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新品種導入も推奨 イネ縞葉枯病対策で県

【山崎実】つくば市や筑西市など県南、県西の一部地域で発生が多くみられるイネ縞葉枯(しまはがれ)病対策として茨城県は、従来からの薬剤散布などによる防除対策に加え、水稲新品種の「にじのきらめき」や「ふくまるSL」などの抵抗性品種の導入を進めていく。 イネ縞葉枯病は、体長3~4ミリの害虫ヒメトビウンカに媒介されるウイルス病で、発病すると生育不良となり、イネが実らなくなって減収となる。 県は保毒虫率(ウイルスを持った虫の割合)5%以上を薬剤防除の目安にしている。県南、県西地域のつくば市や筑西市などで行った調査では、一部地域でいずれも5%を超え、次作でも多発可能性が高いことから、抜本的な対策が必要とされていた。 この問題は県議会第2回定例会でも議論に上り、県は①育苗期や生育期間中の薬剤散布②収穫後の田起こしや畝(うね)の雑草除去③抵抗性品種への転換ーの具体策を提示した。今後は防除対策が地域全体の取り組みとして行われるよう、薬剤散布や田起こし、雑草除去など複数の対策を組み合わせて行う従来の方法と、抵抗性品種への転換の2つの方法について効果を検証し、多発地域を指導していく考えを明らかにした。 特に抵抗性品種の導入は、栃木県や埼玉県で効果があったとされ、県も有効な被害軽減策と位置付けている。 農研機構が育成した「にじのきらめき」は「コシヒカリ」よりやや遅い収穫期の品種で、倒れにくく、収量も多い。縞葉枯病に抵抗性で、高温でもよく実り、コメの外観品質が良く「コシヒカリ」と同等のおいしさ。ブランド米に並ぶ食味と安定多収性で、外食・中食用途への利用が期待されている。

筑波山・霞ケ浦を稼げる観光地へ 遊べる旅行企画など募集

【山崎実】茨城県は、筑波山・霞ケ浦広域エリア観光連携促進事業を2018年度から3カ年計画で進めている。現在、両地域の観光資源を生かした「土産品・グルメ」「アクティビティーコンテンツ」の新商品開発プランを募集している。 観光連携の新たな魅力創出と、稼げる観光地域づくり促進が狙いで、選定されたプランには補助金の交付、販売支援などが行われる。 募集は▽新たな定番商品の開発▽アクティビティー(遊べる)ツアープログラム企画の開発ーの2部門。定番商品の開発では、観光目的の大きな要因である「食(グルメ)」、地域を代表する新たな「土産品」を募集する。既存商品の味やデザイン、パッケージなどに工夫・改良を加えたものも応募可能とする。採択は4件程度を予定し最大補助額は75万円。 アクティビティー・ツアープログラム企画開発部門は、アウトドア層を対象に、地域の観光資源を活用した新たな「ツアープログラム」を募集する。採択は2件程度で最大補助額は50万円。 応募資格は新商品の企画・開発をめざす個人、法人、グループなど。「土産品・グルメ」提案部門は県内に事業所をもっていることが条件だが、アウトドア層向けの企画開発の提案は、事業所の所在地は問わない。 応募締め切りは8月21日。同月下旬に書類審査、9月にプレゼンテーション審査を行い、商品開発を実施。来年2月に成果報告会を予定している。

【つくばセンタービル改修】㊥ 民意と距離ある計画

【鈴木宏子】つくば駅周辺、つくばセンタービルリニューアル基本計画策定費や中心市街地エリアマネジメント団体の出資金などが予算化され、市民説明会が開かれないまま、中心市街地をイノベーション拠点にしようという取り組みが始まっている。これに対し市民は、中心市街地に何を求めているのか。 市は2017年から居住者や働く人の意向調査、オープンハウス、アンケートなどで市民の意見をたびたび求めてきた。 市民意向調査結果の方はホームぺージなどで公開されている。調査の一つ、中心市街地居住者580人の意向調査結果では、住民は中心市街地に「商業や滞在型施設などが多く立地し活気にあふれている街」「文化施設や公共施設が多く立地する公的機能が中心の街」を求め、「インキュベーション(創業支援)施設」がほしいとの回答は14番目だった。 市民は生活者として中心市街地に、にぎわいや都市機能、文化を求めている。昨年12月に出された市議会の「今後のつくば中心市街地まちづくりについての提言」も市民の意向に沿ったものだ。 今年3月策定の「中心市街地エリアマネジメント検討業務委託報告書」にも市民の意向について「文化・運動施設、商業施設、子育て施設を望む意見が多い。その他高齢者、子供の居場所、市の窓口、業務機能、ホテル」などと記されており、市は市民の意向を把握した上で、今回のリニューアル案を出したことが分かる。 市の計画は民意と乖離(かいり)してないか。3年半前の前回の市長選でも、中心市街地という場所は別にして、つくばに集積する研究機関のさまざまな資源を活用して科学産業をつくり雇用を増やす科学産業都市づくりを訴えたのは大泉博子候補だったが、市民が選んだのは、総合運動公園問題の完全解決を訴えた五十嵐現市長だった。

【つくばセンタービル改修】㊤ 具体案、市民に説明なく

【鈴木宏子】つくば駅前「つくばセンタービルリニューアルの方向性案」を、市がホームぺージ(HP)で公表し、30日まで市民の意見を募集している。具体案が市民に公開されたのは初めて。 センタービル1階アイアイモールの一部に市として2カ所目のイノベーション拠点(多様な働き方を支援する場)をつくること、ノバホール西隣のつくばイノベーションプラザなどに吾妻交流センター、市民活動センターと、国際交流、男女共同、消費生活などの機能を集めた市民活動拠点をつくることなどが柱だ。センタービルのイノベーション拠点を運営し、さらに同駅周辺のまちづくりを担う、エリアマネジメント団体を新設することも検討されている。 出資金すでに予算化 一方、今年3月議会でエリアマネジメント団体を設立するための出資金6000万円と、センタービルリニューアルの基本計画策定費990万円などがすでに予算化され(3月9日付)、6月初めには同基本計画策定業務の委託業者が選定された。 工事が実施されればセンタービル建設以来のリニューアルとなるが、担当の市学園地区市街地振興室によると現時点で市民説明会を開く予定はなく、開くかどうかも決まっていない。 市はセンタービルや中心市街地で何をしようとしているのか。意思形成過程や策定過程、考え方が分かるすべての公文書を情報開示請求した。

最盛期の産地、天童を応援 27日土浦でサクランボフェア

【伊藤悦子】土浦市観光協会(土浦市中央)は27日、「天童のサクランボ応援セール」として、山形県天童市で生産のサクランボ「佐藤錦」を販売する。「サクランボの王様」と呼ばれる人気品種で、甘味と酸味の絶妙なバランスが特徴。土浦、天童両市は観光物産等相互交流協定を締結している。 例年の「天童フェア」では、天童市と同市観光物産協会の職員が土浦を訪れ、土浦市と同市観光協会の職員で協力して実施していた。しかし新型コロナウイルス感染拡大の影響のため、今回は土浦市と同市観光協会の職員のみで対応する。市観光協会の浅川善信主任によると、「天童市からの移動も大変ではないか。代わりに販売することを伝えた」という。 天童市観光物産協会の堀武美主任は、電話の取材に「新型コロナウイルス感染拡大の影響で、サクランボ狩りを自粛、中止にした農家も多く、観光客も減って打撃を受けた」と答える。「今年の佐藤錦は豊作で味もかなりおいしい。特に土浦で販売する27日ごろは最盛期。ぜひ天童のサクランボを味わって」とアピールしている。 今回は贈答用1キロ詰めが50箱、200グラム入りは320パックを販売する予定。天童特産の漬物なども販売する。 天童市と土浦市は江戸時代末期、天童市内の8村が、土浦藩領だったことが縁で、2000年に相互交流協定を締結。互いに観光交流、特産品の販売を行っている。今年は20周年にあたる。 ◆「天童のサクランボ応援フェア」 27日午前10時~午後3時、土浦まちかど蔵(中央1丁目)と小町の館(小野)の2会場で。問い合わせは土浦市観光協会(電話029-824-2810)

新たにチョウザメ養殖研究 県内水面支場に実験棟など完成

【山崎実】霞ケ浦など湖や河川の漁業資源の管理や養殖技術の開発などに取り組んでいる研究施設、県水産試験場・内水面支場(行方市玉造甲)の敷地内に、魚類飼育実験棟と研究棟が完成し、業務を開始した。 飼育実験棟は重量鉄骨造り平屋建て864平方メートル。研究棟は重量鉄骨造り2階建て604平方メートルの規模。総事業費は7億3369万円。地方創生拠点整備交付金を活用し、県農林水産部が2018年度から整備を進めてきた。 2棟は年々高度化する研究手法や、新たな研究ニースに対応できる施設として整備した。霞ケ浦のワカサギ資源やコイ養殖の研究など、これまでの研究に加え、新たにチョウザメ養殖などの研究に取り組む。 飼育実験棟内の水槽=同 特徴として魚類飼育実験棟に、魚病の感染試験が可能な区域と、無病魚専用区域を分離するなどのゾーニングの考え方を導入した。また水槽の自由なレイアウトを可能とし、多様な飼育実験に対応できるようにした。 さらに新たに魚病検査や専用の分子生物学実験室を整備し、研究を高度化する。具体的には魚のヘルペスウイルスのPCR検査などを行う。県内では霞ケ浦に導入されているコイの小割式(湖内にいけす網を設置)養殖業が2003年、コイヘルペスウイルス(KHV)病の発生で壊滅的な被害を受け、生産休止に追い込まれたなど苦い経験がある。

県内企業の8割がマイナスの影響 新型コロナで

【山崎実】帝国データバンクが5月に実施した新型コロナウイルス感染症に対する県内企業の意識調査によると、全体の8割弱、79%が「マイナスの影響がある」と答えていることが分かった。 調査は5月18日から31日に県内企業368社を対象に行われ、有効回答は181社(回答率49.2%)だった。 まず新型コロナウイルス感染症による自社業績への影響については「すでにマイナスの影響がある」(56.9%=過去最高)、「今後マイナスの影響がある」(22.1%)を合わせ、全体の79%が「業績にマイナス」と回答した。 業界別ではサービス業が87.5%と最も高く、次いで製造業83.6%、卸売業79.5%、建設業73%、運輸・倉庫業71.4%、小売業57.1%などの順。 企業からは「売り上げの回復が遅れた場合、資金繰りが懸念される」(サービス業)など先行きを不安視する声が多く挙がっている。 一方「プラスの影響がある」と回答したのは小売業14.3%、卸売業12.8%、製造業1.8%など。いずれも食料品に関わる小売、卸売、製造関連で、外出自粛による家庭内消費、いわゆる「巣ごもり消費」の拡大が追い風になり、食料品業種でプラスの影響が出ている。

スマホで小中学生の体温・体調管理 つくば市など導入 医療相談アプリLEBER

【相澤冬樹】医療相談アプリ「LEBER(リーバー)」を運営するAGREE(アグリー、本社・つくば市、伊藤俊一郎社長)は19日、五十嵐立青つくば市長、小田川浩つくばみらい市長らの同席でオンライン記者会見を行い、両市の市立小中学校で導入された児童・生徒向け体温・体調管理ツールについて説明、学校版「新しい生活」の標準となるモデルをつくばから提示すると意気込んだ。 両市は6月8日からスマートフォンアプリ「LEBER」を利用して体温・体調管理ができる「LEBER フォースクール」を導入した。検温結果の記録と簡単な体調の報告をセットにするツールで、入力結果は自動的に学校に送信される。 アプリには毎朝、検温を促すプッシュ通知が送られ、入力を忘れることなく体温を計る習慣づけがなされる。保護者は、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症等の健康観察票」に準拠した、体調に関する簡単な質問への回答を加え、データを自動送信する。書類の記載や手渡しなく教育機関に伝わったデータはグラフ化などにより容易に管理でき、教職員の負担が大幅に軽減される仕組みだ。 7月リニューアルのLEBERの新機能も紹介された=記者会見資料 「LEBER」は登録ユーザーがスマホを操作して医師と相談するアプリ。チャットスタイルの自動問診で、「痛い」「かゆい」などの症状を伝えると、これを見た医師から最速3分で回答が届き、最寄りの医療機関や適切な市販薬などがアドバイスされる。24時間365日相談できる。新型コロナの感染拡大を受け、病院での受診に悩む患者や家族からの利用が拡大、茨城県内では9月末まで無償提供されている。(4月9日付)

地銀とネット証券が共同店舗 「筑波銀行SBIマネープラザ」開設 県内初

【相澤冬樹】共同店舗「筑波銀行SBIマネープラザ」が19日、土浦市真鍋新町にオープンした。筑波銀行(本店・土浦市、生田雅彦頭取)が、インターネット証券大手、SBI証券の子会社であるSBIマネープラザ(本社・東京都港区、太田智彦社長)とタイアップして設けた。SBIがインターネットで取り扱ってきた株式、投資信託、債券などの金融商品を対面販売で提供する。 SBI証券は2017年から全国の地銀と提携を開始し、同行が12行目。マネープラザは15店舗目、県内では初の開設となる。SBIマネープラザが有する株式などリスク性商品を含む営業活動のノウハウと、筑波銀行が培ってきた地域の産業と生活に密着した営業活動の融合を図る。これにより、顧客は対面コンサルティング営業による質の高いアドバイスとともに、さまざまな金融商品・サービスを利用できるようになるという。 雨中のオープンセレモニーでテープカットする関係者=同 店舗は土浦市真鍋新町の「すまいるプラザ土浦」と「筑波ほけんプラザ土浦」内に併設。当初は5月中の開設をめざし準備を進めていたが、新型コロナウイルスの影響から1カ月遅れでのオープンとなった。 雨中での開店となった19日、オープン行事には生田頭取、太田社長に加え、高村正人SBI証券社長も出席してテープカットを行った。生田頭取は「筑波銀行が本店を構える土浦を足場に、機動力で茨城県の東西南北に営業を広げていきたい」、太田社長は「いっそうの地方創生に貢献していきたい」とそれぞれあいさつした。 運営はSBIの足立謙一郎店舗長ら5人体制で、同行からは2人が出向する。足立店舗長は「インターネットでは対応しきれない幅広い金融商品のニーズに対面で応えていきたい。まずは地域の富裕層を顧客に想定してるが、土浦には特に厚みがあると感じており、ここを足場に営業を広げていきたい」と抱負を語った。

すきま時間で農業を シェアフルが県内農家の仕事紹介

1日単位の仕事を紹介する「シェアフル」(東京都港区、大友潤社長)が、求職者に県内農家の仕事を紹介するマッチング支援を開始した。 同社は人材派遣などの総合人材サービス、パーソルグループで、短時間、短期間の仕事紹介に特化したマッチングサイトで知られる。 高齢化や人手不足に直面する農業の課題を解決しようと、農家が必要な時に必要な労働力を確保できる仕組みを提供する。一方これまで農業に携わる機会がなかった人が空き時間に作業することで、農業を身近に感じ就農人口の拡大を目指す。 具体的な作業内容として、草刈り、定植、収獲、仕分け、梱包、出荷などを予定している。 同社による農業のマッチング支援は山梨県、長野県に続いて全国3県目。 農業は、繁忙期には労働力が不足し、閑散期は人材が余るなど、繁閑の差が激しい業種といわれる。同社の強みである「短時間・短期間の仕事紹介」を生かそうと、農業分野に参入した。さらに新型コロナウイルスの感染拡大の中、農業は、休業ができないライフラインを担う産業であることから、農業を主力産業の一つとしている茨城県などで取り組みを開始した。

「父の日」に土浦の花を贈って 市長先頭に産地応援の呼びかけ

【伊藤悦子】新型コロナウイルス感染拡大の影響から、出荷が大きく低迷した市内の花き農家を応援しようと、土浦市が安藤真理子市長を先頭に「父の日に土浦の花を送ろう」の呼び掛けを行っている。市役所1階ロビーには、市職員による手作りの展示コーナーが設けられ、市で栽培されたグラジオラス、アルストロメリアなど色とりどりの花が飾られている。 同市は北部の今泉地区などを中心に花き栽培がさかんで、グラジオラスは県の銘柄産地に、アルストロメリアは同銘柄推進産地に指定されているのをはじめ、ガーベラ、コギク、ヤナギ類などが生産されている。しかし、今季は卒業式や入学式、歓送迎会など多くのイベントが中止になったことから、花の需要が低迷、花き農家は大きな打撃を受けた。 アルストロメリアの出荷量は4月、前年同月の約21万本から約15万本に落ち込んだ。卸売価格も1本当たり27円が15円まで下落した。グラジオラスは昨年5月の出荷量が約28万本。今年はこれから出荷のピークを迎えるが、減少が予想される。卸売価格も105円から50円まで低下しているという。 このため、安藤市長は「新型コロナウイルスの影響で、市内の花き農家は大きな打撃を受けた。父の日にはぜひ地元の花を送ってほしい」と市民に呼びかけた。市長は15日、市のグラジオラスを持って県庁に出向き、大井川知事にも協力を要請する。 父の日とわかる飾り付け 今年の「父の日」は21日。花の展示は、市役所1階吹き抜けエスカレーター脇のスペースで24日ごろまで。花は毎週木曜日に入れ替えているが、予算の関係で台座や花瓶、看板などすべて職員の手作り。展示に使用しているワイシャツやネクタイ、靴などは市職員からの借りものだそうだ。

宿泊割引支援、キャンプ場情報発信 県補正予算

【山崎実】県議会6月議会が8日から23日まで開かれる。公表された補正予算案によると、需要の冷え込みが著しい県内観光の回復、支援策として、旅館やホテルへの宿泊促進事業、家族連れにも人気の高いキャンプ場の情報発信などに乗り出す。 宿泊促進事業は、県内の旅館やホテルなどの事業者を対象に、旅行宿泊料金の割り引びを行った相当額分を支援する。 支援額は、宿泊料金(税込み)が1万円以上の場合は1人1泊当たり5000円、6000円以上1万円未満の場合は同3000円となる。 県は約2万人の利用を想定し、9900万円の予算を計上する。議会の承認が得られ次第、スタートさせる。 一方、キャンプ場については、県版キャンプ場のポータルサイトを立ち上げる。国内最大級のキャンプ場予約サイトとも連携し情報発信を強化する。民間を含め県内に100カ所以上あるキャンプ場への誘客対策を進める。 感染防止へ医療支援

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市民の意見を反映 県内議員向け改正バリアフリー法学習会

【川端舞】2018年の改正に続き、今年5月に再改正されたバリアフリー法のオンライン学習会がこのほど、県議会と県内市町村議会の議員を対象に開催された。バリアフリーに関する促進方針(マスタープラン)や基本構想を市町村が策定することが2018年に努力義務になったが、参加した議員からはマスタープランなどを作成するよう自治体に働きかけたいなどの意見があがった。 発言できる当事者リーダーの育成 主催したのは、茨城に障害のある人の権利条例をつくる会(事務局・水戸市)。学習会には県議会と市町村議会の議員10人が参加した。 改正バリアフリー法の要点やマスタープラン、基本構想について、障害者の全国組織であるDPI日本会議の佐藤聡さんと尾上浩二さんが説明した。2人はバリアフリー法改正にも関わった。 マスタープランは、その市町村の中で優先的にバリアフリー化の促進が必要な地区を設定するなど、市町村全域のバリアフリー化の基本方針を定めるものである。一方、マスタープランで設定した特定の地区において、バリアフリー化するための具体的な事業について書かれたものが基本構想だ。 マスタープランや基本構想を策定するときは、障害者や高齢者をはじめとした市民の意見を反映することが求められる。学習会では、市民の意見を反映して作られた兵庫県明石市のマスタープランが紹介された。マスタープランをもとに、実際にバリアフリーなまちづくりを進める際も市民の意見を反映する仕組みがある。

《つくば法律日記》10 歴史の教科書から学ぶこと

【コラム・堀越智也】山川出版の詳説世界史を読んでいる。人は30代になると走りたくなり、40代になると歴史から学びたくなるというのが、僕の持論である。本屋では、歴史から勉強する系の本が平積みになり、ネットでは歴史を学ぶ動画が人気を博している。 ところが、歴史の教科書や本は、過去を知るという意味では学べるけど、未来を予測するということでは、なかなか学ぶことが難しい。考えてみれば、僕らの子どものころの教科書が未来を予測していていたかと言えば、その記載とは全然違う未来になっている。 教科書には書いてはいないが、大人は第3次世界大戦の可能性を語ったり、恐怖の大魔王が降ってくると脅かしたりと、僕は未来への恐怖心を煽られた。しかし、これらは現実化していない。戦争を繰り返してはいけないので、第3次大戦の可能性を語ることは大事だっただろうけど、世界を揺るがすのは戦争だけではなさそうだと、withコロナで知ることになる。 過去の感染症や伝染病の記述はないわけではないが、教科書にはさらっと記載されているだけで、未来への不安としては書かれていない。14世紀のイギリスとフランスの100年戦争のころにペストが流行したと書かれていると、昔のこととさえ感じる。 教科書についてネガティブなことばかり書いてしまったが、教科書は予言書ではないので、未来がこうなると書かれているはずがない。僕らのほうこそ、教科書に書かれた事実から未来を予測しなければならないし、よい未来にする努力をしなければならない。 未来を予測して何をすべきかを考える

公共施設併設のスーパー誘致 つくば市茎崎庁舎跡地

【鈴木宏子】2016年に庁舎が解体されたつくば市小茎、旧茎崎庁舎跡地(約1.15ヘクタール)の利活用に関する地元説明会が7日、茎崎交流センターで開かれた。市公有地利活用推進課は、敷地の一部に立地している市茎崎保健センターを解体・撤去し、跡地に公共施設併設のスーパーやドラッグストアなど商業施設を誘致する案などを説明した。 参加した市民からは、現在の茎崎保健センターが担っている公共機能を維持するよう求める意見が相次いだ。スーパーの誘致については、懐疑的な意見と、一刻も早く誘致を進めるよう求める意見の両方が出され白熱した。 3案を提示 説明会で市が提示したのは、①約1500平方メートルの平屋建て商業施設に、約540平方メートルの平屋建て公共施設を併設し、約200台の駐車場を整備する②約1900平方メートルの平屋建て商業施設に、約530平方メートルの2階建て公共施設を併設し、約200台の駐車場を整備する③約2300平方メートルの平屋建て商業施設と約640平方メートルの公共施設を別々に整備し、約170台の駐車場を整備するーの3案。 整備手法は、築40年ほど経つ保健センターを市が解体し、庁舎跡地を民間事業者に賃貸する。民間事業者は公共施設併設の商業施設と駐車場を整備し、民間が整備した公共施設を、市が民間から賃借する。商業施設と公共施設を別棟で整備する場合、公共施設は市が建設する。 整備する公共施設には、市役所窓口と相談センター、運動スペース、調理室をつくり、現在、茎崎保健センターにある機能を概ね維持できるようにする。ただし公共施設を別棟で建てる場合は、埋蔵文化財の調査が必要になるという。

京都発、世界を巡って茨城着 古民家ゲストハウスの若女将

【相澤冬樹】かつては夏の遊泳場としてにぎわったかすみがうら市の歩崎、今では自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」をやってくるサイクリストが脚を休める。そんな行楽スポットに先月お目見えした古民家改装のゲストハウスが、いきなり8月末まで満杯の宿泊予約という盛況ぶりだ。訪ねると、宿を切り盛りする若女将(おかみ)、森田千亜紀さんが京都弁で迎えてくれた。 森田さんは京都・伏見の出身、2カ月前に東京から土浦市内に居を移し、かすみがうら市の第3セクター、かすみがうら未来づくりカンパニー(今野浩紹代表)に入社した。同市どころか茨城にも縁がなかったが、東京で「ゲストハウスをやれるところがないか」と人づてに探しあてたのが、同社が指定管理者となり開設するゲストハウス「江口屋」だった。 同市坂の歩崎公園近くにある江口屋は、明治後期に建てられた築110年の古民家を改築した宿泊施設。元の造り酒屋の屋号を受け継ぐ形で、7月下旬オープンした。敷地面積約3000平方メートル、建物は約190平方メートル、外観は合板葺(ふ)きだが、内部には茅葺きがまだ残っており、平屋建てらしからぬ屋根の風格がある。東に開けた和障子越しに、霞ケ浦から昇る朝日が望めるロケーションだ。 元は造り酒屋だった「江口屋」、内外装とも装いを新たにした=かすみがうら市坂 和室と洋室の全3室のほか食堂や広間を備える。部屋は通常1室2人で、新型コロナ対策から週末のみ2家族限定の宿泊を受け入れる形で予約をとったところ、早々に8月中の予約が埋まった。いばらき応援割(茨城県宿泊促進事業)を利用した県内からのお客たちだった。 1泊朝食付きの宿泊料金は大人(中学生以上)1人7000円(税別)、毎朝かまど(羽釜)で炊き上げるご飯をはじめ、地場産の野菜などで朝食が提供される。平日は日中、バーベキューや石窯ピザづくりなどが楽しめる体験プログラムを用意している。