県内の日本酒5種類を堪能 知事迎えつくば酒朋会
おいしい日本酒を飲みながら交流する「第35回つくば酒朋会(しゅほうかい)」(塚本一也会長)が18日、つくば市小野崎、ホテルグランド東雲で催された。県南地域の日本酒愛好者約80人が参加し、全国新酒鑑評会で金賞を受賞した県内の地酒5種類を、日本酒に合う料理に舌鼓を打ちながら堪能した。大井川和彦知事も初めて参加した。
大井川知事は「前任者(橋本昌元知事)がワイン(通)だったので私は日本酒でいく」と会場を笑わせ、7月2日から5日間、フランスのエソンヌ県とパリを訪問し茨城の日本酒など県産品をPRした成果を報告した。その上で「日本酒はフランス料理でもブームになっており、ソムリエがフランス料理に合った日本酒を勧めたりする。茨城の日本酒をプロモーションするのが私の役割」などとあいさつした。
この日は、地元つくば市の稲葉酒造と浦里酒造のほか、古河市の青木酒造、常陸大宮市の根本酒造、石岡市の府中誉から大吟醸など5種類が出された。
同会は筑波研究学園専門学校(土浦市上高津)元理事長で郷土史研究家の故・西谷隆義氏の呼び掛けで22年前に始まり、東雲を会場に年3回開かれてきた。スタート時から毎回参加し皆勤賞という学校法人専務理事の志賀宏さんは「この会は会社や役職などに関係なく、ただ日本酒が好きな人たちの緩やかなつながりの会。料理も一度として同じメニューが出たことがなく、雰囲気がすばらしい。日本酒を楽しみたいという、ただそれだけで出ている」と話す。
今回、日本酒を提供した稲葉酒造蔵元の稲葉伸子さんは「つくばの地酒、茨城の地酒を喜んでもらえるだけでうれしく、お酒を造ってよかったと思える」と話す。
塚本会長は「西谷さんの遺言として、この会を長く継続してほしいということと、この会の代表にふさわしい人間になれということを言われた。県南の紳士、淑女の社交の場、交流の場として長く継続できるようにしたい」と話している。
【夏休み特報】㊤ お勉強モード全開のつくば 初日から研究機関へGo!
さあ、夏休み。宿題の心配をするには早すぎるが、さすがつくばは頭脳都市。頭っから、お勉強モード全開だ。20日いきなり2つの研究機関が夏の一般公開を行えば、県科学技術振興財団のつくばサイエンスツアーでは「夏バス」運行が始まり、つくば市が事務局となる「つくばちびっ子博士」企画も39施設を結んでスタートする。【構成・相澤冬樹】
開発から25年、アザラシ型ロボット「パロ」特集
【産総研つくばセンター一般公開】20日午前9時30分から午後4時まで。今年の特集は、開発から25年を経て世界中で愛されるアザラシ型ロボット「パロ」が主役。病気やケガに苦しむ子供たちや一人暮らしのお年寄を癒して、今や世界中で5000体をこえるパロが活躍中とか。開発者の柴田崇徳さんによる特別講演(午後1時から、定員400人)と特別展示が開催される。
科学技術を身近にするチャレンジコーナーでは、結晶のお勉強と実験、地質図ライブラリー特別公開など。科学工作コーナー、スタンプラリーもある。
▼産業技術総合研究所はTXつくば駅から無料シャトルバスを運行。電話:029-862-6214(広報サービス室) https://www.aist.go.jp/tsukuba/ja/pr/2019/
全員に「適応」エコバッグプレゼント
【国立環境研究所「夏の大公開」】20日午前9時30分から午後4時まで。子供から大人まで、楽しみながら環境問題や環境研究について学べる機会。今回は特に気候変動への「適応」をテーマにしており、来場者全員に「適応」ロゴ入りのエコバッグプレゼント。
サメやタコのタッチプール、安全機能が付いた未来の乗り物(G5)、簡単ヒアリDNA検出キットなど体験型イベントはじめ、研究者と話す環境サイエンスカフェ「プラスチック 何が問題?」、最先端実験施設潜入ツアーなど、合わせて60を超える展示、講演会、体験イベントが予定されている。(一部雨天の場合中止)
▼TXつくば駅と常磐線ひたち野うしく駅から無料シャトルバスを運行。電話:029-850-2453(広報室) http://www.nies.go.jp/event/kokai/2019/index.html
路線バスを乗り継いで6つの研究施設を回る
【つくばサイエンスツアーバス「夏バス」運行】路線バスを乗り継いで国土地理院、つくば実験植物園、つくばエキスポセンター、産業技術総合研究所(地質標本館、サイエンス・スクエア)、筑波宇宙センター、6つの研究施設を回る。大人500円、小学生250円、幼児無料(税込み運賃、保護者同伴)で、終日乗り降り自由の循環バスが運行される。
ツアーバスじたいは土・日・祝日に通年実施されているが、20日から9月1日までは毎週月曜日を除く毎日開催となり11便を運行。7月26日(砂を学び、砂絵と恐竜ジオラマづくり)、8月6日(極低温・液体窒素実験)、8日(太陽・風・鉄~私たちのまわりの地球環境)、21日(草木染めで色の変化を楽しもう)の4日間は特別イベント(各回定員40人、要予約)がある。第1・3土曜日と平日の5日間限定で、スタッフガイドが同乗して解説を聞かせてくれる同行コースも設定されている。こちらもWEBからの予約が必要になる。
▼乗車場所はつくばバスターミナル8番乗り場、ターミナル隣接の関東鉄道つくば学園サービスセンターに券売所がある。電話:029-863-6868(県科学技術振興財団つくばサイエンスツアーオフィス) https://www.i-step.org/tour/tsukuba-science-tour-bus.html
パスポートに5カ所以上のスタンプを集めて
【つくばちびっ子博士2019】20日から8月31日まで、「ちびっ子博士パスポート」を持って、指定された39の見学施設の展示やイベントを見学・体験しながら、ちびっ子博士スタンプを集める企画。5カ所以上のスタンプを集めてパスポートを提出すれば、「つくばちびっ子博士」に認定され、記念品がもらえる。18カ所以上の見学スタンプと400字程度の感想を書いて提出すれば「最優秀つくばちびっ子博士」の認定証、夏休みの勲章だ。
見学施設は研究機関のほか、筑波学院大学や東京ガスつくば支社を会場にした学習イベント、小田城跡歴史広場などの文化施設も含まれる。国立公文書館つくば分館では22日から8月31日まで、企画展「平家物語 変わりゆく時代を学ぼう」を開催。パスポート・チラシの配布場所はつくば市役所1階総合案内所ほか各窓口センター、つくば総合インフォメーションセンターなど。
▼電話:029-883-1111(つくば市教育局教育指導課) https://www.city.tsukuba.lg.jp/kankobunka/event/1004810.html
各施設で多彩なイベント・プログラム
【科学捜査展 科学の力で真実を解き明かせ!】20日から9月1日まで、つくばエキスポセンター。科学技術を使って事件や事故の現場に残された見えない証拠を分析する科学捜査。実際の捜査で使われる鑑定技術を体験装置や映像、パネル展示で紹介。車とバイクの接触事故、放火の可能性ある火災事件など4つの捜査体験シミュレーションで犯人を推理する。
▼当日配布の整理券方式で1回12組。参加は無料だが、入館料が必要。電話:029-858-1100(つくばエキスポセンター)http://www.expocenter.or.jp/?post_type=event&p=41107
【森林総合研究所「夏の一般公開」】27日午前9時30分から午後4時まで。最新の研究成果を解説するパネル展示や、体験型イベント(サイエンス体験、見学ツアー、ウッドクラフト、クイズラリー、昆虫のコーナーなど)を実施する。森林浴のリラックス効果体験、大人限定の木を発酵したアルコールの香りを試すコーナーなど体験会。講演は「茨城にシカがやってきた」岡輝樹(野生動物研究領域長)ほか。
▼電話:029-829-8372(広報係)https://www.ffpri.affrc.go.jp/news/2019/20190727natsukoukai/index.html
【高校野球茨城’19】土浦日大、好機逃さず エース荒井が完封
【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会は18日、3回戦のうち雨で順延となっていた2試合が笠間市民球場で行われ、第1試合では土浦日大が中央に4対0と完封勝ちを収めた。4回戦8試合はいずれも20日、県内4球場で行われる。
土浦日大の先発は荒井勇人。雨天順延が続きコンディションの維持が難しかった試合で、エースの称号にふさわしい活躍をした。許した安打は散発の5本。奪三振は毎回の13。132球で9回を完投した。
しかし打線の方は、なかなかエンジンがかからなかった。初回は、中央の先発・野口航が足を痛めた影響もあって2死満塁のチャンスを作るが、緊急登板したエース佐藤匠に抑えられ逸機。2回以降も適度に荒れる佐藤の投球に狙い球を絞れず、5回まで散発3安打の展開に持ち込まれてしまう。
土浦日大に流れが来たのは6回裏。四球2つと荒井の左翼線二塁打で無死満塁とすると、中央は佐藤を下げ野口を再びマウンドへ。ここから岡野由伸の三塁ゴロでまず1点。1番に戻って鶴見恵大は、カウントを取りに来たインコースの直球を左前へ運び、二塁打として2人が還り、この回3点を奪った。
さらに7回にも4番・丸山恭平がショートゴロで出塁すると、荒井がこの日2本目の二塁打を右中間へ放ち追加点。中央は8回表、四球と安打で2死一、二塁のチャンスを作り、友部大輝がファールで粘るものの、最後はショートに打ち上げて万事休した。
20日に4回戦8試合
これで土浦日大は4回戦に進出。20日にノーブルホームスタジアム水戸の第1試合で、Bシードの水城と対戦する。
同日、J:COMスタジアム土浦では、第1試合で藤代-霞ケ浦、第2試合で常総学院-東洋大牛久の日程が組まれている。
水遊び場2施設で開放 つくば市 チビっ子ら大はしゃぎ
【橋立多美】梅雨寒から解放されて蒸し暑くなった18日、つくば駅に近い中央公園(つくば市吾妻)の一角に設けられた水遊び場に子どもたちの元気な声が響いた。
つくばエキスポセンター前の水遊び場は広さ約680平方メートルで深さ約10センチ。周囲がコンクリートのため、けが防止策として人工芝が敷かれて噴水を備えている。
水と戯れる5歳と2歳の兄弟を見守っていた学園の森在住の母親(32)は、「水はきれいだし、こうした場所があってうれしい。梅雨が明けたら毎日のように通ってくるかも。今夜は疲れて良く寝てくれると思う」と笑顔だった。
中心市街地の魅力向上や、にぎわい創出を進める市の「プレイスメーキング事業」の一環として昨年、整備して市民に開放した。約2200人が利用して好評だったことから、今夏は松代公園のくまさん池も開放されている。
ショッピングセンターのララガーデンに近い松代公園は、1000本近い自然のアカマツ林を生かした住宅地の中の静かな公園。園内には水とふれ合うくまさん池を始め、遊具や芝生広場がある。くまが小型の噴水を抱える池は、広さ約400平方メートルで深さ20センチほど。
市は、わずか数10センチの水深でも子どもが溺れる危険性があるとして、保護者に子どもから目を離さないよう呼びかけている。
水遊び場開放日時
▽中央公園は9月16日までの午前9時30分から午後4時まで。休みは7月25日、8月8日、23日~26日、9月9日。
▽松代公園は8月31日までの午前10時から午後4時まで。休みは7月23日、8月6日、20日、27日。
いずれの水遊び場も天候等によって中止になる場合がある。
ジャコウアゲハが次々と羽化 つくば市豊里の杜
【鈴木宏子】チョウ愛好家に人気のジャコウアゲハが、つくば市豊里の杜の住宅団地で次々と羽化している。住宅の庭に自生する食草のつる植物、ウマノスズクサに現在100匹以上の幼虫がおり、これから毎日数匹ずつ羽化する姿が見られそうだ。
成虫のオスは黒色でジャコウのような臭いがする。メスは薄茶色。羽を広げると10センチくらいの大きさがある。幼虫は黒と白のまだら模様で、たくさんの突起に覆われている。
同住宅団地に住む主婦、清水雪子さんが9日、自宅の庭で羽化しているのを確認した。清水さんの庭で羽化したのは初めてという。
ジャコウアゲハはウマノスズクサだけに卵を産む。清水さんによると、以前は雑草だと思って毎年抜き取っていが、3年ほど前、知人からジャコウアゲハの食草だと教わった。その後注意して観察するようになったものの、梅雨入り前には抜き取っていた。
今年は6月1日、直径1ミリほどのオレンジ色したジャコウアゲハの卵数個を葉っぱに見つけため、抜き取らずにいたところ、次々と卵が産みつけられた。現在、100匹以上が幼虫になっている。羽化した成虫は今も卵を産みにやってくる。
清水さんはこのところ毎日、朝、昼、夕、晩の1日4回ほど庭に出て、成長の様子を見守っている。近所の子供たちもやってきて、一緒に観察している。「羽化して飛び立つ姿を見るたびにうれしい。新しい生命の誕生を見るのは、日頃の苦労を忘れさせてくれ癒される」という。
住宅地の庭は珍しい
イオンモールつくば内に完成した「チョウの楽園」を監修した土浦市のチョウ研究家、岡澤貞雄さん(74)は「ジャコウアゲハはウマノスズクサがあると必ずといっていいくらい卵を産みに来るが、住宅地の庭は珍しい。幼虫はグロテスクで小さな怪獣のよう。成虫の飛び方はほかのチョウと比べて優雅で、おもしろいチョウ」だと話している。
つくば市の翻訳家が出版費募集 自閉症の高校生描いた米国小説
【谷島英里子】発達障害の子どもを育てる、つくば市在住の翻訳家・林真紀さん(42)が、発達障害の一つ、自閉症スペクトラム障害の高校生の成長を描いた米国の小説「Kids Like Us(キッズ・ライク・アス)」(ヒラリー・レイル著、2017年)を翻訳し、日本語版として出版したいと、クラウドファンディングで支援を募っている。
小説は、思春期を迎えた自閉症スペクトラム障害の男子高校生が主人公で、特別支援学校から普通高校へ通うことになり、友人ができたり恋に落ちたりして「普通とは何か?」と葛藤するストーリー。
林さんも主人公と同じ自閉症スペクトラム障害の9歳の長男を育てる。その傍ら、発達障害ポータルサイト「LITALICO発達ナビ」のライターとして活躍、発達障害に関わるコラムを連載してきた。子育て中の保護者の集まりで頻繁に耳にするのが「この子たちの思春期はどんな感じなのでしょうか」といった悩み。いろいろな人の希望になるような、でも、リアルな書籍を探したが、マニュアル本や幼少期にスポットを当てた話、そして悲観的な話ばかり。その後も探し続けて3年目、ようやく見つけたのが米国で発行された「Kids Like Us」だった。
林さん自身、子どもが幼いころは将来の不安ばかりが先に立ち、親子共々休む暇なく、言語療法、作業療法、音楽療法、運動療育などに通わせた。ある日、子どもに「僕、疲れた。ママといるときはもっとゆっくりしたい」「自分が『できない子』だと思うのはもう嫌」と言われたことが立ち止まるきっかけになったそうだ。
「自分は一体何をやっているのだろう、子どもの将来のためにはどうすることが良かったのか、我が子にどうなってもらうことを目指していたのか、その答えが見えないままに子育てをすることは本当に辛いことだった」と振り返る。現在は、日ごろから子どもに「頑張ったらいいことがある」という意識付けをし、行動力を身に付けさせているという。
発達障害の子どもの教育環境は、幼児期には病院や療育施設でさまざまな療育が準備され、学校に入ると学習支援があり、親子共々忙しい日々を送る家庭が多い。しかし、その先の思春期以降のビジョンが空白になっているという。「恋をしたり、友情を築いたり、将来の夢について考えを巡らせたり、そんな思春期の子どもたちの毎日を、発達障害の子どもたちがどのように迎え、感じていくのか。保護者は、それが見えてこない不安を抱えながら、とにかく幼少期の療育と支援に奔走せざるを得ない」と林さん。
こうした発達障害の子どもを育てる周囲の保護者たちの声が、この本の翻訳を後押ししたという。
同書の読みどころについて、主人公だけでなく家族や周囲の人たちの葛藤も生々しく描かれて共感する部分も多い。「普通とは何か?」を主人公が自分なりの解を見出していき、その解答には「爽快感や希望を感じられた」。読み終わった後、「私は私のままで、我が子は我が子のままでいい」と思うことができ、「この子と親子でいられてよかった」と感じられるはずと語る。
2020年春の出版を目指す
クラウドファンディングを活用した翻訳出版プロジェクトを数多く立ち上げるサウザンブックス社(東京都渋谷区)に運営を委ねた。購読希望者を事前に募り、プロジェクト成立後、版権購入費や翻訳費、印刷・製本費などに充てて出版していく。
出資額の目標は230万円。募集期限は9月9日。2020年春の出版を目指している。
クラウドファンディン募集を6月に始めて1カ月が経った。驚いたのがLGBTや精神障害者からの反応があること。林さんは「生きづらさを感じている人にも伝わる。普遍的な本なのかもしれない」と手ごたえを感じている。
クラウドファンディング募集のページ⇒http://thousandsofbooks.jp/project/kidslikeus/
30匹に不妊去勢手術 つくば 増える空き家に住みつく野良猫
【橋立多美】つくば市森の里の自治会公会堂駐車場で16日、野良猫の集団不妊去勢手術が行われた。入居開始から40年を経た森の里は高齢化によって空き家が増加し、管理されていない空き家に住みついた野良猫への苦情が自治会に多く寄せられている。
住民間のトラブルの原因にも
庭の芝生が糞尿や嘔吐(おうと)物で汚されて臭く、衛生上問題がある。花壇が荒らされる、発情期の鳴き声がうるさいといった苦情が続出。さらに、野良猫にとって空き家は繁殖の場所としても最適で、子育て中の母猫の姿にほだされ、餌を与える人に非難の目が向けられるなど、住民感情が二分される状況を生んだ。
増え続ける野良猫に困った住民たちに応えたのが、県南を中心にTNR活動を推進している動物愛護団体「Team.ホーリーキャット」(重松聖子代表)。命の尊さを未来に繋げようと2年前に発足した団体で、県地域猫活動推進事業=※メモ=として不妊去勢手術を実施した。
TNRとはTrap(捕獲)、Neuter(不妊去勢手術)、Return(元の所へ戻す)の頭文字。不妊去勢手術を施す時には手術済みの目印として猫の耳先をV字にカットする。繁殖防止と殺処分の減少に寄与する一方、餌やりをしても増える心配がないので住民同士の対立は和らぐ。
手術前日、団体スタッフが森の里各所に餌を入れた捕獲器をセットして野良猫30匹(雄14匹、雌16匹)を捕獲した。施術したのは移動手術室トレーラーでやってきた、埼玉県越谷市のいながき動物病院の獣医師4人。
不妊去勢手術の普及によって子猫の殺処分を減らそうと、稲垣将治院長をはじめ獣医師たちは土浦分院などで定期的に手術を行っている。手術と3種混合ワクチンを接種された野良猫たちは翌日元いた場所に戻された。
猫を飼っている女性(72)は、強い雨の日に子猫をくわえた母猫を哀れに思って家に入れた。それ以来、餌をもらいに現れるようになったが周囲の目が気になっているという。「これで猫好きな人と苦手な人がぶつかることがなくなるとうれしい」
自治会長の倉本茂樹さんは「1980年代に約5000人が住んでいた森の里だが、今では子どもたちが独立し約2900人にまで人口が減り、2人に1人が高齢者。子どもの元に身を寄せたり施設入所などで空き家は100戸に上る。空き家に住みついた猫に1人暮らしの高齢者が寂しいからと餌をやって近所とトラブルになる。今回の取り組みで好転してくれると助かる」と話す。
Team.ホーリーキャットは活動の一環として毎月牛久市で里親会を開催している。問い合わせは代表の重松さん(電話090-8058-3129)まで。
※メモ 県地域猫活動推進事業
不妊去勢手術の徹底、周辺美化などのルールに基づき、野良猫を地域で飼育する地域猫活動を支援し、手術費用の補助を行う。2018年度は605匹分の手術費用補助を行い、野良猫の減少や糞尿被害に関する苦情の減少などの効果が報告されている。
【高校野球茨城’19】圧勝で霞ケ浦と常総学院 ベスト16続々決まる
第101回全国高等学校野球選手権茨城大会は、8日目の15日から3回戦に入った。ノーブルホームスタジアム水戸の第1、第2試合にそれぞれ登場の霞ケ浦と常総学院はともにコールド勝ちの圧勝、ベスト16入りした。ひたちなか市民球場の第1試合では、つくば国際大がAシードの鹿嶋学園に7回コールド負けを喫し、強敵の壁を崩すことができなかった。
つくば国際大は3年連続の進出ならず
【池田充雄】つくば国際大はエースの米崎響が立ち上がりから打ち込まれ、1、2回で合計3失点。この間に許した安打は3本だけだが、4四球、2つの盗塁を決められたのが痛かった。
3回には早くも2人目の中山晴斗が登板し、4回までを1失点に抑えた。球速は110キロ前後だが、ゆったりとしたフォームから速い球離れで投げ込み、打者を振り遅れさせる。「自分は緩急のある変化球をコースに投げ分け、打たせて取るスタイル。この夏は初登板だったが、いつも通りのピッチングで臨んだ。これ以上点を与えられない場面だったので、抑えられてよかった」との感想。
すると4回裏先頭の米崎が左翼線の二塁打で出塁。今野翔斗は追い込まれた後のアウトローのスライダーを中前へ。「連打で流れを呼び寄せようと、泥臭く内野を抜いた」と話す。これにセンターのエラーがからんで米崎が生還。その後も2死三塁から齊藤颯太の左越え二塁打で1点を追加。「2球目の浮いた変化球を叩いた。ベンチは行け行けムードで、自分もそれに乗った」とコメント。これで2点差まで詰め寄った。
だが、鹿島学園に再度突き放される。3人目の稲沼慧太がマウンドに上がった5回、四球と4連打で3失点。6回は4人目の関口雄大が2失点。対照的につくば国際大打線は、5回以降は継投にかわされ無得点。結果、7回コールドで敗退が決まった。
試合後、選手たちの印象に残ったのは相手打線の強力さ。米崎は「どんどん振ってくる。これが強いチームかと思った。分かっていても力の差があった」。捕手の高田彰久は「相手はアウトコースを強く打つバッティング。そこでまっすぐを見せ球にして、アウトコースの変化球でフライを打たせるつもりだった。だが相手はその考えを上回り、右中間やセンターにうまく打ち返してきた」という。
昨年、一昨年と2年続けて4回戦に進出し、上位定着が期待されたが、今年はまた一歩後退する結果に。「1、2年のときは先輩にベスト16へ連れていってもらい、今度は自分たちが連れて行く番だと思っていた。そこを越えられなかったのが一番つらい」と中山。今野主将は「やりきったので今は悔いはない。3年生の経験と2年生の初々しさがミックスされ、自分たちの特長である全員野球がしっかりとできた」と、きっぱりとした表情で語った。
15日土浦、つくば勢の他の試合結果
▷霞ケ浦10-0水戸桜ノ牧(6回コールド)
▷常総学院11-0日立商(5回コールド)
土浦・久月総本舗の2点が入賞 茨城おみやげ大賞
【山崎実】茨城県を代表する土産品を選ぶ3年に一度の「茨城おみやげ大賞」がこのほど決まった。土浦、つくばから出品された土産品のうち、いずれも土浦市の久月総本舗(土浦市東真鍋)が出品した米菓「帆引れんこん物語」が旅みやげ部門で、スフレケーキ詰め合わせ「常陸のスフレ」がいえみやげ部門でそれぞれ入賞した。
茨城を訪れる外国人観光客や国内旅行者、一般消費者を対象に、県内の土産品の販売促進を図ろうと実施しているもので、今回は2016年以来、3回目となる。
エントリー総数155商品の中から、試食投票と専門家による審査などを経て、友人や職場の同僚らに勧めたい「旅みやげ部門」と、自分や家族などへの「いえみやげ部門」の大賞各3品が決まった。特別賞として「女子みやげ賞」「外国人OMIYAGE賞」各2品の計10品が選ばれた。ほかに、一次審査(試食投票)を通過した「帆引れんこん物語」など12商品が旅みやげ部門に入賞、「常陸のスフレ」など12商品がいえみやげ部門に入賞した。
大賞6品と特別賞4品は次の通り。価格は消費税込み。
【旅みやげ部門】▽茨城めろんの片想い・茨城いちごの初恋・茨城さつまいもの出逢い=一口サイズの和洋菓子。自家製メロンあめやイチゴジャム、サツマイモあめを使った商品(鉾田市・深作農園、40グラム×6個で各1200円)▽すいーとまろん=栗の産地、笠間産の栗を使った焼き菓子(笠間市・ナガタフーズ、40グラム×5個で972円)▽木内梅酒=創業1823年の木内酒造が県産梅の実を漬け込んだ一品(那珂市・木内酒造、500ミリリットルで1080円)
【いえみやげ部門】▽奥久慈卵のとろ~りクリームパン=ご当地パンとしてメディアで取り上げられる1番人気のパン(那珂市・パン工房ぐるぐる、1個90グラムで195円)▽でせーるふらん=じっくり蒸し上げたハンドメードの蒸し出しプリン(小美玉市・小美玉ふるさと食品公社、1個8グラムで270円)▽だるまわら納豆一本束=県産小粒大豆で作った本場水戸わらつと納豆(水戸市・だるま食品、70グラムで237円)
【特別賞・女子みやげ賞】▽りんごまるごとバウムクーヘン=奥久慈りんごを丸ごと一つ使った食べごたえのある商品(大子町・豊田りんご園未来工房、1個350グラムで1500円)▽干し芋オランジェッタ=茨城県を代表する干し芋、紅はるかに、甘さを邪魔しないチョコをからめ、県産のキンカンをスライスし砂糖で煮詰めたものを添えた商品(筑西市・小野瀬水産、10~15グラムが5枚で1300円)
【特別賞・外国人OMIYAGE賞】▽ほしいもグラノーラりんご味/味噌味=大成女子高(水戸市)の生徒たちが考案した商品(ひたちなか市・ホテルクリスタルパレス、1袋80グラムで各700円)▽茨城県ひたちなか特産ほしいも食べ比べセット=昔ながらの品種から最新の品種までの食べ比べができる(ひたちなか市・クロサワファーム200グラム3袋で2100円)。
大賞、特別賞を受賞した土産品と入賞した土産品は、今後、県の土産品商品のカタログに掲載されるほか、販売フェアなどで県が積極的なPR活動を行い、県を代表する土産品として販路拡大に取り組んでいく。
【土浦駅前「本屋」座談会】㊦ ネットとリアルの本屋は共存できる
「アマゾン」はまったく問題ない
―実は私、本についてはアマゾンにおんぶに抱っこなんです。現物は宅配、探すのはネット、急ぐときは電子本と。お店に行く必要がない。皆さんどう考えますか。
三浦 まったく問題ないと思います。僕も使っていますし。あんな便利なものはないですね。古本の流通にも便利ですし。われわれにとっては障害とかではなくて、お客さんの利便がすべてだと思っています。本はお客さんが選ぶもので、僕ら提供する側が選んではいけない。僕らが提供できるものは何か、お客さんの要望に注目していればいい。
―天狼院もネットを使ったビジネスを何かやっていますか。
三浦 ネットでも売れるときはかなり売れます。いろんなところに真似されちゃったんですけど、「天狼院秘本」という、タイトルを隠して販売するやり方で、1000冊ぐらい売れました。
―古本もネット販売が主流になりつつあるということですか。
佐々木 共存と言いますかね。古本カタログに載せる本はネットに出ないので、こういうジャンルでは、店に引っ張るというのが一つの考え方です。
電子書籍の普及で売れなくなったのは、料理本とか趣味の本です。20年前まで、古本屋には、料理本、文庫、漫画は欠かせなかった。それだけで食っていけるぐらい売れていた。そがぴたっと止まった。そのとき私は、くせもの(骨董品)を勉強したんです。古いものの市場に行って、ネットとの差別化を図った。
―図書館とネットの関係はどうですか。
入沢 電子書籍の貸し出しをやっています。350タイトルぐらいで多くはありませんが。ほかの公立図書館に聞いても利用者はまだ多くありません。現状では本を手に取って見る利用者が多く、電子本は図書館の主流にはなっていないと感じています。
本の宅配と古本店・図書館のコラボ
―佐々木さんには、土浦の旧家に眠っているものを掘り起こしてほしい。話を元に戻して、3業態のコラボ案、まだありますか。
三浦 まだアイデアの段階ですが、先に触れた配達を始めるときは佐々木さんとコラボできますね。配達先のお客さんから「古い資料があるんだけれど、足腰が立たなくて古書倶楽部に持っていけない」と言われれば、僕らが「いいですよ、一緒に持っていきます」と言える。
実は僕、昔、中堅書店の店長をやっていまして、本の仕事は雑誌とか漫画の配達から始まっているんです。美容室とか歯医者に本を届けるのは、地域の本屋さんが担っていました。今はほとんどなくなっていますが。でも逆に、今やったら面白いんじゃないかと。
そうすると、古書倶楽部とコラボできますよね。「古い資料ありましたよ、佐々木さん」と伝える。「図書館から借りた本の返却が大変」と言われれば、その返却を引き受け、図書館ともコラボできる。
―土浦でそうした分野でトライしてもらい、コラボモデルができると面白い。
「本の通帳」 大人にも広げたい!
入沢 土浦って、小学生が結構、本を読んでいるんです。もっと読んでほしいと思い、去年の秋から「本の通帳」というのを始めました。借りた本を記帳機で通帳に記帳するというシステムです。地元の4金融機関に計120万円を出していただき、通帳を5000冊作りました。
三浦 僕が今、全国的に勧めているのは、給料の1割を使って本を買えということです。「本の通帳」は大人にもすごくいい。
入沢 子どもに本を読んでもらいたいので、小中学生を対象にやっているんですが、大人には「自分で手帳に書いてください」と言っています。(笑)
三浦 だめです(笑)。僕らは、ゼミが終わったら、シールをお渡しする贈呈式を毎月、大人にやっています。修了証みたいなものを発行しているんですが、皆さん、拍手喝采です。「本の通帳」だと活字中毒になりますね。増える楽しみがあるじゃないですか。
なかなか手に入らない高級限定本
―キーワードは活字中毒ですね。これからの古書店のキーは何ですか。
佐々木 昭和以前の貴重な本を残していくというのが私の考えです。景気がよかったころ、京王百貨店でやっていた古本市では、1週間で億単位、1日数千万の売り上げがありました。(催事は)駅弁か古本かと言われたものです。開店と同時にお客さんが走ってきて、1冊しかない高級本を奪い合って…。
三浦 本の作り方も、そっちに行った方が面白いかもしれませんね。高級にして、100年残る本にした方がいいかもしれません。
佐々木 そういう本もあるんです。本革装で小口にマーブル加工されて限定10部とか。これからは、貴重だと思う本はそういう作りをした方がいいと思いますが、技術者がドンドンいなくなっているんです。手作り感がすごくあって本当にいいんですが…。
三浦 102歳で亡くなった、カメラマンの熊谷元一さんと本を作ったことがあります。熊谷さんの家に貴重な本、会員にならないと入手できない手作り本があったんです。そういった本は会員じゃないと買えないから、次の人は会員が亡くなるのを待っているんです。そういう世界をもう一回つくったら面白いかな。
―話が大分広がってきました。今日は有益なお話、ありがとうございました。(おわり)
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