内容を一新した第2弾の今回は、1989年から90年までNTV系で放送されたTVシリーズ(全47話)、AfterTVとして制作された16話のNEW OVAシリーズ、そして1993年に劇場公開された「機動警察パトレイバー2 the Movie(ザ・ムービー)」に焦点を当てて、制作資料やイラストの展示を行う。
初公開となる制作当時の原画、セル画
作品のキャラクターデザイナー、高田明美さんによって描かれた「TVアニメ版」「機動警察パトレイバー2 the Movie」のジャケットイラストの原画や、KADOKAWAニュータイプ編集部にて発見されたセル画、アニメーション製作会社「プロダクションI.G」保有の貴重な原画など、約150点が展示される。
私は「アナと雪の女王」を思い出しました。映画とともに主題歌のLet it goが大ヒットしましたね。ありのままの〜というサビが印象的です。Let it goを思い出すと、ザ・ビートルズのLet it beも思い出します。こちらは1970年発表ですから、2013年のLet it goの43年前ということになります。
be「ある」からgo「なる」へ
Let it goに時代の流れを感じるのは私だけでしょうか。流行当時、Let it beと比べて、その違いが言われていた気がします。Let it beは苦境にある僕の前に聖母マリアが現れて、「Let it be」という金言を与え、僕を孤独から救うという内容です。Let it beは「あるがままに」とか「身を委ねなさい」と訳されます。
一方、Let it goは「ありのままの 姿見せるの」とか「ありのままの 自分になるの」と訳されました。
ビートルズのLet it beはbeが使われています。beはご存知のようにbe動詞で存在を表します。ですから、訳も「ある」がまま。今そこに存在しているだけでよいという「ゆるし」のようなものを聖母マリアが与えてくれる。そこには静かな肯定感が感じられて、宇宙的な静けさのなかでおだやかに自分に向き合えば、小さな欲望や意地などがどうでもよくなり、心が解放されるのでしょう。
時代は流れ、40年の間に世界は劇的に変動し、日々競争が激しくなっている。日常のストレスも昔とは質が変わっているように思います。Let it goはそれをちゃんと映しとっています。使われている動詞はgoです。これはある人がその場所からどこかへ移動するという意味。ふつうは「行く」と訳されます。自分を新たな世界に解き放て、という意味が込められています。ありのままの自分に「なる」。変わる自分が求められています。