火曜日, 4月 7, 2026

【高校野球茨城’19】筑波、待望の1勝ならず

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会4日目の9日、ひたちなか市民球場の第1試合で筑波が東海と対戦し、7対8で敗れた。終盤で4点のリードをひっくり返され、目前に迫っていた単独チームでの待望の1勝が、手の中からこぼれ落ちた。 筑波は初回表、先頭の田中康太主将が内野安打で出塁すると、2番・森田雄登の送りバントで相手が処理を誤った隙に、一気にホームを狙い1点を先制。3回にも満塁押し出しで1点を追加。その裏に相手のランニングホームランなどで3点を失うが、4回に4点を挙げて再び試合の主導権を握った。 4回の攻撃の白眉は、2死満塁の場面で走者一掃となった、3番・市川龍之介の中越えスリーベース。「少しでも先輩を返したいと思って打席に入った。外の低いストレートで好きなコースだった」と振り返る。 3年の田中と吉田拓海、そして2年の市川は、昨年の秋冬は3人だけで練習に励んできた。昨夏は連合チームで記念すべき1勝を飾ったが、それでも単独チームへの思いは強かった。 春になって人数が増え、チームらしくなったときの様子を吉田は「他を気にせずできるところまで練習し、だめなところはだめと言えるようになった」とうれしそうに語る。「連合チームでは選手にとまどいもあった。単独なら負けても自分たちの経験として積み重ねになる」と田嶋一彦監督。6月からは助っ人選手も加わって練習を積み、試合ができるまでになった。 しかし鍛えきれない部分も残った。実戦経験だ。練習試合でもコールド負けがほとんどで、9回まで競り合うのは今回が初めて。「自分の力を出せていると実感でき、楽しかった」と田中は言うが、疲れは確実にのしかかっていた。 相手に大きな当たりが出るようになり、8回を終えた時点で7-7の同点。9回にはストライクが入らず満塁とされ、ついにサヨナラのヒットを許す。「打球がショートの頭上を越え、涙が出た。だが後悔は全くない。いままでの中でいちばんいい試合だった。仲間一人一人が試合の中で成長できた」と田中は試合後、落ち着いた表情で語っていた。

「装具難民なくしたい」 つくばの2社が福祉機器情報管理システムを共同開発

【鈴木宏子】「装具難民」をなくしたいと、つくば市の義肢装具メーカー、幸和義肢研究所(同市大白硲、横張和寿社長)とソフトウェア開発会社、ペンギンシステム(同市千現、仁衡琢磨社長)が、福祉機器のトレーサビリティー(履歴管理)システムを共同開発した。車いすや義足などの耐用年数や、不具合が起こったときの修理方法などがQRコードで分かり、利用者と製造会社などが情報を共有して、いつでも適切なサポートを受けることができる。 車いすや義足、杖などの福祉機器を使い始めても、その後、壊れたり、耐用年数を超えたり、体の状態が変化して合わなくなることがある。福祉機器は使う人によって一つひとつ異なるため、それぞれに応じた適正なサポートが必要だが、使って数年が経過し、利用者が、いつ、どこで、だれが作ったかが分からなくなると、正しいサポートを受けられない場合があるという。高齢者社会が進行し福祉機器を使う人が増える中、福祉機器が壊れたまま自宅で埃をかぶっていたり、合わないのに使い続けたりしている状況が「装具難民」として医療や福祉の分野で問題になっている背景があるという。 QRコードによるトレーサビリティーシステムは、利用者と、福祉機器製作会社、医療・介護関係者などが常に情報を共有して、利用者が正しいサポートを受けられるようにしようと開発された。「ぽーさぽーと」という商品名で、QRコードを車いすなどに貼り付け、読み取れば、ウェブサイトに保管してある、処方した病院、福祉機器を製造した会社、製造日、型式、目的や効果、仕様、耐用年数などの情報がすぐに分かる仕組みだ。 同システムは、市内中小企業の技術マッチングを応援しようとつくば市が7月に開始した「提携締結・協業成果情報発信事業」の第1号に選ばれた。今後、市が関係する技術展示会などで展示してもらいPRするという。 さらに両社は、13~14日に仙台市で開かれる第35回日本義肢装具学会学術大会で発表するほか、10月に神戸市で開かれる第17回国際義肢装具協会世界大会にも参加し、国内だけでなく海外展開もしていく方針だ。 開発したシステムは今後、幸和義肢研究所が福祉機器製造会社を対象に販売する。導入費用は製造会社に負担してもらい、利用者には経済的負担がないようにする。価格は、QRコードラベルを発行する「ぽーさぽーとアプリ」などを導入する初期費用が15万円、月額利用料は1万6000円。システムを導入すれば、製作会社は何件でも製品情報を登録し、QRコードを発行できる。製品の情報や操作履歴は自社で管理できる。 幸和義肢研究所の横張巧副社長は「今まで関東しか営業エリアがなかったが、このシステムで国内だけでなく世界に商品提供できる企業に成長していけたら」と述べ、ペンギンシステムの仁衡社長は「つくばの2社が世界に旋風を巻き起こすことができたら」と話している。 ◆問い合わせは電話029-875-7627(幸和義肢研究所内ぽーさぽーとプロジェクト)

【高校野球茨城’19】土浦一が逆転勝利 土浦二も初戦突破

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会3日目の8日、ノーブルホームスタジアム水戸の第2試合で、土浦一が太田一と対戦し3対2の逆転勝ちを収めた。ひたちなか市民球場の第1試合では土浦二が那珂湊に9対4で競り勝った。 土浦一、8回裏に一挙3点 土浦一は2点ビハインドで迎えた8回裏、長短打4本の固め打ちで一挙3点を奪った。 試合は序盤、投手戦の様相。6回表に太田一が先に2点を挙げて均衡を破った。ここまで土浦一は5回の三塁打1本のみ。7回には単打と四球、失策で無死満塁の絶好機を作るが、拙攻で無得点に終わっていた。 ところが8回、打線は驚くほどの勝負強さを見せた。先頭の2番・藤又俊介が左中間へ二塁打。3番・酒井省吾は右翼フェンス直撃の三塁打。この長打2本でまずは1点。続く4番・佐野翔がファールと選球で粘ると、これが相手の暴投を誘い、走者・酒井がホームを踏んで同点とする。 さらに2死二、三塁の場面で、途中から8番に入っていた高橋脩造が逆転打。「前の打席では、真ん中を打とうとして高めへ伸びてくる相手のストレートに手が出てしまっていた。次は絶対打ってやろうと思い、低めを意識してセンター前へ運んだ」と振り返った。 7回と8回で何が変わったのか。「何も変えた部分はなかった。あせり始めていたことは事実だが、自分たちがやってきたことを信じ、絶対逆転できるから、あせらずに行こうと確認した」と黒田堅仁主将。「これまでも最少失点に抑えながら終盤勝負に持ち込み、逆転で勝ってきた。特に勝負どころでの集中力には自信がある。それを出すことができた」 先発の古宮学樹も、6回を2失点で乗り切ってからは危なげないピッチングで完投勝利。「体力には自信があり、球速も最後の方が上がる」という。こういう信頼できるエースがいることも、終盤勝負に懸けられる理由の一つのようだ。 次戦は12日第2試合、J:COMスタジアム土浦で竜ケ崎一と対戦する。柴沼剛己監督は「このチームらしく野球の楽しさを感じながら、全力で最後まで食らいついていき、見ている方々に元気と感動を与えられるプレーをしたい」と意気込みを語る。 土浦二、粘る那珂湊を突き放す 土浦二は、序盤から先行しては追い付かれる展開が続いたが、7回裏に一挙5点を奪って突き放した。6回表に3-3と同点にされ、その裏の攻撃でも盗塁を2度失敗するという、悪い流れを見事に断ち切った。 7回裏1死、9番・中澤恭聡の左越え二塁打に始まり、7人で6安打の固め打ち。「序盤は低めの緩い変化球に崩されていたが、回を重ねるうちに慣れ、引きつけて強い打球を返せるようになった」と、坂本武司監督は分析する。 勝ち越しの2点殊勲打は2番・葉梨琉良主将。1死二、三塁の場面で、高めに浮いたカーブをセンターにはじき返した。「下位がチャンスを作ってくれたので、上が打たなくてはと思った。相手は内野が前へ出て二遊間が空いたので、打ち上げないよう気を付けてライナーで抜いた」 葉梨はこの試合3安打3打点の活躍。初回には足でかき回して先制のホームを踏み、8回にも右前打で1点を追加。「ここへ来て、初めて主将らしいことをチームのためにできた」と、プレッシャーからも解き放たれた様子だ。 初戦のマウンドを守ったのは庄司大翼。立ち上がりがよく、初戦でも落ち着いたピッチングができると見込まれた。6回以降はピンチが続いたが、二つのダブルプレーなど守備にも助けられた。「途中から足がつりかけて球威が落ちたが、あと少しだと思って捨て身で投げていた」と、苦しみながらも完投。 次戦では最速138キロを誇る左腕のエース、堀越優貴が登板予定だ。12日の第1試合、県営球場で水戸啓明と対戦する。「最近は2回戦で強い相手に当たることが多く、ここを突破するのが一つの目標。うちは苦しい中で勝って落ち着けたが、相手は初戦で緊張もある。やってきたことを全て出して食らいついていきたい」と、坂本監督は意気込む。

【高校野球茨城’19】土浦三、湖北がJ:COMスタジアムで初戦突破

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会2日目の7日、J:COMスタジアム土浦の第1試合で土浦三が牛久と対戦し3対2で初戦を突破した。第2試合、土浦湖北対水海道二の試合は5対1で土浦湖北が勝利した。 土浦三、エース濱崎が自らのバットで同点 土浦三は1回裏2死一、二塁の場面、5番・宮田侑資の右中間適時打で1点を先制。「初回からリズムを作れるよう、高めのストレートをいい感じで打ててよかった」と宮田。 エースで主将の濱崎鉄平は、1~3回を1ヒットに抑える安定した立ち上がりだったが、4回に足をすべらせた影響からコントロールが乱れ始め、5回表に3安打などで2点を失う。だがその裏に1死満塁のチャンスを作ると、濱崎が自らのバットで同点。「とにかく1点が欲しかった。追い込まれていたので、短く持って当てていった」 そして7回裏2死一、二塁の場面で、四番・松浦直哉のヒットで勝ち越し。アウトコースの直球を力を抜いて振り抜いた打球は、一、二塁間を抜けてライト前へ。「前の打席まで凡退が続いていたが、チャンスだったので濱崎のためにも打ちたかった」 牛久には7、8回にも得点機を作られるが、土浦三は慌てず濱崎を中心とした守りでしのぎきった。「思い通りに投げられなくても気持ちで抑えられた」と濱崎。12日の2回戦では、同地区の強豪である霞ケ浦と対戦する。「相手はいい選手がそろっている。ローカル大会などでは負け続けてきたが、全員野球で倒したい」と、気持ちを高める。 湖北、代打・川崎がツーラン 土浦湖北は1回表、5番・郡司翔琉の中前タイムリーで2点を先制。3回裏の水海道二に1点を返されるが、6回表に代打・川崎歩のツーランホームランが飛び出しリードを広げ、9回にも高野隼主将のタイムリーでダメ押しした。守りではエースの大坪誠之助が本来の調子ではないものの6回を1失点に抑え、7回からはリリーフの天野宮拓夢が2安打無失点で締めた。 土浦湖北の小川幸男監督は「水海道二は戦力が充実しており、手こずると思っていたが、初回いい形で得点でき、よもやのホームランも出た。その後もいい場面を作れたが、バントなどでチャンスを広げられなかった」と課題も口にする。 事実、2回から5回までは8三振1安打に抑えられてしまった。「相手投手はカットボールなどを使った中の攻め方がうまかった」と小川監督。高野主将は「小さく変化するボールに手こずったが、つなぐバッティングへと意識を変え、一丸となって点を取ることができた」と話した。 6回のホームランについて川崎は「外のストレートを逆方向へ運ぶプランだったが、狙い目のスライダーが来たので思い切りいった。少しこすってしまったが風で伸びてくれた」と胸をなで下ろす。代打での登場が多いが、2年生でホームランはすでに8本。「次も大事なところで打てるよう頑張りたい」と気構える。 次戦は12日、ひたちなか市民球場の第1試合で石岡一と対戦する。春の甲子園を経験した岩本大地投手をどう打ち崩すか、これからの1週間で対策を練るという。 土浦、つくば勢のほかの試合結果は以下の通り。 ▷つくば国際20-1つくば工科(5回コールド) ▷土浦工0-15麻生(5回コールド)

「わたしが障害者じゃなくなる日」 つくばの自立生活センターが読書感想文コンクール

【鈴木宏子】夏休みを前に、つくば市の障害者自立支援団体「つくば自立生活センターほにゃら」(同市天久保、斉藤新吾代表)が、小学校3~6年生を対象に独自の読書感想文コンクールを開催する。課題図書は、NHK・Eテレ「ハートネットTV」などに出演している重度障害者、海老原宏美さんの「わたしが障害者じゃなくなる日―難病で動けなくてもふつうに生きられる世の中のつくりかた」(旬報社、税抜き1500円)。 著者の海老原さんは小中高校、大学と車いすで普通学校に通い、自分から「手伝ってほしい」と周りに話し掛けることで周りを変えていった。課題図書は、海老原さんの子どもの頃からの体験をつづり、子どものころ母親から言われた五つの教え、車いすを押してくれたクラスメートとの思い出、韓国で経験した野宿の旅などが記されている。海老原さんと子どもたちとの対話が各章にあり、海老原さんの体験を通して、障害とは何か、平等とはどういうことか、思いやりと人権との違い、人間の価値とは何かなどを、子どもたちと一緒に考える内容となっている。 コンクールは、ほにゃらと水戸市の「自立生活センターいろは」が共同で開催する。開催を前に両団体は、つくば、水戸、ひたちなか、那珂、龍ケ崎5市の教育委員会に同書を計100冊寄贈している。5市の全小学校の図書室などに置かれる予定だ。100冊の購入費などはクラウドファンディングなどを通して今後集めるという。 著書の海老原さんは斉藤さんの友人でもある。重度障害者の斉藤さんはつくばで、海老原さんは東京・東大和市でそれぞれ障害者の自立を支援する当事者団体を設立した。つくばのほにゃらが2016年に15周年を迎えたときは海老原さんが祝いに駆けつけ講演をしてくれた。 斉藤さん(44)は「障害者権利条約が批准され県障害者権利条例が施行された中、『障害』の定義が変わってきたことを、本を通して子供たちに知ってもらいたい」と話し、「著者の海老原さんは、障害をもっていても、人に手伝ってもらったり工夫しながら生活している。のびのびと生きることが難しくなっている状況の中で、生きるヒントとなり、子どもたちに自分らしく生きていていいんだよということが伝えられたら」と語る。 ◆応募締め切りは9月10日。読書感想文の字数は3・4年生が1200字以内、5・6年生は1600字以内。送り先は〒305-0005 つくば市天久保2-12-7 つくば自立生活センターほにゃら。審査委員は、「こんな夜更けにバナナかよ」の作者、渡辺一史さんなど4人務める。問い合わせは電話029-859-0590(ほにゃら)。

チャレンジの部女子・久保田さん(土浦市)優勝 霞ケ浦トライアスロンフェスタに450人が参加

【崎山勝功】水泳・自転車ロードレース・長距離走を組み合わせたスポーツ、トライアスロンを霞ケ浦湖畔で競う「第2回霞ケ浦トライアスロンフェスタ」が6日、土浦市川口の土浦新港周辺特設コースで開かれ、県内外から約450人が参加した。 同大会は、県トライアスロン協会と土浦青年会議所(JC)が実行委員会を組織して主催。未明から雨が断続的に降る天候で開催が不安視されたが、午前8時ごろには雨が収まり大会が行われ、選手たちは曇り空の下で長丁場の競技に挑んだ。 スイム(水泳)は土浦新港内の1周500メートルの周回コース、バイク(自転車)は自転車専用道「りんりんロード」を含む、同市手野から田村町周辺の1周約8キロの周回コース、ラン(長距離走)は川口運動公園の周辺地域など約10キロ(チャレンジ、リレーの部は約5キロ)のコースで設定された。競技は、スタンダードの部(水泳1.5キロ、自転車40.6キロ、長距離走10キロ)、チャレンジの部(水泳1キロ、自転車17.2キロ、長距離走5キロ)、リレーの部(3人1組で参加。水泳500メートル、自転車17.2キロ、長距離走5キロ)の3部門に分かれてタイムを競った。 1年間仲間と一緒に頑張った このうち、チャレンジの部女子では、久保田紀子さん(42)=土浦市、スポーツアカデミー土浦・SST=が1時間25分58秒で優勝。リレーの部では、川崎自転車土浦チーム(土浦市)が55分40秒で2位入賞するなど、地元・土浦勢が活躍を見せた。 優勝した久保田さんは「去年初めてトライアスロンに参加して、今日が2回目だった。1年間今日のためにチームの仲間と一緒に頑張った結果だったと思う。ぜひ来年も参加したい」と語った。 川崎自転車土浦チームで水泳担当の滝隼人さん(33)は「気持ちよくレースできて良かった」、自転車担当の大塚融さん(51)は「去年よりも風が強くて追い風と向かい風があったけど、トップでラン(長距離走)の選手に渡せたのが良かった」、長距離走担当の伊藤忍さん(49)は「出来は悪くなかったけど最後の最後に(1位走者に)抜かれた。力の差だった」と、それぞれ競技を振り返った。 大会には筑波大トライアスロン部の部員たちも参加し、日頃の練習の成果を披露した。同部の岩碕幹生さん(22)は2時間06分16秒でスタンダードの部男子3位に入賞した。「バイクは結構風があったけど、人が多かったので最初から最後まで楽しく走れた」と述べた。同部マネージャーの早川真央さん(21)も今回は選手として初参加し、1時間35分06秒で、チャレンジの部女子で4位入賞する健闘を見せた。早川さんは「完走できて良かった。本当に大変さが分かった」と話した。 大会には視覚障害者も一般選手と一緒に参加。高橋勇市さん(54)=東京都=は、ガイド走者の松丸真幸さん(44)=鹿嶋市=と一緒に参加した。完走した高橋さんは「去年より暑くなかったので良かった。どんどん回を重ねて日本を代表するような大きな大会になってほしい」と語った。  

【高校野球茨城’19】甲子園目指す100校93チーム 夏の大会開幕

【池田充雄】第101回全国高等学校野球選手権茨城大会は6日、ノーブルホームスタジアム水戸で開会式を迎えた。4つの連合チームを含む100校93チームが参加し、J:COMスタジアム土浦など6会場で熱戦を繰り広げる。決勝戦は24日の予定。 開会式の主催者挨拶では県高等学校野球連盟の塚本敏夫会長が「今はまだ梅雨の最中だが、決勝戦は夏の真っ盛り。1本の細くて長い道が厚い雲の向こうまで、天高く続いている。気の遠くなるような長く険しい道の最初に立ち、登り切ろうとする行いに参加する喜びは生涯残り続け、道を見失いそうになったときも自分を内側から支えてくれることでしょう」と球児たちに言葉を贈った。 2年生6人と1年生8人 土浦工の挑戦 参加97チームにはそれぞれのドラマがある。土浦工業高校は今回、2年生6人と1年生8人というわずか14人で参加。昨年の夏大会を終えて3年生が卒業した後は、連合チームで秋の大会を戦ってきた。このままでは単独チームで次の夏を迎えられないかもしれない。危機感を覚えた感じたメンバーは、中学生対象の部活体験会で積極的に声をかけたり、同級生の後輩に野球経験者がいると聞くと、野球部に誘ってくれるよう頼んだりなど、さまざまな手を尽くした。 「みんながくじけそうになっても、あきらめないよう励ましてきた。春に1年生が入ってくれたときは、これで大会に出られるとうれしくなった」と野島聖良主将。1年生はいずれも軟式野球の経験者で、硬式は高校に入ってから始めた。まだ3カ月だが、選手同士で教え合ったりしてだんだん馴染んできた。 1回戦はあす7日第1試合、県営球場で麻生高校と対戦する。「人数は少ないがチームワークではどこにも負けない。練習ではバッティングを重視してきたので、その成果を発揮したい」と野島主将。小林悟樹監督は「ミスを恐れず全力でプレーしてほしい。勝敗は二の次。まずはしっかりと経験を積み、その勢いを秋以降にもつなげていきたい」と話す。 ➡大会トーナメント表はこちら

チョウの楽園がつくばにお目見え ショッピングモールの一角、無料開放

【大山茂】野山に飛び交うチョウをつぶさに観察してください――こんなふれこみで、つくば市稲岡のショッピングセンター、イオンモールつくば敷地内にチョウの観察小屋が完成し、今月から本格的に無料開放した。市内で農産物直売所を運営する農業法人「みずほ」(長谷川久夫社長)が自然に親しむきっかけになればと設置した。 「チョウの楽園えるふ」の看板が掲げられているのは、イオンモールつくばの敷地内にあるみずほ直営の農産物直売所「えるふ王国」の入口脇。幅5メートル、奥行き15メートル、高さ4メートルの広さで、3方が網で囲われている。 中に入ると、日本の国蝶として知られるオオムラサキの幼虫のエサとなるエノキ、ツマグロヒョウモンの止まるスミレやパンジー、アゲハチョウのかんきつ類など、十数種のチョウのエサとなる樹木や草花が数多く植え込まれている。 小屋の中では現在、モンシロチョウやアゲハチョウが飛び交っているほか、オオムラサキの幼虫とサナギも手に取るように見ることができる。その他のチョウの卵や幼虫も葉の裏に隠れるように潜んでおり、梅雨明けの時期には大小のチョウが乱舞する光景が見られるという。 監修したのは、ライフワークとしてチョウの採集や生態の研究を続け、下妻市でオオムラサキの保護活動を続けている土浦市内の元公務員、岡澤貞雄さん(74)。長谷川社長に協力を依頼され、昨年秋ごろから園内の設計を手掛け、筑波山麓などで様々なチョウを採集。併せてチョウの幼虫期や成虫期に葉を食べたり、樹液を吸ったりする植物を探し歩いて植栽した。 岡澤さんは「チョウは卵から幼虫、サナギ、成虫と完全変態するので年間を通してその姿を確認することができる。種類によって食する植物が違うので、じっくり観察して自然を大切にする気持ちを育んで欲しい」と話している。

【茨城 高校野球展望’19】8 球数制限は流れ断ち切る 霞ケ浦監督に聞く㊦

​-今話題になっていることを2つ、お聞きしたい。まず球数制限について考えをお聞かせ願いたい。 高校野球でもプロ野球でもピッチャー交代が一番大変な作業です。監督としてはエースで勝ったり負けたりすることほど楽なことはないですよね。エースが壊れようが何しようが、エースでいって勝てば当然、エースが打たれたから負けたというのでは監督は楽ですよね。楽なんですけど私はそれはやりません。最初から2枚、3枚投手を用意して戦います。その根底にはやっぱり肩は消耗品なので、将来性がある子に無理をさせたくないという思いが多分にあります。 とはいっても、松坂大輔のようなピッチャーに延長17回250球を投げた翌日にも投げさせることをおかしいとは思わないし、実際に松坂大輔が投げ過ぎたことでプロでは活躍できなかったかというとその逆で大活躍しました。肩を壊したことがありますが、あれは高校の時に球数を制限していたら故障しなかったのか、因果関係が説明できません。 私自身は、球数制限というルールがあってもなくても決まったことをやっていくだけです。練習から本番にかけて様々な要素やメニューを考えて自分で制限をして試合で使っているので、統一ルールとして球数は制限しなくてもいいと思います。 だからと言って、例えば今年、藤代との夏の試合で1対0の試合をやって、寛人がグズグズになりながらも6回終わって160球投げたとします。でもボールの力は落ちていない。1対0で勝っている。あと3イニング。9回まで行ったら200球にいってしまうことが明らかだという時でも、たぶんそのままゲームの流れの中で9回まで投げさせると思うんですね。流れがあるからしょうがないと思うんです。1対0で勝っていても代えたほうがいいという時もあるし、代えることが間違っている時だってあるわけで、そこを考えるから投手交代のタイミングが面白いし、大変な作業なのす。100球だから降板ですというのは試合の流れを断ち切るような気がして面白くなくなるので、別に今のままでもいいと思うんですよね。 ―最後に、センバツでも話題になりましたサイン盗みの問題をお聞きします。 うちは一切やっておりませんが、相手がやっていると見ると、こちら側はやらせないような防御策を持っていないといけませんよね。センバツでは優勝候補である星稜がサイン盗みでバタバタしてしまった。星稜の林監督とは面識があり、しっかりした野球をしている印象ですが、サイン盗みの防御・ケアに関しては対応できなかったことが不思議にすら思いました。まあサイン盗みは、スマホのながら運転やスピード違反みたいな交通違反なんかと同じですよね。罰則を厳しくしたってバレなければいいという人は必ずいるんですよ。自己防衛こそが大事だと思います。 ―本当に興味深いお話をありがとうございました。 (聞き手・伊達康) 春の大会ではエースの福浦太陽が明秀学園日立に対して6回から登板し、3安打3四死球を絡めて7回に一挙5失点の炎上をしたが、その遠因が何となく分かったような気がする。この夏はプロ注目の鈴木寛人の大躍進が楽しみだが、福浦太陽の復活劇と人間ドラマにも大いに期待したい。大会まであと数日という押し迫った時期にもかかわらず、インタビューを快諾していただき、貴重なお話をたくさんしてくれた髙橋祐二監督に心から感謝申し上げたい。 =終わり ➡【茨城 高校野球展望’19】はこちら

宇宙ビジネス参入促進を つくばで8月に第2回サミット

【山崎実】将来の成長分野と期待されている宇宙ビジネスの創出、支援強化に取り組んでいる茨城県は、8月につくば市で、宇宙飛行士の若田光一さんを招き、昨年に続き2回目の「宇宙ビジネスサミット」を開催する。宇宙ビジネスをリードする企業、研究者、投資家、学生などが集うイベントとなり、振興施策のテンポアップを図る。 昨年8月、県が立ち上げた宇宙ビジネス創造拠点プロジェクトが国の推進自治体の選定を受けたことで、県は12月につくば市で初の「宇宙ビジネスサミット」を開催した。ワンストップ相談窓口を設置したほか、県独自の補助制度を創設し財政支援を行うなど、積極的なビジネス創出に向けた体制の強化を行っている。今年4月には、県内企業やJAXA(宇宙航空研究開発機構)、関係研究機関など43団体で構成する「いばらき宇宙ビジネス創出コンソーシアム」を設立した。 今年度は8社12事業に補助支援 特に、補助支援事業は、研究機関などの試験設備の利用料補助(県外施設も対象)、衛星データを活用したソフトウェア開発費補助など、事業化、製品化に向けた本県独自の施策として事業者から好評だ。 この補助制度で、昨年は5社が選定されビジネスに弾みをつけたが、今年度はさらに8社(12事業)が支援補助事業に決定した。うち、つくば市のOUTSENSE(アウトセンス)とSAgri(サグリ)、牛久市の日豊の3社は、県内に新たな拠点を設置した。行方市のサンテクノは宇宙ビジネスに新規参入した。 各社の事業内容も個性的だ。OUTSENSEは折り紙を応用した技術で宇宙に家を建てることを目指す。SAgriは衛星データを用いたスマート農業支援ソリューションの開発に向け、土壌分析試験に取り組む。日豊は、地殻変動に対応した四次元高精度位置情報解析ソフトを開発する。医療機器を製造するサンテクノは、金属加工技術を活かして衛星部品分野に参入した。県はこれらの研究成果を、事業化に向け支援していく。 また、県内の中小企業が宇宙ビジネスに参入するよう働き掛けを行う一方、8月のサミットに続き、今秋には都内で、企業、研究機関、投資家などとのマッチング会を計画する。 今後の取り組みについて県科学技術振興課は「宇宙関連企業の誘致については、個別に企業訪問を行い、全国トップクラスの企業誘致施策や、本県における科学技術の集積の優位性などを積極的にアピールしていきたい」と意気込んでいる。 ◆いばらき宇宙ビジネスサミット2019 8月5日午前10時から、つくば市吾妻のオークラフロンティアホテルつくばで開催。シンポジウム、セミナーのほかマッチングなどが実施される。問い合わせは県科学技術振興課(電話029-301-2515)、または日本宇宙フォーラム内いばらき宇宙ビジネスサミット2019事務局(電話03-6206-4902)。  

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