金曜日, 11月 22, 2024
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つくば市の小中学生の高校進学を考える会 -検索結果

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高校不足と土浦一高の学級削減 《竹林亭日乗》2

【コラム・片岡英明】学校とは、3月の卒業式の生徒の笑顔のためにある。自分の指導が行き詰ったとき、私は何度も卒業式の生徒の笑顔を思い浮かべた。卒業式は生徒の笑顔に自信を読み取る日でもある。 3月14日は県立高校の合格発表だが、つくばの中学生にはつらい日である。つくばエリアの中学卒業生に対する県立高校の枠を何とか県平均まで高められないか、そんな思いで小さな「高校進学を考える会」で学習を続けてきた。 昨年11月の森作教育長の「中学生の進路選択に影響がないように学級増を行い、その計画を示す」との発言を受けて、私たちは不足学級数を検討した。その不足学級数と改善案を、2月19日の市民のつどいで説明した。この会合には国会議員をはじめ県議の方が5名参加され、多様な観点から深い議論が行われた。 つくば地区、30年までに25学級不足 私たちの会の計算では、県立高校の平均収容率や高校改革プランから、つくばエリア(つくば市、つくばみらい市、守谷市、常総市)で、現時点で15学級、2030年までにさらに10学級、合計25学級増が必要と分かった。 つくばエリアの中学生のために、25学級増を既存の高校でまかなえるのか? それとも学級増のひとつの方法として、高校新設も考える必要があるのか? 学級増と高校新設は対立的なことではないのだから、冷静に生徒数や算定基準を設定し、議論を積み上げれば、必ず着地点はある。 25学級増には、1校2学級として、12~13校の学級増が必要である。つくばエリアには並木中等や茎崎高校を入れても10校しかない。そのため、エリア外の土浦・牛久・下妻の協力を得る必要がある。また、エリア内の高校でも、校舎の増築・校地の拡張・教育の体制などで、2学級増が実際に可能なのかも検討する必要がある。 土浦一高、24年の入試から改善を 今回の改善案では、25学級増の案、10学級の高校新設含む案、10学級と8学級2校の新設を含む案―3案を提示した。その上で、2024年に県立高校の2学級増と土浦一高の定員削減停止を求めた。 手元に「三六会 卒業60周年記念誌 土中三六回同窓会 H8」がある。片岡久会長の発刊の言葉に始まり、恩師永山正先生からの文もある。地域に根差す伝統校の息づかいが感じられる184ページの大著である。 さて、土浦一高は2020年まで8学級募集だったが、2021年に7学級、2022年には6学級となった。それが、2024年から4学級に半減する。以前は、土浦の一つの中学校から10~20人と入学した話を聞くが、2022年は市内8中学で33人だった。これが4学級となれば、20人ぐらいになると心配している。 三六回の記念誌を読むと、卒業生が地域の伝統校としてネットワークを生かし、土浦の産業や文化を支えていることが分かる。高校を広い視点でとらえ、地元の中学生と高校不足のつくばの中学生のため、さらに土浦地域の発展のために、土浦一高の定員削減を停止してほしい。(元高校教師、つくば市の小中学生の高校進学を考える会・代表)

知事との対話の芽―高校が足りない 《竹林亭日乗》1

【コラム・片岡英明】毎日、竹林と筑波山を見ながら散歩している。天声人語を読むと、コラムとは少し離れた視点で書くようだ。世相と少し離れたところから日記を書いた永井荷風を参考に、コラムの名前をつけた。 私は「出会ったところで考える」「対話で耕し合意形成」を心掛けている。その構えの方が疲れず、楽しいからである。では、どんなことに出会っているか。 1月27日のNHK首都圏ニュースのTX沿線特集で、つくば市は高校が足りないことを扱った6分ほどの放送があった。私たちは、2021年5月に「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」を立ち上げ、学習・懇談・署名などの活動を行ってきたが、当事者の受験生がマスコミに登場したのは初めてである。 取材された学生の「つくば市は結構人口も増えたので、もう少し高校を建ててもいいと思います」との発言に、「大人がこれに応えなければ」と感じた。 人口・子ども増「第3の波」 つくば市には「第3の波」が到来している。4町村が合併した1987年ごろ、第2次ベビーブーム世代の中学生増が「第1の波」。1989年をピークにして減少に転じた引き波が「第2の波」。多くの都市では、出生率低下により減少が続くが、つくば市は違った。TXが開通した2005年を底にして、中学生は増加に転じた。 TX沿線開発に伴い、2015年以降、つくば市では人口・子どもが増加し、「第3の波」が到来した。この事態への理解が問題解決の最初の鍵だ。 総務省人口移動報告(1月30日発表)によると、茨城県の人口は2年連続して転入超過になった。東京圏からTX沿線に移る人が増えたからだ。県としては、「第3の波」が続いていることへの対応が求められている。 私たちは、子ども増への対応について、県知事や教育長と対話を始めた。森作教育長は県民の声を受けとめ、つくばエリアの県立高校定員について、昨年11月の県議会で「進路選択に影響が出ないように検討し、その計画を示す」と答弁した。 大井川知事も、12月8日の茨城県総合教育会議で「通学圏のなかで学級数が足りないというのであれば、クラスを増やすなど、対応できるように県として努力します」と答えた。これは県との対話の芽である。 既存高の学級増か高校新設か 既存高の学級増か高校新設か? 新設高校は県立か市立か? 二者択一を迫る声もあるが、昨年の教育長と知事の答弁を基点に、まず、学級増の検討を始めてほしい。 教育長が言う「中学生の進路選択に影響がない学級増」とは、つくばエリアの全日制県立高の入学枠を広げ、県の平均収容率に合わせる努力をする「宣言」と考える。県平均に合わせるには、まず現時点で何学級不足か、さらに今後何学級不足するか―明らかにする必要がある。 県と市が生徒数や目標のすり合わせ作業をし、まず必要学級数を検討する。次に、その学級をどう増やすかがテーマになる。そのとき、学級増か高校新設か、県立か市立か―の問いは解消するように思う。(元高校教師、つくば市の小中学生の高校進学を考える会・代表) 【かたおか・ひであき】福島高校卒。茨城大学農学部卒業後、太陽コンサルタンツ勤務。茨城大大学院修了。39年間、霞ケ浦高校勤務。主な著書は、英語Ⅰ教科書「WORLDⅠ」(三友社、1990年)、「たのしくわかる英語Ⅰ 100時間」(あゆみ出版、同)、「若い教師のための授業・HRづくり」(三友社、2016年)。現在、「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」世話人。1950年福島市生まれ、つくば市在住。

知事との対話の芽―高校が足りない 《竹林亭日乗》1

【コラム・片岡英明】毎日、竹林と筑波山を見ながら散歩している。天声人語を読むと、コラムとは少し離れた視点で書くようだ。世相と少し離れたところから日記を書いた永井荷風を参考に、コラムの名前をつけた。 私は「出会ったところで考える」「対話で耕し合意形成」を心掛けている。その構えの方が疲れず、楽しいからである。では、どんなことに出会っているか。 1月27日のNHK首都圏ニュースのTX沿線特集で、つくば市は高校が足りないことを扱った6分ほどの放送があった。私たちは、2021年5月に「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」を立ち上げ、学習・懇談・署名などの活動を行ってきたが、当事者の受験生がマスコミに登場したのは初めてである。 取材された学生の「つくば市は結構人口も増えたので、もう少し高校を建ててもいいと思います」との発言に、「大人がこれに応えなければ」と感じた。 人口・子ども増「第3の波」 つくば市には「第3の波」が到来している。4町村が合併した1987年ごろ、第2次ベビーブーム世代の中学生増が「第1の波」。1989年をピークにして減少に転じた引き波が「第2の波」。多くの都市では、出生率低下により減少が続くが、つくば市は違った。TXが開通した2005年を底にして、中学生は増加に転じた。 TX沿線開発に伴い、2015年以降、つくば市では人口・子どもが増加し、「第3の波」が到来した。この事態への理解が問題解決の最初の鍵だ。 総務省人口移動報告(1月30日発表)によると、茨城県の人口は2年連続して転入超過になった。東京圏からTX沿線に移る人が増えたからだ。県としては、「第3の波」が続いていることへの対応が求められている。 私たちは、子ども増への対応について、県知事や教育長と対話を始めた。森作教育長は県民の声を受けとめ、つくばエリアの県立高校定員について、昨年11月の県議会で「進路選択に影響が出ないように検討し、その計画を示す」と答弁した。 大井川知事も、12月8日の茨城県総合教育会議で「通学圏のなかで学級数が足りないというのであれば、クラスを増やすなど、対応できるように県として努力します」と答えた。これは県との対話の芽である。 既存高の学級増か高校新設か 既存高の学級増か高校新設か? 新設高校は県立か市立か? 二者択一を迫る声もあるが、昨年の教育長と知事の答弁を基点に、まず、学級増の検討を始めてほしい。 教育長が言う「中学生の進路選択に影響がない学級増」とは、つくばエリアの全日制県立高の入学枠を広げ、県の平均収容率に合わせる努力をする「宣言」と考える。県平均に合わせるには、まず現時点で何学級不足か、さらに今後何学級不足するか―明らかにする必要がある。 県と市が生徒数や目標のすり合わせ作業をし、まず必要学級数を検討する。次に、その学級をどう増やすかがテーマになる。そのとき、学級増か高校新設か、県立か市立か―の問いは解消するように思う。(元高校教師、つくば市の小中学生の高校進学を考える会・代表) 【かたおか・ひであき】福島高校卒。茨城大学農学部卒業後、太陽コンサルタンツ勤務。茨城大大学院修了。39年間、霞ケ浦高校勤務。主な著書は、英語Ⅰ教科書「WORLDⅠ」(三友社、1990年)、「たのしくわかる英語Ⅰ 100時間」(あゆみ出版、同)、「若い教師のための授業・HRづくり」(三友社、2016年)。現在、「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」世話人。1950年福島市生まれ、つくば市在住。

高校新設めぐり押し付け合い? 知事「市立を」、つくば市長「県の仕事」

人口増加が続くつくば市で、市民団体が県立高校の新設を求めている問題で、大井川和彦知事が「つくば市立の高校をつくってはどうか」と昨年12月の県総合教育会議で発言したのに対し、つくば市の五十嵐立青市長が「県立高校をつくるのは県の当然の仕事」と6日の市長定例会見で反論するなど、県と市が押し付け合う形になっている。 昨年12月8日の県総合教育会議の議事録によると、大井川知事は「つくばにおける高校の問題は我々としても非常に注意を払って検討している」と述べた上で「(つくば市の)通学圏の周辺をみると、今後生徒数が減っていく中で、定員割れがどんどん増えてくる状況が予想される。通学圏にある高校を生かすことも検討しなければならないので、単純につくば市の中心部に新設校ということにはならない」などと述べた。 一方「通学圏の中でクラスを増やすなど、対応できるように県としても努力する」とし、高校新設について「我々からもつくば市に、市立の高校をつくってはどうかということも逆に提案させていただいている。その際には県として、教員の配置等含めて全面的に協力したいということも記者会見の場で申し上げている」と話した。 大井川知事はさらに「今後きちっとつくば市側に我々の意図をお伝えし、状況を理解いただいて、最善の選択肢ということを、我々としても努力しているということを、ご理解いただけるよう努力していきたい」などと述べた。 同教育会議で県教育委員の市原健一前つくば市長が「(市の)中心部ではお子さんがどんどん増えて、今後やはり高校に入りやすい環境をつくってほしいという意見もどんどん強くなっている」「ここは県と市が協力し合いながら、私はつくば市立の高校を設置していただくのが一番いいのかなということを、以前から感じている。その中で実態調査をお願いしたい。実態調査をきちんとやって、市と連携をとって、用地の提供であるとか、人事でも協力するというような姿勢を見せていただきたい」と県に投げ掛けたのに、大井川知事が答えた。 市は六つの小中学校つくる これに対し五十嵐市長は6日の会見で記者の質問に答え、「県立高校をつくるのは県の当然の仕事。これだけ人口が増加しているつくば市において、県として県立高校を責任をもってつくっていただきたい。市としては目先だけでも六つの小中学校をつくっていく。県で県立高校の一つをつくっていただくことができないということはないと思っている。県の責任で進めていただきたい」と述べた。 記者からは「県と市のはざまで父母が谷間に落ちてしまう。突っ張り合いでは問題は解決しないのでは」などの質問が出たが、五十嵐市長は「市立高校ニーズが出てくるのは、本来、県立高校がきちんとつくられていれば必要ない話。県がつくる意思があれば、市立高校の議論すら始まらない。私どもとしては基礎自治体の責任である小中学校、義務教育の学校をきちんとつくっている。県には当然の責任として県立高校をつくってほしい」と強調した。 さらに「県立高校をつくるのは県の仕事。本来果たすべき責任を果たさないで何かを提案するのではなく、責任を果たしてから次のステップになる。それをしないで、つくらないから市で、という発想になって、しょうがないねという発想になっていたら、自治体間の関係や県としての使命はどこにいってしまうのだろうと考えている。市は市としての責任を果たす。県は県立高校をつくるという県の責任を果たしてほしい。県が県立高校をつくれば解決する、県にできない理由はまったくない。県としての優先順位を高めていただければ回避できる問題」だと繰り返した。 県方針は既存県立高の定員増 つくば市の県立高校問題をめぐっては、市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)が、つくば市では2021年、中学3年生の6人に1人しか市内の県立高校に入学できなかったこと、つくばエリア(つくば、つくばみらい、守谷、常総市など)の中学卒業生が2030年には21年より1000人増えることなどから、県に対し、つくば市やつくばエクスプレス(TX)沿線に全日制県立高校の新設や既存校の定員増などを求めてきた。 これに対し県教育庁は、つくばエリアの中学卒業者は2030年までに約700人増加するが、周辺のエリアでは約1400人減少すること、つくば市の生徒が多く通学している土浦、牛久、下妻の3市に限れば、つくばエリアの中学卒業者数は2030年までに現在より約700人増加するのに対し、3市は約500人減少し、つくばエリアの増加が約200人上回る状況となるーなどとして、つくば市内の既存の県立高校の魅力を高め志願者を確保する、通学可能な範囲で進学先が確保できるよう適切な時期に既存の県立高校の定員を増やしていくなどとしている。(鈴木宏子) ➡つくば市の県立高校問題の過去記事はこちら

つくば市への県立高校新設に賛成?反対?【県議選’22候補者アンケート】1

県議選が2日告示され、11日投開票が行われる。NEWSつくばは告示前、県政と関わりの深いつくば地域の課題のうち①つくば市への県立高校新設の是非②洞峰公園パークPF事業の是非③TX県内延伸計画の是非と、④旧統一教会や関連団体との接点の是非について、つくば市区の立候補者8人にアンケート調査を実施した。結果を3回に分けてお伝えする。 1回目はつくば市内への県立高校新設の是非について。人口が増加するつくば市では2021年、中学3年生の6人に1人しか市内の県立高校に入学できなかったなどとして、市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)が、市内のTX沿線に県立高校新設や既存校の定員増などを求めて県議会12月定例会に請願書を提出した。結果は継続審査となり廃案となる見通しだ。つくばエリアの中学卒業者は2030年までにさらに約700人増加すると県自身が推計している。対策は急務だ。 立候補者8人には「人口が増加するつくば市に県立高校を新設してほしいという運動が市民の間から起こっています。つくば市に県立高校を新設することに賛成ですか、反対ですか」と質問し、賛成、反対、どちらでもないの3つのいずれかに〇を付けてもらい、50字程度で理由を書いてもらった。 各候補者の回答は以下の通り ▽佐々木里加氏 賛成「校舎については未だ新しく劣化していない廃校が事実存在し、新設に数十億かかるのであれば利活用も含め討論すべき。校舎を新設するのであれば、今後の少子化もかんがみて再利用が可能な建造物とすべき」 ▽宇野信子氏 賛成「TX沿線に巨大な沿線開発を行った茨城県の責任として、急増している子育て世代の進学先を公共交通機関で通学可能な場所に確保するべき」 ▽ヘイズ・ジョン氏 賛成「つくば市は既に4つの小中学校を新設し、令和8年までに更に4つを新設する。それぐらい子どもが増えている。受験戦争が苛烈であった時代と比べても更に苛烈な状態は自治体が責任をもって解消し、子どもにしわ寄せがいかないようにするべき」 ▽塚本一也氏 どちらでもない「少子高齢化は全国的な流れであり、県立高校の再編計画をつくば市の特殊事情で変える訳にはいかない。やるとすれば市立高校をつくるべきである。財源は北部の土地の売却益」 ▽山本美和氏 どちらでもない「新設する、しないだけの問題ではなく、県立高校改革プランの見直しが必要であると共に、通学手段の課題解決も重要」 ▽鈴木将氏「通学可能な県立高校の定数適正配置のため、一刻も早い学級増設による募集定員増の実施を進め、更なる人口(生徒)増の推移を見据えながら環境を創出していく」 ▽山中たい子氏 賛成「TX開発では8万人の人口増加。県立高校は街づくりです。市内の子供の6人に1人しか市内の高校に入れないのは異常です」 ▽星田弘司氏 どちらでもない「県立高校がつくば市内に建設されることが望まれますが、短期的には難しい。まずは、つくばから通学可能な高校の募集定員増加が必要と考えます」

請願は継続審査に 県議会文教警察委員会 「つくばに県立高校新設を」

人口が増加するつくば市などへの県立高校の新設や既存校の定員増などを求めた請願の審査が10日、県議会文教警察委員会(水柿一俊委員長)で行われ、継続審査とすることが全会一致で決まった。市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)が約7500人の署名を添えて県議会12月定例会に提出していた(10月31日付)。 委員会の審査結果を受けて、12月定例会最終日の16日、改めて本会議で審議されるが、本会議も継続審査となると見られる。一方、現在の県議の任期は来年1月7日までであることから、継続審査になった場合、請願は来年1月7日で審議未了により消滅する見通しだ。 継続審査となったことについて、同委員会を傍聴した片岡代表は「小さな団体の請願を不採択にできなかったことが大きな成果。保護者や子供たち、市民の願いが県議会に伝わったことが大きい」とし、「昨年12月から今まで、つくば市選出の5人の県議全員がそれぞれの方向からこの問題を取り上げてくれたことが県に対する圧力になったと思う」と話した。 今後については「県は『中学生の進路選択に影響が出ないよう、既存校の学級を増やす』と答弁しているので、県に対し、こちらから学級増の具体的提案をしていきたい。具体的に検討すれば(既存校の敷地面積の制約や教室増築の費用などから)新設しかないことを分かってくれると思う」と述べた。さらに「つくばだけの運動では力不足なので、つくばみらい、守谷、牛久、土浦などにも(運動を)広げていければ」と語った。 考える会は、人口が増加するつくば市では2021年、中学3年生の6人に1人しか市内の県立高校に入学できなかったこと、つくばエリア(つくば、つくばみらい、守谷、常総市など)の中学卒業生が2030年には21年より1000人増えることなどから、県に対し、つくば市やつくばエクスプレス(TX)沿線に全日制県立高校を新設することや既存校の定員増を行うことなどを求め10月31日、請願書を提出していた。紹介議員となったのは山中たい子県議一人だけだった。 請願に対し県教育庁は10日の委員会で、4日の一般質問への森作宜民県教育長の答弁(11月4日付)と同様の説明を繰り返し、つくばエリアの中学卒業者は2030年までに約700人増加するが、周辺のエリアでは約1400人減少すること、一方、つくば市の生徒が多く通学している土浦、牛久、下妻の3市に限れば、つくばエリアの中学卒業者数は2030年までに現在より約700人増加するのに対し、3市は約500人減少し、つくばエリアの増加が約200人上回る状況となるーなどの調査結果を報告した。 その上で、つくば市内の既存の県立高校の魅力を高め志願者を確保する、通学可能な範囲で進学先が確保できるよう適切な時期に既存の県立高校の定員を増やしていくなどの方針を説明した。 県教育庁の説明に対し、同委員会から質問や賛否の意見などは一切出ず、継続審査とすべきとの声が出て、全会一致で継続審査とすることが決まった。

土浦、牛久、下妻を例に既存校の定員増へ努力 つくば 県立高校問題で県教育長

人口が増加するつくば市で、市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)が県立高校の新設や既存校の定員増などを求めている問題で、森作宜民県教育長は4日開かれた県議会12月定例会で、つくば市の子供たちが多く通学している土浦、牛久、下妻の3市を例に挙げ「今後、通学可能な範囲で進学先が確保できるよう努める」と答弁した。 定員を増やす学校の具体的な選定については「教室の数や敷地の広さなど敷地の状況も考慮しながら、中学生の進路選択に影響が出ないよう検討を進める」などとした。 さらに、中学卒業者数の推移や志願状況、学校施設などの状況を検討し「つくば市の人口増加に対応した県立高校の募集定員について、計画的に示せるよう取り組む」などとした。 鈴木将県議(自民)の一般質問に答えた。答弁を受け鈴木県議は、早ければ2024年度の募集に間に合うよう取り組みを求めた。 森作教育長は、県立高校の適正配置計画は、県内を12のエリアに分け、エリアを基本に検討しており、つくばエリア(つくば市、つくばみらい市、守谷市、常総市など)の中学校卒業者数は2030年までに現在より約700人増加する見込みなのに対し、周辺エリアは約1400人減少することが見込まれる、などとこれまでの答弁を繰り返した。 一方で、周辺エリアにはつくば市から通学している生徒が少ない市町村も含まれているとの市民団体のこれまでの指摘を認めた上で、つくば市から多くの生徒が通学している土浦、牛久、下妻の3市に限って推計すると、つくばエリアの中学卒業者数は2030年までに現在より約700人増加するのに対し、3市は約500人減少し、つくばエリアの増加が約200人上回る状況となることを認めた。 その上で「こうした状況から、適切な時期に県立高校の定員を増やしていくことが必要」だとし、来年春、つくばサイエンス高校(現在のつくば工科高校)の定員を2学級80人増やすのにとどまらず、さらに既存校の定員を増やしていくとした。 一方、市民団体が求めている、つくば市内への県立高校の新設については触れなかった。 請願署名402人分を追加し7477人に これに対し市民団体は、人口が急増するつくば市では6人に1人しか市内の県立高校に進学できず、通学費用や通学時間の負担が大きいなどとして市内などへの県立高校の新設や既存校の定員増などを求め、10月31日、県議会に請願を出し、10日開かれる文教警察委員会(水柿一俊委員長)で審議される(10月31日付)。4日、署名を402人分追加提出し、請願署名は計7477人となった。請願の紹介議員になったのは山中たい子県議(共産)ただ一人。

「つくばに県立高を」請願 7075人の署名添え県議会に提出

市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)は県議会12月定例会開会日の31日、つくば市などへの県立高校の新設や既存校の定員増を求める請願書を伊沢勝徳議長あて提出した。請願には7075人の署名が添えられ、つくば市選出の山中たい子県議(共産)が紹介議員となった。 2021年5月に発足した同会の県への請願は今回が初めて。請願は10日に開かれる文教警察委員会(水柿一俊委員長)で審議され、採択・不採択(継続審議)の結論は定例会最終日の16日、本会議で決定する。 請願は、①つくば市やTX沿線に全日制県立高校を早急に新設、さらに既存の県立高校の定員増を行う②高校への通学利便性を高めるーの2点を求めている。この要望事項は、昨年9月つくば市議会で全会一致で採択された請願書や、今年8月につくば市長が知事宛てに出した県要望と同じ。片岡代表(72)は「つくば市とつくば市民の願いが詰まっている。人口が増えるつくば市内では、6人に1人しか市内の高校に入れないという実情を理解し、現在の小中学生のためにも、ぜひ採択してほしい」と話した。 今回の請願に向け、同会は9月18日に署名活動をスタートさせ、メンバーや賛同者がスーパーの前などに立つなどして、43日間で7000人超の署名を集めた。考える会の横井美喜代さん(73)は自身も児童クラブをまわったり、近所に署名依頼チラシをポスティングするなどして活動を続け、「この署名を待っていたと話す方もいるなど、日に日に関心の高まりを感じた」と話している。 同会の取り組みを受けて、県議会では今年3月に星田弘司、山中たい子両氏、6月には塚本一也氏らがつくば市の県立高校問題について一般質問し、高校不足問題を顕在化させた。紹介議員の山中たい子氏は「県はあくまで教育プランに沿ってこの問題を考えている。他地域とは事情が異なり、人口増加が著しいというつくば市の実情を理解していないようにみえる」と話した。(花島実枝子)

県議会請願へ市民団体、署名活動スタート つくば市に県立高校を

つくば市内への県立高校の新設や既存校の定員増などを求めている市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)は18日、つくば市内で「請願署名を進める出発市民の集い」を開き、改選前の県議会12月定例会に請願を出すことを決め、署名活動をスタートさせた。 請願事項は①つくば市やTX沿線に全日制県立高校を早急に設置し、既存の県立高校の定員増を行うこと②高校への通学利便性を高めることーの2点。 考える会は、つくば市の人口増は「急増」にあたるとした上で、2021年度の高校入試で中学3年生の6人に1人しか市内の県立高校に入学できないこと、周辺5市で構成する「つくばエリア」の30年度の中学卒業生は21年度に比べ1000人以上増えることが明らかになっていることーなどを理由として挙げた。こうした状況の中、県は来年4月、つくば工科高校の学級を2学級増やすが、まだ不十分だとしている。 請願署名は10月30日まで集め、県議会12月定例会が開会する翌31日、つくば市区選出の星田弘司、田村けい子、鈴木将、山中たい子、塚本一也県議5人などに紹介議員になってもらうよう依頼した上で、同日、県議会に提出する予定。最低1万人を目標とし、今後、小中学校のPTAなどに協力を依頼するとしている。 署名活動出発集会で片岡代表は「つくば市の人口急増は、出生と県外からの転入が77%を占める。つくば市の人口急増によって、周辺の土浦、牛久、常総市などで地元の高校に入れなくなった中学生が増えている」などと数字を挙げて説明し、「県は22年3月に発表した第2次県総合計画で、主な成果のトップにTX沿線の人口増を挙げている。県立高校の設置は県の発展に大きく寄与すると、人口増・子ども増を前向きに受け止めてほしい」などと話した。 小学生の子供をもつ母親は「つくば市では高校の選択肢がとても少ないため、子供に過度の受験勉強を強いることになっている。県が自らTX沿線開発をして人口増を喜んでいるのに、県立高校の設置をしぶるのはがっかり」だなどと話した。参加者からは(県立高校新設の)具体的な場所がどこになるかで意見が分かれるのではないか」などの意見も出た。 出発集会には、山中たい子県議のほか、金子和雄、橋本佳子、飯岡宏之、ヘイズ・ジョン、小森谷さやか、山中真弓市議ら6人と、市総務部長らも参加した。(鈴木宏子)

市民団体要望書に県、学級増を検討へ つくばの県立高不足問題 

人口が急増するつくば市に県立高校の新設や既存校の定員増などを求めている市民団体、つくば市の小中学生の高校進学を考える会(片岡英明代表)は25日、大井川和彦知事と森作宜民県教育長宛てに、県立高校新設や既存の県立高校の定員増などを求める要望書を提出した。昨年11月に続いて2回目となる。 要望書を受け取った県教育庁高校教育課の高校教育改革推進室は、既設校の学級増の要望に対し「検討する」と回答した。代表の片岡さんは「1回目の回答は『定員増は難しい』というものだったが、今回は検討すると回答した。運動の成果」だと評価した。 片岡さんは、県立高校の募集定員が減ってきた中、人口が急増するつくば市では6人に1人しか市内の県立高校に入学できないのが実態だとし、県や市に対応を求めてきた。昨年12月と今年3月、6月は、県議会でも取り上げられ、県は、つくばエリア(つくば、牛久市など4市)の中学卒業生が、2030年には2021年よりもさらに1000人増えるという新たな推計を明らかにした。 土浦や牛久で進路の玉突き現象 片岡さんはさらに、つくば市に隣接する土浦市や牛久市などの県立高校入学者数を調べたところ、つくば市で生徒数が急増していることにより、土浦市や牛久市では、市内の県立高校に入学する生徒数が減り、隣接の石岡市や龍ケ崎市の県立高校に進路を求める生徒が増えている実態も明らかにした。 一方県は、つくばエリアでは今後、中学卒業生が増えるが、さらに周辺の隣接エリアを含めると、全体で生徒数は増えてないとする分析を示していたことから、片岡さんは、つくば市から小美玉市や結城市の県立高校に通っている生徒は一人もいないなどとして、危機感を強めて要望書提出に臨んだ。 つくば市で県立高校が不足しているとの指摘に対し、五十嵐立青市長も23日に大井川知事宛てに出した2023年度県予算編成要望項目の一つとして、交通利便性のある一定の地域への県立高校の早期設置と既設校の定員増などを要望している。市の推計では、県の推計値よりはるかに速いペースで児童生徒数が増加していること、隣接市と比較すると同市は、進学希望者に対する県立高校の定員が大幅に少ないことなどを根拠としている。(花島実枝子)

市民の集いに市長、県議、市議ら集結 「つくばに県立高校を」テーマに意見交換

つくば市に県立高校の新設や既存校の定員増などを求めている市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)の第3回市民のつどいが19日、つくば市内で開かれた。市民のほか、五十嵐立青市長、つくば市区選出の県議5人全員と、市議のほぼ半数が勢ぞろいし、これまでの取り組みを報告したり、意見交換などをした。 人口が急増するつくば市で、県立高校が少ないため、中学卒業者の6人に1人しか市内の県立高校に通えない実情となっていること、県が新たに中学卒業者数の推移を推計し直した結果、2030年のつくばエリア(つくば、つくばみらい、守谷、常総市)の中学校卒業者数が、2022年と比べ800人増加する見込みであることが今年3月の県議会で新たに明らかになったことなどを受けて開催された。 800人増、不足さらに深刻 片岡代表は「県は2019年2月の県立高校改革プランで、つくばエリアの中学卒業者が440人増えると推計し、2026年までに2クラス(80人)増を計画し、つくば工科高校を来年4月から2クラス増とするが、(800人増加するにもかかわらず)2クラス増だけでは、エリア外に進学する中学卒業者がますます増え、県立高校の不足はさらに深刻になる」と指摘した。 さらに、つくば市内に県立高校が少ないないため、隣接市の県立高校に通うことになり、土浦市や牛久市などの中学卒業者にも大きな影響を与えていることを数字を示し明らかにした。 「県の英断を待つ」 県県南地区PTA連絡協議会の樋口弓子さんは「東京から移住してきた時はつくばに高校がないと考えたこともなかった。並木高校が中等教育学校になり、上郷高校が統合されて2校がなくなった。(転居してきた)新しい人たちは、つくば市に希望がないと思ったらすぐに離れる」などと話し、五十嵐市長に「市立高校をつくったらいかがか」と提案した。 五十嵐市長は「県には正しい数字をもとに推計してほしいとお願いしていた。県はつくば市が出した数字に基づいて(800人増えるという新しい推計を)出してくれた」とした上で、市立高校の新設要望について「市内で小中学校を5校建設中。中根金田台でも1校つくる。6校で300億円からの事業となる。市の予算は1000億円、県の予算は市と比較にならない。(県の)英断を待つしかないと思っている」などと話し、市立高校新設は困難だと退けた。一方、市役所に県立高校問題の担当者を置いたことを説明し「総務部のエースを担当にした。皆さんとコミュニケーションをとりながらできるだけ(県に)働き掛けをしていきたい」などとした。 つくば市区選出の星田弘司、田村けい子、鈴木将、山中たい子、塚本一也県議もそれぞれ、これまでの取り組みや意見を話した。「県からはTX沿線に県立高校を新たにつくるという答弁はなく、つくばエリアの中学卒業者は増えるが、周りのエリアは減る、という言い方をしている」(山中県議)など、県の現在の対応を問題視する報告もあった。 参加した市民からは「土浦一高の生徒の5割がつくば市からきており、地元の人が入れなくなっている。周辺部の県議と危機感を共有してほしい」などの意見が出た。 同会は昨年5月に第1回市民のつどいを開催し、昨年のつくば市議会9月議会に、市内に県立高校を早急に設置することなどを求める請願を出した。全会一致で採択され、10月に知事に意見書が出された。今年3月の県議会では2人の県議がつくば市の県立高校不足問題をただした。さらに市に対し、県立高校問題の担当係や部署を設置するよう要望し、実現させた。 片岡代表は「市民の集いで出た意見をもとに、県に新たに要望書を出していきたい」などと話している。(鈴木宏子)

県教育長「既存校の志願者増やすこと優先」 つくば市の県立高校問題

県議会一般質問で答弁 県議会第1回定例会本会議が4日開かれ、星田弘司議員(いばらき自民党)が、つくば市に県立高校が少ない問題について一般質問した。答弁に立った小泉元伸県教育長は「既存の県立高校の魅力化を図り、志願者を確保することを優先したい」と答弁するにとどまった。県議会でつくば市の県立高校問題が取り上げられたのは初めて。 星田県議は、つくば市内の小中学生数は県内1位であるにもかかわらず、改編や統廃合などにより進学先となる市内県立高校が少なくなっていること、同市周辺でも募集枠減少が進められていることなどをあげ、生徒が安心して望んだ進学先を確保できるよう教育環境を整える必要があると主張。そのための対応について県教育長にただした。 小泉教育長は、2023年度につくば工科高校をサイエンス専科高校に改編するのに伴い2学級増やすなど、エリアの実情に応じて柔軟に対応していると答弁した。さらに、市内や隣接する全日制県立高校では欠員や定員割れが生じていることをあげ、既存校の志願者を確保することを優先したいとした。 既存校の魅力化を図る具体策としては、1人1台のタブレット端末やパソコン、電子黒板などを導入し、個別最適化学習を展開するICT(情報通信技術)の活用などをあげた。 傍聴に訪れた市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」の片岡英明代表(71)は、県議会でこの問題が取り上げられたのは今回が初めてで、大きな前進だとし、答弁の中で、「来春から2030年にかけて県全体の中学卒業数が大幅に減少すると推計される中、つくばエリア(つくば市、つくばみらい市、守谷市、常総市)では約800人が増加する見込み」だと語られた部分をあげ、「(県立高校の適正規模や適正配置計画について示す)県立高校改革プランからしても、クラス増の必要性は十分認められたのではないか」と話した。 つくば市の県立高校の課題については、8日にも山中たい子県議(共産)が一般質問する。 つくば市に県立高校が少ない問題をめぐっては、考える会が昨年9月、つくば市議会に、県立高校を市内に早急に新設し、進学環境の充実を求める請願を出し、全会一致で採択された。採択を受けて市議会は昨年10月、知事と県教育長に県立高校新設などを求める意見書を提出している(花島実枝子)。

付属中併設は泣きっ面にハチ 【つくば市に県立高校新設を】㊦

今春、土浦一高に付属中学が併設され、高校入試の募集人数が削減された。つくば市近隣の竜ケ崎一高(2020年度から)、水海道一高、下妻一高(いずれも22年度から)などでも次々と付属中が併設され、高校入試の募集人数が削減される。 つくば市内に全日制の県立高校新設を求めて市議会に請願している市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」代表の片岡英明さんは「県立高校の付属中設置による募集枠減少は、もともとあったつくば市の県立高校問題を新たな事態に押し上げ、つくばの子どもたちや保護者にとっては泣きっ面にハチの状況になる」と憂慮する。 土浦一高の付属中併設が発表された19年、つくば市議会は「つくば市の児童生徒数の急増に対して、土浦一高の門戸を狭くすることは、一部生徒のみならず、つくば市全体の生徒に影響を及ぼす」などとして、高校の募集規模を当面維持するよう求める意見書を知事らに提出した。意見書では「近年、つくば市から県外の私立中学への進学者も1割を超え、県外への生徒流出に拍車をかける」と懸念を表明したが、知事の耳には届かなかった。 私立に定員増 県全体の子どもの数が減少し県立高校の再編が進む中、急増するつくば市の生徒の高校進学を支えてきたのは、私立高校だ。片岡さんによると、県は以前は私立高校の定員厳守を求めていたが、これを緩め、19年からは私立の定員増を認めるようになった。19年度から20年度に増えた県内の私立高校の増加定員の合計は575人。そのうちつくば市近隣では常総学院が105人増、土浦日大が100人増、霞ケ浦が50人増、秀英とつくば国際が40人増、江戸川学園が35人増、茗渓が10人増えたという。 片岡さんは「私学の教育に魅力を感じて入学する判断は大事にしたい」としつつ、「県は、つくば市の小中学生の急増を、私学の定員増と、生徒・保護者の負担増でしのいでおり、公教育の役割とは何かを改めて考える必要がある」と指摘する。 既存校の定員増、通学の利便性増、市内に新設を こうした状況の中、県は県内を12のエリアに分け、つくば市を含むエリア10(つくば、牛久、常総、守谷、つくばみらい)では2学級増が必要だとして、23年度からつくば工科高校を2学級(科学技術1学科、1学級標準40人)増やす。 これに対し片岡さんは、県平均の中学3年生の生徒数に対する全日制県立高校の募集定員は76.3%であることと比べると、つくば市だけで868人、エリア10全体に広げても626人不足しており、まだまだ不十分だとして、具体策を提案している。 つくば市内の県立高校は▷竹園高校の定員を2学級増やす▷23年度から2学級増となるつくば工科にさらに普通科を2学級増やす▷全日制が廃止された茎崎高校に全日制の普通科を4学級を復活させるーなどだ。 市外の近隣の県立高校に対しても▷土浦一高の募集定員を減らさず6学級のまま維持する▷伊奈高校の定員を2学級増やす▷牛久栄進高校の定員を2学級増やす、など提案する。 通学の利便性向上も提案している。▷スクールバスの運行やコミュニティバス「つくバス」の路線見直しなどにより筑波高校、守谷高校の通学利便性を高める、などだ。そして、つくば市内のつくばエクスプレス(TX)沿線に県立高校を新設することを求める。 つくば市の子どもたちや保護者が直面している県立高校問題の解決に向け、まず「市民が課題を共有し、声を上げることが大切ではないか」と片岡さんはいう。(鈴木宏子) 第1部 終わり

【つくば市に県立高校新設を】㊤ 市民団体が市議会に請願 全会一致で採択へ

つくば市内に全日制の県立高校を早急に新設することなどを求める意見書採択の請願を、元高校教員や父母らでつくる市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)が9月議会に提出している。10月1日の市議会最終日に全会一致で採択される見通しで、知事らに意見書が出される。 請願はほかに、つくば市と周辺の既存の県立高校の定員増を行うこと、既存校の通学の利便性を高めることを求めている。 6人に1人 代表の片岡さん(71)らがつくば市の中学生の高校受験の実情を調査したところ、2020年の県立高校入試では、中学3年生1928人のうち、市内の県立高校に入学したのは6人に1人の338人(17.5%)だった。ほぼ半数の895人(46%)が市外の県立高校に入学し、695人(36.1%)が私立高校などに通っていることが分かった。 子育て世帯の人口が急増しているつくば市では、特に中間の県立高校がないことが課題だと指摘されてきたが、「6人に1人」という数字が明らかになったのは初めてだ。 片岡さんは「調べて、自分でも驚いた」と話す。「子どもたちや保護者から『つくばは学園都市なので、子どもの教育が充実していると思っていたが、市内にはどうして県立高校がないの?』という疑問が出ている」とし、「気がつくとつくば市は、15の春に泣く学園都市になっている」と指摘する。 募集定員3分の1に 片岡さんによると、つくば市内の全日制県立高校は2008年以降、6校から3校に減り、募集定員が3分の1に減ったことが要因だ。一方で県全体の子どもの数が減少し続ける中、つくば市は増加を続け、昨年は小中学生の数が水戸市を抜いて県内一となった。 市内の県立高校は、つくば市が誕生した1987年は6つの全日制校があり募集定員は41学級(1学級標準40人)あった。その後、2008年に並木高校(8学級)が全県対象の中高一貫(募集は4学級)の中等教育学校となり、高校入学は行われなくなった。09年には上郷高校が石下高校と統合し、事実上廃校となった。12年には茎崎高校が定時制となった。 県立6校のうち3校で全日制の募集が行われなくなった結果、つくば市内の全日制県立高校の募集定員は、つくば市が誕生した1987年度は6校41学級1927人だったのに対し、去年の2020年度は3校15学級600人と3分の1以下に減った。片岡さんは「特に並木高校がなくなった影響が大きい」とする。 これに対し県内の他市町村をみると、2000年から2020年の20年間で削減された全日制県立高校の学級数は、水戸市は1.9%減にとどまり、日立市は21.4%減、土浦市は20.6%減にとどまっていた。つくば市の県立高校の学級数は61.5%減だ。 現在、隣接の土浦市や常総市は、市内の中学3年生の数より、県立高校の募集定員の数の方が多い。つくば市には6人の1人の募集定員数しかない。 片岡さんは「つくば市内の多くの中学生が、市外の県立高校や私立高校に入学し、通学費用や送迎などで生徒や保護者の重い負担となっている」とする。(鈴木宏子) 続く

コラムニスト紹介

坂本栄 《吾妻カガミ》 【さかもと・さかえ】土浦一高卒。1970年、一橋大社会学部卒、時事通信入社。ワシントン特派員、経済部長、解説委員などを経て、2003年退社。同年から10年間、旧常陽新聞新社社長-会長。現在、内外情勢調査会-茨城県南副支部長、茨城キリスト教大学経営学部講師、NPO法人NEWSつくば理事長。1946年生まれ、土浦市出身、同市在住。 先崎千尋 《邑から日本を見る》 【まっさき・ちひろ】慶應大経済学部卒。茨城大学人文学部市民共創教育研究センター客員研究員、一般財団法人総合科学研究機構特任研究員、環境自治体会議監査役、NPO法人有機農業推進協会顧問。現在、農業。主な著書は『農協のあり方を考える』(日本経済評論社、1982)、『よみがえれ農協』(全国協同出版、1991)など。元瓜連(うりずら)町長。1942年、瓜連町(現那珂市)生まれ。那珂市在住。 及川ひろみ 《宍塚の里山》 【おいかわ・ひろみ】東京都出身。神奈川県内の小学校教員を務める。1970年代につくば市転居後、「学園都市の自然と親しむ会」などのメンバーとして子連れで近隣の自然を散策。1987年に宍塚地区の開発計画を知り、里山を未来に伝える活動に取り組む。現在、認定NPO法人宍塚の自然と歴史の会理事長。 浅井和幸 《続・気軽にSOS》 【あさい・かずゆき】石岡一高卒。1991年科学技術庁無機材質研究所(総理府事務官)入庁。精神障害者福祉施設勤務を経て、2002年浅井心理相談室開業。NPO法人若年者社会参加支援普及協会アストリンク理事長。NPO法人青少年の自立を支える会シオン副理事長。NPO法人とらい理事。ボランティア活動「浅色の雲の会」主宰。 奥井登美子 《くずかごの唄》 【おくい・とみこ】東京薬科大卒。1958年、奥井薬局(土浦市)の奥井清氏(中外製薬勤務)と結婚、土浦に。薬剤師。1895年創業の老舗薬局を経営する傍ら、霞ケ浦の自然を守る活動などに参加。「水の時代をひらく」(KGP総合研究所)、「柳川堀割りから水を考える」(藤原書店)、「くずかごの唄」Ⅰ~Ⅷ(筑波書林)など、著書多数。加藤尚武京大名誉教授は実弟。1933年生まれ、杉並区出身。土浦市在住。 玉置晋 《食う寝る宇宙》 【たまおき・すすむ】東京理科大理工学部物理学科卒。茨城大学大学院理工学研究科地球生命環境科学専攻修了。現在、つくば市で宇宙開発の仕事に従事する傍ら、放送大学大学院生として二足のわらじを楽しむ。茨大理学部でも「宇宙天気防災」のテーマで研究中。1978年生まれ、水戸市双葉台出身、土浦市宍塚在住。 斉藤裕之 《続・平熱日記》 【さいとう・ひろゆき】東京芸術大学大学院後期博士課程満期退学、フランス政府給費制として滞仏。同大助手のあと、東京芸大講師などを勤めながら作家活動を続ける。1961年、山口県生まれ。牛久市在住。 堀越智也 《つくば法律日記》 【ほりこし・ともや】土浦一高校卒。法政大法学部卒。茨城県弁護士会所属「つくば中央法律事務所」代表弁護士。つくばコミュニティ放送株式会社代表取締役。離婚、相続、中小企業・ベンチャー企業、借金の問題、交通事故など民事全般、著作権、刑事事件を主な業務とする。筑波大アソシエイトプロフェッサー、スピードリーディングインストラクター。  1975年、東京都生まれ。つくば市在住。 オダギ秀 《写真だいすき》 【おだぎ・しゅう】本名は小田木秀一。早稲田大学政経学部卒。写真家。高度な技術に裏付けられたハートフルな写真に定評があり、県内写真界の指導的立場にある。専門はコマーシャルフォト全般およびエディトリアル。㈳日本写真家協会(JPS)会員、㈳日本広告写真家協会(APA)会員、土浦写真家協会会長。1944年、水戸市生まれ、土浦市在住。 高橋恵一 《ひょうたんの眼》 【たかはし・けいいち】土浦一高卒、中央大経済卒。茨城県庁に入り、知事公室長、生活環境部長などを歴任。この間、明野町(現筑西市)、土浦市に助役で出向。県庁退職後、オークラフロンティアホテルつくば社長(2006~11年)、JA茨城県厚生連理事長(11~16年)。現在NPO法人NEWSつくば理事。1946年、土浦市生まれ、同市在住。 冠木新市 《映画探偵団》 【かぶき・しんいち】脚本家、アートプロデューサー。TVや映画の編集助手を経て、映画監督市川崑に師事。角川映画「天河伝説殺人事件」で脚本家デビュー。映画『マヌケ先生』(大林宣彦総監督)、舞台『奥様は化け猫』(瀬川昌治演出)など。2008年、つくば市に移り、宴劇『桜川芸者学校』などを制作。著書に『ゴジラ・デイズ』(集英社)、『映画「極道の妻たち」ノ美学』(近代映画社)など。1951年、福島県生まれ、つくば市在住。 入沢弘子 《ポタリング日記》 【いりさわ・ひろこ】1969~76年、新聞記者だった父の転勤で土浦市に住まう。約30年の博報堂勤務のあと、つくば市任期付職員として広報を統括。その後、アルカス土浦の土浦市立図書館初代館長。国立研究開発法人・防災科学技術研究所調査役として勤務後、広報コンサルタントとして自治体などの広報アドバイスやセミナーを担当。1962年、福島県喜多方市生まれ。つくば市在住。 室生勝 《地域包括ケア》 掲載終了 【むろう・まさる】東京医大卒。1970年、東京医大霞ケ浦病院内科医長。76、年つくば市で室生内科医院開業(2006年閉院)。第2回Ciba地域医療賞(現ノルバティス地域医療賞)受賞。つくば市高齢者保健福祉推進会議委員。現在、高齢者サロン「ゆうゆう」を主宰。著書に「地域の中の在宅ケア」(医歯薬出版)、「僕はあきらめない-町医者の往診30年-」(那珂書房)など。1936年、京都府生まれ、つくば市在住。 中尾隆友 《茨城の創生を考える》 【なかお・たかとも】土浦一高卒、慶応大学文学部史学科卒。外資系金融機関、官公庁勤務を経て、現在、㈱アセットベストパートナーズ代表取締役。経営アドバイザーとして大企業・金融機関に助言・提案を行う。総合科学研究機構特任研究員。1970年、土浦市生まれ、つくば市在住。 川浪せつ子 《ご飯は世界を救う》 【かわなみ・せつこ】武蔵野美術短期大学デザイン科卒(テキスタイルデザイン専攻)。住宅部品会社デザイン室、(建物の外観や室内を立体的な絵にする)建築パース事務所を経て、現在、フリーの「建築パース」イラストレーター。イーアスつくば内「アイカルチャー」の「かんたん水彩イラスト」講師。つくばショートムービーコンペティション市民審査員。東京都練馬区出身。1982年、結婚によりつくば市に移り在住。 山口絹記 《ことばのおはなし》 【やまぐち・まさのり】脳動静脈奇形(AVM)による脳出血、失語、失行を経験する。リハビリと育児と仕事の傍ら、放送大学にて言語学と心理学を中心に学ぶ日々をおくる。1988年、神奈川県生まれ、東京都育ち。つくば市在住。 沼尻正芳 《制作ノート》 掲載終了 【ぬまじり・まさよし】水海道一高卒、武蔵野美術大学卒。千葉県公立中学校で教職に就き、茨城県公立小中学校長を退職後、つくばみらい市公民館長などを歴任。現在、一般社団法人・新極美術協会副理事長。1951年、茨城県生まれ、つくばみらい市在住。 浦本弘海 《法律かけこみ寺》 掲載終了 【うらもと・ひろみ】ペンネーム。会社勤務を経て弁護士に。会社在職中に法科大学院への進学を決意。苦節〇年、司法試験を突破(暗黒時代でした…)。企業経験を活かし、現在、企業や自治体の法務コンサルタント。両親が土浦市出身の縁で、土浦・つくばを中心に活動中。東京都出身。 沼澤篤 《霞ケ浦 折々の眺望》 掲載終了 【ぬまざわ・あつし】山形大理学部生物学科卒。東京大大学院修了、理学博士。医薬品会社研究員、自然公園職員などを経て、1989年より霞ケ浦の市民活動に参加。霞ケ浦情報センター主任研究員、茨城大学農学部非常勤講師、霞ケ浦環境科学センター嘱託職員などを歴任。現在、霞ヶ浦市民協会・研究顧問。1952年、山形県出身。土浦市在住。 広田文世 《沃野一望》 掲載終了 【ひろた・ふみよ】土浦一高、山梨大学工学部卒。1984年、㈱トータルシステムデザインを設立、社長に就任。2017年から会長。旧常陽新聞に『いばらき・里・山・みち』を掲載。『桜田門外雪解せず』で「茨城文学賞」受賞。『縁故節現世考』で「やまなし文学賞」受賞。『天狗壊滅』で「日本自費出版文化賞」特別賞受賞。1946年、土浦市生まれ、同市在住。 石井康之 《ON THE ROAD》 掲載終了 【いしい やすゆき】ファッションデザイナー、オブジェアーティスト。桑沢デザイン研究所卒。1987年、パルコオブジェ展で「やまもと寛斎賞」受賞。97年より、東京コレクションのほか、パリ、ミラノ、ニューヨークで作品を発表。東京デザイナーズウイークでオブジェ製作。建築雑誌で特集が組まれる。東京在住。 古家晴美 《県南の食生活》 【ふるいえ・はるみ】筑波大学第2学群比較文化学類卒、同大学院博士課程歴史人類学研究科単位取得満期退学。筑波学院大学経営情報学部教授。専門は民俗学・生活文化。神奈川県生まれ。 川上美智子 《令和楽学ラボ》 【かわかみ・みちこ】お茶の水女子大学大学院家政学研究科食物学専攻修了。1971~2016年、茨城キリスト教大学勤務(1982年から教授)。19年4月から、関彰商事㈱ライフサイエンス事業部・保育園開設準備室(つくば市)勤務。現在、保育園長。茨キリ大名誉教授、茨城県教育委員。著書に『茶の香り研究ノート-製造にみる多様性の視点から-』(光生館、 2000)、『茶の事典』(朝倉書店、2017)など。兵庫県出身、水戸市在住。 瀧田薫  《雑記録》 【たきた・かおる】土浦一高卒。慶応大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了。茨城キリスト教学園に入り、短期大学長、茨キリ大教授、常務理事を歴任。2016年、定年退職。現在、同大兼任講師、名誉教授。中学2年のとき、V.フランクル著「夜と霧」に衝撃を受ける。当時の安保闘争・学生運動になじめず、その反動で「政治学」を志す。1947年、土浦市生まれ。同市在住。 小野村哲 《ライズ学園日記》 掲載終了 【おのむら・さとし】39歳で公立中学校を退職した後、つくば市内で不登校や学習につまずきがちな子どもたちのための「ライズ学園」を立ち上げる。県内外で、子育て・英語教育・LD(学習障害)などについて講演活動も行う。NPO法人「リヴォルヴ学校教育研究所」元理事長、つくば市教育委員。1960年、東京都板橋区生まれ。つくば市在住。 川端舞 《電動車いすから見た景色》 【かわばた・まい】生まれつき脳性麻痺という障害があり、電動車いすで生活している。2010年、筑波大学障害科学類への入学を機に、つくば市に引っ越し、介助者にサポートしてもらいながら、1人暮らしをしている。障害者団体「つくば自立生活センターほにゃら」で活動中。群馬県出身。つくば市在住。 霞ケ浦市民協会 《泳げる霞ケ浦へ》 掲載終了 【かすみがうら・しみんきょうかい】1995年の世界湖沼会議で採択された「霞ケ浦宣言」の理念を継承し、「霞ケ浦及び流域環境の浄化・保全及び創造をめざす市民活動を推進し、人と自然が共生できる快適で文化的な地域社会を構築する」ため、翌96年「社団法人霞ケ浦市民協会」として発足。2013年一般社団法人に。 相沢冬樹 《土着通信部》 【あいざわ・ふゆき】1953年土浦市生まれ。常陽新聞(旧社)に在籍もキャリアは1999年まで。辞めて18年も経つのに周囲も自分も記者扱い・記者気分が抜けない。この間地域政策コンサルタントを経て、現在は地元財団の発行する機関誌でパートタイム編集長を務める。記事はもっぱらブログ「重箱の隅に置けない」に書いている。http://fykai.blog.fc2.com/ 栗原亮 《郷土史あれこれ》 掲載終了 【くりはら・りょう】土浦一高卒、中央大経済卒。1976~2010年、霞ケ浦高で世界史と日本史を担当。「新治村史」「図説 土浦の歴史」「牛久市史」「八郷町史」の編纂に参画。旧常陽新聞で「江戸時代とは何か」を連載。著書に「忠臣蔵の真実」(常陽新聞新社、2012年)、「近世村落の成立と検地・入会地」(岩田書院、2013年)。土浦市出身・在住。71歳。 橋立多美 《猫と暮らせば》 掲載終了 【はしだて・たみ】1949年、長野県天龍村生まれ。84~96年、常陽リビング社勤務。退社後フリーライターとして活動しつつ、『茨城のホームヘルパー最前線』『ルポ消防団』など4冊を出版。2013年から常陽新聞記者。17年の休刊後はNPO法人NEWSつくばのデスク兼ライター。つくば市在住。69歳。 大島愼子 《世界に生きる》 掲載終了 【おおしま・ちかこ】米DePauw Univ.を経て、早稲田大学第一文学部卒。同大学院経営学修士。ルフトハンザドイツ航空客室乗務員、人事担当、広報室長を経て、2006年に筑波学院大学教授。12年から学長。筑波技術大学監事、日本広報学会理事、日本インターンシップ学会理事、日本国際観光学会前副会長、NPO法人Japan Now観光情報協会理事長。専門は航空政策・観光政策。著書に「ドイツおいしい物語」「飛翔へのロマン」(東京書籍)など。 吉田礼子 《食のエトセトラ》 【よしだ・れいこ】東北学院大文学部史学科卒。子どものころから母が料理する姿に触れ、料理の先生に憧れる。「台所は実験室」をモットーに独学。50歳を前に、全国料理学校協会所属の児玉久美子先生に師事。2008年、土浦市に吉田料理教室を開校。1953年、宮城県生まれ。土浦市在住。 塚本一也 《茨城鉄道物語》 【つかもと・かずや】土浦一高卒、東北大学工学部卒、筑波大学大学院修了。一級建築士。大曽根タクシー(株)取締役社長。元JR東日本グループリーダー。茨城県ハイヤー・タクシー協会経営研究会会長、つくば市花畑自治会長。県議。著書に「つくばエクスプレス最強のまちづくり」(創英社 三省堂書店)。1965年、つくば市生まれ。同市在住。 田口哲郎 《遊民通信》 【たぐち・てつろう】慶應大学大学院文学研究科仏文学専攻修士課程修了。専門は19世紀パリの遊歩者について。その後、家庭教師、派遣社員などを経て、四十路過ぎで2度目の大学生として東京大学文学部在学中。興味・関心は、神秘主義、スピリチュアル、宗教、高等遊民、鉄道模型。大阪・仙台育ち。牛久市在住。 岩松珠美 《介護教育の現場から》 掲載終了 【いわまつ・たまみ】同志社女子大学(栄養生化学)卒。女子栄養大学大学院修士課程修了。老年看護学、地域看護学に研究分野を拡げ、大学や専門学校で教育に携わる。精神保健福祉士、介護福祉士、看護師など。著書に「六訂栄養士・管理栄養士をめざす人の社会福祉」(みらい出版)。現在、つくばアジア福祉専門学校(土浦市)校長。1961年、長野県生まれ。土浦市在住。 鶴田真子美 《晴狗雨dog せいこううどく》 【つるた・まこみ】1990年、東京外語大イタリア語学科卒。同大学院博士前期課程修了後、後期課程単位を取得。日伊協会講師、東邦音楽大、慶応義塾大などの非常勤講師を歴任。2008年からNPO法人「動物愛護を考える茨城県民ネットワーク」理事長。茨城県の犬殺処分ゼロを目指し活動中。2021年、土浦市に「パルTNR動物福祉病院」を開設。神戸市生まれ。 山口京子 《ハチドリ暮らし》 【やまぐち きょうこ】2020年まで、いばらきコープ生活協同組合の「くらしの電話相談ダイヤル」相談員を15年務める。また組合員を対象にした「くらしの講座」講師として、生活設計、家計管理、年金、相続、遺言、終活、保険見直しなどのセミナーを企画。現在「社会保険労務士 やまと事務所」所属。ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士、消費生活アドバイザー。1958年、栃木県生まれ。龍ケ崎市在住。 三浦一憲 《塞翁が馬》 掲載終了 【みうら・かずのり】高校生の時に8ミリ映画を自主制作。以来、フリーのフォトグラファー。 電鉄・建築などの撮影のほか、写真館も経営。2004年「まちかど音楽市場」を立ち上げ、代表に就任。現在住む団地内でボランティア環境美化活動(ローズマリーの会)。1952年、東京都江東区生まれ。1991年、つくば市に移住。 秋元昭臣 《夢実行人》 【あきもと・あきおみ】土浦一高卒。明治大工学部卒、京成電鉄系列のホテル会社に入社。奥那須、千葉、水戸、犬吠埼、白浜、土浦などのホテルに勤務。土浦京成ホテル閉鎖にともない、2008年からラクスマリーナ(株主は土浦市)専務。遊覧船運航、霞ケ浦湖上体験スクール、小型ヨット体験、ボート教室、足湯浴場、サイクリング事業などを展開。 2021年4月退職。1942年生まれ、土浦市在住。 原田博夫 《文京町便り》 【はらだ・ひろお】土浦一高卒、慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。専修大学経済学部教授を経て、2019年4月から名誉教授。米スタンフォード大などに留学。公共選択学会会長、政治社会学会理事長などを歴任。著作(編著)に『人と時代と経済学-現代を根源的に考える-』(専修大学出版局、2005年)、『身近な経済学-小田急沿線の生活風景-』(同、2009年)など。現在、土浦ロータリークラブ会員。1948年土浦市出身、土浦市文京町在住。 伊東葎花 《短いおはなし》 【いとう・りつか】小説ブログを始めて12年。童話、児童文学、エンタメ、SFなど、ジャンルを問わずに書いている。文学賞にも挑戦中するもやや苦戦気味。第19回グリム童話賞大賞、第33回日本動物児童文学優秀賞を受賞。妄想好き。猫好き。趣味は読書と太極拳。東京生まれ、美浦村在住。伊東葎花はペンネーム。 小泉裕司 《見上げてごらん!》 【こいずみ・ひろし】1954年、土浦市生まれ、県立土浦一高卒。工学院大学工学部卒。民間企業を経て土浦市役所に入庁。政策企画課長、市長公室長を歴任。2017年まで副市長1期。在職中、花火審査員係業務に13年従事。現在、日本花火鑑賞士会会員。ラジオやネットTVにも出演。茨城新聞に寄稿(19~22年)。花火セミナー開催や「花火通信」(Facebook)などで花火の魅力を発信中。「花火と土浦」(土浦市、2018年)も一部執筆。同市在住。 若田部哲 《日本一の湖のほとりにある街の話》 【わかたべ・てつ】筑波大学大学院修士課程芸術研究科デザイン専攻修了後、建築設計事務所など経て、2009年、土浦市役所入庁。地元出身が多い職場にあって、県外出身として地域への理解を深めるため、霞ケ浦周辺を歩き回り、様々な対象をイラスト化。WEBサイト「日本一の湖のほとりにある街の話」などで地域の魅力を配信。1976年生まれ。「日本一の湖のほとりにある街の話」の公式ホームページはこちら。 片岡英明 《竹林亭日乗》 【かたおか・ひであき】福島高校卒。茨城大学農学部卒業後、太陽コンサルタンツ勤務。茨城大大学院修了。39年間、霞ケ浦高校勤務。主な著書は、英語Ⅰ教科書「WORLDⅠ」(三友社、1990年)、「たのしくわかる英語Ⅰ 100時間」(あゆみ出版、同)、「若い教師のための授業・HRづくり」(三友社、2016年)。現在、「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」世話人。1950年福島市生まれ、つくば市在住。 平野国美 《訪問医は見た!》 【ひらの・くによし】土浦一高卒。1992年、筑波大学医学専門学群卒後、地域医療に携わる。2002年、同大博士課程を修了、訪問診療専門クリニック「ホームオン・クリニックつくば」を開業。著書「看取りの医者」(2009年、小学館)は大竹しのぶ主演でドラマ化。新刊は『70歳からの正しいわがまま』(2023年4月、サンマーク出版)。医療関係業界誌などでもコラム執筆。1964年、龍ケ崎市生まれ。つくば市在住。 松永悠 《医療通訳のつぶやき》 【まつなが・ゆう】北京で生まれ育ち、大学で日本語を専攻した後、日系企業に就職。24歳のとき、日本人夫と結婚して来日し、気がつけば日本にいる時間が長くなっています。3人の子供を育てながら、保護犬1匹、保護猫5匹も大切な家族。子育てが一段落した今、社会のために、環境のために、何ができるか、日々模索しています。 三橋俊雄 《デザインについて考える》 【みつはし・としお】1973:千葉大学工業意匠学科卒業/1973〜6年間:GKインダストリアルデザイン研究所/1979〜6年間:二番目のデザイン事務所/1985〜6年間:筑波大学(デザイン専攻)・千葉大学(環境科学専攻)にて学生/1991〜6年間:筑波技術短期大学・千葉大学にて教官/1997〜18年間:京都府立大学にて教員。6年単位で「居場所」を替えながら、さまざまな人と出会い、さまざまなデザインを行ってきました。退職後つくばに戻り、「竹園ぷらっと」「ふれあいサロン」「おやじのキッチン」など、地域の「居場所づくり」「まちづくり」のデザインを行っています。 島田由美子 《けんがくひろば》 【しまだ・ゆみこ】けんがくまちづくり実行委員会代表、研究学園グリーンネックレス タウンの会代表。本業は海外映画・ドラマの字幕翻訳。TX研究学園駅地区に移り住んだことをきっかけに、まちづくりに興味を持つ。まちづくり活動を行いながら、現在、筑波大学大学院システム情報系非常勤研究員として、都市計画の研究に携わっている。

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