土曜日, 5月 4, 2024

励ましの言葉を歌に つくばの大枝未和さん 難病知った5月5日、ライブ出演

【崎山勝功】難病を患うつくば市の16歳の少女が、共に難病に苦しむ友人から送られた励ましの言葉で歌を作った。難病と告知され人生が変わった日が3年前の5月5日。今年は、この日に開かれるコンサートに出演し、自身が作詞した歌を歌う。 再生不良性貧血=メモ=を患う大枝未和さん(16)で、5月5日、同市大856の芝畑で催されるチャリティーコンサート「ミュージックピクニックin芝畑 泳げ鯉のぼり!!」に出演する。 未和さんは、肺に流れる血液量が減少する心臓病の肺動脈弁閉鎖症をもって生まれたが、成功率10%ともいわれる手術が成功し、元気に小学校生活を送った。 しかし13歳を迎えた5月5日、再生不良性貧血と告げられた。一度は骨髄移植しなければ助からないと言われ、未和さんや家族にとって「5月5日は避けて通りたい日」になったという。 その後、難病患者や家族の交流会「難病カフェ アミーゴ」(つくば、水戸などで活動)の仲間と出会ったことから、未和さん自身が変わっていった。 元々歌うことが好きだった未和さんは、難病で苦しむ仲間たちから多くの言葉をもらい、寄せられたメッセージを基に「難病でも前を向いていこう。共に頑張っていこう」という歌詞を作った。 約2カ月掛けて作詞し、昨年7月ごろ完成。作曲をシンガーソングライターの佐倉孝司さんに依頼し、デモテープの収録にこぎつけ、同年12月23日、CD「希望の花咲く場所」が完成した。「『アミーゴ』の人たちの言葉を全部歌詞に入れて、自分の思いも入れたかった。歌詞の字数が1曲目と2曲目で合わず、合わせるのに苦労した」と振り返る。 「いつもはカラオケ店で歌ったりする」というが、「ライブは今回が初めて」という未和さん。現在も治療のため筑波大附属病院に通院しているが「今のところ体調はいい。一生懸命、歌の練習をしてライブを成功させ、盛り上げたい」と意気込みを見せる。 母親の豊美さん(36)は「今年に入ってから輸血の頻度が4週間に1回に減った」と、未和さんの体調がよくなりつつある傾向が見られると話す。去年までは一進一退の病状で、救急車を何度も呼んだり、輸血の頻度も2週間に1回と、ICU(集中治療室)を行ったり来たりだったという。 未和さんの出演は5月5日正午から。コンサートでは未和さんのCDなどが販売され、収益金は難病支援の基金としてつくば市に寄付される。 ※メモ 【再生不良性貧血】骨髄の造血能力が低下し赤血球や白血球、血小板などすべての血球が減少する血液の病気。一度出血すると止まらなくなり、輸血が頻繁に必要となる。唯一の有効な治療法は骨髄移植といわれる。

個展「ツチウラカノジョ」で鮮烈デビュー 写真家目指す関萌野さん

【池田充雄】土浦市中央の観光案内施設「まちかど蔵大徳」2階ギャラリーで22日まで、写真展「ツチウラカノジョ」を開いた関萌野(せき・のの)さん。土浦市内の魅力的な場所や景色を背景にした、女性のポートレート作品約40点を集めた。初の個展を終えたばかりの彼女に話を聞いた。 とっておきの場所 同展のための撮影は1年掛かりで進められた。友人たちをモデルとして市内各地に足を運び、100点ほどの作品に仕上げ、今回はそのうちの一部を発表した。会場には、蔵造りの雰囲気の中に撮影で使った服や、ドライフラワーなどの装飾もさりげなく置かれ、作品以外の空間デザインも意識したという。 冬木立の中にたたずむ女性の写真(1)は、手野町の霞ケ浦湖岸で撮影した。「冬っぽいスモーキーな感じで撮りたいと思って、以前からよく夕日を見に行っていたこの場所を選んだ」と関さん。まず場所ありきのことも。あるいはイメージが先にあり、それに合った場所を選ぶことも多いという。 モール505も好きな場所(2)の一つ。彼女の年代にはレトロな雰囲気に映るそうだ。ここを使って撮影された北野武の映画「龍三と七人の子分たち」は大好きな作品で、そこから喚起されたイメージもあるという。 夏を迎えて色を深めた青田が広がる写真(3)は、藤沢のりんりんロードが舞台。「田園風景の中に道がまっすぐ延びている。個人的には土浦の自然が好き。こういう景色は東京では絶対に撮れない」。 若者目線で土浦再発見 初の個展を開いた感想については「若い人に、土浦にもこういう所があるんだと思ってもらえたら。東京の友達もたくさん来てくれて、土浦を見直したと言ってくれた。若者目線で撮っているので、年配の方には気に入ってもらえないかなと思ったが、予想外にほめていただいたのでうれしい」 撮影にあたって意識したのは、女性のやわらかい表情と、土浦の風景をマッチさせること。関さんが服や小物も選び、メークも写真の雰囲気に合わせて施した。 「この子はこういう服を着たら似合うなとか、イメージが膨らんでからモデルをお願いしたことが多い。普段はしないような格好だけど、こういうのも映えるよねと。その人の新しい一面を撮りたい」 早稲田大学法学部を卒業後、本格的に写真家を目指し、都内の日本写真芸術専門学校に入り直したばかり。ファッション写真を撮りたいと、服などのコーディネートも含めたポートレートを一つのテーマとして追い求めている。「ツチウラカノジョ2」もいつかやりたいと語る。土浦市在住、22歳。

元気いっぱい165点 中城天満宮で書道展 土浦

【谷島英里子】土浦市中央、中城天満宮の第87回奉納選書会(中城天満宮奉賛会主催)に入賞した小学生らの作品165点が、同境内や隣接のまちかど蔵大徳、中城通り商店街に展示されている。 同天満宮は学問の神として親しまれている菅原道真がまつられ、毎年4月25日の例祭に合わせて書道展が開かれている。5月6日まで。 今年は市内の小学生などから計1545点の応募があった。上位入賞作品の表彰式が21日、土浦市中央1丁目の料亭、霞月楼で行われ、市長賞や土浦商工会議所会頭賞、市議会議長賞、市教育長賞に選ばれた小学生15人一人ひとりに表彰状と記念品が手渡された。 市長賞に選ばれた下高津小1年、坂部詩音さん(7)は、半紙いっぱいに力強く今年の干支(えと)「いぬ」と書いた。坂部さんは「元気な気持ちを表した。賞をとれてうれしいので今後も書道を頑張りたい」と話していた。 審査員で書家の平田洋香さんは「素晴らしい作品ばかりだった。墨がいっぱい入り、筆の運びがおおらかな書を入賞作品に選んだ」と講評した。 上位入賞者は以下の15人(敬称略)。 ●土浦市長賞=下高津小1年 坂部詩音▽都和小4年 大関このは▽土浦小6年 牧野朱莉 ●土浦商工会議所会頭賞=荒川沖小2年 西ざわいつき▽上大津東小3年 大嶋乃々華▽都和南小4年 寺坂芽依 ●土浦市議会議長賞=都和南小1年 てらさかゆめ▽土浦小5年 大久保あかり▽上大津東小6年 飯田亜侑梨 ●土浦市教育長賞=土浦小1年 石いみ空▽真鍋小2年 いな川ひびき▽土浦二小3年 大場心和▽東小4年 吉原百花▽荒川沖小5年 西沢佑亮▽土浦2小6年 瀬島美咲

科学の街にヒーロー登場 新素材を子どもたちに解説 つくば

【富永みくに】科学の街つくばにまたヒーローが登場した。「ナノ戦隊スマポレンジャー」で、科学技術週間に合わせた物質・材料研究機構(同市千現)の一般公開イベントで22日、新素材を子どもたちに分かりやすく解説した。 同機構国際ナノアーキテクトニクス研究拠点の荏原充宏研究員(43)が考案した。温度や光などさまざまな外部環境に応じて性質を変化させる新素材「スマートポリマー」の性質を解説する。未来の医療材料として、貼って治すがん治療や、電気や水などがない被災地や発展途上国などでの携帯型透析システムへの活用が期待されているという。 戦隊ショーでは、筑波大と東京理科大の学生ボランティアが戦隊ヒーローにふんして登場。スマートポリマーの性質を「免疫回避」「形状記憶」「生分解性」などの必殺技にたとえて分かりやすく説明した。 荏原研究員は、考案した理由を「科学ヒーローが人を救うというイメージは、日本人になじみやすい。当初はスマポレンジャーの漫画を配って広報活動をしていたが、回を重ねるごとにグレードアップして今の形になった。研究の傍ら、茨城空港をはじめとして年間5回ほどショーを行っている。2016年にはつくば市の教育マイスターにも認定された。ショーを見た子どもたちの中から、科学者が誕生する日が来るのが楽しみ」と笑顔で話した。 「科学技術週間」に合わせた一般公開イベントは22日まで、つくば市内の研究機関、大学など28カ所で催され、県内外から大勢の人が訪れた。 大好きな鉱物に興奮 産業技術総合研究所地質標本館(同市東)では、春の特別展「関東平野と筑波山」(7月1日まで)を開催。霞ケ浦や北浦の成り立ち、鬼怒川で繰り返し生じた洪水による地層の変化、筑波台地の地質と地形、同研究所構内で実施した深さ715.5mのボーリング(掘削)調査結果などについて詳しく解説している。 「鉱物が大好き」という東京在住の小学生の男の子(10)は、愛読している鉱物図鑑を持参し、つくば市に住む友人の祖父(78)らと来館。一番好きな鉱物というテルル石の実物を見て「図鑑に載っているものとまったく同じものが展示されていてうれしかった。とても美しい」と、興奮気味に話していた。 https://youtu.be/95ReU4dc-QQ

JAつくば市と谷田部 来年2月1日合併へ

【鈴木宏子】来年2月1日の合併を目指して、JAつくば市(岡本秀男組合長)とJAつくば市谷田部(横田伊佐夫組合長)は22日、つくば市内JA合併推進協議会を設立した。国の農協改革で来年5月までに一定の自己改革の成果が求められていることなどを背景に、合併により組織や経営基盤の強化を図る。 合併後の組合員数は1万4522人(今年1月末時点)と県内4位、貯金高は1175億1900万円(同)と県内5位の規模になる。市内に二つあった農協が一つになることから、合併後はつくばブランドを全面的に押し出したいとしている。 合併協議会会長はJAつくば市の岡本組合長、副会長は谷田部の横田組合長が務め、事務局はJAつくば市の本店がある同市東岡に置く。合併方式は、谷田部をつくば市に統合する形になるという。 今後は、6月末までに合併事業計画書を決定し、7月に集落座談会を開催、8月に両JAでそれぞれ臨時総代会を開催して合併を決議する方針だ。 同日、両JAの理事や役職員のほか、JAグループ茨城の佐野治会長など約100人が参加して、同市小野崎のホテルグランド東雲で合併協議会の設立総会が開かれた。 つくば市の岡本組合長は「人口減少や高齢化、民間との競争の激化などの課題がある中、多様化する組合員のニーズに応えるため、専門性の高い職員を育成し経営基盤を盤石にして強化を図りたい」などと話し、谷田部の横田組合長は「農業・農村の危機、組織・事業・経営の危機、協同組合の危機などと言われるが、危機を何としても突破したい。9カ月間、何が何でも合併に向けて進みたい」などと決意を述べた。 JAつくば市(桜、豊里、大穂、筑波、茎崎地区)は組合員1万665人、貯金高651億9000万円(17年1月末時点)。JAつくば市谷田部(谷田部地区)は組合員3631人、貯金高502億3600万円(同)。 両JAは2013年から、JA土浦と3JAで合併研究会を発足させ合併に向けて研究を続けてきた。しかし合意に至らず白紙となり今年2月、研究会を解散。3月からJAつくば市と谷田部の2JAで合併の検討が始まり、急きょ合併協議会の設立に至った。 一方JA土浦(土浦、かすみがうら市、池田正組合長)は、同じ来年2月1日の合併を目指し、JA茨城かすみ(阿見町、美浦村)、JA竜ケ崎(龍ケ崎、牛久市、利根町)の3JAによる合併協議会を設立している。

「自分の夢諦めないで」 あしなが募金つくばでスタート

【崎山勝功】病気、災害、自殺などで保護者を亡くした遺児らの進学支援を訴える「第96回あしなが学生募金」が21日から県内3カ所で始まった。このうち県南地域ではつくば市吾妻のライトオン本社前であしなが奨学生やボランティアらによる街頭募金活動が行われた。 例年、県南はつくば、取手の2カ所で実施されるが、今回はボランティア不足のため取手での活動を断念した。つくばでは、県立藤代紫水高校(取手市)の高校生やアステラス製薬労働組合の組合員らがボランティアで募金を訴えた。 活動に参加したあしなが奨学生で東洋大学2年の塚本理香さん(19)=鹿嶋市出身=は「人通りが少ないと感じたけど、時間が経つにつれチラシをもらってくれる人も増えた」と手応えを感じていた。藤代紫水高3年の風間涼さんは「結構、皆優しくて、話し掛けてくれた」と話した。 28日も同所で活動が行われる。塚本さんは「進学をしたいと思っても親に迷惑を掛けないようにと自分の夢を諦める子がいる。その子どもたちのために募金活動を頑張りたい」と話した。 アルバイト漬け「グルグル回ってる感じ」 塚本さんは5歳のとき父親を亡くし、看護師の母親と兄2人の4人家族。福祉と保育を学びたいと東洋大学に進学した。 今年度から新たに導入された給付型奨学金3万円と無利子貸与型奨学金4万円の計7万円を受給し、学費に充てているという。一方で生活費のため、週6日、居酒屋でアルバイトをしている。授業のある平日は午後5時から同11時まで、土日は午前11時から午後11時までの12時間勤務だ。アルバイト収入は10万円前後だが「春と秋には教科書代が掛かり厳しい」と話す。 大学で保育の勉強をする塚本さんは、時間に余裕があるなら子育てを支援するボランティア活動をしたいというが、アルバイト漬け同然の現在の生活は「アパートと学校とバイト先をグルグル回っている感じ」だという。 あしなが学生募金事務局によると、生活状況を調査した一人暮らしの奨学生の7割以上が実家からの仕送り無しで生活しているという。

商業施設やランニングパークなど 民間13事業者がアイデア つくば市総合運動公園用地

【鈴木宏子】返還を断念したつくば市総合運動公園用地約46ha(同市大穂)の利活用アイデアについて、同市は、2、3月に実施した民間事業者の意向調査結果を18日発表した。県内外の13事業者から、複合型商業施設、メガソーラー、ランニングパークなどの提案があった。 ただし市による造成工事やインフラ整備を求めていたり、利用したい面積も全体から1haまでさまざまだったり、土地利用の用途変更が必要など課題があり、市は引き続き検討を続けるとしている。調査結果は今後、住民説明会を開いて説明する。土地処分のスケジュールについては決まっていないという。 用地全体を利用するアイデアとして、金融業者、建設業者、デベロッパー、スポーツクラブから、農場を併設したメガソーラー、ジム・スパなどがある高機能ランニングパーク、ガーデニングに特化し健康増進施設や商業施設などがある戸建て賃貸住宅街、サッカーグラウンドを中心に道の駅や自然体験・宿泊エリアがあるスポーツツーリズム推進拠点の整備などの提案があった。一部を利用するアイデアとしては小売業者、農業法人などから複合型商業施設、植物工場などの提案があった。 総合運動公園をめぐっては、2014年、市開発公社がUR都市機構から約66億円で購入、15年、住民投票の結果を受けて市原健一前市長が計画を白紙撤回した。16年に初当選した五十嵐立青市長はURへの返還交渉を公約に掲げ、17年、著名弁護士による検証委員会を設置、「不正の事実は認められなかったが、民意の把握や説明に不十分な点があった」などの報告書がまとめられた。同年7月、五十嵐市長はURへの返還を断念し、利活用の可能性を調査するため今年2、3月に民間の意向調査を実施した。調査にあたっては公共施設用地としての利用可能性も継続して検討するとしていたが、現時点で具体的計画はないという。

筑波山麓オールロケ 「ここにいる」21日上映会 つくば

【大志万容子】筑波山麓を舞台に、同地域でオールロケを行った短編映画「ここにいる」の上映会が21日、つくば市の大穂交流センター視聴覚室で開かれる。入場無料。 映画は、牧場を営む父親と反発する中学生の親子の物語。筑波おろしが吹きすさぶ中、懸命に働く少年の一日の出来事を通して、子どもの頃に誰もが感じる、切なく、ちょっと不思議な世界が描かれる。 俳優の草薙仁さんが監督を務めた。一昨年7月、つくば市小田の古民家で映像教室を開いたことをきっかけに、筑波山麓の風景に心を引かれ、同地域を舞台にした映画の脚本を書いたという。暮らしの実在感がほしいと、登場する子どもたち6人はすべて、市内在住の中学生らをオーディションで選び、昨年2月、羊牧場「ももじろう牧場」や小田地区の店舗などでロケを行った。 筑波山麓で現代アートの野外展覧会を毎年開催している市民グループ「つくばアートセンター」(篠原光子代表)が撮影に協力し、今回、上映会を主催する。篠原代表(55)は「登場人物の思いを『そういうことあったよね』と自分に重ねてもらえれば。そして自然豊かなつくばの生活が素敵なものだと気づいてもらえれば」と話している。 ◆映画は37分。午後3時から。定員70人。予約はメールで受け付ける。hearth.art981@gmail.com。

つくばに茨城スタジオ開設 アニメ「進撃の巨人」制作会社 人材発掘へ

【鈴木宏子】「進撃の巨人」で知られるアニメ制作会社ウィットスタジオ(東京都武蔵野市、和田丈嗣社長)が13日、つくば市吾妻、市産業振興センターに「WIT(ウィット)茨城スタジオ」を開設した。本社と連携し子供向けアニメやCM短編アニメの作画を行いながら、アニメーターなどの人材育成を目指すという。 19日、大井川和彦知事、五十嵐立青つくば市長をそれぞれ表敬訪問した和田社長(39)は、県内在住の大学生や専門学校生が就業体験するインターンシップを受け入れ、来年4月に約10人の新卒者を採用、3年後までにさらに約10人を採用して20人態勢にしたいとしている。 アニメ制作会社が東京に一極集中し人材不足が言われる中、生活しやすく、仕事に集中しやすい環境が整っている地方で、新たな人材を発掘し育成していこうと試み。同社の地方進出は初めて。 「進撃の巨人」でプロデューサーを務めた同社の中武哲也取締役(38)が鹿嶋市出身、総作画監督を務めた浅野恭司取締役(42)が古河市出身で、これまで古河やつくば市でイベントを開いてきたことなどからスタジオ開設に至ったという。 茨城スタジオは産業振興センター2階の約100㎡。いずれも20代の筑波大出身アニメーター、田中正晃さんと、守谷市出身で制作進行担当の山田健太さんの2人が昨年5月から開設準備を進めてきた。 今後は2人が中心になって茨城スタジオを運営していくという。今年は「劇場版ポケットモンスター」や、子供向けアニメシリーズの作画などをする予定。さらにショッピングセンター、イーアスつくば内の映画館MOVIXつくばなどでイベントを開催し、茨城の特産品などにアニメのイラストを付けたオリジナルグッズなどを制作、販売したいとしている。 和田社長は「筑波大や取手の東京芸大などとも連携して新しい形がつくれれば」と話している。 ウィットスタジオは大ヒットアニメの「進撃の巨人」のほか、「甲鉄城のカバネリ」「魔法使いの嫁」など注目作品を手掛けるアニメ企画制作会社として知られる。

次は「ご近所寄り道商店街」 つくばの女性3人 大角豆で6月開催

【橋立多美】街をワクワクさせたいと、つくば市大角豆(ささぎ)のカフェ・ギャラリー「メモリーズ」で古本市を開催した女性3人組「ワンダーホー」が、今度は、ご近所寄り道商店街「どんぐりコロコロ」の準備を進めている。 6月2日と3日の2日間、同市大角豆地区で、農園やレストラン、鍼灸院などを営む有志と開催する。歩いて回れる範囲にある6店の店内の一角で、野菜、手作り商品、飲み物などを販売したり、来場者と共に楽しむイベント。スタンプラリーも実施される。昨年に続く第2回目で、昨年は延べ450人が来場した。 3人は、つくば市大角豆でジュエリーショップ・メモリーズを営む傍ら彫金教室を主宰する鳥山玲子さんと、同教室を介して知り合った丹野雅子さんと齋藤多賀子さんの3人。2016年秋「素敵!」と思うことを実現させようと意気投合した。 各自3万円を出し合って運営資金とし、鳥山さんが広報と渉外、丹野さんが会計、齋藤さんが企画調整を担当。背伸びをしない範囲で自分も周りも楽しくなる企画を練り、「楽しいことをしたい人、この指とまれ」と市民主体で活動の輪を広げている。 6月の寄り道商店街にアクセサリーを出品する鳥山さんは「昨年と同じ店主が顔を揃え、打ち合わせを重ねるごとにご近所同士の親密さが増している。今回はさらに魅力的で個性的な商店街を目指しています」と意気込みを語る。 3人は今月14~15日の2日間、市民が家に眠っている本を持ち寄り、店主として販売する古本市「ブック・フェス」をメモリーズギャラリーで開催した。400冊に及ぶ古本が並べられた会場には延べ150人が訪れ、合計3万6000円を売り上げたそうだ。「家庭で眠っている本を街に循環させて読み手をつなごう」という企画で、本を仲介に入場者同士が会話を弾ませる姿が見られたばかり。 ◆大角豆エリアで開催されるご近所寄り道商店街「どんぐりコロコロ」は、6月2日(土)と3日(日)午前11時~午後4時を予定。問い合わせは鳥山さん(電話029-852-8286)まで。  

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