金曜日, 6月 9, 2023
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「子ども第三の居場所」に採択 つくばで交流カフェ開設へ

生活困窮世帯の子どもに学習支援を行う「無料塾」を運営するNPO法人「居場所サポートクラブロベ」(つくば市島名、森美智子理事長)が、新たに地域の子どもたちや高齢者も気軽に立ち寄れる居場所の開設を準備している。日本財団(東京都港区)の「子ども第三の居場所」事業に採択され、4772万円の助成が決まったためだ。今年11月頃の事業開始を目標にしている。 「第三の居場所」事業は、子どもたちが放課後、安心して過ごせる居場所を提供し、生き抜く力を育むことを目的とした事業で、ロべは施設の建設費や当面の運営費に充てようと応募していた。7月に全国で57拠点の採択が決まり、茨城県内では唯一選ばれた。コミュニティーモデルとして採択されており、現時点での名称は「カフェ・ロベ」。「カフェのように、地域の誰もが立ち寄れて、様々な人と交流できる場所になれば」と理事長の森さん(54)は話す。 地域とつながる教室に 現在、同会が運営している「無料塾」は、利用世帯のプライバシー保護のため、一般の地域住民からは様子が見えない形になっている。しかし、年に数回実施している保護者との面談の様子から、生活困窮世帯の保護者は社会的に孤立した状況にいることが多く、保護者同士や地域住民とつながることができる場所も必要なのではと感じていた。 そこで、生活困窮世帯だけでなく一般家庭の親子や、地域住民も気軽に立ち寄れて交流できる場所を作ろうと思い立った。助成金を受けられたことで準備を始めている。同会が借用しているつくば市緑が丘の一軒家を改修し、多様な人が集まれるよう、リビングや台所を広げ、屋上には子どもたちが遊べるテントやプールを設置する。和室は子どもたちが宿題などをするスペースにし、学習塾や習い事教室を開催する部屋も増設する。

休館中も駐車場で15分ずつ会う コロナ禍の子ども支援㊥

緊急事態宣言などでつくば市の公共施設が使えず、青い羽根学習会が開催できなかった期間も、子どもたちと直接会い続けた団体がある。屋外スペースを利用したり、公共施設とは別の場所を探したりしながら、子どもたちとつながり続けるための模索がおこなわれていた。 9人中8人が希望 Aさんが代表を務めるNPOは、県内7カ所で無料の学習支援塾を運営し、つくば市内でも青い羽根学習会を1カ所運営している。昨年4月、感染予防のために公共施設が使用できなくなり、学習会を開催できなかった。当時は学校の休校も続いていたため、子どもたちの心理面や、普段から学習することが難しい環境にいる子どもたちがもっと不利になることを心配した。 「何もしないと子どもたちが大変になる」と思ったAさんは、学生ボランティアにも協力してもらい、週に1回、普段使っている休館中の公共施設の駐車場で、子ども一人一人と15分ずつ会い、体を動かして遊んだり、子ども一人一人に合わせた課題を出したりしていた。学生ボランティアと遊んでいる時は、子どもたちもはしゃいでいた。「どうせやるなら、楽しいことをやりたかった」とAさんは話す。 オンライン授業を希望した子どもには週1回、小学生は30分、中学生は45分、SNSアプリを利用し学習指導をした。当時、学習会に通っていた子ども9人のうち8人が駐車場で会うことを希望し、1人がオンライン授業を希望した。 今年1月中旬からの3週間、県独自の緊急事態宣言のために公共施設が使用できなかった期間は、別の会場を探した。対面授業を希望した子どもを別の会場で、週に1回、1時間から1時間半、学習指導した。この時期は学校に通えていたため、精神的な支援よりも学習支援に力を入れた。

学習会中止期間もNPO奮闘 コロナ禍の子ども支援㊤

コロナ禍の1年、経済的に困難を抱える世帯の子どもを対象に、無料の学習支援や居場所の提供を行う「つくばこどもの青い羽根学習会」にも、学習会を開けない期間が出るなど、大きな影響が出た。 つくば市は地域のNPOなどと協働で、「青い羽根学習会」を市内14か所で実施している。昨年4月から5月までの2カ月間と、今年1月に県独自の緊急事態宣言が発表されてからの3週間、新型コロナ感染防止のため、学習会は中止された。 週に1度は様子を確認 NPO法人「NPOプラザ・ねこねっと」は週に1回、市内で青い羽根学習会を開催し、食事の無料提供をおこなっている。毎週、約10人の小中学生が通っている。 昨年春の学習会中止期間も、週に1回は子どもたち一人一人と連絡を取り、様子を確認した。市と協働したり、中央共同募金会(東京都千代田区)の助成金を利用し、週に1度、利用者に弁当を無料配布した。子ども本人または保護者に弁当を手渡し、元気がないなど、様子に変化がある場合は話を聞いた。当時は学校も休校になり、学校給食もなくなったため、夜遅くに保護者が仕事から帰ってくるのを、何も食べずに家で待っていた子どもや、体がやせてきた子どももいた。 緊急事態宣言が明けた昨年夏には、例年通り、保護者と面談し、コロナでどのような影響が家庭に出ているのかなどを聞いた。仕事を減らされた等、経済面でひっ迫した家庭が多かった。必要に応じて、行政とも連携を取り、公的支援を受けることを提案し、申請書類の記入等も手伝った。他の家庭にも、困った時は我慢せずに必要な支援を受けるように呼び掛けた。

タブレット、PC寄付を つくばの無料塾 発達障害児支援やオンライン授業に

【川端舞】生活困窮世帯の子どもに学習支援を行う「無料塾」を運営するNPO法人「居場所サポートクラブロベ」(つくば市島名)が、不要になったパソコンやタブレット端末の寄付を募っている。発達障害などがある子どもたちに貸し出すほか、今後新設する障害児向け放課後デイサービスでも、パソコンやタブレットを使った学習支援を行う。 現在、無料塾に通っている子どもは3教室併せて小学生から高校生までの85人。そのうち、発達障害や外国人児童など読み書きに難しさを抱える子どもは45名程度いるという。 タブレット教材に集中 無料塾ではタブレットを1台、ノートパソコンを5台保有しており、読み書きが難しい子どもたちのうち、小学生にはタブレットを、中高生にはパソコンを貸し出している。理事長の森美智子さん(54)は「通常の教材だと興味を持てず、すぐに遊んでしまうが、タブレットの教材だと集中力が続く」と話す。 タブレットの台数を増やしたいと思い、民間の助成金事業に応募し、パソコンのみ寄付を受けた。それでも不足するため、一般家庭から寄付を募ることができないかと考えた。パソコンとタブレット、それぞれ10台追加できれば、必要な子どもに貸し出せるという。寄付されたタブレット等には、ゲーム感覚で学べる教材ソフトを入れる予定だ。

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音楽朗読劇「ヒロシマ」 7月、土浦公演 市民団体が主催

紙芝居やチンドン屋の練り歩きなどを行っている土浦の市民団体「つちうら駄菓子屋楽校」(石原之壽=のことぶき=代表)が主催し、音楽朗読劇「ヒロシマ」の公演が7月22日、土浦市大和町の県県南生涯学習センターで催される。2021年から毎年、土浦で開催し3回目となる。 「ヒロシマ」は、78年前に広島で被爆した路面電車を擬人化し、当時の記憶を語っていく物語。作中には被爆者たちの様々な証言を、できるだけ表現を変えずに用いているという。俳優で演出家の嶋崎靖さん(67)が平和への思いを込めて制作・演出した。今回の公演では、広島市の劇団で活動する原洋子さんと、俳優の保可南さん、地脇慎也さんが出演し、武蔵野音楽大学大学院の青山絵海さんがマリンバを演奏する。音楽は嶋崎さんが制作を手がけた。 音楽劇「ヒロシマ」の一場面(石原さん提供) チンドン屋の先輩と後輩 主催する「つちうら駄菓子屋楽校」は石原さん(64)が3年前に立ち上げた。飛行船「ツェッペリン伯号物語」や「土浦花火物語」など、土浦を中心に地域の歴史や物語を題材にした紙芝居を制作し上演している。

アストロプラネッツ、巨人との交流戦に敗れる

ラミレスさんの障害児野球教室も プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグの茨城アストロプラネッツは7日、土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦で、NPB(日本野球機構)との交流戦として読売ジャイアンツ3軍と対戦し、1-5で敗れた。試合に先立って、横浜DeNAベイスターズ前監督のアレックス・ラミレスさんによる障害児向けの野球教室も開かれ、約20人の子どもたちが直接指導を受けた。 茨城アストロプラネッツ-巨人3軍(6月7日、J:COMスタジアム土浦)巨人 003100001 5茨城 000010000 1 茨城は要所で守備にほころびが出て、要らぬ失点を重ねた。3回表、ショート寺嶋祐太の捕球ミスなどで2死一・三塁とされ、中堅への適時打で1点を先制される。次打者の右前打では、土田佳武が処理に手間取るうちに2者が生還、0-3と引き離される。4回にも2死からエラーがらみで走者を出し、さらに1点を追加された。 先発の二宮衣沙貴は「エラーでランナーを出しても、自分が踏ん張って抑えていれば結果は変わっていた。そこが今日の反省点。自分の能力を高め、三振で切り抜けられる力をつけたい」と悔やむ。

オカルト、エリファス・レヴィ《遊民通信》66

【コラム・田口哲郎】 前略 ずいぶん前からオカルトに興味があります。オカルトといえば、学研の月刊誌「ムー」です。UFOやツチノコ、心霊現象など、科学で解明できない現象について扱っています。オカルトはちょっとゾクゾクしますし、謎が解けそうで解けないところが魅力だと思います。 オカルトについて調べてみると、オカルトの元となった思想があることがわかりました。それはオカルティズムと呼ばれるもので、19世紀フランス最大の魔術師といわれるエリファス・レヴィ(1810-1875)が大成したとされています。オカルトはヨーロッパのキリスト教文化圏で生まれ、発展したものであるのは確実なようです。 少しその背景を説明すると、18世紀末のフランス革命でカトリック教会の一強支配が崩れて、聖職者ではない俗世の作家たちが、キリスト教会が担っていた精神的役割を肩代わりするようになりました。そのとき、いわゆる「宗教」には収まらない「宗教的なもの」が次々に生み出されてゆきました。その「宗教」の枠をはみ出した「宗教的なもの」の中の一つが、オカルティズムです。 オカルティズムの大成者レヴィはなにを隠そう、元カトリック修道士であり、詩人でもありました。そのレヴィがキリスト教会と絶交して、しかし人類を救いたいという一心で、つくりあげたのがオカルティズムなのです。

阿見大空襲、むなしさこみ上げた【元予科練生からのバトン】下 

石岡市 萩原藤之助さん(94) 石岡市在住の萩原藤之助さん(94)は、土浦海軍航空隊甲種第13期飛行予科練習生だった。第14期生だった戸張礼記さん(94)=6日付=に回想録執筆を勧められ、去年2月、予科練の生活をまとめた「雛鷲の残像―そのままの予科練回想録」を自費出版した。「等身大の予科練―戦時下の青春と、戦後」(常陽新聞社)などの参考文献を元に、当時の記憶と照らし合わせてつづり、戸張さんが監修を務めた。萩原さんは長年、戦争の資料を集めており、3カ月ほどで書き上げた。多くの人に読んでほしいと700部制作し、200部を阿見町の予科練平和記念館に寄贈した。 『雛鷲の残像』表紙 萩原さんは中学3年の時、校内に貼りだされた「予科練習生募集」のポスターを見て応募を決めた。1943(昭和18)年のことだった。「戦局が悪化の一途をたどる中、13期は、もっと搭乗員教育を進めて飛行機搭乗員を大量に養成せよということで、入隊者数を大幅に増やした年だった」と、回想録に付した資料を示して説明する。 予科練では精神教育が行われた。「陸海軍軍人に賜はりたる敕諭(軍人勅諭)」に由来する五ケ条を暗唱。集会に遅れたり、訓練にやる気がなかったりすると罰を受けた。「アゴ」はこぶしで練習生のあごを殴る罰で、殴られた時には自分の至らなさを恥じたという。厳しい訓練に耐えていたが、卒業直前に体調不良に陥り、しばらくの間療養した。卒業前日になり、班長から卒業できることを告げられ、土浦海軍航空隊の分隊に所属して訓練を継続することとなった。所属した分隊で、44年9月には滑空訓練を行うようになった。