月曜日, 4月 6, 2026

7位確定 サンガイア ホーム最終戦に敗れる

バレーボールVリーグ2部(V2)男子のつくばユナイテッドサンガイア(SunGAIA、本拠地つくば市)は16、17日、つくば市流星台の市桜総合体育館で2連戦を行った。16日は富士通カワサキレッドスピリッツ(本拠地川崎市)にセットカウント3-1で勝利、17日は埼玉アザレア(本拠地川越市)に同1-3で敗北。これでつくばは11勝15敗、10チーム中7位で今季最終順位が確定した。 2023-24 Vリーグ2部男子(3月17日、つくば市桜総合体育館)つくば 1-3 埼玉アザレア25-2218-2517-2520-25 今季ホーム最終節の2試合、16日は2位を走る富士通から今季初白星を挙げ、勢いに乗ったつくばだったが、17日はリーグ4位の埼玉に敗れ、今季埼玉に3連敗を喫することになった。 序盤は十文字龍翔や松林哲平らミドルブロッカーを軸とした攻撃がさえ、第1セットを奪った。だが第2セットは相手の威力あるサーブにレシーブが安定せず、最大9点差をつけられる展開となった。「簡単なミスが目立ち、自分たちのリズムがつくれなかった」と濱田英寿主将。加藤俊介監督は「ファーストボールがきちんとセッターに返らず、攻撃の形をつくれなかった」と振り返る。 第3セットは両チームともブロックやバックアタックで見せ場をつくるが、ここでも精度で彼我の差があった。「スパイクをワンタッチされてつながれた。もう少し決めきりたかった」と濱田主将。「相手のブロックを外そうとバックアタックを取り入れ、昨日はそれが機能したが今日は外れてしまった」と加藤監督。 追い詰められたつくばは第4セット、見失いかけていた自分たちの形を思い出そうと、トータルディフェンスから建て直しを図るが、徐々に相手の勢いに押され、最後は押し切られた。 「ホームの声援のためにも勝ちたかったが負けて悔しい。次戦は今季の集大成として、みんなで勝利のための準備をし、ファンに楽しんでもらえるようにしたい」と濱田主将。最終戦は24日、川越運動公園総合体育館でアイシンティルマーレ(本拠地碧南市)と対決。これに勝てば12勝目となり、昨季の成績を上回ることができる。 セッター茂太、ホーム初登場 今節、ホームに初登場となった選手がいる。セッターの茂太隆次郎だ。昨年3月、順天堂大を卒業し加入。22日で23歳の誕生日を迎える。努力家で、選手の個性に合わせたトスワークを心掛けているという。 昨年11月の今季開幕戦でスタメンデビューを飾ったが、硬くなって本来の力を発揮することができず、その後はサブに回っていた。だが正セッターの于垚辰の負傷などをきっかけにポジションをつかみ、3日のきんでん戦からは5試合連続スタメン出場を重ねている。「クイックやパイプ(ミドルブロッカーをおとりに使ったバックアタック)を出すのがうまく、レシーブもいい」と加藤監督の評。本人は「クイックを使ってサイドを楽にさせるのが自分のスタイル」と話す。 速攻の場面では、ワンハンドトスで相手の意表をつく場面も何度か見られた。ただしこれについては「本当はちゃんと両手で上げたい。片手ではクイックしか出せず、状況に応じた使い分けができない」と反省もあるようだ。 つくばではほかにも、アウトサイドヒッターの川村駿介やリベロの谷平倫樹ら、多くの若手選手が出番を待つ。「自分たちの力で、来季はまた違うサンガイアを見せたい」と茂太は意気込みを語る。

「世界のもと!」 ゲームやイラストで元素知る企画展 つくば

エキスポセンター 「水兵リーベ僕の船!」と、暗記のために理科の授業で声をそろえた元素記号。人間を含む宇宙にあるすべての素になる「元素」を、イラストやゲームを通じて楽しみながら知ることができる企画展「世界の“もと”はげんそ!?」が15日からつくば市吾妻、つくばエキスポセンターで開催されている。 「この世界にあるものは、どんなものでもたった118種類の元素をくみわせてできているんです」と、説明するのは、企画を担当する同館の齋藤俊明さん。企画では、地球の歴史をさかのぼり、人間が暮らす地球をはじめ、人間自身がどんな元素でできているのかという疑問に、ゲームを通じて知ることからスタートする。 電子パネルに人間の体が映る「人体元素スキャナー」では、足元の体重計に乗ると、酸素、炭素、窒素、カルシウム、リン、5つの元素がそれぞれ何キロその人の体に含まれているのかが画面に表示される。 次に並ぶ「ミネラルバランスチャレンジ」は、飲んだり食べたりすることで人が取り込む、生きていくために必要な元素を知るためのアトラクションだ。大きさと色の異なる筒それぞれに、カルシウム、ナトリウム、鉄などの元素がプリントされ、お皿に崩れないよう積んでいく。うまく積み上げるためにはバランスが必要だ。その塩梅が、人が必要とする食事のバランスにつながっている。せっかく積み上げた筒が崩れて落ちないようにドキドキ楽しみながら、毎日の食事の大切さも感じることができる。 ほかに、冷蔵庫やパソコンを冷却するためのモーターや、コンピューターに組み込まれた基盤などの実物の展示では、どんな元素が暮らしのどこにあるのかや、鉄や金などを地中から掘り出すためにどのくらいの開発が必要になるかという地球環境を考える仕掛けも用意されている。 担当者の齋藤さんは「いろいろなゲームを通じて小さなお子さんでも遊びながら『元素』を体験できるものをそろえているし、イラスト付きの元素記号やバッチなどのお土産も用意して、家に帰ってからも楽しんでもらえたら」と話し、子供たちの理科離れに触れながら「小学生より上のお子さんには学校の勉強と重ね合わせながら学びを深めてほしい。その中で『(理科や科学は)難しい』という気持ちを少しでも変えていただければ」と来場を呼び掛ける。 今回の企画は4月15日から21日までの「科学技術週間」の前後をはさむ、3月15日から5月12日までの2カ月間。 ◆企画展「世界の“もと”はげ・ん・そ!?」は、つくば市吾妻2-9、つくばエキスポセンター2階の多目的ホールで開催。入館料は大人500円(消費税込)、高校生までは250円(同)、3歳以下無料。4月20日には、日本で作られた元素「ニホニウム」を知るためのワークショップが小学生以上を対象に開催される。参加費300円。詳細はイベントホームページへ。

新年度の土浦の花火は?《見上げてごらん!》25

【コラム・小泉裕司】記事「土浦市新年度予算」(2月15日掲載)によると、市は、4月1日実施の機構改革において、花火大会に関する情報発信の強化充実を図るために、「花火対策室」を「花火のまち推進室」に改編するとのこと。 1925(大正14)年の第1回大会から数えて、来年の第94回大会で100年、7年後には第100回大会を迎えるが、新年度は大会以外にどのような企画があるのか、実行委員会事務局に聞いた。 開口一番、新年度も「前年度並みの限られた予算規模の中でのやりくり」と釘を刺された。ちなみに、花火対策室の職員数は、昨年10月、1人減員の状態から3人体制に回復したが、大会に向けた準備に専念、新事業への取り組みはないという。 組織の名称変更についても、100年や100回のアニバーサリーに向けた特別な思いを込めたというよりも、連続した花火事故やコロナ禍を経た後の2大会の無事開催を踏まえ、「対策」という対処療法的イメージからの脱却が主たる理由らしい。 それであっても、「100年」「100回」は、遭遇することなど滅多にない希有(けう)な機会だ。何とかみんなで祝いたいと思う。次年度予算への反映に向けて、知恵を絞りたいものだ。 次の100年に向けて 過去、土浦市は、花火を歴史・文化資産としてとらえてこなかったことで、丁寧な資料の保存などが行われず、図録「花火と土浦」(2018年土浦市発行)の編集に際し、資料調査など苦労があったという。 この機会に、県紙である茨城新聞や地域紙であった旧常陽新聞などの記事や広告、大会運営に関わった市民や煙火業者などのエピソードの数々を、図録を補完するアーカイブとして集約し、次の100年に引き継いでいくことが大切ではないか。周囲の関係者に提唱しているところだ。 3月末に、いわゆる役職定年を迎える佐藤亨産業経済部長は、大会本部長を兼ねる。「本職に就いて、初めて花火の奥深さを知ることができた。若い時期に花火の業務を経験していれば、もっと花火の魅力を究めることができたのかも知れない」と、3年の在職を振り返った。 大会が万端整った後は、大会まで、事務所内に祭った気象神社(東京高円寺)のお札に好天を祈る毎日で、無事終了した後、お礼に参詣したとのこと。歴代の本部長が背負う宿命、最大の憂いごとである。ご慰労申し上げると同時に、今後は、現場を経験した「語り部」として、「土浦の花火」の魅力を拡散していこうぜ。 本日は、この辺で「打ち留めー」。「シュー ドドーン!」。(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

古書店主、岡田富朗さん 創業70周年記念し色紙展 つくば

つくば市吾妻にある古書店「ブックセンター・キャンパス」を経営する岡田富朗さん(88)さんが、都内で古書店を始めて昨年70周年を迎えた。記念展示として同店で「色紙展」を開催し、岡田さんが収集した著名人の色紙を展示している。 「君は必ず古本屋になる」 岡田さんは東京都出身。高校2年の時に小説家丹波文雄原作の映画「恋文横丁」を見て、映画の中に登場する若い古本屋が商売をする姿に憧れ、高校を中退して、神保町の国語・国文学専門古書店「日本書房」で働き始めた。 しかし「学者の先生がいらっしゃって本の名前を言われるが、知らない言葉は聞き取れない。専門用語が分からず、恥ずかしいことに20日で辞めてしまった」と話す。岡田さんが辞めたいと申し出ると、当時「日本書房」店主だった西秋松男さんが「君は将来必ず古本屋になる」と言い、怒りもせず辞めるのを許してくれた。 岡田さんはその後、1953年に18歳の若さで駒込に古書店を開いた。 「(西秋さんは)本当に迷惑だったと思うが、店を辞めてからもよく面倒をみてくれた。『若くてお客さんにばかにされるといけないから、神保町の日本書房にいたと言いなさい』と言って、その後もずっと助けてくれた」と当時を振り返り感謝する。 多くの文化人と交流、出版事業も 本を通じ、学者など多くの文化人との交流もあった。「日本書房」にいた時、当時阿佐ケ谷にあった言語学者、金田一京助さんの自宅に本を届けたこともある。夏目漱石の研究をしていた文芸評論家、荒正人(あら・まさひと)さんは岡田さんの古書店の常連だった。荒さんが、当時資料として無価値と考えられていた大正時代の電話帳や時刻表に着目していたことや、漱石の足跡をたどってロンドンに行ったことなども覚えている。 岡田さんは1966年に豊島書房名義で、古書蒐集家の斎藤夜居著「伝記伊藤晴雨」を出版。これを皮切りに出版事業も手掛け、作家、井上光晴編集の文芸雑誌「辺境」や雑誌「るうじん」などを世に送り出した。「るうじん」で特集を組んだことから漫画家のつげ義春さんとも交流し、穏やかな人柄を覚えていると振り返る。 科学万博前年につくばに移転 駒込の後、店を巣鴨、赤羽西口、旧軽井沢と移転し、つくば科学万博前年の1984年につくば市天久保に店を構えた。つくばへの移転を勧めたのはフランス文学者で慶應義塾大の義塾長を務めた佐藤朔さんだった。岡田さんは当時つくばに行ったこともなかったが、佐藤さんから「これからはつくばがおもしろいかも」と言われて移転を決めた。「当時は筑波大の先生たちが長靴で歩いていたくらい。遊ぶところも何もなかった」と笑う。筑波大の教授らが「古本屋があるから応援してやってくれ」と岡田さんの店を紹介し、学生にも愛されてきた。 当時、天久保には文系、理系、美術系の古書店5店が軒を並べ、古書店街と呼ばれた。その後天久保の店を閉店、古書店街も姿を消した。現在の吾妻には、天久保の店を閉じて20年ぶりとなる2019年に移転した。 岡田さんは「古本屋を通じていろんな人に出会え、いろんな話を聞けて勉強させてもらった。とにかく一流の人たちはすごい。話を聞くのが楽しかった」と70年を振り返る。 著名人の色紙60点以上を展示 店内展示は、人通りの少ない道に面する同店に人を呼び込みたいと2019年から始め、今回の展示は19回目。岡田さんが長年買い集めた著名人の色紙60点以上を展示している。音楽・文学・映画・スポーツなど幅広いジャンルを集め、今年亡くなった世界的指揮者、小澤征爾さんや映画監督の大島渚さん、俳人の水原秋桜子、河東碧梧桐、野球の長嶋茂雄さんなどの直筆を見ることができる。(田中めぐみ) ◆会期は4月28日まで。店内のショーケースに展示している。入場無料。同店は不定休だが急に開店時間が変更になることがある。問い合わせは電話029-851-8100。同店のホームページはこちら。

メロンなんて昔は食べたことなかった《写真だいすき》30

【コラム・オダギ秀】ボクは農業関係の撮影が多く、そのため農協さんとの付き合いが多かった。今はもうはるか昔の話だが、その頃は、農協がらみの研修旅行がよくあった。研修というのは名ばかりで、実質は慰安旅行、宴会がらみの遊興旅行だった。ボクも関係者ということで、よくそれに同行した。 どこに行った時だったか、宴会の席で、形ばかりの研修をした。よその農協さんが、こちらは茨城なので他県のことなど聞いてはいないのだが、あまり関係のない作物の作柄など適当に報告する。「研修」ということを名目にするための、形作りのものだった。 その時、茨城のとある小さな農協のひとりの男の人が、遠慮がちに色々質問をはじめ、ていねいにメモをとっていた。「ん? 関係ないのに、何しとる?」。ボクはかえって疑問が湧き、あとで彼に尋ねた。するとその人Aさんは、初対面のボクの言い掛かりのような問いかけに、ていねいに応えてくれた。 「農作物というのは、1年かけて育てるものです。どんな遠くのささいなことでも、長い年月の間には、自然はどんな影響を及ぼすかわからない。だから、他の地方の自分とは関係ないような作物のことでも、知っておいたほうがいいこともあるんですよ」と。 ボクは、その時から、そのAさんが大好きになり、何十年も過ぎた今も付き合い、心の支えにしている。仕事をするってことは、こんなことだと思わされた。今は鉾田市となっているが、当時は村と言っていたその村は、昭和が平成に替わったころ、日本一のメロン産地となった。そんなその村のメロンを支えて育てた人こそ、このAさんだったと思う。 いい加減な仕事はしない 茨城県は、メロン生産高日本一なのだが、1976(昭和51)年ごろはまだプリンスメロンが主流で、ネット模様のメロンは、庶民が口にすることは滅多にないものだった。そこに、売って安心、買って安心という「安(アン)心です(デス)」をネーミングにしたネット模様のアンデスメロンが生まれ、市場を席巻していった。 メロン生産農家は午後遅く、収穫したメロンを選果場に持ち込む。Aさんはそれを一つずつ手と眼で選果した。今のようにコンピューターやレーザーのない時代だったから、大変な情熱と労力が要った。選果するとメロンをトラックに積み、午前3時ごろ、東京の市場に間に合うように運んだという。 その厳しい選果をしてきたので、その村のメロンは評価が高まり、その村のメロンとしてブランドになった。Aさんは、寝ているのだろうか、と農家の人から聞いたことがある。「ありゃ寝てないよ」と農家の人は言ったが、それが本当と思えた。その努力があったから、その村のメロンは信頼され、高い評価を受けるようになった。 実直なAさんは地位を望むこともなく、農協の部長止まりだったらしい。だが、あきらかに、この地のメロン産地はAさんがいなければ、名産地とはなれなかった。いい加減な仕事はしない。ボクはAさんから、大切なことを学んだ。(写真家、日本写真家協会会員、土浦写真家協会会長)

遠い宇宙と地球つなぐ大型アンテナの秘密に迫る つくばエキスポセンターで特別展

16、17日 JAXA美笹局プロジェクト完了記念 太陽系と宇宙の起源を解き明かそうと、地球から200万キロ以上離れた遠い宇宙を飛ぶ探査船と交信するための、直径56メートルの大型パラボナアンテナが長野県佐久市のJAXA(宇宙航空研究開発機構)美笹(みささ)深宇宙探査用地上局にある。性能をより向上させる「グレート2プロジェクト」がこのほど完了し、記念イベントが16、17日につくば市吾妻、つくばエキスポセンターで開かれる。「遠い宇宙と地上をつなぐ唯一の絆」だという大型アンテナの魅力と秘密をJAXA職員など専門家から直接聞く機会となる。主催はJAXA。 アンテナは、同じく佐久市にある臼田宇宙空間観測所で30年以上運用されてきた直径64メートルのアンテナの後継機。高度化する近年の宇宙探査に対応するために設計され2021年3月に完成した。今回完了した新プロジェクトは、信頼性と運用性のさらなる向上と、海外機関の探査機支援を柔軟に行うことが目的だ。 イベントでは、エントランスホールで開かれる大型アンテナに関する詳しい解説の他に、コンピュータグラフィックス(CG)による立体映像が上映される3DシアターでのJAXA職員によるミニ講演が催される。17日に開催される専門家による参加型のワークショップでは、パラボナアンテナがどのように宇宙の音を集めているのかを体感できる。 また2020年に小惑星リュウグウの物質を地球に持ち帰り、現在も宇宙空間を飛行し続ける小惑星探査機「はやぶさ2」の実物大模型と、火星衛星探査機「MMX」の50分の1模型が展示される。 エキスポセンターの企画担当者は「今回は、諸事情により大型パラボナアンテナの模型は未完成での展示になるが、実物大の探査機模型を間近で見ることができる。専門家による解説もあり、ぜひ、多くの方に参加していただければ」と来場を呼び掛ける。(柴田大輔) ◆「JAXA美笹深宇宙探査用地上局プロジェクト完了記念 特別展示『美笹局、できました。~深宇宙探査を支える大型パラボラアンテナ~』」は16日(土)、17日(日)の2日間、つくば市吾妻2-9、つくばエキスポセンターで開催。開館時間は午前9時50分~午後5時(入館は午後4時30分まで)、入館料(展示場のみ、プラネタリウムは別途必要)は18歳以上500円(消費税込)、4歳~高校生は250円(同)。▽美笹局アンテナ解説は①16日午前11時〜➁同午後2時〜➂17日午前10時45分〜④同午後1時30分〜の4回▽JAXA職員による3Dシアターでのミニ講演は①16日午後1時〜➁同午後4時30分〜➂17日午後2時30分〜④午後4時30分〜の4回▽専門家によるアンテナ博士の実験教室は①17日午前11時30分〜➁同午後3時〜の2回。いずれも参加自由。

差別し、差別された子ども時代の私へ《電動車いすから見た景色》52

【コラム・川端舞】ふと、あなたに話しかけたくなりました。私はあなたを誇りに思います。勉強を頑張っていることでも、毎日学校に通っていることでもなく、生き続けてくれていることに。 多くの学校が、障害のない子どもを前提につくられ、障害児はいないことにされています。今のあなたは、死にたいほど辛いのは、障害のある自分が普通学校にいるからだと思っていますね。でも、それは違います。どんな障害があっても、障害のない同級生と同じ学校に通うのは、国連が認めた権利であり、障害児でも過ごしやすいように環境を整える責任が学校にはあります。あなたは堂々と普通学校に通っていいのです。 私はあなたに、何があっても普通学校に行けとは言えません。一番大切なのは生き続けることだから。本当に苦しかったら、どうか学校を休んでください。でも、あなたが普通学校に通い続けてくれたおかげで、私は一生付き合える友人に高校で出会えました。本当に感謝しています。 自分の差別意識と向き合って 覚えていてほしいことがあります。この社会は「普通」と呼ばれる人ができるだけ過ごしやすいようにできていて、そこから外れた人たちは差別されやすくなっています。あなたも身体障害者という点では差別されることが多いですが、そのほかの点では誰かを差別してしまうこともあるでしょう。 例えば、あなたは同じ学校の特別支援学級にいる知的障害のある同級生を見て、「自分は勉強ができるから、あの子たちとは違うのだ」と思っていますね。または、人間は男女ではっきり分かれるものだとか、家庭にはお父さんとお母さんがいて当たり前だと思っていませんか。そんなあなたの言動が、無意識に周りの同級生を傷つけているかもしれません。 自分が差別していると気づくことは難しいし、痛みを伴います。これはあなただけが悪いのではなく、少数派とされる人たちをいないものとして学校や社会がつくられていることが問題なのです。一方、あなたは障害児としての経験から、差別される痛みを他の人よりは知っているはずです。だから、勇気を出して自分の中の差別意識と向き合い、少しずつ変えていってほしいのです。 社会は簡単には変わりません。でも、あなたの中の差別意識を変え、周囲にも伝えていく。そうすることで、共感してくれる人や、少しだけ考えを変えてくれる人、反対にあなた自身の凝り固まった価値観をほぐしてくれる人が現れます。彼らと対話を重ねていくことが、社会を変えることだと思います。私もそのように生きていきたいです。(障害当事者)

6年間で消費税780万円未払い 障害者相談支援事業でつくば市

市町村が実施している「障害者相談支援事業」に対し、全国で消費税の未払いが発生している問題で、つくば市は14日、2018年度から23年度まで過去6年間の消費税780万6020円を、委託先の4事業者に支払っていなかったと発表した。市障害者地域支援室によると、同事業には消費税がかからないと市が誤認していたことが原因という。 今後、市は委託事業者に、修正申告できる過去5年間にさかのぼって18年度までの消費税を支払う。事業者は修正申告し税務署に未納分を納付する。延滞税については税額確定後、市が負担する。 同事業は、障害者福祉サービスの利用方法などについて相談に応じたり、必要な情報を提供する事業で、市は市内の民間4事業者に委託して実施している。23年度の委託費は2000万円ほどで、1事業者当たり平均約500万円。 2011年度までは非課税の事業だったが、12年に障害者総合支援法が施行され、同相談支援事業は消費税の課税対象になった。しかし市は引き続き非課税対象事業として扱っていた。 消費税未払いが全国で発生しているのを受けて国は昨年10月、同事業は消費税の課税対象であること、市町村が民間に委託する場合は委託料に消費税を加えた金額を支払うよう改めて通知した。国の通知を受け、つくば市も消費税未払いだったことが分かった。 通知を受けて市は、税務署に連絡し修正申告について説明を受け、委託4事業者に対し修正申告額の算出を依頼した。再発防止策として市は、国の通知や関係法令の確認を徹底したいとしている。

旧茎崎庁舎跡地にドラックストア開店 「ようやくここまでこぎ着けた」

2010年4月に閉庁になったつくば市小茎の旧茎崎庁舎跡地に14日、ドラッグストア「ウエルシアつくば小茎店」(清水竜也店長)がオープンした。 高齢化が進む茎崎地区で旧庁舎跡地の利活用は長年の懸案だった。跡地の活用検討がスタートしてから市に4回要望書を提出してきた茎崎地区区会連合会の小原正彦会長は「ようやくここまでこぎ着けた。かつて小茎は茎崎の中心部だった。店がまちににぎわいをもたらし生活が便利になってくれれば」と話した。 店舗面積は約1100平方メートルで、調剤と医薬品のほか、日用品、精肉、冷凍食品、介護用品、ペット用品など、スーパーマーケットと見間違う充実した品揃え。朝9時の開店に合わせて多くの住民が入店し、飲料水などを箱買いする客で混雑し、レジの順番を待つ長蛇の列ができた。 出入り口に近い一角には無料で利用できるコミュニティスペースが設けられた。休憩したり、隣接するバスターミナルの待合所としても利用できる。 3人連れで買い物を楽しんでいた近くの城山団地に住む70代の女性らは「ここなら歩いても15分で来られて便利。オープンを待ちわびていた」と口をそろえた。ベビーカーを押していた近くに住む40代の女性は「いつでも離乳食が買えるのがうれしいし、子どもはすぐに熱を出すので薬局ができて安心」と語り、高齢男性は「店の立地が良く、バスを利用して買い物できるので助かる。欲を言えばお弁当コーナーが欲しい」と話した。 茎崎地区のスーパーは牛久市に隣接するマスダ茎崎店のみだった。2013年から同市の委託で食品スーパーのカスミが地区内各所で移動販売を行なっている。 誘致計画見直し経て 閉庁した旧茎崎庁舎は2016年に解体され、敷地約2700平方メートルは更地のまま活用方法が検討されてきた。跡地利活用について市は20年8月の住民説明会で、跡地に隣接する茎崎保健センターも同時に解体して一体化し、商業施設を誘致して商業施設内に公共施設を併設する案を示した。住民からは施設誘致に賛成する意見と、茎崎保健センターの存続を希望する声が上がった。 その後、市は方針を見直し、22年6月の住民説明会で茎崎保健センターを存続させ、庁舎跡地に食料品や日用品を販売する小売店を誘致する方向に変更した。同年9月に公募型プロポーザルの候補者選定委員会が開催され、ドラッグストア「ウエルシア」の開業を提案した大和ハウス工業茨城支社と土地賃貸契約を締結した。 一方、行政サービスの継続を求める住民の要望に応えて解体を免れた隣接の茎崎保健センターは、築40年以上経っていることから改修が決まっている。市市民部によると、改修後は会議室や多目的室を備えた地域コミュニティー施設として利活用する方針で設計が進められており、25年度中にリニューアルオープンを目指している。(橋立多美) ◆ウエルシアつくば小茎店はつくば市小茎288。営業時間は午前9時から深夜0時まで。無休。電話029-875-8483。

つくばでハンセン病記録の上映会を開く元教員、村井さとみさん【ひと】

「命が大事にされる社会に」 筑波大学学生の村井さとみさん(58)が15日、つくば市内で、ハンセン病患者と家族の記録映像 上映会を開催する。大阪府泉佐野市で小学校教員を務めていたが早期退職し、昨年4月つくば市に転居してきた。現在、科目履修生として同大情報学群 知識情報図書館学類で図書館の経営や情報について学ぶ。 現場に行き、自分で考えたいと、教職の傍ら、ライフワークとして国内や海外の図書館と、原発、ハンセン病療養所を巡ってきた。小学校教員3年目に自身の身に起こったうつ病と2020年のコロナ禍の経験から、ハンセン病の問題に関心を持ち、患者たちの気持ちを自分ごととして考えるようになった。 上映するのは、東日本大震災直後、いちはやく福島県に入り福島原発事故の放射能汚染地図を作成した放射線衛生学者の木村真三さんが、ハンセン病患者だった親族の存在を偶然知り、記録を探し、過去を掘り起こしていくドキュメンタリーだ。 村井さんは「衝撃を受け、多くの人に伝え一緒に考えたいと思った。ハンセン病への差別や偏見は私たち一人一人の心の中にあり、いろいろな社会問題の根っこにつながり、命を軽視することにつながっていると思う。すべての命が大事にされる社会への一歩として上映会を開きたい」と話す。 うつ病、コロナ禍経験し、孤独や孤立を考えた 村井さんは徳島県出身。愛媛大学を卒業後、中学と高校で理科教員を務めた。結婚をきっかけに退職し専業主婦に。子育てが一段落して大阪の小学校教員に復職した。 学生時代にチェルノブイリ原発事故が起こり、原発に関するさまざまな本を読んだ。子育て中は絵本や児童書に興味をもち、司書の資格を取得した。 小学校教員に戻って3年目。学級崩壊と保護者からのクレームに加え、離婚など家族の問題が重なり、うつ病を発症した。1年近く休職した中、独りぼっちだと感じ、孤独について考え、ボランティアでハンセン病の療養施設に通う友人のことを思い出すなどした。 復職後、東日本大震災が発生。「それまでは本を読むだけで自分の生活を優先していたが、もっと考えないといけない」と、旅先で各地の原発を巡るようになった。 2020年、新型コロナが流行、大型客船で患者が集団発生したニュースが連日伝えられる中、村井さんにも、息苦しさやだるさなどの症状が現れた。学校を休み、検査を受けたいと保健所や病院に電話をしたが、熱が出なかったため断られ、しばらく自宅待機。自分が感染しているのか、いないのか分からない中、迷惑をかけて申し訳ないという気持ちと同時に、孤独と孤立を味わい、かつて本で読んだハンセン病患者の気持ちが分かった気がした。その後は旅先で、各地のハンセン病療養所を訪ねるようになった。 コロナ禍を経験し「人生、何が起こるか分からない」と、教員を早期退職。昨年4月、図書館学の分野で憧れだった筑波大学で学び始めた。つくばに転居後の昨年7月、群馬県草津町のハンセン病の療養所栗生楽泉園があった重監房資料館を訪ねた際、同館で見た学芸員制作のドキュメンタリーに衝撃を受けた。同館からDVDを借りて15日、つくばで上映会を開く。 村井さんは「ハンセン病の歴史を経験してもなお、コロナ禍で差別や偏見があった。立ち止まり、一緒に考える機会になれば」と話し、「上映会を第一歩として、その人がその人らしく、ありのままに生きていける、つながることができる場をつくりたい。大学では、北欧を例に、市民活動の拠点になっている図書館を研究テーマにしており、重なる部分がある」とも語る。(鈴木宏子) ◆上映会「仙太郎おじさん!貴方は確かにそこにいた 蘇るハンセン病患者とその遺族」は15日(金)午後1時~3時、つくば市天久保のBARKスタジオで開催。参加費500円。主催はPlace for lifeー命を守る」。詳しくはこちら。

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