来春の県立高校入試で、県教育庁が7月26日、牛久栄進高校(牛久市東東猯穴町)の募集定員を1学級(40人)増やすほか、筑波高校(つくば市北条)に進学対応コースを1学級(40人)を新設すると発表したのを受けて、市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)は31日、大井川和彦知事と森作宜民県教育長宛てに「ここを第一歩として、つくばの県立高校の入学枠を県平均レベルに合わせるため、学級増、校舎新設、県立高校新設を検討してほしい」など改めて要望した。
県教育庁は、つくば、つくばみらい、守谷、牛久市の一部などつくばエリアの中学卒業者数が増加傾向にあることから、牛久栄進高校(普通科)の募集学級数を来春、現在の8学級から9学級に増やすと発表した。県はつくばエリアの中学卒業者について今年3月は4229人だったのに対し30年3月には524人増えて4753人になるとしている。
定員割れが課題となっている筑波高校については、普通科3学級のうち1学級を、四年制大学進学を目指す「進学アドバンストコース」とするとした。
一方、これまでも学級増や高校新設などを要望してきた同考える会は、今回の県の発表について「一歩進んだ」としつつも、「(既存校に)校舎を新設しない、高校を新設しないという縛りがあるなら問題は解決しない」などとして、校舎新設、県立高校新設を検討してほしいと改めて要望した。
さらに来春は、中高一貫校になった土浦一高の募集が6学級から4学級になり、「牛久栄進が1学級増でも、土浦一高の募集が学級減では、全体としては県立高校入学が今年よりも困難になることは明らかだ」などとし、来春の土浦一高の募集定員について「せめて現在の6学級を維持してほしい」と求めた。