【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会2日目の7日、J:COMスタジアム土浦の第1試合で土浦三が牛久と対戦し3対2で初戦を突破した。第2試合、土浦湖北対水海道二の試合は5対1で土浦湖北が勝利した。
土浦三、エース濱崎が自らのバットで同点
土浦三は1回裏2死一、二塁の場面、5番・宮田侑資の右中間適時打で1点を先制。「初回からリズムを作れるよう、高めのストレートをいい感じで打ててよかった」と宮田。
エースで主将の濱崎鉄平は、1~3回を1ヒットに抑える安定した立ち上がりだったが、4回に足をすべらせた影響からコントロールが乱れ始め、5回表に3安打などで2点を失う。だがその裏に1死満塁のチャンスを作ると、濱崎が自らのバットで同点。「とにかく1点が欲しかった。追い込まれていたので、短く持って当てていった」
そして7回裏2死一、二塁の場面で、四番・松浦直哉のヒットで勝ち越し。アウトコースの直球を力を抜いて振り抜いた打球は、一、二塁間を抜けてライト前へ。「前の打席まで凡退が続いていたが、チャンスだったので濱崎のためにも打ちたかった」
牛久には7、8回にも得点機を作られるが、土浦三は慌てず濱崎を中心とした守りでしのぎきった。「思い通りに投げられなくても気持ちで抑えられた」と濱崎。12日の2回戦では、同地区の強豪である霞ケ浦と対戦する。「相手はいい選手がそろっている。ローカル大会などでは負け続けてきたが、全員野球で倒したい」と、気持ちを高める。
湖北、代打・川崎がツーラン
土浦湖北は1回表、5番・郡司翔琉の中前タイムリーで2点を先制。3回裏の水海道二に1点を返されるが、6回表に代打・川崎歩のツーランホームランが飛び出しリードを広げ、9回にも高野隼主将のタイムリーでダメ押しした。守りではエースの大坪誠之助が本来の調子ではないものの6回を1失点に抑え、7回からはリリーフの天野宮拓夢が2安打無失点で締めた。
土浦湖北の小川幸男監督は「水海道二は戦力が充実しており、手こずると思っていたが、初回いい形で得点でき、よもやのホームランも出た。その後もいい場面を作れたが、バントなどでチャンスを広げられなかった」と課題も口にする。
事実、2回から5回までは8三振1安打に抑えられてしまった。「相手投手はカットボールなどを使った中の攻め方がうまかった」と小川監督。高野主将は「小さく変化するボールに手こずったが、つなぐバッティングへと意識を変え、一丸となって点を取ることができた」と話した。
6回のホームランについて川崎は「外のストレートを逆方向へ運ぶプランだったが、狙い目のスライダーが来たので思い切りいった。少しこすってしまったが風で伸びてくれた」と胸をなで下ろす。代打での登場が多いが、2年生でホームランはすでに8本。「次も大事なところで打てるよう頑張りたい」と気構える。
次戦は12日、ひたちなか市民球場の第1試合で石岡一と対戦する。春の甲子園を経験した岩本大地投手をどう打ち崩すか、これからの1週間で対策を練るという。
土浦、つくば勢のほかの試合結果は以下の通り。
▷つくば国際20-1つくば工科(5回コールド)
▷土浦工0-15麻生(5回コールド)