火曜日, 4月 7, 2026

軽自動車税7739件の納税情報送信ミス つくば市 車検で確認できず

軽自動車や原付バイクなどを所有する住民がつくば市に納付した軽自動車税のうち、5月下旬に納付があった7739件分について、同市は24日、軽自動車検査協会がオンラインで納付情報を確認できる「軽JNKS(軽ジェンクス)」というシステムに、市職員が納税情報を送信するのを怠るミスがあり、今月21日に実施された車検の際に同協会が納税情報をシステム上で確認することができなかったと発表した。同日、車検代行業者から指摘があり、ミスが判明した。 軽JNKSは、地方自治体などが共同運営する地方税共同機構が今年1月から運用を開始したシステムで、納付情報をシステムに送信し共有することで、車検の検査窓口で納税証明書の提示が不要になる。 市納税課によると7739件は、5月30日に金融機関などから市に納付通知があった軽自動車税で、納税の処理作業をした市職員が、軽JNKSに情報を送信するためのフォルダーに納税情報を入れ忘れたのが原因という。職員が作業の途中で別の電話対応や窓口対応を行い、ミスが発生したとみられるという。 7739件についてはミス判明後、軽JNKSに納税情報を送信した。一方、納税情報がシステムに反映されるまでに数日かかることから、同課は、25日までに車検を受ける車両について、納税確認が取れない場合、軽自動車検査協会から市に連絡を入れてもらい、市職員がその都度、車両の車検用納付証明書を同市島名の同協会に届けることで対応するとしている。 再発防止策として同課は、複数の職員で確認するなどチェック体制をより強化すると共に、軽JNKSに納付情報を送信したかどうかを確認できるようシステムを改修するとしている。

エマニュエル・シャメルトさん《続・平熱日記》138

【コラム・斉藤裕之】「パパ、前の家に飾ってあったカッパの絵、あれすごく好きだったんだけど、どこにある?」と次女に聞かれたのはそう前のことではない。そういえばどこに片付けたのだろう? それは何かのポスターの裏側に墨で描かれたカッパの絵。描いたのはエマニュエル・シャメルト。私が大学院にいるときに、彼は留学生として研究室にやって来た。当時、ヨーロッパからの留学生は珍しかった。ハンサム(本当にアランドロン系)でフレンドリーなフランス人。そして、私がフランスに行くきっかけを作ってくれた人。 エマニュエルとの思い出はたくさんある。チェスや将棋、大学の中庭でサッカーをしたり、お酒を飲んだり。トレビアンなポトフを作ってくれたことも。もちろん、彼の描く絵、作るオブジェ、そして好んで作っていたエッチングはとても記憶に残っている。彼の描く絵は一見すると子供が描いたもののように見える。 また、廃材や日用品を画面に張り付けていくアッサンブラージュ(掃除機が張り付けてあったときはさすがに驚いた)の作品。毎日、アトリエで増殖していく、例えば、木の端材を積み上げてペイントしていくようなオブジェなど、とにかくエネルギッシュで屈託がない作品の数々。しかし、そこには彼のエスプリが込められていて、何とも言えない魅力を感じる。 そんな彼と触れているうちに、何となくフランスという国に興味を持ち、やがて私は留学を決意する。エマニュエルには美人で聡明なリリアンさんという許嫁(いいなずけ)がいて、彼女もやがて東大に留学してくるのだが、博士課程まで在籍した彼は長く充実した日本での留学を終えて、私の帰国とほぼ入れ違うように彼女とフランスに帰って行った。 その後リリアンさんとの間に女の子が生まれ、「僕は子供のミルク代を稼ぎに行かなくてはならない…」というような漢字とジョークがたっぷり入った手紙を最後に、しばらく連絡を取ることもしなくなってしまった。 What a wonderful artist, … 先日、彼の訃報に触れた。彼は4年前に亡くなっていた。そしてこのたび、彼の個展を開いていた当時神宮前にあった兒嶋画廊さん(現在は国分寺市)で、8月6日まで「メモリアルエキシビション エマニュエル・シャメルト展」が開かれるとを知った。その副題は「What a wonderful artist, we’ll never forget」。(「なんて素晴らしいアーティストなんだろう、私たちは決して忘れない」※訳は編集者による) 彼の人柄と作品を好きだった多くの友人知人の協力によって開かれるという。生涯エマニュエルは絵を教えることを避け、長いものに巻かれることなく、ひとりのアーティストとして制作を続けたそうだ。 そう思って家の中を探してみた。そうだ、あのカッパは芥川龍之介のカッパだ…。でもやっぱり見つからない。とにかく、次女を誘って彼の作品に会いに行くとしよう。きっとエマニュエルはウィンクで出迎えてくれるだろうから。 追記。私はエマニュエルが好んで描いたモチーフのひとつ「電車」を描くことにした。彼はなぜか1両だけを描いた。それによく似た電車(正確にはディーゼル)を学校に行く途中で見かけることがあるのでそれを描いてみた。(画家)

土浦日大は2年連続決勝進出【高校野球茨城’23】

第105回全国高校野球選手権茨城大会は24日、ノーブルホームスタジアム水戸で準決勝が行われ、第2試合では土浦日大が逆転で常磐大高を6ー2で下した。土浦日大が決勝に駒を進めるのは2年連続。26日の決勝で、霞ケ浦と対戦する。両校が決勝でぶつかるのは2017年以来6年ぶり。 土浦日大は初回、相手先頭打者のソロホームランで1点を失い、2回にも3安打で1点を追加されるという苦しい立ち上がり。だが3回、2死から鈴木大和、太刀川幸輝、後藤陽人、香取蒼太の4連打で2点を返し、同点とする。 4回には無死満塁の好機から、相手投手の暴投で1点を追加、藤本士生のスクイズと鈴木の内野ゴロで2点をもぎ取り、5-2とリードを伸ばした。9回には後藤が右翼席へ運びダメ押しの1点を追加している。「つなぐ気持ちで打席に入った結果がホームランになった。打ったのはまっすぐ。打った瞬間から入る確信はあった」と後藤。 「前半は苦しんだが打線がカバーしてくれた。先発の小森勇凛はゲームを作れず、藤本も立ち上がりは良くなかったが粘り強く投げてくれた。小森には決勝でまた頑張ってもらいたい」と小菅勲監督。 2回2死から登板した藤本は「思ったより早い出番だったが気持ちの準備はできていた。相手は小森のまっすぐをとらえる良い打線。1点が大きい場面なので冷静に行けと言われ、自分がやってきたことを信じて攻めた」と振り返る。 5回にはアクシデントもあった。主将の塚原歩生真が打席で側頭部へのデッドボールで救急車で搬出された。だが「塚原を何とかして次の試合に出させよう」とチームが一つになり、一球を大事にする自分たちのプレーを平常心で続けたという。 塚原の代わりに捕手を務めた飯田将生は「自分がリードするというより、藤本の良さを出せるようフォローする気持ちで臨んだ。練習してきた自分を信じ、仲間にも助けられた」と振り返る。相方の藤本は「飯田が本当に頑張ってくれた。練習やブルペンから信頼関係を築いていて、ずっと不安なく投げられた」との感想。 次は決勝の霞ケ浦戦。副主将の太刀川が「相手は勢いがあるしいい投手もいる。どう打ち崩すか、しっかり準備して臨みたい。苦しいときほどフォアザチームで、塁に出てチームに貢献したい」と言えば、藤本は「木村は対戦できるだけでうれしい相手。投手同士の投げ合いというより、チーム戦としてしっかり戦いたい」と発奮する。(池田充雄)

甲子園へ、まず霞ケ浦が王手【高校野球茨城’23】

第105回全国高校野球選手権茨城大会は24日、ノーブルホームスタジアム水戸で準決勝2試合が行われ、霞ケ浦と土浦日大がともに逆転勝ちで決勝へ進んだ。霞ケ浦は4年ぶり3度目、土浦日大は5年ぶり5度目の夏の甲子園出場をかけた戦いとなる。両チームが決勝でぶつかるのは2017年以来6年ぶり。決勝は26日に同球場で行われる。 第1試合はノーシードから連覇を目指し、勝ち上がってきた明秀日立と大黒柱木村優人を押し立てた霞ケ浦が激突。霞ケ浦は1回、2死から菅谷冴樹が四球で出塁、木村の左前打などで二・三塁とし、羽成朔太郎の中前打で1点を先制した。 4回と6回に1点ずつ奪われ逆転されるが、6回裏に再逆転を果たした。新保玖和の左前打と菅谷の四球、木村の申告敬遠で1死満塁とすると、羽成朔の内野ゴロで2-2。途中出場の四條好誠が左翼線への適時打を放ち、3-2とした。 四條は6回表に守備固めで入った。「悪い流れになっていたので、自分が入ったことで雰囲気を変えようと思った」。その裏の打席では「勝ち越し点が欲しい場面。チャンスなので楽しんでいこうと打席に入った」。追い込まれても簡単に三振しないという意識でファールで粘り、フルカウントからの7球目、真ん中インコース寄りのストレートを思いきり振っていった。 7回には1死二・三塁の好機、まずはスクイズで1点を狙うが外され、走者が三本間で憤死。だが次打者、途中出場の前田虎太郎の内野ゴロが相手のファンブルを誘い、その間に新保が生還、1点を追加した。 投手は木村が先発完投。139球を投げて被安打4、奪三振は10。「股関節の踏ん張りがきかず手投げになっていたが、力を入れると球が上ずってしまうところを、彼のセンスで抑えて投げてくれた」と高橋祐二監督の評。 8回には二塁打と四球で無死一・二塁とされ、次打者にはフルカウントからファウル7球で粘られるが、二ゴロのダブルプレーで打ち取った。「絶対に1点以内で抑えたいと思い、その気持ちが相手を上回り、野手も応えてくれた」と木村。 新保主将は「明秀に勝ててうれしい。試合の入りでは細かくしっかりつないでいく野球をして、しんどかったが相手のミスもあり、チームメイクがしっかりできた。決勝も勝って高橋監督を胴上げし、甲子園では校歌を歌いたい」と目標を掲げた。(池田充雄)

福島県小名浜で「汚染水を海へ流すな!」集会《邑から日本を見る》140

【コラム・先﨑千尋】17日に福島県いわき市の小名浜マリンパークで開かれた海の日アクション2023「汚染水を海へ流すな!」に参加した。この集会は「これ以上海を汚すな!市民会議」と「さようなら原発1000万人アクション実行委員会」が主催して開かれた。集会には、福島第1原発事故による汚染水の海洋放出に反対する地元の漁業関係者や専門家など県内外から約300人が参加し、集会後に小名浜漁港周辺をパレードした。 最初に同市民会議共同代表の織田千代さんが「海は、数えきれない命のかたまり。なぜ政府は汚染水の海洋放出を急ぐのか。薄めないと流せないということは汚染されているということだ。汚染水が流されたら、次の世代、その先の人たちに汚染された海を手渡すことになる。豊かな海の恵みに包まれている私たちの暮らしを忘れず、影響を抑えようと努力してきたことを無駄にしないために、海洋放出をストップさせよう」と訴えた。 続いて、小名浜機船底曳網漁協の柳内孝之専務理事が「事故後、原発から汚染水が海に流出し、福島の漁業は操業を自粛せざるを得なかった。しかし、わずかでも流通させなければ福島の漁業は終わってしまうので、試験操業を始めた。沿岸漁業の水揚げ量は約5500トンと事故前の2割にとどまるが、着実に増加してきている。漁業者は復興の妨げになる海洋放出を止めてと願っているが、国と東電は『漁業者の理解なしには放出しない』という約束を破ろうとしている。そういう国と東電を私たちは信用していない。また、IAEAは我々の生活を保障してくれない。処分の仕方を再検討してほしい」と、力を込めて語った。 東京大名誉教授の鈴木譲さん(魚類免疫学・遺伝育種学)は「薄めたトリチウムでも、海に流し続けたら海洋生物にどのような影響が出るのかは誰にも分からない。海洋放出によって海の生物が真っ先に影響を受ける。とんでもないことが起こり得る。国と東電は犯罪行為を行おうとしている。海洋放出すると言っているのは犯行の予告だ」と国と東電を糾弾した。 中国中央電視台も取材 市民のリレートークでは、会津若松、郡山、いわき、福島など県内からの参加者と、東電柏崎刈羽原発のある新潟県刈羽村や中部電力浜岡原発のある静岡県御前崎市などから11人が発言。多くの人が制限時間を超えて反対の声をあげた。 大熊町から会津に避難している馬場由佳子さんは「子どものいる母親として海洋放出に反対する。国と東電は大熊町など地元の復興のために汚染水を流すと言っているが、大熊の復興って何だ。子どもを守ることが復興ではないのか。ふざけんな!」と声を詰まらせながら訴えていた。 この集会には海洋放出に反対している中国から、中国中央電視台(テレビ局)が取材に来ていた。集会後、参加者は小名浜魚市場やイオンモールの前をパレードし、買物客らに汚染水の海洋放出反対を訴えた。(元瓜連町長)

川を次世代に託す 児童らフナの放流体験【桜川と共に】8

つくば市栗原の桜川沿いの広場に10日、市立栗原小学校(同市栗原)4年生児童59人が集まり、フナの稚魚40キロを放流した。桜川漁協(鈴木清次組合長)が種苗放流事業の一環として毎年行っている放流体験学習で、今年は同市内の栗原、栄、大曽根の3小学校と秀峰筑波義務教育学校を対象に各校40キロ、計160キロのフナの稚魚を放流する。 児童らはそれぞれのバケツに稚魚を入れて桜川に入ると、「冷たい」「気持ちいい」などと言いながら並び、鈴木組合長のかけ声に合わせて一斉に放流した。稚魚は群れになって泳いでいき、「かわいい」「元気だな」と声を上げながら見送るとしばらくフナを観察していた。 鈴木組合長は「フナは1匹だと小さく見える。川に入るとカワウやアメリカナマズ、ブラックバスなどたくさんの天敵がいるので群れになって泳いで大きく見せる。上から見ると黒い保護色になっており、下から見るとおなかは白いので空の色と同じに見える」とフナの生態や特徴について説明した。 また、「昔は川がプール代わり。今はプールがあるから幸せだよね。川にも遊びに来てほしいが、危険もあるので必ず大人と一緒に来てください。桜川にはたくさんごみがある。ごみを掃除し、下水も処理して水をきれいにしたい。逆水門(常陸川水門)を作ってからシジミが全くいなくなった。昔の桜川に戻したい」などと話した。児童らは真剣に聞き入っていた。 投網の技に児童ら歓声 放流体験の後は魚の漢字クイズが行われ、「鮒」や「鮎」「鯰」などの漢字のパネルが出されると、児童らは手を挙げて楽しそうに答えていた。クイズが終わると、新潟県出身で投網歴50年以上の組合員、佐藤孝男さん(73)が広場でしゃがむ児童らの頭上に投網を打ち、投網の技を見せた。網に捕まえられた児童らは歓声を上げていた。 児童からは「フナは何を食べますか」「桜川にはフナのほかにどんな魚がいますか」などの質問が上がり、組合員らが一つひとつ丁寧に答えていた。 瀧原奏(かなで)さん(10)は「楽しかった。組合長さんのお話を聞いて川にゴミがたくさんあると知った。自分たちが桜川を守らなければと思う」と話した。近野碧音(あおと)さん(9)は「川や魚が好き。いろんな生き物を増やせるようこれから桜川をきれいにしたい」と語った。 アユとオイカワの姿も この日、稚魚を放流したのと同じ時間、同じ場所で投網を打つ組合員がおり、アユとオイカワがかかった。オイカワは天ぷらにするとよいという。かかったアユを見て、組合員らは「昔はもっとたくさんのアユやシジミが捕れた」と思い出を語った。漁協組合員らは放流学習を通じて未来を次世代に託し、かつての桜川を取り戻すことを願っている。(田中めぐみ) ■これまでの【桜川と共に】記事はこちら

交通手段の利便性と多様性:地方高齢者の観点から《文京町便り》18

【コラム・原田博夫】近頃、高齢ドライバーによる自動車事故多発が報じられる。高齢ドライバーの認知症検査の厳格化や、運転免許証返上も促されている。 しかし、交通事故を起こした高齢ドライバーの(平均的な)言い訳としては、自分の近年の運動神経や反射機能(の低下)には不安を感じないでもないが、自分の日常生活でマイカー運転は不可避・不可欠だ、だから運転免許証も手放せず、(結果的に事故を起こした)この時もいつものようにマイカー運転を続けていたのだ、ということだろう。この感覚・認識は、現役を退き故郷に戻って生活している私にも、実感としてわかる。 私が評議員を務める日本計画行政学会の年次総会での公開シンポジウムが、2023年6月17日、都内の大学で開催された。テーマは「国土計画の今と今後の在り方」だった。登壇した講演者は、国土交通省(2001年1月の中央省庁再編後は官房長を含めて14の局長を抱える巨大官庁)の担当局長(現・国土政策局長、元・国土計画局長)の現職・元職、さらには国土審議会の中核メンバーなどだった。 このシンポジウムでの基本的な問題意識は、かつての全国総合開発計画から国土形成計画法を経て、21世紀前半の全国の国土整備をどのように進めるべきか―というものだった。 そもそも全国総合開発計画は、法律それ自体は1950年に公布されていたが、池田内閣の国民所得倍増計画(1960年)策定を受けて、1962年10月に第1次(全総、一全総とも略される)が閣議決定されてから、1998年の「21世紀の国土のグランドデザイン」まで、5次にわたって約10年ごとに策定されてきた。 しかし、中央省庁再編も経て、それまでの開発中心主義からの転換を目指して、新たな国土形成計画(全国計画)が2008年と2015年に策定されている。現在は第3次計画の公表に向けての最終段階である。 「シルバー民主主義」が成立していない 「中間とりまとめ」(2022年7月公表)によると、国土の現在の課題に対する令和版の解決の原理は、①民の力を最大限発揮する官民共創、②デジタルの徹底活用、③生活者・事業者の利便の最適化、④横串の発想―で、検討されている重点分野は、(1)地域生活圏、(2)スーパー・メガリージョンの深化、(3)令和の産業再配置、(4)国土利用計画―だそうである。 私には、この計画策定にかかわっている関係者の説明は、全国で展開しているさまざまな課題に対してDX(デジタルトランスフォーメーション)に代表される新機軸を取り入れその全国展開を図ろう、という(旧来型の)スタンスの継承、と受け止められた。そこで私は、地方在住の年金生活者の立場からは、新機軸の安易な押し付けではなく、旧来型のシステム・技術体系の使い勝手の改善を心掛けてほしい―と質問・問いかけた。 具体的には、バスの使い勝手が悪いのは、その運行が時刻表とは乖離(かいり)していること。運行本数も多く経営規模も確かな大都市部では、近年、バスの運行状況はバス停ごとに確認できるようになっているが、本来バス利用への依存性が高いはずの地方圏ではそうしたサービスが未整備のままである。 こうした利用者の現在のニーズを無視して、5~10年先のバラ色を披露されても、地方在住の年金生活者には当面の課題解決には至らず現実的とは思えない。こうした計画策定のプロセスや方向性を見ると、とても「シルバー民主主義」が成立しているとは思えない。高齢者の運転免許証返上が進まない所以(ゆえん)でもある。(専修大学名誉教授)

霞ケ浦、土浦日大が4強【高校野球茨城’23】

第105回全国高校野球選手権茨城大会は大会11日目の22日、準々決勝4試合が行われた。土浦・つくば勢は、霞ケ浦が土浦湖北に9-2でコールド勝ち、土浦日大は4-1で東洋大牛久を破り、ベスト4に進出した。準決勝は24日行われ、霞ケ浦は明秀日立と、土浦日大は常磐大と対戦する。 霞ケ浦-土浦湖北戦はノーブルスタジアム水戸で行われた。霞ケ浦は、150キロの速球を武器にプロ注目のエース木村優人が4回までに3安打を打たれるも、粘り強く投げ無失点に抑えた。 5回霞ケ浦は、制球に苦しむ土浦湖北の先発、久保田蓮大から3つの四死球を得て満塁とすると、一塁 富施賢太のエラーで先制した。続く井上楓雅が押し出し四球を選び1点追加し、菅谷冴樹の犠飛でこの回ノーヒットで3点を奪う。 3点を追う土浦湖北は、6回1死一、二塁の好機に清水俊介、真家匠の連続タイムリーで1点差に迫るが後続が凡退となった。 霞ケ浦は7回、先頭の木村優人がライトに本塁打を放ち追加点を上げると、2死後ランナー1人を置いて菅谷、安藤早駆、羽成恭之介の3連打で2点を追加する。さらに満塁の好機に代打、山崎隼人がライトフェンス直撃の三塁打でこの回一挙6点の猛攻で試合を決めた。 霞ケ浦の高橋祐二監督は「木村は悪いなりに投げたし、打線も最後に繋がって良いところが出た。次の明秀日立は強いチームだが、そこに勝つための練習をしてきたので精一杯頑張る」と語り、新保玖和主将は「前半なかなか点が取れない中、悪い流れでも慌てず我慢していく中で、相手のミスも絡めて得点できたのが大きかった。明秀日立は打撃が強いチームだけど、木村を信じて、自分たちの打撃、細かい野球をしていきたい」と話した。 一方、土浦湖北の土佐一成監督は「浅野で打たれたのは仕方ない。7回の本塁打が痛かった。ベスト8の結果に関しては、昨年は初戦敗退からのスタートだったので、そこからキャプテンを中心によくチームをつくってくれた。まとまりも出て、打つ方も、ドラフト候補の木村からヒットを打てて点が取れたので選手たちはよくやってくれた」と今大会を振り返った。野口慧太主将は「相手のチャンスでミスが出てしまったが、6回に2点を取ったことは自分たちの野球が出来た。結果はコールドになってしまったが、恥じなく出来た。3年間を振り返って1年、2年は初戦敗退だった。最後にベスト8の成績を残せたのは光栄なことだし悔いなくやり切れた」と話した。(高橋浩一) ◆土浦日大の試合結果は以下の通り。

負担軽減へ 小中7校、洞峰公園のプール利用を検討 つくば市が3カ所で説明会

つくば市二の宮の県営の都市公園、洞峰公園(20ヘクタール)を、つくば市が県から無償譲渡を受ける方針をめぐる市民説明会が22日、市内3カ所で実施された。五十嵐立青市長は、谷田部東中地区と並木中地区の小中学校7校の児童生徒に洞峰公園のプールを使ってもらうことを検討していることを明らかにした。 老朽化により来年度、大規模改修を実施する計画だった並木中プールの改修費用を試算したところ、5000万円から1億円かかることが分かったとして、7校のプールの維持管理費(大規模改修を含む)が年間2300万円から3700万円かかっており、児童生徒が各校から洞峰公園に行くとするとバス代が1300万円であることから、バス代を差し引いても洞峰公園プールを利用してもらう方が年間1000万円から2400万円プラスになり、その分が、市が新たに負担することになる洞峰公園の年間維持管理費約1億5000万円の低減につながるなどとした。 無償譲渡を受ける今後のスケジュールについては、8月にアンケートを実施し、すべてがスムーズに行けば、9月議会に県から無償譲渡を受ける条例改正案を市議会に提案、10月に市に移管になるとした。大井川和彦知事も7月6日の定例記者会見で、移管の時期を「順調に行けば10月になる」との見通しを示している。8月に市が実施するアンケートの設問や方法などはまだ決めてないとした。 今後の洞峰公園の管理方法については協議会を設置し検討するとし、協議会の構成は自治会、愛好者団体、商工団体、学識経験者などを挙げた。 22日の説明会は市北部の大穂交流センター、洞峰公園体育館、市南部のふれあいプラザで実施され、大穂には26人、洞峰公園50人、ふれあいプラザには16人が参加した。 午前中実施された大穂交流センターでは「(年間維持管理費の)1億5000万円をかけて市が引き取ってやる意味が全然分からない」など無償譲渡を受けることに反対する意見と、「洞峰公園の美しい自然と静かな環境を子供や孫に伝えていくべき」など賛成意見の両方が出された。「協議会に分科会を設置しいろいろな方面の意見を聞いてはどうか」などの提案や、「今のように庭園として管理するのではなく自然公園として管理すれば維持管理費がかなり安くなる」などの提案もあった。 午後からの洞峰公園体育館では、無償譲渡を受けることに賛成する意見や市長への感謝の声が多く出された。夜開催のふれあいプラザでは、説明会開催を告知する市の広報が少なく、地元茎崎地区の参加者が少なかったことについて「市は本当に(茎崎の住民に)参加してもらいたかったのかと(疑問に)思う。1億5000万円使ってもしょうがないねと思ってもらえるよう、洞峰公園に興味がない人に知ってもらう努力をすべきではないか」などの苦言も出た。 最終回となる4回目の説明会は28日午後6時30分から、洞峰公園筑波新都市記念館で実施される。(鈴木宏子) 次ページは大穂交流センターでの第1回説明会のやり取りの概要 【28日午後追加掲載】説明会には県都市整備課の大塚秀二課長らも出席した。22日、大穂交流センターで開かれた1回目の参加者と五十嵐立青市長及び県都市整備課長との質疑の概要は以下の通り。 参加者1 いろいろご説明いただいたが、要約すると結局、茨城県のパークPFIが嫌だからそれを阻止するために引き取って、つくば市が1億5000万円負担しますという話ではないか。1億5000万円かけて何が変わるかと言うと、いろいろ取り組みますという話はあったが基本的に今まで通りという話だった。それって何のメリットがあるのか、非常に疑問。なぜパークPFIをつぶさなきゃいけなかったのか、よく分からない。グランピングをやるから問題なのかというと、例えばゆかりの森でバーベキューをやっていて、あそこで問題が起きているのか、騒音が起きているのか、悪臭があるのか、治安が悪くなったのか、そんなことはない。(市が無償譲渡を受けるという説明について)何のためにやるのか全然分からない。修繕費も大丈夫だという説明があった。総合運動公園の時も前の市長が同じような説明をされていた。要はお金をかける価値があるかどうかだ。年1億5000万円かけて県から引き取ってパークPFIをつぶす意味が全然分からない。つくば市の仕事は、県により良いパークPFIにしていただいて、不安に思っている方に理解してもらうとか、心配している点を解消するよう県に変えてもらう方向にもっていくのが本来の姿ではないか。なぜパークPFIをつぶして引き取らなきゃいけないのか教えていただきたい。 市長 費用の話とパークPFIの話があった。費用に限ってみれば、学校プールで地域で利用できるようにする。長期的な学校プールの大規模修繕費を考えると、周辺の学校を全体でならして計算すると年間2000万円から3000万円くらいになる。子供たちが通うバス代はいくらかというと千数百万円。それだけで見ても1億5000万円は十数年あれば十分回収できる金額。金額だけでそういうメリットがある。パークPFIに反対しているのではない。パークPFIにするにせよ、民間が入るにせよ、入るべき場所に適切に入るのは私は歓迎する立場。洞峰公園のパークPFIの中身がどうかというと、住宅街の中で、文教地区になっていて、ビール工房とかグランピングとかが入ってきて、これまで積み上げられてきた様々な環境が影響を受け、樹木もかなりの数、伐採する計画があったので、伐採してしまえば生態系は元に戻らない。グランピング、駐車場拡張、樹木伐採のような形ではないものに、ということは(県に)いろいろ話をしてきた。オブザーバーの形で県に心配点は伝えてある。そもそもグランピングは作れない場所なので、できませんよとお伝えしてきた。ただ当時の県の説明ではグランピングがないと収益として成り立たたないから、絶対やらなくちゃだめなんだという話があった。別のパークPFIならよかったのかもしれないが、このプランに関しては交渉の余地がなかったということが今に至る流れ。費用面では学校プールの足し算、引き算で十分黒字になる可能性がある。パークPFIはいいものであれば私も賛成。よりよいものになるよう相談したが県はできないという結論だったので、市が引き取ることによってこの環境を守りながらよりよい形に生かしていこうと考えた。 参加者2 洞峰公園ができた頃は経済環境も国力も全然違っていた。官じゃないとできないことだけをやる観点でお考えいただきたい。ほとんどの市町村は人口オーナス期(人口構成が経済の重荷になる時期)の状況になっている。つくば市は人口が1割ぐらい増えている。税収を含む歳入の伸びはプラスに切っている。そもそも洞峰公園をいる、いらないの議論が最初になきゃいけない。最後は民意しかない。十分に議論を尽くして、公益性、公共性の価値がある公園であるのか、民主主義の原点に立ち返る判断をしていきたい。今回なさる市のアンケートについては、アンケートはいかようにも解釈できるので、選択肢とか解釈は十分考えてほしい。 市長 洞峰公園を残す必要があると政治家として判断している。だからといって1人で決められるものではない。皆さんと対話する機会をいただいたり、民意の究極の表出は市議会での議決になるので、議員の皆さんにもご理解いただけるようにしたい。大枠としてはご理解をいただいているのではないかと考えている。2点目の、行政がやらなくちゃいけないことは何かということは難しいテーマ。民間の力をもっと使いたいと基本的には考えている。例えばまちづくり会社をセンター地区でつくった。プロフィット(利益)を生み出せる事業をしていこうと思っている。これについても市がやるべきだという声もあったりし、正解はない話だと思っている。民間で収益性が出せないけれども、守らなきゃいけない部分はコストをかけても守るというのが私の考え方。いろんな方から話を伺いながら進めていきたい。 参加者3 最初の方の質問の回答の中で、学校プールの修繕費が年2000万円から3000万円ある、1億5000万円は回収できるという話があった。学校プールとの足し算、引き算の話が理解できなかったので、詳しく説明していただきたい。 市長 洞峰公園の近くには谷田部東中学校区があり、小野川小、二の宮小、東小がある。並木中学校区には並木小、桜南小がある。プールの大規模修繕は20年程度で必要になる。小規模修繕もそうだが、20年、30年経っているところは大規模修繕が必要になる。並木中でいうと(大規模修繕を)5000万円ぐらいでできればいいと思っているが、高い金額だと1億円くらいいってしまう。これに加えて日々の修繕費がかかってくる。それを20年でみたときに大規模修繕費、年間維持管理費を足し算すると、並木中のプール改修費は設計委託で180万円かかっている。来年度やる予定なのは5000万円から1億円になる。プールの修繕サイクルを20年から30年とすると、年間で1校当たり300万円から500万円かかる。7校分のライフサイクルコストでいくと年割にすると2100万円から3500万円くらいかかる。施設維持費を含めて割っていくと2300万円から3700万円くらいになる。子どもたちが学校プールを使うのを止めて洞峰公園のプールで実施することになったら、バス代が最大限1300万円くらい、ライフサイクルコストの一番低い金額だとしても年2300万円なので年1000万円の黒字になる。3700万円の数字にすると年間で2400万円の黒字。7年で回収できる計算になる。 参加者3 やっぱり分からない。学校プールの毎年の修繕費と洞峰公園の維持管理費がどういう関係にあるのか。1億5000万円回収できるとか、学校プールの足し算、引き算という意味がわからない。 市長 それによって年間の赤字額が縮減される。プラスの効果を生んでいくということを説明している。 参加者3 洞峰公園(の管理運営)を市がやったからと言って、学校プールの修理費がいらなくなるわけではないですよね。 市長 今申し上げたプールは、いらなくする、使わなくするということだ。 参加者3 洞峰公園のプールを使うから、学校プールを廃止して、その分、足し算、引き算だということか。 市長 はい。みどりの地区に新しく造るプールがその方式だが、いま造っている学校も、今年4月にオープンした学校も、学校の中にプールをつくってない。みどりの地区に今、学校市民プールを作っている。学校の(プールの)授業はバスで子どもたちが行く。子どもたちが使わない時間は市民、地域の人が自由に使えるようにする。新しいプールを各学校につくるよりもコストがかからない。それと同じ考え方をここでもしている。 参加者3 その意味は、1億5000万円の洞峰公園の維持費を出す代わりに、それに相当する額の学校プールを廃止する、その足し算、引き算ということか。 市長 1億5000万円すべてではない。縮減効果をそれぐらいみているということ。ただただ赤字が増えていくということではない。 参加者3 資金ということを考えた場合、逆に毎年1億5000万円の資金があった場合、いくらの一時金を調達できるのかを考えると、今金利が低い時代なので正確には複利年金現価で計算しなければならないが、つくば市はだいたい20年で減価償却、残金償還している。単純にゼロ金利だとすると30億円の一時金が調達できる。言い換えれば30億円で洞峰公園で買うのと同じことだ。先ほどの学校プールだが、毎年2000万円ずつ修理費がかかるとなると、いくらの一時金が調達できるかを計算して、新しいプールをつくるのとどっちが得かなと計算するのが必要だと思う。そこまでお金をかけてパークPFIを嫌う理由がどこにあるのかという説明が必要だ。 市長 総合的に、コスト面、洞峰公園がもっている価値、市民からのさまざまな声を反映して、今回このような計画をご用意しただけ。市民がそれに反対して、議会が否決されるのであれば、民主主義ですからそういう結果になっていく。ただ今までの1000を超える方のアンケートを読むと、どれだけ公園に価値を置き、市民に必要な場所になっているかということを含めれば、私はこれを進めていくべきと考える。コストを最小化する努力は一生懸命する。 次ページに続く 参加者4 そもそも何ために洞峰公園を守るかを皆で共有したい。洞峰公園の魅力は美しい緑と静かな環境だと思う。つくば市の持続可能都市ビジョンがあるが、洞峰公園はその方向性に沿った公園だと思う。それからつくば市SDGs未来都市計画がある。この中で「公園の中に街があるような緑豊かなゆとりある街並み」という表現がある。まさにつくばの魅力ではないか。赤塚から松見までペデストリアンデッキがあって、西大通り、東大通り、408号の並木道、これは世界に誇る美しい環境だ。洞峰公園はその中核にある象徴的な公園だと思う。洞峰公園を大事にすることは私たちの願い、ビジョンに基づくものだと思う。そこで、公園を守るということのつくば市のビジョン、SDGsとの五十嵐市長の思いを語っていただきたい。洞峰公園は(都市公園法上の)総合公園だ(という位置づけ)、周辺住民だけじゃない、つくば市全体のものである、という意味はとても参考になった。今の県の公園でも、つくば市だけじゃなくて、県全体の人と共有したい美しい公園だと思う。パークPFIをやらないことのメリットを考えると、PFIをやってしまったらグランピングをやって、にぎわいをやって、多くの人を呼び込んで、駐車場を拡張して、一説によると数百本の木を切ってしまうという計画があった。収益を上げるために自然を壊してしまうことがどんなにデメリットなのか、自然を守ることは金銭に換算できない大きなメリットがあると思う。 市長 総合公園について、都市公園法上はつくば市全域が対象という位置づけになる。持続可能都市宣言に書いたことで大事にしていることは、我々は先人から引き継いで今の環境を預かっている。その時の思い付き、はやっていることだけでやってしまうとしんどいことになる、次の世代に責任をもって伝えることができなくなることは大きな問題になる。つくばの市長として、先人たち、積み上げによって守られてきたものを、経営が厳しいから全部民間にということは、生態系や皆さんが積み上げてきたものが崩れてしまうと思う。ただコスト度外視ということはいかない。1億5000万円ではなくて毎年何十億だよと言われたら現実的には無理。今の市の財政状況を考えて、例えば学校のプールとして使うことで少しでも縮減させていくことができたら、総合的に考えた上で、さらに協議会をつくって少しでも収入を増やすことをやっていいと思っている。洞峰公園の設計思想に合う事業なら積極的にやるべきだと思っている。当面は市が管理することが考えられるが、いろんな方からいろんなお知恵をいただいて、どういうものが設計思想を生かしながら収入面でもプラスになるか、地域の皆さん、市内全域の皆さんも納得感のある事業を考えていきたい。1億5000万円はそういうことをしないで今のままやったマックスの数字。今回多くの方が「ボランティアで(公園の手入れ)やるよ」「寄付するよ」と言ってくださった。ある議員さんは「絶対反対」だと言っていた。しばらくしてお会いしたら「考えを変えました」と。「洞峰公園に行ってきました」ということだった。いろんな森の中でいろんな活動をしているのを見て、真逆になって、「これはわれわれが議員として守らなくちゃだめだ」となった。 参加者5 最初の方の質問のような指摘があると思って、行政とは違う地域住民としてコメントということで発言させてください。あの公園は有料で使っている人が年間27万人いる。散歩をしたり、通学路で使ったり、公園に園児を連れてくる保育園や幼稚園もいっぱいある。目の不自由な方が伴走者と安心してトレーニングで走ったり、多様な使われ方をしている。朝5時からお年寄りや体の不自由な人が集まってラジオ体操している。ある日突然(パークPFIの)ポスターが張られて、説明会といって「公園に空き地があるから儲けろと県に言われました」と言って、事業者がグランピング建てて、ビール工房でビール売って、昼間から飲めるようにします、という説明会が去年の5月にあった。それで皆びっくりした。洞峰公園は年間50万人から100万人使っている。大きく変わるということで地域がびっくりした。それをきっかけに去年の4月からボランティア団体を始めて、けさも20人くらいで掃除してきた。絶滅危惧種の植物も生えているので自主管理させてもらったり、調査活動を学校の先生とやったり、木の観察会を子供たちとやったりしている。お金の話になると本当に申し訳ないと思っている。ただ、どの地域にも心に残る風景や場所がある。そこに突然知らないものがやってきて、とにかく子供たちが嫌だと言っている、つくばに移住していた若いお母さんたちが、こんなはずじゃなかったっていう声がいっぱい集まってきてしまった。県に何回もお願いに行ったが、知事の定例記者会見をご覧のように基本的には「やります」「やります」とそこを変えていただけなかったので、こういう結果になったんだと思う。これがまた白紙に戻ったら地域としては県にアプローチをしていかなくちゃいけないので頭が痛いところはある。今回いろんなタウンミーティングに行って、各地域にいろんな問題があることを知った。道路がまだないとか、水道がきてないとか、本当に勉強になって、そういうところに足を運んで、できることをしたいという気持ちだけはある。そういう気持ちが私たちの周りにはできている。大穂の皆さんや北条の皆さんも一緒に考えてほしい。つくば市のど真ん中にある緑の木を切っちゃう、沼のアシ原を切っちゃうって聞いたら、ただの汚い池になっちゃう。今もかなりアオコが出始めている。そうなった時、だれがどうするのか、皆で考えるきっかけにしていただきたい。地域住民のエゴととらえられるのが苦しいのでそこだけは理解いただけたら。 参加者6 洞峰公園の周辺に住んでいる。感情論しか言えない、金額は議会、市長にお任せするしかないが、つくばは本当にいいところだと日ごろ思っている。息子がゼロ歳の時からほぼつくばで子育てをした。洞峰公園は、本当に子どもが安心して過ごせるいい公園。ゼロ歳から、妊婦から、年齢、年齢で過ごし方があって、過ごす時間帯がある。パークPFIの話を去年聞いて、公園でお酒、公園でどんちゃん騒ぎできちゃうのって、素朴な母目線で、嫌だなというので、周りのお母さんたちと話して、誰一人、洞峰公園周辺じゃなくても、「それはちょっと」という声がいっぱいあった。このままであってほしいという思いを去年はお伝えさせていただいた。今のままの洞峰公園であるためには大井川知事が提示した無償譲渡、市への移管を五十嵐市長が受け入れようとしていることに本当にありがたいと思っている。生きずらさを感じている子供たちいっぱいいる。そういう子たちが一人でも安心してのびのび過ごせる場所があちこちにあればいいなというのが子育て世代の願い。その一つに洞峰公園はなり得る公園。プールの話、なるほどと思った。コロナ前は洞峰公園を活用している学校がもっといっぱいあった。フィールドワークのできる公園として利用してほしい。自由に過ごせる場、安心して過ごせる場としてこのままであってほしい。質問だが、万が一つくば市議会で否決されることがあった場合、県の管理のままでパークPFIが再開するという認識でいいのか。 県都市整備課長 今のご質問に対して案は持ち合わせていないが、今までの議論の経過や、パークPFIをこれからどのようにやるかを含めてもう一度考え直すことになると思う。今一旦止めているので、立ち止まってもう一度考えるタイミングにはなると思う。ただ今は、移管を前提にいろんなことを進めているので、そういう段階にはないということで、答えになっているかどうか、申し訳ないんですけど、グランピングをやるかどうかは、もう1回、市と協議させいただいて、どういう形がふさわしいかということを当然協議するということになると思うのでご理解いただきたい。 市長 何ともわからないところだが、全体的な県の流れは、いろんなものを民間に売却する方針になっている。これまでのプロセスではゼロか百かの議論でずっと進んでいた。グランピングを含めたパークPFIは一度も揺らいだことは無いので、普通に考えるとその流れなのかなという気はする。 参加者7 市民説明会の周知について、洞峰公園の説明会が3カ所で4回行われるが、場所と回数がかなり少ない。このような回数と場所で市民の意見を聞いたことになるのか。7月7日にネットで知らされ、ほんの数週間で説明会、わずか4回。私たちの住む地域ではほとんどの住民が説明会の開催を知らない状況にある。特に7月22日、23日は地域の祭り等の行事が多く、住民は夏祭りに参加して、説明会に来たくても来られない住民が多くいる。なぜこのような大きな問題となっている洞峰公園の説明会をわずか4回、しかも地域の夏祭りが集中する日に設定したのか、伺いたい。 市長 説明会は通常は何かやるときは、その施設のエリアと市役所の2カ所というのが多い。洞峰公園は総合公園で市全域に関わる話なので通常より拡大して南と北でやる、真ん中でも時間帯を変えてやるということをした。周知は各公園施設などでご案内した。通常よりもより広い形で市民の意見を伺ったと思っている。市には大きな事業だが説明会をやらないケースもある。皆さんの関心がひじょうに高いのでアンケートをこの後、実施する。設問の作り方によって、いくらでも誘導できるので、どういう形で市が取り組むかということをきちんとお伝えして、正しく事実を伝えながらバイアスがかからない設問を用意したい。(説明会の日程は)場所が空いている時間、スケジュールを見ながら今日になった。 次ページに続く 参加者8 洞峰公園にビール工房ができるとか、グランピングの場所になる、樹木が伐採されるという話を聞いた。五十嵐市長が大方この話に乗って進めようとしているのか、もしそうならとんでもないと思って出席した。説明いただいて五十嵐さんがそう考えているわけではなくて、県が考えて提案してきたことに対して、今この段階にきているという話を伺い安心した。協議会を設置して、これからいろんな角度から議論をしてよりよい答えを見出していきたいということだった。いろんな方面から意見を聞いていただきたい。(協議会は)規模として大きなものになるが、分科会的なもので議論して、ある時は全体が集まって意見を出し合う、こんな形の協議会にしていくようにしたらどうか。 市長 協議会の形はまだ検討している段階。(資料を示し)部会から1人出すだけでも10人超えるので結構な規模になる。どこまで全体で議論するのか、部会的に議論するのか、他の自治体でも協議会をつくっているところがあるので、先行事例を学びながら、今ご提案いただいたことも含めて考えていきたい。 参加者9 9月議会に関連予算や公園設置条例の改正を提案する噂が広がっている。現段階ではとても説明不足、情報提供不足はいなめない。市長は常々、対話を積み重ねていくとしている。今回、あまりにも簡単に進めていると思う。大変、将来負担が大きい事業なので慎重に進めていただきたい。ネットで知らせるだけじゃなくて、市報やかわら版を通じて情報提供していただきたい。県がバーベキュー施設、有料施設をつくって維持管理費を生みだそうと苦労している公園だ。鹿島セントラルホテル同様に頭を悩ませている公園だと思う。そういうものをあえて引き受けるのならなおさら、多くの市民に説明したり議論したり意見を聞いたりする機会をもっともっと増やしていただきたい。特に短期間の維持管理計画ではなくて、施設が老朽化してくるので、10年先、20年先を見据えた管理運営計画をつくって説明すべき。長寿命化計画もつくると聞いているので、きちんと情報公開していただきたい。 市長 これまでも様々な形でプロセスをすべていろいろな形で共有してきたと思っている。中長期的な修繕費は年額約3500万円という数字を出した上で説明した。どれだけ説明しても届かないケースもある。一番広く意見を伺えるのはアンケートだ。ぜひアンケートにご意見をいただいて最終的には議会に諮りたい。 参加者10 最初の方の危惧が気になった。県は、今年の方(担当者)は先ほど柔軟なことをおっしゃっていたが、去年の方は何も聞こうとしなかった。もう(パークPFIの指定管理者と)契約しちゃったんだからこれしかない、多少計画が変わったのは(指定管理者代表法人の)長大の方が引いていったんだと思う。県はまったく百、ゼロで、余地がないと思った。県は洞峰公園の実態を知らなかった。野球場がどのくらい使われているのか、中でキャッチボールしていても使ったことにしてない。業者の方も、もし儲からなかったらどうするんですかと聞いた人がいて、また聞きですけど、(業者は)いろんなことやります。どんなことに代えてもいいから儲けますと言ったそう。何をやるか分からない、県が止めなかったら何をやられてもしょうがない、これだとどうしようもないと感じた。そういう中で、知事がじゃあだめだったら無償譲渡だよと言って、市が受けてくださったのはまず良かったと思っていた。お金のことだが、1億5000万円という維持管理費はそんなにかからないのは間違いない。県は、県の事業でこれまで4000万円儲かっていたのを知ってたのに、それを考慮しないで、それでもパークPFIと言っていた。不思議なのは人件費がかなり積み上がっていること。積み過ぎだ。笠松運動公園の人件費は20人で5000万円いってない。洞峰公園の人件費は25人で8000万くらい。今度増やして1億円近く、9000万円とかになっている。どうやったら節約できるか、笠松の例をよく聞いていただきたい。とにかく地球温暖化をストップしなきゃいけないので、洞峰公園をそういう場にしてほしい。環境を守るということで洞峰公園を手に入れたと思っているので、環境のための洞峰だと言うことが分かるような形にしてほしい。 市長 (維持管理費は)一番固く見て、一番収入が少なくて一番支出が多い形で計算しているので、圧縮の可能性がある。通常こういう計画は、甘く見て、後で増える。(筑波研究学園都市は)一つの思想に合った部分、思い付きとかではなくて、ペデを中心に緑を生かしながらしっかりとした都市軸をつくってきた。その都市軸が、今回のパークPFIの当初計画では木が多く切られてしまい、合致しないものになってしまう。子どもたちに何であの時止められなかったのか、ということになってしまうので頑張っていきたい。 参加者11 今回、説明会を開いた理由は、洞峰公園で主にグランピングに対する反対があったからだと思う。これに対して市長と知事との間でどんなやり取りがあってここに至ったのかは説明いただいたが、今後も当事者間の意思疎通を密にして、市の公園であれば市の公園として、県の公園であれば県の公園として、ボタンの掛け違いが起こらないようにやっていただきたい。 市長 こうして県と連携を密にしながらやっている。鈴木県議が間に入って、調整していただいた。 参加者12 協議会をつくることは賛成だ。協議会の中で無償譲渡も含めて議論した方がいい。もっと話し合って考えればもっといい方法がある。先ほど女性2人が危機感をもって、子供たちのために環境を残したいと言ったのはもっともなこと。アンケートで、値上げしてもいいから環境守ってくれと言う意見が強かったことに五十嵐さんが感動していたが、それくらい強い思い入れがあることを大事にしないといけない。一方で、県の言い分をもう1回ちゃんと聞いてみると、総合公園、外部に向けた利用ということで五十嵐さんと県は考え方が同じだ。維持管理費だが現在、年間1億5000万円かかっている。半分が建物で、半分が緑地。緑地管理に7500万円かかっている。それを業務委託で6000万円浮かしたい。年9000万円は県がこれからも出していく。つくば市の費用負担はゼロですよということだ。先ほど、議会で否決されたら真っ暗になってしまうというご心配があったが、決して真っ暗にはならないと思う。むしろそこから考えた方がいい。まずは今の洞峰公園があのままでいいのか、年間7500万円の緑地の管理費はちょっとクレージー。水戸の偕楽園とか金沢の兼六園のような庭園公園の管理をいているからこんなにお金がかかる。庭園公園が本当に生態系を大事にしてるのかと言ったらそうではない。私は洞峰公園の昔の状態は知らないが、乙戸沼の状態は知っている。モウセンゴケがあって本当に自然豊かだった。今の乙戸沼公園はとても自然豊かな状態は思えない。洞峰公園も似たような状態だと思う。自然公園の管理をすると実はお金がかからない。たぶん3分の1か4分の1になる。自然公園の管理をしたらどうだろうねと、造園業者に聞いてみた。自然公園と庭園公園はどこがどう違うかと言うと、まず木の選定はやらない、木は間伐でいくが、伐採した枝や刈った草を外に持ち出さない。持ち出す管理費はべらぼうに高いので、そうすると本当に自然公園の管理をすると、管理費は3分の1か4分の1で済むことになる。ということになると、もっと今よりも自然公園として良くなる、お金もかからない、県の財政負担も減る、という解決策もある。それをぜひじっくり考えてもらいたい。今とにかく無償譲渡なんだ、地域エゴだ、そんなに金かかけるのはおかしい等の議論になって、お互い同士でいがみあうと不幸な結果になるので、ここはもう1回、むしろ議会で否決があれば、先が明るくなる気がする。ここでこのままいくと、財政負担の問題で、1億5000万円は決して小さくない。もう1回考え直して、何かいい解決法を探してはどうですかと申し上げたい。 市長 常に県と話をしている。私も知事と話をしている。今のところはこの形態で話を進めていく。ご提案があったように管理の仕方はいろいろな工夫の余地がある。それについては協議会をつくって、皆さんと管理運営で結果として市民の主体的な参加につながるものにしていきたい。 第1回説明会 終わり

夜の観察会・夏《宍塚の里山》103

【コラム・鶴田学】今回は、宍塚の里山(土浦市)で夏に行われる夜の観察会について紹介します。街灯もなく真っ暗な里山の細い道をたどるのは、子どもたちだけでなく、大人でもなかなか体験したことがないと思います。 7月半ばの夜、懐中電灯を持って長靴・長ズボンをしっかりはいて、日の入り前の6時半に集合。注意事項を聞いてからの出発ですが、だんだんと暗くなってきます。こどもたちはウズウズしていますが、夜の里山にはマムシやヤマカガシなどの毒蛇がいたり、笹で手を切ったり、かまれると痛いキリギリスの仲間もいます。注意はしっかり聞いてもらわないと困りますね。 最初はセミの羽化を観察します。7月半ばの夕方には、主にニイニイゼミの羽化が一斉に始まります。夕暮れ前は、まだ始まったばかりで、まだノコノコと幹を登っていたり、足場を確かめていたり、脱皮が始まっていたりするものもいて、見つけるたびに、歓声が湧きますが、ほどほどにして、帰りにまた様子を見ることにします。 羽化するセミのそばには、捕食者のキリギリスの仲間やムカデなども見られます。ちょうど暗くなってきた空に、コウモリが飛んでいることもあります。 次は、クヌギなどに糖蜜を塗って、虫を集める糖蜜トラップの様子を見ます。こちらは、子どもたちの大好きなクワガタ類やカブトムシ、きれいなシタバガの仲間などを観察できます。 一人前のニイニイゼミになっていた いよいよ日も落ちて、真っ暗な細い道を、懐中電灯をたよりに歩きます。ライトに反射して、ガの類の目はオレンジに、クモ類の目は白く輝いて見えます。バッタの類やナナフシなどの姿も見かけます。 さらに、懐中電灯も消して、真っ暗な中、陸生ボタルの幼虫が光るのを探します。暗闇に慣れるまで数分待つと、地面の近くで光るのが見えるようになってきます。ヘイケボタルやゲンジボタルなどの水生ボタルは、実は少数派で陸生ボタルのほうが多く、しかも成虫はほとんど発光しません。 今度は林の中に白い布を張って、ライトで照らして光に寄ってくる虫たちを観察します。コガネムシなどの甲虫類、ガの仲間、バッタの仲間など、本当に色々な虫たちを見ることができ、飽きないですね。 最後にもう一度、セミの羽化を観察。少し緑味を帯びていたものが、すっかり色づいて、一人前のニイニイゼミになっていました。ここまでで夢のような夏の夜の探検は終了。コロナの関係もあり、30名の人数制限がありますが、是非、参加してみてください。(宍塚の自然と歴史の会 会員)

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