも好投し、5回まで両チーム無得点が続いた。

6回表、石橋利生が先制タイムリーを放つ

6回表、関彰商事はヒットで出塁した田村和麻が飯田涼太のバントで2塁に進むと、2死後、石橋利生がライトに2塁打を放ち先制。8回には次の打者に繫ぐ気持ちで打席に入り、チェンジアップを狙っていたという芹澤祐馬(土浦日大出身)がライトポール直撃の2ランで突き放した。

芹澤祐馬(右)がホームイン

投げては矢萩が145キロの真っすぐの速球とカットボールを主体に9回119球、4安打4奪三振を奪う気迫のこもった投球で投げ抜き、チームを初優勝に導いた。

矢萩は「昨年、一昨年と常陽銀行に敗れ、勝ててなかったので、リベンジ出来てうれしい。(チーム内の)後ろの投手がいいので、打者1人1人、全力で行けるとこまで行くつもりでいた」と話した。

完封した矢萩陽一朗投手

敗れた常陽銀行の豊島賢人主将(藤代高出身)は「昨年は筑波銀行に負けて悔しい思いをしたので、今年は優勝を目標に、長野で開催された全国の強豪が出場する五味杯で優勝し自信を持って挑み対策もしていたが、後手後手で終わってしまった。相手の矢萩投手に好き放題に投げられてしまった」と悔しがった。

今年からキャプテンを務める関彰商事の飯田涼太主将は「初の決勝進出で緊張したが自信を持ってリラックスして試合に入れた。強い常陽銀行相手に勝てたことで新たな歴史をつくれた。国体予選では県代表として思い切り力を発揮したい。まずは1勝を目指す」と力を込めた。

閉会式で優勝旗を受け取る関彰商事

就任2年目で初優勝を果たした藤井楽監督は「ここまでコールドで勝ち続けてきたが、(決勝は)点が入らない苦しい中で矢萩が辛抱強く投げてくれた。今大会は打撃が良かったが本来の守備もしっかり守れた。チーム内の雰囲気が良くミスがあってもみんなでカバーし合ってやりたい野球をやることが出来た。国体予選ではうちの野球をやり一戦必勝で国体出場を目指す」と抱負を語った。

優勝した関彰商事は8月24日から山梨県で開催される関東国体予選に県代表として出場する。(高橋浩一)

準優勝の賞状を受け取る常陽銀行

親子で英会話《けんがくひろば》7

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写真は筆者提供

【コラム・佐久間健】研究学園駅近くに教会があるのをご存じですか? 今回は、教会で行われている「親子英会話」を紹介します。15年ほど前、つくば市に住んでいたカナダ人の宣教師によって始まりました。以来、未就園児が親子で集える場所の一つとして広がり、たくさんの親子が足を運んでくださいました。

現在の講師は、ドイツ人宣教師のシュテファンさんとララさんです。レッスンでは、フクロウのパペットが登場したり、ギターに合わせて歌ったりします。お二人の温かい人柄が魅力です。

最近は1~2歳の子どもが多くなりました。初めのうちは、恥ずかしがったり、眠かったりすると、あまり参加できません。それが、みんな1年もたてば元気よく入ってきて、歌や踊りに楽しく参加できるようになるのです。子どもの成長を見ることができるのはとてもうれしいですね。

毎回、30分ほどのレッスンの後はティータイム。子ども達が遊んでいるのを見守りながらおしゃべりして、和やかな時間を過ごします。

安心・安全、楽しく、気ままに

「君は愛されるため生まれた」という賛美歌を歌い、おやつを食べて、『見つけた子育ての喜び』という本を用いて子育てについて学んだり、聖書の言葉を紹介したりしています。

子育ての環境は時代とともに変化し、多様化してきました。しかし、子ども達一人ひとりに「君は愛されるため生まれた」というメッセージは変わりません。聖書にこうあります。「わたしの目にはあなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」

また、子育てする親は知恵深く、忍耐深く、愛をもってしつけることを学ばなければなりません。そのために励まし合いや、リラックスして分かち合える場が必要です。

親子英会話は、子どもにとっても、親にとっても安心・安全のところ。親子で楽しく英語を学び、子どもは自由に遊び、ママ達は気ままにおしゃべりする―そんな場所になることを願っています。(牧師)