月曜日, 12月 29, 2025
ホーム ブログ ページ 149

没後5年を前に蔵書など整理 土浦の専門学校に西谷隆義記念室

0
郷土資料などを収めた西谷隆義記念室=筑波研究学園専門学校(土浦市上高津)

土浦市上高津の筑波研究学園専門学校(TIST、佐久芳夫理事長)に2月、「西谷隆義記念室」が設けられた。理事長を務めていた西谷さんが2017年4月7日、76歳で亡くなってから、5年が経とうとしている。

同校のほか、霞ケ浦高校(阿見町)、総合科学研究機構(CROSS、土浦市)の理事長職にあり、アジア学生文化協会やつくばインターナショナルスクールをはじめとする教育や国際交流、福祉分野の諸団体の理事・評議員を務めていた。没後、勲五等旭日双光章を追贈されており、その保管場所を兼ねて蔵書などをまとめた資料庫の整備が進められた。

生前の西谷さん。フクロウの置物がある理事長室で=CROSS提供

記念室は学校1号館2階に約35平方メートルの広さで設けられた。生前の西谷さんが毎年開花を楽しみにしていた校庭の桜を望む小部屋に、理事長室にあった蔵書類が書架ごと整理され、愛用のデスク、筆記具などと共に移された。

蔵書は、郷土史はじめ歴史資料、地誌や民俗学関係の文献や図録、字典・辞書類など1000点を超える。学校関係者によれば、「中央省庁への折衝などで出張した際、神田神保町の古書店に立ち寄るのを楽しみにしていて、大事に持ち帰っては書架に並べていた」という。

土浦市選出の元県会議員だった西谷さんは、筑波研究学園都市の建設事業に初期から関わり、晩年まで教育に携わりながら、航空機産業創出や新大学システムを企図する地域振興に取り組んだ。その一方で、古代・中世の仏教が東国にどう伝わったかなどをたどる郷土史研究を精力的にこなした。古希記念の70歳で著した『霊峰筑波山と徳一大師―知足院中禅寺と筑波山神社』(茨城県郷土文化顕彰会、2012年)は地域社会の関心を集め、ちょっとした徳一(とくいつ、奈良時代の宗教家)ブームを巻き起こしている。

徳一関連の著作のほか、『21世紀筑波の軌跡』(STEP社、1998年)、『愚禿釈親鸞の行実(ぐとくしゃくしんらんのぎょうじつ)』(‎茨城新聞社、2017年)などに関わる手書きの原稿や出版時の校正紙なども保管。専門学校がマスコットにしているフクロウの彫刻や置物など、西谷さんが個人的に集めたコレクションも数百体、コーナーにまとめられている。

図書資料は現在閉架状態だが、専門学校では学生・教職員向けに貸し出すほか、研修室などに活用する考え。佐久理事長は「探求心のかたまりみたいな西谷さんは貴重な資料を膨大に残していかれた。その薫陶に触れられる、これらの資料を学校・学業の発展に役立てたいと考えている。記念室の開設が桜の季節に間に合ってよかった」と語っている。(相澤冬樹)

にわかに浮上した 3つのお願い 《続・平熱日記》104

4

【コラム・斉藤裕之】昔からお願いはなぜか3つと決まっている。今年で築20年になる我が家でも、にわかに浮上した「3つのお願い」。

1つ目は畳の入れ替え。洋風でもなく民家風でもない我が家にも、畳が7枚半ほど敷いてある場所がある。20年敷きっぱなし。昨年末、思い切って入れ替えることにした。若かりし頃に住んでいたアパートのかび臭い畳も懐かしいが、最近はほとんどがフローリング。

しかし、日本の風土に合ったサステイナボーなタタミフロアーはもっと見直されるべきだ。新しいイグサの色と香りで迎えた新年は、何ともすがすがしく感じられた。

2つ目は洗濯機。壊れたわけではないが、カミさんがそろそろ買い替えたいという。気が付けば、15年選手ということが分かった。ひとつ前のヤツはタッチパネルが作動せずに、いわば脳死状態となってしまったのを覚えている。

電気屋に行ってみると、乾燥機能もプラスされて、縦型やドラム式など、いろんなタイプのものがあって迷う。洗濯物も夫婦2人だとわずかな量だが、娘たちが孫を連れて帰って来ると、一気に増える。こういう場合は口を出さず、カミさんに任せるのがよい。

数日後にやって来た新しい洗濯機と入れ替わるように、古い洗濯機は引き取られていった。その時私は留守だったのだが、子供たちの重い柔道着なんかを一所懸命洗ってくれたことを思い出すと、引き取られていく洗濯機の後姿?に、カミさんは涙がこぼれそうだったとのこと。先代が脳死なら、今回は勇退というところか。

新洗濯機は「なんちゃら方式」が売り

新しい洗濯機は、洗濯槽にシャワー状の水流が自慢の「なんちゃら方式」が売りらしい。しかし前のヤツと比べてとても静かで、いや静か過ぎて、本当に洗っているのか不安にさえなる。カミさんは自慢の方式をその眼で見たいと思ったらしいが、シャワーのような音こそすれ、作動中はフタを開けることもできず、その仕事ぶりを確認することはかなわない。

「まるでツルの恩返しね。私の働いているところは決して見ないでくださいね、みたいな」とカミさんが言うので、私はこの洗濯機を密かに「おつう」と呼ぶことにした。

3つめは給湯器。留学時の経験から、風呂の追いたき不要論者である私だが、その理論が正しいのかどうかは分からない。ガス屋もビックリ! 20年もの間、故障もなく湯を沸かし続けてくれているのだが、壊れないうちに交換を決めた。ところが、例のコロナの影響で入荷が数カ月先らしい。そう聞くと人は不思議なもので、もしも給湯器が壊れたらどうしようと急に不安になる。

実際、テレビでは給湯器が壊れて、銭湯に通う家族の話が取り上げられていた。この寒い時期に、それは困るなあと思っていたら、3回目のワクチン接種の案内が来た。3つ目のお願いがかなう前に、3度目のワクチン接種のお願いとは。

おっと、あの電子音の優雅なメロディーは!おつうが仕事を終えたようだ。(画家)

来春開設サイエンス専科高に整備費計上 つくば工科改編で県

3
サイエンス専科校となるつくば工科高校=つくば市谷田部

県立高校改革プランを進める茨城県は22年度当初予算案に、サイエンス専科高校へ改編するつくば工科高校(つくば市谷田部、久松政信校長)の実習室や実習機器の整備費として4憶9900万円を計上した。IT専科高校に改編する友部高校と共に、整備や民間委託を進めるなどして23年春の開設を目指している。

つくば工科高の改編は「科学技術科」の新設が特徴で、AI時代をリードする研究者や高度技術者の育成を目指す。県教育委員会、つくば市教育委員会、同校の関係者が21年に「開設準備委員会」を設置し、実務作業を重ねてきた。

改編に伴う課題の一つ、施設整備には4憶9900万円を投じる。既存教室の改修を進め、機器分析室、バイオ実習室、プレゼンルームなど実習室の整備、無菌作業を行うクリーンベンチ、3Dプリンターなど先端技術を学ぶことができる実習機器の整備を進める。

入試は学科試験だけではなく、部活動や生徒会活動などを通じ、科学技術に対する探究活動を評価する特色選抜制度の利用を含め実施する方向。大井川知事は中高協働研究への発展を意図、昨年には「中学の時から課題実践を通して、サイエンス分野に関心のある生徒に興味をもってもらうような努力をしながら生徒を募集していく」と発言している。

校名については、久松校長を議長とし、県と市の教育委員会関係者や地元有識者による「校名候補選定会議」を設置し検討をスタート、6月にも案が示される見通し。高校教育改革推進室は「校名は地元の方々にはそれぞれ思い入れがあるので、慎重に協議を進めたい」としている。

科学技術科の募集は23年度から

22年度の県立高校志願者枠は既に発表され、同校は機械、ロボット工学、電気電子、建設技術の4学科でそれぞれ40人の定員で募集しているが、既存の学科の募集は22年度が最後。23年度からの募集枠は科学技術科の240人となる。(花島実枝子)

つくば元市議の市政批判はウソだった? 《吾妻カガミ》127

51

【コラム・坂本栄】前回「つくば市長の市民提訴…を検証する」(2月7日掲載)では、五十嵐市長による<元市議提訴~和解取り下げ>の経緯をチェック。市長の振る舞いについて、その適格性に問題がある、大人の常識が足りない、広報理念に反する動きがあった、「言論の自由」が分かっていない―と指摘しました。

しかし五十嵐さんは、提訴の誤りは認めながらも、元市議の亀山さんが発行したミニ紙の市政批判記事にはウソが多いと、相変わらず主張しています。提訴時(2020年11月)は22カ所、取り下げ時(2022年1月)には8カ所を挙げていますが、今回は運動公園用地問題に絞って、五十嵐さんの言い分を検証してみます。

「返還交渉」という訴訟テクニック

2016年の市長選挙で五十嵐さんが掲げた目玉公約は運動公園用地関連でした。2020年の市長選の前に、ミニ紙はこの問題について「都市機構(UR)への返還 あれは一体どうなった」(写真右)と、用地返還が実現していないことを批判。これに怒った五十嵐さんは、公約は「返還」ではなく「返還交渉」だったのだから、記事はウソだと指摘。今でも同じことを言っています。

市長選で配られた討議資料(写真左)を調べたところ、大字タテ見出しは「総合運動公園問題の完全解決へ」、「運動公園用地返還交渉を進めます」は中字ヨコ見出しでした。「完全解決」とは、用地UR返還+陸上競技場建設のことですから、公約の主眼は「返還」でした。

つまり、運動公園問題の公約(政策目標)は「返還」であり、「返還交渉」はその手段という位置付けです。「返還交渉」が公約だったとする主張は、ミニ紙の記事がウソだと言い張るための「問題のすりかえ」です。そこで判定。記事は的を突いていました。

五十嵐さんが訴状で「返還交渉」を据えたのは、訴訟テクニックだったといえます。返還は実現しなかったものの、交渉はありましたから、訴状の組み立てに「返還交渉」は便利だったのでしょう。

目玉公約は「フィクション」だった

でもその実態は、UR都市機構の地域支社を訪れ、「市の意向を伝え」(1回目)、「文書による回答を求めた」(2回目)という、「返還交渉」の証拠準備のようなものでした。目玉公約だったのですから、国会議員を動員する政治工作、理屈をこねた訴訟戦術―など、あの手この手を繰り出すべきなのに、形を整えただけでした。

どうして返還交渉がお座なりだったのでしょうか? 五十嵐さんは、市長就任後、用地売買契約書に瑕疵(かし)がない限り、URは買い戻しに応じなくてよい―という条項があることを知ったようです。土地処分を急ぐ「国策不動産会社」URにミスがあるはずがありませんから、熱い交渉をしても返還は無理と判断したのでしょう。

ここで疑問が浮かびます。公約「返還交渉」を作るとき、五十嵐さんはURとの契約書を調べなかったのでしょうか? だとすれば、いい加減な公約作りです。実現ほぼ不可能な、公約になり得ない「返還交渉」を公約に掲げたわけですから、公約はフィクション(虚構)だったといえます。(経済ジャーナリスト)

※参考(青字部をクリックするとご覧になれます)
五十嵐市長の提訴取り下げ声明(1月20日)
亀山元市議の記者会見リリース(1月21日)

サンガイア、つくば連戦 東京Vに1勝1敗で7位

1
ライトから打点の高いスパイクを放つ鎌田敏弥=つくばカピオアリーナ(撮影は高橋浩一)

バレーボールVリーグ2部(V2)男子のつくばユナイテッドサンガイア(SunGAIA、本拠地・つくば市)は19、20日、つくば市竹園のつくばカピオアリーナで東京ヴェルディ(同・東京都稲城市)とのホームゲーム2試合を開催。19日はセットカウント3-0で快勝したが、20日は1-3で敗れた。これでつくばは9勝9敗、勝ち点26で15チーム中7位。

2021-22 Vリーグ2部男子(2月20日、つくばカピオアリーナ)

総得点335点でリーグ2位(19日現在)の鎌田敏弥、同じく271点で9位の小松一哉という両エースの打ち合いが注目されたが、小松を擁する東京Vに軍配が上がった。

小技でも魅せるレフトの濱田英寿=同

つくばは第1セット、鎌田や瀧澤陽紀、濱田英寿らにトスを送るが思うように攻撃が機能せず、シーソーゲームから徐々に点差を付けられ、セット終盤は激しい追い上げを見せるものの届かず。第2セットは序盤リードするものの14-14からの7連続失点が響き、このセットも落とした。第3セットはつくばらしさを見せ終始リードを保つが、第4セットは波に乗った相手を止めることができなかった。

「相手の攻撃力に昨日は我慢できたが、今日は自分たちから崩れてしまった。スパイクミスが連続し、簡単なボールでも小さいミスが目立った。自分は後半乗ってくるタイプだが、前半から決定率を出せていれば、こういう結果にはならなかったと思う」と鎌田。

「ホームなので2連勝したかった。チームパフォーマンスは先週より良かったが、今日は相手が対策を立ててきた。ブロック&レシーブが機能せず、内を締める相手の守りを突破できなかった」と瀧澤。

東京Vは前日とはメンバーを入れ替え、特に小松をライトに回したことで、滞空時間と高さのある攻撃が生き、ブロックやサーブも含め29得点を許すなど、調子に乗せてしまった。

先月からリベロとして活躍している曽田一也=同

連敗から脱出も正念場へ

つくばは、コロナの影響もあってチームのパフォーマンスがかみ合わず、直近1カ月で4連敗を喫していた。19日は久々の連敗ストップとなったが、そこで安心感が出てしまったという見方もある。「先週まで苦しい状況だったが、敗戦を機に選手が現状をしっかりと受け止め、質の高い練習を積むことができた。それで昨日はうまく行ったが、今日は相手の変化に対応できず、思うように攻撃を組み立てられなかった」と五十嵐元監督は分析する。

レギュラーシーズンは残り7試合。来月には最後のホームゲーム、千葉ゼルバ戦(3月12日、つくば市桜総合体育館)を控え、踏んばりどころを迎えている。(池田充雄)

「お迎え写真」の撮り方・撮られ方 《写真だいすき》5

2

【コラム・オダギ秀】写真講座の講師を長くしていると、たいていは、マンネリと言うか、ダレてくると言うか、飽きがくる状態になる。ところが、そんな時に講義すると、がぜん盛り上がるテーマがある。受講生皆がこれ以上夢中になるテーマはない。必ず、大変な盛り上がりを見せる。それが「お迎え写真の撮り方・撮られ方」だ。

なぜ皆がこんなに喜々として、お迎え写真の撮り方・撮られ方を学びたいのだろうか。

もちろん、お迎え時の写真というのは、その人のお葬式や仏壇に飾る顔写真、つまりポートレイトのことだ。自分が居なくなった後に、最良の顔で見られていたいという願望があるのだろうが、そんな写真を大抵の者は持っていないことに、最大の理由があるのだろう。

撮って、撮って、撮りまくる

そこで今回は、私の講座でやっている、お迎え時に使う写真の撮り方・撮られ方の話をしたい。撮られ方が分かれば、撮り方は自然に分かる。撮られるようにやってもらって、撮ればいいだけだ。

カメラは、コンパクトデジタルだろうが、スマホだろうが、一眼レフだろうが、何でもいい。アクションカメラは、広角過ぎるので、ちょっと撮りづらい。で、なるべくアップに撮ること。ウェストから上だ。

小道具として白い板(アゴレフと言うが)、これを使う。大きなカレンダーの裏の白い紙でもいい。このアゴレフを、身体の前、ウェストあたりに広げておく。前にテーブルがあれば、その上でもいい。すると、アゴの下が明るくなり、しわも目立たなくなる。

そして表情。口が「への字」にならぬよう、両口角を上げる。目は少し開き気味に。少し上を向いたり、下を向いたり。鏡を見ながら、何度も何度も何度もやってみると、いい表情ができるのが分かる。ああ、この顔で撮られればいいのか、と。誰でもいい顔ができるのに、どうすればいいか知らないだけだ。

そして、いろいろな表情を作りながら、何十枚も撮る。撮って、撮って、撮りまくるのだ。数枚でなく、何十枚も。いまはデジタル時代だから、すぐ見直せる。そして、気に入ったものを選び、プリントしてもらう。以上。

「万一の時はこれを使ってほしい」

余談になるが、そのようなお迎え写真がない場合、かつては、葬儀屋さんが作ってくれた。生前の記念写真か何かから顔を取り出し、紋付、背広、礼服などのボディと組み合わせて作っていた。

その土台になるボディの部分のモデルをやれと、写真会社の社長が部下に命じたが、誰も嫌がってやらない。仕方なく、社長自身がモデルをやったが、彼は若くして亡くなった。彼の体は、生きている時から拝まれていたわけだが、早死にしたのは、あの写真のせいだなんて陰口をたたく者もいて、気分は微妙だった。

ボクは、仕事でポートレイトをずいぶん撮影したので、「万一の時はこれを使ってほしい」と言われているのが、たくさんたまっている。だが幸い、使う羽目になった写真はあまりない。人生100年時代だものなあ~。(写真家、土浦写真家協会会長)

ハラスメントに対するハラスメント 《続・気軽にSOS》103

0

【コラム・浅井和幸】情けは人のためならず、巡り巡って自分のために。因果応報。目には目を、歯には歯を。罰が当たる。などなど、良いことをすれば良いことが自分に起こり、悪いことをすれば自分に悪いことが起こる―。こういったことは揺るぎない一般常識ですよね(私は全面的に肯定しませんが…)。

しかし、別の方向にゆがんでいくと悲劇が起こります。例えば、何か不運が起こった人は、日ごろの行いが悪いせいだと決めつける。例えば、悪い行いをしている人には、積極的に悪いことをしてやろうと思ったり、あるいは平然と行動を起こしたり。

けがをしている人や、事故に巻き込まれた人に対して、日ごろの行いが悪いからだと考える。コロナに感染した人の家に石を投げつける。嫌な気分をさせられたと、あおり運転をする、土下座をさせる。いじめをした人や集団に対して、もっと大きな集団でいじめる。何かのハラスメントをした人に対して、嫌がらせをする。

悪意に悪意で対抗してもコスパはよくない

何となく正義の執行をしているようで、心地よい部分もあるかもしれません。自分のコンプレックスやストレスから目をそらして、気分のよさを味わえるかもしれません。その感覚に依存的になり、次の悪者を探し回る人もいるでしょう。

それを続けることは心地よい反面、いつも悪いことに意識を使っているので、嫌な世界に居続けることになります。ストレス解消をしているようにみえて、自分のストレスを抑圧し、精神的なダメージを受け続けることになりかねません。

先日、YAHOO!ニュースに「筋トレ、1日3秒でも効果 手軽な運動法開発へ」という記事がありました。

これと同じように、精神的なダメージも、逆にダメージ回復や喜びの習慣も、わずかな時間の繰り返しの中で、身に付くことを想像してください。そして、あなたはどちらの方向に向かいたいのか、探ってみてくださいね。悪意に悪意で対抗することは、長い目で見ると、コスパはよくないですよ。(精神保健福祉士)

スマートIC整備へ予備設計 スクールロイヤー導入 土浦市22年度当初予算案

15
2022年度当初予算案を発表する安藤真理子土浦市長=18日、市役所

土浦市の安藤真理子市長は18日、2022年度予算案を発表した。一般会計は前年度当初と比べ5.9%増の526億5000万円、特別会計を合わせた総額は同比3.6%増の941億円で、常磐道桜土浦インターチェンジ(IC)-土浦北IC間のスマートICの整備に向け予備設計などを実施する(2600万円)。

安藤市長は「第9次市総合計画がスタートする年であることから、ウィズコロナ、ポストコロナを見据え、夢のある、元気のある土浦を実現するための、未来に向けた変化の一歩を踏み出す予算を編成した」としている。3月1日開会予定の市議会3月定例会に提案する。

IC周辺については、産業系の土地利用が見込まれる桜土浦IC周辺について、土地利用を促進するための企業ヒヤリングや地権者説明会などを実施する(1250万円)。

公共交通の確保(約6600万円)では、新たに右籾地区でコミュニティ交通の実証運行を実施するほか、土浦協同病院周辺のおおつ野地区で新しい公共交通の実現を目指した「つちうらMaas」の実証実験に取り組む。

サイクリング環境の整備では、昨年12月、同市川口、りんりんポート土浦周辺で全日本選手権シクロクロス大会が開催されたのを機に、シクロクロスの魅力を発信する全国シクロクロスサミット(200万円)を開催する。

教育では、2027年開校を目指し土浦五中近くの上大津地区に、上大津東小と菅谷小を統合した小学校を新設するため用地取得と設計を行う(2億200万円)。

学校でのいじめや事故対応として「スクールロイヤー」を導入し、初期段階から弁護士が保護者や学校との面談に同席し、中立的な立場から助言するほか、複数の弁護士が各学校でいじめ予防の出前授業を実施などする(110万円)。

ほかに、行政サービスのデジタル化に向け、市デジタルトランスフォーメーション(DX)計画を策定する(約1200万円)。

人口が現在の13万8000人から9万6000人に3割減少すると見込まれる2055年に向け、市全体の公共施設の総床面積を30%縮減する公共施設複合化・集約化推進計画を策定する(約540万円)。

歳入のうち市税は、新型コロナからの経済活動の回復が期待されることから4.8%増を見込む。財源不足を補うため財政調整基金などから繰り入れたことから、22年度末の基金残高は前年度末より10億円減って117億8000万円になる。市の借金である市債残高は、過去最高だった17年度から毎年減り、22年度末は910億円になる見込み。

みどりの学校プール24年4月オープン 午後は市民に開放 つくば

52
みどりの学校プール完成イメージ図(つくば市ホームページより)

つくば市みどりの地区に計画されている「みどりの学校プール」(仮称)の設計概要が公表された。年間を通して利用できる市営の屋内温水プールで、つくばエクスプレス(TX)沿線の小中学校11校が学校の授業で利用する。学校の利用がない時間帯は市民に開放される。2024年4月オープンする予定。

敷地面積約2.5ヘクタール、建築面積約2950平方メートル、1階建て鉄筋コンクリート造一部鉄骨造りで、25メートルプール2槽と幼児プール(円形型約20平方メートル)、トレーニング室(約120平方メートル)、会議室(約90平方メートル)が設置される。25メートルプールのうち1槽は7レーン。もう1槽は6レーンで、深さ1.5メートルまで調整できる可動床式となり、車いすでも入れるスロープが設置される。駐車場は大型バス8台、普通車250台分が整備される。

2022年度から2カ年かけ建設される。総事業費は約36億4200万円で、内訳は土地購入費約8億5600万円、設計費約8600万円、建設費約27億円。

省エネ、環境対策として、コジェネレーションシステム(熱電併給)によるガス給湯を実施し、屋根には太陽光パネルを設置する。

学校にプールが整備されないTX沿線の新設校や児童生徒数が多い学校、プールが老朽化している学校などが利用する。利用する学校は、香取台小(23年4月開校予定)、研究学園小中(23年4月開校)、学園の森義務教育学校の一部、島名小、真瀬小、谷田部小、谷田部南小、みどりの義務教育学校、みどりの南小中(24年4月開校)の計11校の児童生徒約5000人。5月から11月の午前中に学校が授業で利用する。各学校からはバスで行き来することになる。

学校の利用がない5月から11月の平日の午後と夜間のほか、土日祝日、夏休み、12月から4月の終日は、市民に開放する。みどりの地区には市の交流センターがないことから、会議室は地域のコミュニティスペースとしても利用できる。

市スポーツ施設整備室によると、一般の利用料金や開館時間などはこれから検討する。運営は指定管理者などに委託することを検討している。年間維持管理費などはこれから算定するという。

予定地はもともと小学校の建設予定地で、市が県有地を購入した。小学校の建設場所が約600メートル南に移転し、小中併設校を建設する計画に変更になったことから(2020年6月2日付)、複数の学校が共同利用する学校プールが建設される。

権利を教えてくれた海老原宏美さん 《電動車いすから見た景色》27

2
2019年に出版された海老原さんの著書

【コラム・川端舞】昨年のクリスマスイブ、海老原宏美さんが天国に旅立った。何冊か本も出版し、NHKに何度も出演している。私にとっては「権利とは何か」を教えてくれ、子ども時代を肯定するきっかけをくれた人だ。

本人の著書によると、海老原さんは1977年に進行性の障害とともに生まれ、小学校から高校まで車いすで普通学校に通い、大学進学後、24時間介助を受けながら1人暮らしを始めた。

私が初めてお会いした2017年には、人工呼吸器をつけながら、自立生活センター東大和の理事長をしていた。初対面のとき、東京で普通学校に通う障害児を支援していると話す海老原さんに、私も障害児支援に関心はあるが、何をすればいいのか分からないと話した。

海老原さんとの出会いをきっかけに、彼女が代表を務める東京インクルーシブ教育プロジェクト(TIP)に関わるようになった。海老原さんはよく、「どんな障害児でも普通学校に通う権利がある」と言っていた。初めて聞いたとき、権利とは何なのか分からなかった。

しかし、海老原さんやTIPの仲間と国連障害者人権条約を読み込み、「権利とは他の人が当たり前にやっていることを、障害者も当たり前すること。障害のない子が当たり前に通う同じ学校に、障害児も当たり前に通うことなんだ」と理解した。

私の役割

子どものころ、障害のある自分が普通学校に通うのは悪いことなのだと思っていた。だから学校でどんな嫌なことがあっても、我慢しなければいけないのだと。

しかし、海老原さんから権利という言葉を何度も聞くうちに、当時の自分には堂々と普通学校に通う権利があったのだと思えるようになった。障害児がどんなに困っていても、その子どもの支援はすべて介助員に任せ、他の教員は障害児に直接声も掛けない普通学校の環境こそ変わるべきだった。

自分の子ども時代を肯定できたことで、今、普通学校に通っている障害児に対しても「君はそのままでこの学校にいていいんだよ」と言ってあげたくなった。

自分のように普通学校でつらい経験をする障害児が減るよう、子どものころ、周囲の大人にどう関わってほしかったのかを、障害児の保護者や教員に伝えていくことが、私の役割だと思っている。「どんな障害児でも必要な支援を受けながら、普通学校に通う権利がある」と言い続けよう。

障害児が普通学校に通うのは本当に正しいのか迷っていた私の考えを、たった5年間でここまで変えてしまった海老原さん。責任を持って、学校教育の当たり前が変わるまで、天国から見守っていてくださいね。(障害当事者)

小学校 21日から通常登校に つくば、土浦

4
茨城県庁(イラストは「いばらきアマビエちゃん」)

新型コロナウイルスの感染拡大により臨時休校となっていた小学校について、大井川和彦知事が16日、21日から原則、通常登校、通常授業に戻したいと表明したのを受けて、つくば、土浦市は小学校と義務教育学校前期課程を21日から再開する。

県の要請で小学校は1月31日から2月18日までの3週間、臨時休校となっていた。大井川知事は16日「リモート学習をお願いした成果もあって、クラスターの数が一番多かった小学校が2月にはだいぶ減った」「小学校の感染状況は2月の頭をピークにかなり下がってきている」とし、「卒業式が近い中、子供たちの教育機会を守る必要がある」とした。一方、感染が確認された場合は、学級閉鎖などで対応する。

原則禁止としていた中学、高校、大学の部活動や県内大会についても、感染対策を行いながら再開する。ただし他校との練習試合や合宿などは引き続き自粛を要請する。

学校行事も修学旅行などを含め実施する方向で検討するとした。

県の発表を受けてつくば、土浦両市とも21日から小学校を通常登校、通常授業に戻す。ただし登校に不安がある児童については欠席扱いとせず自宅学習を認める。通学しない児童への対応については、リモート授業やプリント学習など学校ごとに個別に対応する。

3週間の臨時休校による学習の遅れへの対応について土浦市は、これから各学校に学習の進ちょくについて調査を実施するとしている。仮に3学期の学習に遅れが出る場合は、次年度に対応することになるという。

学校での感染防止対策として土浦市は、すでに実施している毎朝の検温、マスク着用、手洗い、給食時の黙食などのほかに、「手洗いの回数を増やしたり、給食は準備段階から黙食を徹底するなど対策を強化したい」としている。

体育の授業は、接触や密集を避けるよう授業内容を工夫する。

21日から再開される中学校の部活動について土浦市は、当面、土日は活動を見合わせ平日のみとし、感染状況を見ながら土日の部活動を再開させたいとしている。

まん延防止等重点措置の延長を要請

一方、県全体の感染状況について大井川知事は16日、1週間あたりの新規感染者数が1日1000人を超える状況が続いていること、高齢者など重症化リスクの高い人に感染が広がってきていること、病床稼働数が増加傾向にあること予断を許さない状況が続いているとして、国に20日までとしていたまん延防止等重点措置の延長を要請したと発表した。

延長するかどうかは岸田首相が17日夜に発表する。

直近1カ月の感染状況は、年代別では、60歳以上が増加傾向、30代から50代が横ばい、20代以下が若干減少傾向という。入院患者は87%が60歳以上で、増加傾向が続いているとした。クラスターの発生状況については、幼稚園・保育園でのクラスターが1月は県全体で27件だったのが、2月は14日までの2週間で46件と大幅に増えている。

まん延防止等重点措置が延長された場合、飲食店に対しては21日以降も夜8時以降または夜9時以降の営業自粛や酒類の提供自粛などを引き続き要請する。協力金は売り上げなどに応じて中小企業の場合、引き続き1日2万5000円から10万円が支払われる。

ワクチン接種については、2月中に全市町村で高齢者の3回目の接種を終了したいとした。14日時点で、県内の特別養護老人ホームや老健施設など高齢者施設では86%が3回目のワクチン接種を済ませたとした。3回目の接種率は県人口の13%という。

さらに今後予定されている小児接種については、ワクチン供給量が少ないことから、まずは感染すると重症化する可能性が高い重度の基礎疾患のある小児を中心に接種を進めるとし、かかりつけ医や小児救急中核病院で接種してもらい、3月6日から1週間程度は大規模接種会場2カ所で接種できるようにするとした。

【追加18日21時】国は18日夜、茨城県など17道府県へのまん延防止等重点措置の適用を、3月6日まで2週間延長することを決定した。

入浴中の事故防止 《くずかごの唄》102

0

【コラム・奥井登美子】夫がお風呂へ入ると、浴槽に漬かって、ウットリしてなかなか出てこない。コロナの騒ぎで、どこにも行けなくなった老人の唯一「ウットリの楽しみ」だと割り切って、私は大目に見てきた。

いつもは20分。今日はもう30分だ。さすがに心配になって、のぞいて見る。

「ずいぶん長く入っているの、ね…」

「うーん」

返事はするけれど、立ち上がる気配はない。

近づいてみて、びっくりした。腰が抜けて、立ち上がれないのだ。立つ力が、完全に抜け落ちてしまっている。

「困ったわね。ほら、私の腕にしっかりつかまってちょうだい」

私が腕を差し出し、彼は気力を振り絞ってつかまるのだが、どうしても立てない。エイ、ヤー。全身の力で引き揚げようと、私も引っ張ってみたが、ダメだった。

風呂に入った人を引き上げるのに、1人ではとても無理なのがわかった。私はとっさに2階にいる娘を呼び出して、孫まで動員し、浴槽から男1匹を引き上げることができたが、1人暮らしの人はどうすればいいのだろうか?

あと15分遅かったら、彼は声を出すことすらできなくなっていたに違いない。危ないところだった。

高齢者は血管の適応力が落ちる

気温が低いと、老人は急に暖かいお風呂に入った温度差で、血圧がものすごい速さで変化して、熱中けいれんを起こしてしまうらしい。若いときは、温度差などすぐに適応できたのに、老人になると血管の適応力も落ちてしまっているのだ。

知り合いや友だち、今年の冬の寒い日に、3人も入浴中に亡くなってしまっている。本人にとって気持ちのよい浴槽が凶器に変わる。

生活の中で、入浴中の事故防止を真剣に考えないといけない、と思う。(随筆家、薬剤師)

エッセンシャルワーカー向けPCR検査所 県がつくばに開設

15
つくばウェルネスパーク内に開設されたエッセンシャルワーカー向けドライブスルー方式のPCR検査所。右は現場でPCR検査ができる筑波大学の水素燃料電池バス=16日、つくば市山木

濃厚接触者の早期職場復帰へ

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、濃厚接触者となったエッセンシャルワーカー(社会機能維持者)を対象とした県の無料PCR検査所がつくば市山木、つくばウェルネスパーク駐車場内に開設され、2月1日からドライブスルー方式による検査が実施されている。

自宅待機5日目以降で無症状の医療従事者、保育園や幼稚園職員、警察官、消防士や救急隊員、高齢者や障害者施設の職員などが対象。検査で陰性が確認されれば、早くてその日から安心して職場復帰できる。開設はつくば市1カ所のみで、県内全市町村のエッセンシャルワーカーが対象になる。

筑波大の水素燃料電池バスが出動

抗原検査キットが手に入らなかったりPCR検査が受けられないなど、検査体制のひっ迫が続いていることから、県の要請を受けて、現場で精密なPCR検査ができる筑波大学の水素燃料電池バスが出動し、臨時の検査所が開設された。

現在は1日3時間受け付け、1日最大240人分の検査ができる。2月末まで開設し、平日に検査を受け付ける。検査体制のひっ迫が続けば、3月以降も延長される予定だという。

前日までにインターネットで予約することが必要。会場では、自家用車の車内でだ液を採取し、担当職員に検体を手渡せば、5分程度で終了となる。検体は、会場に駐車してある水素燃料電池バスの車内で1検体ずつ検査され、40分から1時間後に本人のメールに結果が通知される。一般の検査センターでPCR検査を実施する場合に比べ、半日ほど早く本人に結果が届くという。

筑波大によると、2月1日からこれまで、1日平均100人程度、最大で1日169人が検査を実施した。濃厚接触者の場合、自宅待機5日目では1割程度が陽性になるとされるが、筑波大の検査でも169人中11%が陽性だったという。陽性の場合はさらに6日間、自宅待機が必要となる。

16日は午前11時に検査がスタートし、事前予約していたエッセンシャルワーカーの車が次々にやってきて、検体を手渡す姿が見られた。

同大医学医療系感染内科学の鈴木広道教授は「医療従事者などエッセンシャルワーカーの早期職場復帰や、施設内でのクラスター発生防止に協力できれば」などと話している。(鈴木宏子)

つくば生まれのHAL 病院導入にはずみ 4月からの診療報酬改定で

3
サイバーダインの装着型サイボーグ各種。右奥が医療用HAL下肢タイプ=つくば市のサイバーダイン本社

装着型ロボットスーツ開発のサイバーダイン(つくば市学園南、山海嘉之社長)の主力製品である「医療用HAL下肢タイプ」が4月から、筋萎縮性側索硬化症(ALS)や筋ジストロフィーなどの難病で入院する患者への治療に用いられた場合、診療報酬として出来高評価で加算できることになった。診療報酬の増点もあり、病院がHALを導入しやすくなる条件が整った。

9日開催の中央社会保険医療協議会 (中医協)総会で、2022年度診療報酬改定の答申書が承認された。この中で医療用HALによる入院患者への治療については、DPC包括評価の対象外項目(出来高算定項目)に追加された。

DPCは急性期入院医療を対象とした診療報酬の包括評価制度で、1日当たりの定額(包括)の医療費で計算をする方式。投薬、注射、検査などが包括されている対象項目は別々には算定できない。今回の改定案で医療用HALは、包括評価から出来高算定項目に切り替わり、外来患者同様、診療報酬算定ができるようになった。

同時に診療報酬点数の基本点数が900点から1100点に増点され、難病加算や導入加算を加えると4月以降、1回あたりの出来高評価は4000点となる。サイバーダイン社によれば、診療報酬は1回4万円となり、HALを装着して入院中に週2回月9回、各1時間程度の歩行機能改善を行った場合、36万円が出来高分に算入できるという。

難病入院の患者に治療機会

中医協の答申を踏まえ、厚生労働省は3月までに診療報酬の算定方法の改正に関わる告示・通知を発出する見込み。DPC対象病院は難病指定病院の約8割を占める。これまでHALを使った治療を実施しても、診療報酬として加算されなかったDPC対象病院には導入への大きな動機付けになる。

同社の宇賀伸二CFO(最高財務責任者)は「DPC対象は現在全国に約2000病院あるが、導入先は現行60病院にとどまる。これを当面200病院に拡大して、難病患者の治療機会の確保に努めたい」としている。

HALは筑波大学ベンチャーによって開発された装着型サイボーグ。脳から出る生体電位信号を利用して、身体機能を改善・補助・拡張・再生することができる。下肢などの機能回復を促す医療用のほか、作業支援用、介護支援用がある。

HAL医療用下肢タイプは、筋萎縮性側索硬化症や脊髄性筋萎縮症(SMA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)など8つの緩徐進行性の神経・筋疾患を対象に、2015年11月に新医療機器として薬事承認され、医薬品医療機器法(薬機法)に基づき、5年間にわたり有効性や安全性の確認を目的とした使用成績調査が実施されてきた。その結果、他に有効な治療方法が確立していない緩徐進行性の患者に対して、既承認薬も含め前例のない顕著な機能改善効果が確認された。さらに安全な治療法であることを証明する「医療技術評価提案書」が日本神経治療学会から提出され、今回の改定案答申に至った。(相澤冬樹)

お手頃イタリアンなら「オリーブの丘」 《ご飯は世界を救う》44

0

【コラム・川浪せつ子】「イタリアン」っていうお店、多いですよね。大衆的なお店から、本格的なお店まで。ピザ、パスタなど。でも、日本人のせいか、おコメの洋風料理を食べたくなることも。そこで見つけたのが、阿見町の「オリーブの丘」荒川沖店。イタリア料理のほか、スペイン料理のパエリアなどもあります。

おまけに、日本でいう「おじや」―洋風で言うと「リゾット」―が食べられて、ニッコニッコ。おコメ大好きの家でも、あまり食べることのない「アクアパッツァ」「チーズフォンデュ」などを頼んで、連れ合いといろいろな味を楽しめちゃう!

食事が終わったあと、甘いものが食べたくなりますよね。ここには、本当に「ちょこっと」だけスイーツもあります。ダイエット継続中の私でも、あまり罪悪感なく食べられます。

ファミレスなので、お値段も低価格。大枚出したら、ぐんとおいしいものをいただけるでしょうけど、ね。庶民には、やさしい。

画材買い出し時に立ち寄り

残念なのは、我が家からは遠いこと。ホームセンター「ジョイフル本田」に、画材などを買い出しに行くとき、早めに訪問。「オリーブの丘」のはす向かいは、本のリサイクルショップ。

ここで掘り出し物を探すのが、とっても楽しみ。駐車場の向こう側は、100円ショップもあるので、いろいろなお店をハシゴできて、本当に便利です。

お店は関東地方だけみたい。我が家の近くに出店して欲しいけど、無理かなぁ。(イラストレーター)

障害者らが提案 電車・バス代助成、就労時の介助支援実現へ つくば市

3
「障害×提案=住みよいつくばの会」を主催する斉藤新吾さん=つくばセンターのタクシー乗り場

つくば市は2022年度の新規事業として、障害者が電車やバスに乗った時の交通費を助成する心身障害者鉄道・バス利用料金助成事業(約1700万円)と、重度障害者の就労時の介助費用を支援する重度障害者就労支援特別事業(当初予算案約830万円)を実施する方針だ。

障害者と家族、支援者などからなる市民団体「障害×提案=住みよいつくばの会」(主催・斉藤新吾さん)が2020年の市長選挙、市議会議員選挙の立候補者に、公開質問状の形で提案したものだ。

タクシー券と選択制に

鉄道・バス利用料金助成は、障害者が交通系ICカードを利用し、電車やバスなどに乗車した時の交通費を助成する。

市はもともと障害者などにタクシー乗車費用の一部(1枚500円を年36枚までなど)を助成している。申請があっても4割程度の金額しか利用がないなど利用率が低かったことから、同会は、既存のタクシー券を、バス・電車などの運賃やガソリン代としても利用できるよう選択制にし、障害者の社会参加をより促進することを提案していた。

市障害福祉課でも検討が進められ、同会も市と意見交換をしてきた。その中で出てきたのが、交通系ICカードを給付し、タクシーだけでなくバスや電車も利用できるようにする案だった。

市との話し合いの過程では、ICカードの精算方法などの課題も出ていた。より多くの人が利用できる制度の仕組みを考えるため、同会では昨年、様々な障害を持つ人や家族、幅広い市民を対象にした市民フォーラムを2回開催した。普段同会に参加しているメンバーは車いす利用者が多いが、フォーラムには視覚障害者も参加した。

市との話し合いで、市が助成して交通系ICカードを作る案が出たが、昨年10月の2回目のフォーラムで視覚障害者から「個人でICカードを持っており、同じ形状のカードが2枚あると、誤って交通費以外に使ってしまうだろう」と危惧する意見が上がっていた。

市障害福祉課によると新年度からは、従来のタクシー券または交通系ICカードのどちらかを選べるようにする。約970人の利用を想定しており、議会で予算が可決されれば4月から申請を受け付ける。助成方法など詳細は検討中だ。

パソコン入力の介助を受ける川島映利奈さん(右)

県内初 就労の壁崩す

就労支援特別事業は、就労中の重度障害者の介助サービス費用を助成することで、障害者の就労を促進する。従来の公的介助サービスは通勤時や就労時は利用できないため、介助が必要な障害者は、働きたくても自費で介助費用を負担しなければならず、事実上、就労が難しかった。

同会の提案を受け、市障害福祉課は他市町村の実施状況など調査を進めた。市の調査では、昨年5月時点で県内で同事業を実施している市町村はなかった。

新年度予算では、フルタイムで勤務する重度障害者2人の利用を想定している。

予算計上を受け、同会の斉藤新吾さん(46)は「多様な障害のある人とその家族など、市民を中心に提案したことを、市議会や担当課とも話し合い、実施にこぎつけたことはとてもうれしい」と話す。(川端舞)

「深く反省し寄り添う市政徹底させる」 不登校学習支援事業者選定めぐり つくば市長

15
14日開会したつくば市議会3月定例会で新年度の施政方針を述べる五十嵐立青市長(中央)

つくば市議会3月定例会が14日開会し、五十嵐市長は新年度の施政方針を述べた。不登校学習支援委託事業者の選定をめぐって、保護者会が事業者の継続を要望している問題(1月20日付)について触れ、「結果として、現在の利用者や保護者に多大な不安を与えてしまっている」と話し「今後決して同様の事態を招かないために私自身が深く反省し、寄り添う市政という心を全庁に徹底的に浸透させていく」などと述べた。

昨年12月に市が公募した委託事業者のプロポーザルでは4社が応募し、現在、不登校児童生徒の学習支援をする「むすびつくば」を運営するNPO法人リヴォルヴ学校教育研究所が次点になり、別の民間事業者が1位に選定された。

選定について五十嵐市長は施政方針の中で「さまざまな事情を背景に学校に通えなくなっていた子供たちが、ようやく自分の居場所を見つけることができたにも関わらず、事前の周知もなく突然、実施主体が変更されることを知らされ、不安な状況をつくってしまった原因は、寄り添う市政の徹底を実現できていない私のまぎれもない力不足であり、子供たち、保護者の皆さまに本当に申し訳なく思っています」と謝罪した。

一方、具体的にどうするかについては「現在、保護者、関係者から意見をいただきながら子供たちの不安を何とか解消できるように努力をしているところ」と述べるにとどまった。

2050ゼロカーボンシティを宣言

新年度の市政運営の所信については、新型コロナ対応を最重要課題として自宅療養者への物資支援、市独自のPCR検査などをする、科学技術都市つくばの強みを生かしスーパーサイエンスシティ構想の実現を引き続き目指す、中心市街地ではつくばセンタービルのリニューアルの一環で新たな市民活動拠点の整備を進め、周辺市街地では空き店舗を活用したチャレンジショップの開設や地域振興を担う人材発掘に取り組む、誰一人取り残さない社会を実現するため生活困窮者自立支援、障害者の日常生活と社会生活の支援、子どもの貧困対策、高齢者の買い物支援などに取り組む、教育ではスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、学校サポーター配置を充実させるなどと話した。

さらに2050年までに二酸化炭素排出量を実施ゼロにする「ゼロカーボンシティ」を目指すと宣言した。国は2020年10月に、2050 年までに二酸化炭素の実質排出量をゼロにするカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言している。

低炭素社会の実現に向けた新年度の具体的施策としては、宅配便の再配達回数を減らし二酸化炭素排出量を削減するため集合住宅の所有者に宅配ボックス設置費用の一部を補助する、家庭から排出される生ごみの減量と自家処理を目指し電気式生ごみ処理機やコンポスト購入費の一部を補助する、リサイクルのさらなる促進のためプラスチックごみの収集回数を現在の月2回から月4回に増やすーなどを挙げた。(鈴木宏子)

「保育士に支払われるか確認する」つくば市 追加の処遇改善加算

18
保育士の処遇改善等加算について質問が出されたつくば市議会文教福祉委員会=14日、つくば市役所

つくば市議会3月定例会が14日開会した。市議会文教福祉委員会(木村清隆委員長)が同日開かれ、市内の民間保育園「青い丘保育園つくば」で保育士に賃金を改善するための処遇改善等加算が支払われていなかった問題を受けて市議から質問が相次ぎ、市こども部は、2月から保育士などに追加で加算される月平均9000円の処遇改善等加算について、市内の民間保育園や認定こども園などの保育士にきちんと支払われるか確認するとした。

同委員会で市議から「処遇改善加算は(他の保育園では)きちんと支払われているのか」「職員にしっかり手渡ってこその制度だ」「保育士にきちんと渡っているかチェックし、今回のような問題が起きないよう(市は)指導をお願いしたい」などの意見が相次いだ。

これに対し市は、実績報告書で確認しているとした。

14日開会した3月議会に、保育士の賃金を2月分から月平均3%(約9000円)アップする国の民間保育所処遇改善臨時特例事業費補助金など一般会計補正予算案が提案され、委員会審議の中で、処遇改善等加算未払い問題が議題にのぼった。

14日提案された補正予算は、保育士の賃金をアップするための国の補助金約1億5900万円のほか▽放課後児童クラブ指導員の手当てを月1万1000円アップする国の放課後児童対策に関する処遇改善臨時特例事業費補助金約4300万円▽児童扶養手当てを受給している一人親世帯の子供などに子供一人当たり5万円を給付する県の子育て世帯生活支援特別給付金約1億3600万円など計約3億3800万円で、同日、全会一致で可決された。

保育士と放課後児童クラブ指導員は2月分から、児童扶養手当て受給の一人世帯の子供には3月10日などにそれぞれ支給される。(鈴木宏子)

【訂正 14日19時40分】見出し「未払いの保育園他にないか調査 つくば市 保育士処遇改善加算」を「『保育士に支払われるか確認する』つくば市 追加の処遇改善加算」に、1段落目「市こども部は、市内の民間保育園や認定こども園などを調査して、処遇改善等加算が保育士にきちんと支払われているか調査」を「2月から保育士などに追加で加算される月平均9000円の処遇改善等加算について、市内の民間保育園や認定こども園などの保育士にきちんと支払われるか確認」するに訂正し、3段落目に「これに対し市は、実績報告書で確認しているとしている」を追加しました。お詫びし訂正します。

「オズの国」とつくば 《映画探偵団》52

1

【コラム・冠木新市】米国映画史を代表する『オズの魔法使』と『風と共に去りぬ』は、1939年8月と12月に公開され、どちらも監督はビクター・フレミングだった。だがそうした事実よりも、両作品から強烈な影響を受けたのが、13歳のノーマ・ジーン、後のマリリン・モンローである。

父親不明のモンローは、映画編集者だった母親から、この人が父親とクラーク・ゲーブルの写真を示され、信じた。後年、『荒馬と女』(1961)で共演し、「少女のころから憧れてきて、今、そのレッド・バトラーに会ってたのよ!」との言葉が残されている。

『オズの魔法使』のJ・ガーランド

また、母親の親友のおばさんに育てられていたモンローは、『オズの魔法使』の主人公ドロシー役を演じた、ジュディ・ガーランド(16歳)を見てファンとなった。モンローはドロシーの姿に自分を重ねた。

確かに、ドロシー役はモンローの少女時代を彷彿(ほうふつ)とさせる。モンローが『オズの魔法使』に言及した資料は見当たらないのだが、葬儀で流されたパイプオルガンの曲が『オズの魔法使』のテーマ『虹の彼方に』だったことで、そう推定してよいと思う。

ドロシーは孤児で、エムおばさんに育てられる。そのカンサス州は何もない場所で、映画ではセピア色で表現され、モノクロの印象に近い。ある日、大竜巻に犬のトトと部屋ごと飛ばされ、オズの国に着く。すると、このシーンからカラーになる。

ドロシーは、脳みそのない案山子(かかし)、ハートのないブリキ人形、臆病なライオンと一緒になり、エメラルドの都を目指す。そこには城があり、願いをかなえる大魔王が住んでいる。ドロシーは大魔王に、故郷に戻してくださいとお願いをする。

大魔王は緑色の巨大な鬼みたいな顔で炎に包まれている。いかにも不気味で恐ろしい。だがラスト近くで、それはペテン師オズが作った映像だと、正体が明らかになる。そして、冒険をへて故郷に戻ったドロシーは「家ほどいいところないわ」と語る。

退屈な現実世界が、夢の国オズから戻ると、一番よい場所だったとなる寓話だが、少女時代のモンローにとっては、逆にエメラルドの都が魅力だったに違いない。映画の都ハリウッドを連想させるからだ。

「つくばを歌った曲がこんなにあるとは」

1月30日。「つくばセンタービル謎解きツアー」(主催・つくばセンター研究会)は最終の8回目。103名が参加して終えることができた。

2月6日。ホテルグランド東雲で「新春つくこい祭ツアー」(主催・国際美学院/つくば舞踊研究会、64名が参加)をプロデュースした。

センター地区からバスに乗り、筑波山に向かい、疫病退散の踊りを披露するという設定で、3部形式の第1景「筑波組曲」では筑波の歌8曲を踊ったが、予想以上に好評だった。長年つくば市に住む婦人が「こんなにも地元を歌った曲があるとは思わなかった」と驚いていた。

翌日、疲れが残る中、久しぶりに『オズの魔法使』を見直した。ドロシーたちを苦しめる西の魔女を見ているうちにウトウト寝てしまい、「オズの国」と「ツクバ・シティ」がゴッチャになってしまった。

今年はマリリン・モンロー没後60年。ツクバに暮らす13歳の少女は何を夢見ているのだろうか。つくばほどいいところはない。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)

食品・学用品無料配布 27日 つくば子ども支援ネット

6
協力団体の茨城YMCAが提供する施設で、集まった食材をボランティアスタッフらが仕分ける

進学や進級時期を控え、コロナ禍で経済的に苦しむ子育て世帯を応援しようと、つくば市の子育て支援団体「つくば子ども支援ネット」(山内ゆかり代表)が27日、食料品や学用品など生活に必要なものを無料で配布する「フードパントリー」を開催する。対象は、ひとり親世帯や子どものいる非課税世帯など。受け取りの場所と時間は、申し込み者に直接伝える。

孤立する人とつながるきっかけに

支援ネット代表の山内さん(50)は今回を「支援が必要な人と繋がるきっかけの場にしたい」と特別な思いを込める。長引くコロナ禍により、派遣切りやシフトの減少など苦境に立たされる母親からの相談を山内さんは受けてきた。「苦しいはずなのに、本人が『自分は支援が必要』ということに気づいていないことがある」と山内さんは話す。

例として、ひとり親世帯での「不登校」を挙げる。不登校を「親のせい」と考え一人で抱え込んでしまう。子どもと共に親が孤立し支援者とつながれない状況になる。支援を受けることに引け目を感じ、誰にも相談できず、より厳しい状況に追い込まれる人もいる。行政の支援の枠からこぼれ落ちる人もいる中で、山内さんたちは、より個人に寄り添った支援をしたいと考える。

子ども食堂同士 分け合う仕組みつくる

支援ネットでは、2020年1月の発足以来、これまで7回のフードパントリーを開催し、食品だけでなく、マスクや学習用品なども無料で配布してきた。品物は、市民や地元企業などからの寄付が中心だ。

今年1月には、県内各地で子ども食堂に取り組む有志らが「子どもフードパントリー茨城」(略称「こどぱん」)を発足させ、それぞれの団体に集まる支援品を、参加団体間で分け合う仕組みを整えた。「こどぱん」では、2~3月にかけて県内21市町村で「フードパントリー」を実施する予定。実施日時や方法は各地により異なる。

山内さんは「昔は長屋やご近所がありましたよね。物理的な近所での助け合いが難しくなっても、SNSを使ったり、私たちのような団体が間に立つことで、今の時代に沿った、地域全体でできるお節介やお裾分けをしていきたい」。そして「困りごとを相談しやすい関係を築きたいし、究極に困る前に、こちらから気づいてあげられる関係を作りたい。パントリーは、そんなつながりをつくるきっかけにしたい」と続ける。

寄付の持ち込み募る

昨年12月に開催した前回のフードパントリーでは、94世帯に支援品を渡すことができた。27日は100世帯への配布を想定している。

配布に先立ち、23日午前11時から午後3時まで、つくば市谷田部の「茨城YMCAみどりのセンター本館」で、食料品や学用品、衣類などの寄付の持ち込みを募集している。(柴田大輔)

◆27日のフードパントリーへの参加申し込みはLINE公式アカウント(「つくば子ども支援ネット ホッとライン」、団体ウェブサイト「つくば子ども支援ネット」、電話(070-4451-6328)、メール(kodomoshien.net.tsukuba@gmail.com)で。情報はツイッターフェイスブックでも常時発信している。  

◆寄付の持ち込みは、 食料品は賞味期限が2022年4月以降で、未開封、常温保存可能もの。学用品は、未使用、新品に限る。また、つくば市内のファミリーマート3店舗(「つくば上の室店」「つくば若栗店」「つくば長高野店」)には、回収箱を常時設置し、少量の食料品の寄付を受け付けている。