日曜日, 5月 22, 2022
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Tag: 合理的配慮

「合理的配慮」義務づけに民間向け助成 障害者差別解消法改正でつくば市など

今年5月に改正された障害者差別解消法の学習会が18日、市民団体「茨城に障害のある人の権利条例をつくる会」(事務局・水戸市)主催でオンライン開催された。障害者への「合理的配慮」を民間事業者にも義務づけたことを受け、参加者からは「民間事業者が合理的配慮を提供することを支援する制度がつくば市にもある。うまく活用してもらえれば」という意見が聞かれた。 市民団体がオンライン学習会 学習会には県内の障害者や支援者、県議会議員、つくば市議会議員など、約50人が参加した。内閣府障害者政策委員会の委員長である石川准さんが、障害者差別解消法の改正点や残された課題について解説した。 今回の改正では、民間事業者も「合理的配慮」を提供することが義務化された。合理的配慮とは、障害者が他の者と同等の生活を営むために必要な環境の調整である。例えば、車いすでも店に入れるように、入り口にスロープを付けたり、聴覚障害者に筆談で対応すること。2016年施行の障害者差別解消法で、行政機関等は、過重な負担でない限り、合理的配慮を提供することが義務化されたが、民間事業者は努力義務とされていた。 改正法が実際に適用されるのは「3年以内」という。自治体や事業者の準備期間が必要との理由だが、民間事業者は配慮の必要な範囲を見定め、計画的に進める対応が求められる。 合理的配慮を提供するには、スロープや筆談ボードの購入などの設備投資が必要だ。「―つくる会」では2018年に、当時から民間事業者等の合理的配慮提供にかかる費用を助成する独自制度があった兵庫県明石市の職員を呼び、内部向け学習会を行った。その後、加盟する障害者団体が各市町村に呼びかけた結果、2018年につくば市で民間事業者等への合理的配慮助成制度がつくられたのを皮切りに、現在は県内5市で同様の助成制度が実施されている。

車いす利用客の提案きっかけ つくば市補助金で店舗にスロープ

つくば市天久保の八百屋「La frutta(ラ・フルッタ)」入り口に今年初春、市の補助金でスロープが取り付けられた。車いすの利用客が店に提案したのがきっかけだ。障害者に配慮するために必要な費用を助成する市独自の合理的配慮支援事業補助金を利用した。 同補助金制度がスタートして3年だが、市によると、階段等の手すりの設置工事や筆談ボードの購入など、これまでに補助金が利用されたのは4事業者にとどまる。 一方、障害者が他の者と同等の生活を営むために必要な環境の調整である合理的配慮を、民間事業者にも義務づける改正障害者差別解消法が5月28日に成立した。今後ますます、市の補助金制度の重要性が高まってくる。 資料を店に持参 同店は昨年8月に店内を改装した。が、入り口には階段が2段あった。子ども連れの客も多かったが、改装した当初から、ベビーカーを持ち上げないと入店できなかった。

オンライン授業は合理的配慮か 障害ある学生の修学支援 筑波大が初の全国調査

障害がある学生に対し大学などが実施している修学支援の効果について、筑波大学(つくば市天王台)人間系の佐々木銀河准教授らは2019年から20年にかけて全国調査を実施した。研究報告書によれば、大学などの教職員ではなく、障害のある学生本人を対象にした全国調査が行われたのは初めてという。 昨年から全国に広まったオンライン授業の影響も合わせて調査された。障害の種類や本人の特性によっては、オンライン授業になることで障害学生が受講しやすくなることが分かった。今後、オンラインでの受講を障害学生への新しい合理的配慮として利用できる可能性が示唆された。 配慮が不要な場合も 調査は、全国の大学・短期大学・高等専門学校に在籍し、学生支援を受けている障害学生431人にアンケートを実施した。調査の結果、オンライン授業では障害学生が特別な配慮を受けなくても、他の学生と同じように受講できる場合があることが明らかになった。 対面授業の場合、聴覚障害学生に音声情報を文字起こしする必要があったり、視覚障害学生が紙の資料を読み上げソフトで読むために、教員から個別に資料をパソコンデータでもらう必要がある。オンライン授業になることで、利用者に応じて自動音声認識による字幕表示ができたり、すべての学生に資料がパソコンデータで送られてきたりするため、障害学生が特別な配慮を求める必要はなくなる。 「障害により体調が悪い時でも自分の家から授業に参加できる」「発達障害により周囲の音に過敏に反応してしまうため、教室で受講するよりオンラインの方が集中できる」など、障害特性のためにオンライン授業の方が受講しやすいという意見もあった。

県障害者権利条例5周年 差別根絶に向けて関係団体がパレード

【川端舞】県障害者権利条例の施行5周年を記念し、「茨城に障害のある人の権利条例をつくる会」(事務局・水戸市)が1日、つくば市内をパレードした。参加した障害者らは、障害者差別のほか、新型コロナウイルス感染者や医療従事者に向けた差別など、全ての差別を根絶しようと訴えた。 障害者の生きづらさを訴える パレードには、「―をつくる会」のメンバーである障害者や支援者、つくば市議会議員など約40人が参加した。例年は4月に権利条例を周知するためにパレードを開催していたが、今年は新型コロナの影響で延期になっていた。 参加者は、つくばメディカルセンター病院(同市天久保)前からつくばカピオ(同市竹園)までの歩道を、1時間ほどかけて行進した。 参加者が持つプラカードには、「子供扱いされました」「バリアフリーの物件ない」など障害者の生きづらさを訴える言葉や、「仕事をしたくても制度利用中、仕事できません」のような社会制度の改善を求める言葉が書かれていた。さらに今年は、新型コロナ感染拡大のなか介助を続けてくれる介助者への感謝の言葉や、患者や医療従事者への差別にも反対する「NO差別 一切の差別にNO!」という言葉が書かれたプラカードもあった。参加者は、お互いに距離を保ち、プラカードの言葉をコールしながら行進した。

鉄道や銀行で合理的配慮進む 県障害者差別相談室が介入

【川端舞】県障害者権利条例に基づいて2015年に開設された県障害者差別相談室の19年度報告会が29日開催された。障害者からの相談を受けて同相談室が介入した結果、鉄道や銀行で対応が改善され、合理的配慮の取り組みが少しずつ進んでいる事例が報告された。 一方、昨年度寄せられた相談件数は84件で、相談室が設置されて以降、最も少なかった。 29日オンライン報告会 報告会には県内の障害者や支援者10数人が参加した。例年は水戸の会場で開催しているが、今年は新型コロナウイルスの感染予防のため、オンラインで開催した。一方、手話通訳などが必要な聴覚障害者や、オンラインが使えない人のために、つくば自立生活センターほにゃら事務所(同市天久保)と水戸市福祉ボランティア会館(同市赤塚)とが対面式の会場として準備された。 同相談室は、15年に施行された県障害者権利条例に基づき県が運営し、障害者や家族、支援者などから、障害者差別についての相談を受け付けている。相談内容によっては、関係者双方から事実を確認し、解決策として合理的配慮=メモ=を提案したり、関係者間の調整を行ったりしている。

「まちがいさがし」で子供たちにキャンペーン 県障害者権利条例5周年

【山口和紀】県障害者権利条例が4月1日、施行から5年を迎える。これを祝し、「茨城に障害のある人の権利条例をつくる会」(事務局・自立生活センターいろは)が同ホームぺージでキャンペーンを行っている。バリアフリーをテーマにした「まちがいさがし」で、正解した小学生に景品を贈呈する。 「まちがいさがし」には様々な障壁が人々を暮らしにくくしている状況が描かれる。例えば、タクシーに乗るためのスロープがあるかどうかだ。少しの段差がなくなるだけで、車椅子を使っている人などが多くの人が使いやすくなる。 少しの段差をなくしたり分かりやすく説明をしたりするなど、誰もが暮らしやすいように環境を変えることは「合理的配慮」と呼ばれる。キャンペーンの狙いは、社会を少し変えるだけで障害がある人や高齢者、ベビーカーを押す人など多くの人が暮らしやすくなることを子どもたちに知ってもらうことだ。 共に歩み幸せに暮らすために 県障害者権利条例(障害のある人もない人も共に歩み幸せに暮らすための県づくり条例) は2015年に施行された。障害者に対する差別的な取り扱いをなくすことを目的とした条例だ。つくば市にある障害者支援団体「自立生活センターほにゃら」と水戸市の「自立生活センターいろは」の2団体が2011年から条例をつくる活動を始め、12年に「茨城に障害をもつ人の権利条約をつくる会」が発足した。条例は議員提案という形で県議会に提案され、施行された。 条例に基づき、県は障害者差別相談室を設置。常駐する専門の相談員に「差別的取扱い」や「合理的配慮」について相談できる体制が整った。過去には視覚障害者から「工場見学に行った際に盲導犬の同伴を拒否された」という相談などがあったという。 現在つくば市では、店舗や地域団体などが、点字メニューを作成したり、筆談ボードなどの物品を購入したり、スロープを付けて段差を解消するなど工事施工に補助金を出す制度を設けている。水戸、取手、ひたちなか市も同様の制度がある。 ◆キャンペーンは「茨城に障害のある人の権利条例をつくる会」のホームページから、はがきで応募する。締め切りは4月13日。対象は小学生。正解者の中から抽選で10人にオリジナルクオカードをプレゼントする。 ➡県障害者権利条約の関連記事はこちら

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認識の対立を克服するには? 《文京町便り》4

【コラム・原田博夫】2月24日以降、ロシアのウクライナ侵攻の報道に接していると、戦争の背後に潜む正義は、時代や場所、あるいは人や組織で異なっていることが分かる。侵攻したロシアやプーチンには、少なくとも自国民向けの必然性や正当性があるはずである。 ロシアがこのような暴挙に至った経緯や背景は必ずしもつまびらかではないが、ここ数年来、米国やNATO(北大西洋条約機構)によるロシアへの圧力・圧迫があった(と、少なくともロシアおよびプーチンが思い込んだ)ことは確かである。その意味では彼らには、ゆがんでいたにせよ、なにがしかの必然性があったはずである。それなくしては、このように大規模な「特別軍事作戦」(一方的な侵略)を決行できない。 対して、この侵攻は、侵攻されたウクライナのみならず、EU(欧州連合)、NATO、米国や日本などの民主主義国にとって全く理解できない暴挙である。 この認識の対立構造は、それぞれの国民世論にも反映していて、ロシア国内の世論調査では(国内世論の操作が行われている上に、政府系の御用調査機関と揶揄(やゆ)されているが)、今回の特別軍事作戦は相当の支持を得ている。たとえば、全ロシア世論調査センターの3月17日調査やレバダセンターの4月21~27日調査では、いずれも「支持する」が74%に上っている。 他方で、国連総会でのロシアの軍事行動への圧倒的な非難決議(3月2日の非難決議への賛成141カ国、反対5カ国、棄権5カ国)に見られるように、国際政治・国際世論はロシアへの非難では歩調を合わせている。 関係者・当事者の「良識」に期待

昔「アダルトチルドレン」、今「毒親」 《続・気軽にSOS》109

【コラム・浅井和幸】おかげさまで、浅井心理相談室はこの6月で20周年を迎えます。様々な方にご支持いただき、本当に感謝しております。以前相談に来られた方からのご紹介で来談されるケースや、相談をして元気になったので精神保健福祉士を目指したいとか、公認心理師やカウンセラーになりたい―といった話を聞くと、とてもうれしくなります。 といっても、「浅井のようになりたい」という言葉を聞くと、うれしい反面、「もっと上を目指した方がよいよ。君はもっと大きな可能性を秘めている」と思いますし、正直にそう伝えます。 相談室を開いたころ高校生だった来談者も、すでに30代になって再び来談されることもあります。皆さん、本当に立派になられて感慨深いものがあります。70代の方もいましたので、あの方はもう100歳を超えるのかぁ―などと考えることもあります。 20~30年前、アダルトチルドレンという言葉を頻繁に目にしました。この言葉はもともと、アルコール依存症の親の元で育った子供が、大人になって様々な支障が出てくるという概念です。その意味が広がり、機能不全家族で育った人が様々な生きづらさを抱えていく―という意味にもなりました。医学的な診断名ではありません。 相談の場でも多く耳にしたものですが、最近では「毒親」という言葉に置き換わっていると感じます。毒親は「親ガチャ」とセットで聞くことも多いですね。これらの言葉の登場に、気持ちが軽くなった人もいるでしょう。こんなにつらいのは自分だけではないのだという仲間意識、訳の分からない苦しさから「毒親に育てられた子ども」に属せたという安心感です。 これは、どこの病院に行っても、何も悪くないと医師に言われ苦しさが続く中、うつ病とか難病などの病名がつくことで、何となく治療法があるのだろうという救われた感覚に似ているのだと思います。カサンドラ症候群という、アスペルガー症候群のパートナーを持つ人の苦悩もこれに似ていますね。

入国待ちわびた留学生52人 日本つくば国際語学院で3年ぶり入学式

つくば文化学園が運営する日本語学校「日本つくば国際語学院」(つくば市松代、東郷治久理事長兼校長)の入学式が20日、隣接の日本料理店、山水亭で催され、コロナ禍の中、入国を待ちわびた13カ国の52人が入学した。3年ぶりの入学式となった。 2年間入国できず待機していた留学生が多いという。例年なら4月に入学式を開催するが、コロナ禍で留学生の入国が遅れたため1カ月遅れの式典となった。 出身国は、イラン、ウズベキスタン、タジキスタン、スリランカ、ネパール、ガーナ、カメルーン、ミャンマー、モンゴル、中国、韓国など。 新入生一人一人に学生証を手渡す東郷治久理事長兼校長(右)=同 式典では、東郷理事長が一人ひとりに学生証を手渡し、「去年、おととしは入学式が行えなかった。待ちわびていた入学式が盛大に行えたことは大きな喜び」とあいさつした。さらに「コロナの中、一度は入学を断念しようかと考えた人もいたと思うが、将来の夢の実現のために目標を果たすという強い意志が扉を開いた」と称えた。その上で「日本語を楽しく学び、日本を好きになってもらおうというのがモットー。たくさん日本語で話して上手になってください」などと呼び掛けた。 新入生を代表してイラン出身のハディース・ダナーさん(28)が日本語であいさつし「もし世界中のどこにも戦争がなかったら、おそらく今日、ウクライナ人やシリア人も私たちとここで入学式を祝うことができたと思う」と語り、「ここにいる新入生は、大きな願いを達成し成長するために留学を決意し、さまざまな人が安全に安心して一緒に暮らせる日本を選んだ。今の気持ちを忘れずに精一杯頑張るつもりです」などと決意を話した。

死に方が選べない時代 《くずかごの唄》108

【コラム・奥井登美子】死に方を自分で選ぶのが難しい時代になってしまった。コロナの流行がそれを加速してしまっている。人生で最後のしめくくり、「ご臨終」が不可能になってしまったのだ。 Tさんはがんの末期で入院したご主人に会いに行ったけれど、コロナの感染を恐れて会わせてもらえなかった。そのままご主人は亡くなって、遺体をさわることすらコロナの危険でできなかったという。愛する夫の臨終に立ち会えなかったTさんはノイローゼみたいになってしまった。 奥井恒夫さんはご近所に住む親戚で、薬剤師。家族の次に大事な人である。認知症予防に碁と散歩。毎日散歩をして、脳と身体、両方を鍛えていた。彼は自宅で倒れ、救急車で入院。コロナで会わせてもらえないまま、亡くなってしまった。亭主にとって、会えないままになくなった恒夫さんの死はショックだった。 在宅死について書かれた本 「このごろ、息を吐くときが苦しい。おやじも最後のころ、そう言っていた。ぴんぴんころりバタンキュー。人間らしさの残っている間に家で死にたいよ。図書館に行って、在宅死の書いてある本借りてきてくれよ」 亭主に頼まれて、私は図書館に行って本を探してみた。