木曜日, 5月 13, 2021
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住民意向は概ね好意的 独自の「つくばアプリ」開発 スーパーシティで説明会

国が進めるスーパーシティ国家戦略特区の指定を目指しているつくば市は3日、高齢化率が高い小田と宝陽台の2地区を対象にスーパーシティ構想の住民説明会を開催した。2地区とも、住民の受け止めは概ね好意的だった。説明会で市は新たに、市独自の「つくばアプリ」を開発し、同アプリを使って、インターネット投票や自家用車に頼らない移動支援サービスなどを展開する計画を明らかにした。 小田と宝陽台地区は、国の指定を受けた場合、AIやビッグデータなど先端技術を活用した事業が展開される市内4地区のうちの2カ所。住民説明会の開催など住民意向の把握は、国の応募要件の一つとなっている。 市総合教育研究所(旧大形小)体育館で開かれた小田地区対象の住民説明会の様子=3日午前、つくば市大形 小田地区の説明会は約30人、宝陽台地区は約50人が参加した。五十嵐立青市長、森祐介政策イノベ―ジョン部長のほか、同構想全体統括者(アーキテクト)の鈴木健嗣筑波大教授らが説明にあたった。 自動運転一人乗り電動車(シニアカー)などを活用した移動支援のほか、自宅で遠隔診療を受け処方薬を移動スーパーで受け取る事業、普段の食事や運動習慣、病院の受診歴などのデータを提供し、その人に合った食材の自動配送を受ける事業、災害時に避難所が開設されたかや現時点の収容人数などが分かる避難所・被災状況の可視化事業などについて説明があった。 小田地区では参加した住民から「周辺部は幹線道路以外、整備されておらず、段差があったり、ぬかるんだり、道路から自宅の玄関まで距離があったりする。一人乗り電動車は安全に走行できる車両か」などの質問が出た。宝陽台では「電動車は一人乗りだが、(介助が必要なため)2人でないと行動できない人がいる。2人乗りにはできないか」「スマホやタブレット端末は貸し出すのか」などの質問や意見が出た。「避難所の場所の周知が不十分」「防災無線が何を言っているのか分からない」など日ごろの市政に対する意見も出た。

地域密着、デジタルクーポンアプリ「TOKTOK」開発 つくばのIT企業

つくば市松代のウェブマーケティング会社、クラッシュが、自社開発によるクーポンアプリTOKTOK(トクトク)の運用をきょう31日から始めた。つくば市内の飲食店や美容・エステ関係など約150店舗が発行するデジタルクーポンを掲載している。利用者はこれらをスマホ1台で管理し、店で提示することで代金割引などのサービスを受けることができる。 最大の特色は地域密着型であること。多くのクーポンアプリがファストフード店やファミリーレストランなど全国チェーンの店を主に扱うのに対し、TOKTOKでは地域の身近で個性的な店を多数掲載しているため、選択の幅が大きく広がる。いつもの店をよりお得に利用したり、いままで知らなかった店を発見したり、知ってはいても行く機会のなかった店を訪れるきっかけにもなる。 アプリにはさまざまな店のクーポンが掲載されている 現在はつくば市内の約150店が参加しており、飲食系や美容系のほか整体・マッサージ、ホテル・宿泊、運転代行、英会話、スマホ修理などさまざまな分野の店がそろう。クーポン内容も料金割引のほか大盛り無料、メニュー1品サービスなど多様で、毎月更新されるため飽きずに足を運べる。参加店や利用エリアは順次拡大し、まずはつくば市内で500店、茨城県内で2000店が目標。その後各地の営業代理店と提携し、全国展開を目指す。 店側にとってのメリットも大きい。クーポン使用後30分ほどで利用者のスマホに届くデジタルアンケートは、回答すると次回同店で使えるクーポンがプレゼントされ、顧客の利用頻度向上が図れる。アンケートの結果は店舗のサービス改善や、スタッフのモチベーション向上などにもつながる。 通常のクーポンとは別に、クラウドファンディングのリターンや株主優待など、ちょっとしたプレゼントに使えるデジタルチケットの発行もできる。また運営母体のクラッシュは、フェイスブックやユーチューブといったSNSを使ったマーケティングや、キャッシュレス決済導入などのコンサルティング業務も行っており、店の経営やサービス提供のデジタル化を進めることも可能だ。(池田充雄)

10年目も被災企業に影 第2期復興・創生期間へ

信用調査機関、帝国データバンクは、東日本大震災発生直後の2011年3月から21年2月末まで10年間の倒産動向調査結果をまとめた。 震災被害が、直接または間接的な要因となった倒産は、10年間で県全体で122件発生し、負債総額は累計で478億4100万円となった。復旧・復興が進む中、8年目と9年目に各2件、10年目になっても1件の倒産が発生するなど、大震災と原発事故が現在でも企業経営に影を落としていることが分かった。 震災倒産のうち、累計件数で最も多かったのは「小売業」の26件、次いで「建設業」「製造業」「サービス業」が各21件、「卸売業」が18件と続いている。「小売業」の約半数(12件)は飲食店関係。 この傾向を同バンクは「震災による設備損壊や(原発事故による)風評被害で客足の落ち込みが長引き、借入金の返済猶予など資金繰り支援を受けながらも、売上回復や収益環境の改善につながらず倒産に至ったものと考えられる」と分析している。 今後の取り組みについては、政府は3月末に終了する「復興・創生期間」を引き継ぎ、第2期「復興・創生期間」を2026年3月まで定めるが、被災企業でも今後は本来の自主経営を求められることになる。 ただ現在は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営環境が激変している。これらの要因を背景に同バンクは「業界によっては震災前の水準まで回復しないことも想定され、11年目以降も震災に起因した『息切れ型倒産』のリスクがくすぶり続けるのでは」と予測している。(山崎実)

霞ケ浦二橋構想25年「莫大な費用と時間要する」

霞ケ浦に二つの橋を架ける「霞ケ浦二橋架橋整備構想」ー。霞ケ浦二橋建設促進期成同盟会を構成する土浦市など8市町村は昨年11月、県議会に陳情書を提出し、二橋構想の早期具体化などを要望した。 この構想は、霞ケ浦の土浦入りと高浜入りの二つの入り江に橋を架け、北は茨城空港、東関東自動車道水戸線の茨城空港北インターチェンジ(IC)を経て茨城港常陸那珂港区へ、南は圏央道と利根川に架かる若草大橋を経て幕張新都心までをつなぐという壮大な構想だ。 土浦市、小美玉市、河内町など8市町村が、1996年に「霞ケ浦二橋建設促進期成同盟会」を設立し、以来、県はじめ関係機関に建設促進を訴え続けてきた。しかし未だ奏功せず、25年が経過している。 陳情書はほかに、美浦栄線バイパスと竜ケ崎阿見線バイパスの整備促進、千葉茨城道路と百里飛行場連絡道路の整備促進の早期実現を訴えた。 この問題について、開会中の県議会第1回定例会(2月26日~3月24日)で論戦が展開され、県側は、美浦栄線、竜ケ崎阿見線バイパスのほか、霞ケ浦周辺では、石岡小美玉スマートICと茨城空港をほぼ直線で結ぶ茨城空港アクセス道路などを整備し、さらに圏央道の4車線化、東関東道水戸線の整備などにより、霞ケ浦周辺地域は産業立地(企業進出)や、茨城港・鹿島港湾物流の増加、茨城空港による国内外との交流の促進など、地域振興のポテンシャルが極めて高いと指摘した。 その上で、現時点で霞ケ浦二橋構想は「その整備に莫大な費用と時間を要する構想」であり、公共施設の老朽化対策など、他の財政需要の拡大見込みを踏まえつつ、沿線開発の状況、費用対効果などを勘案しながら、「長期的な視点で取り組む必要がある」(知事答弁)との考えを示唆するにとどまった。

メイドインつくばの赤い衛星 「きぼう」から軌道投入成功

筑波大学発宇宙ベンチャー、ワープスペース(本社・つくば市吾妻)開発の超小型通信衛星「日輪」(2月17日付)が14日夜(日本時間)、国際宇宙ステーション(ISS)から放出され、県内の民間企業では初めて、軌道投入に成功した。同社があるつくばスタートアップパークの特設会場で中継を見守った五十嵐立青市長は「メイドインつくばの技術でここまでやれた価値は大きい。おめでとうと言いたい」と祝福した。 衛星は、正式名称を「WARP-01(ワープゼロワン)」といい、同パーク2階にある同社で、通信基盤などが組み込まれ、一辺が約10センチ角の立方体サイズに組み立てられた。重さ1.3キロの超小型衛星で、外枠に赤のカラーリングが施されていることから「日輪」の愛称がついた。 ISSへ向かう補給船に搭載され、2月21日に米国から打ち上げられた。ISSでは日本実験棟「きぼう」に移され、放出のタイミングを待っていた。「きぼう」には宇宙飛行士の野口聡一さんが滞在中で、放出には直接関わらないが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センターが管制業務に当たった。 14日は放出の模様をJAXAがYoutubeで配信したことから、同社がサテライトビューイング会場を開設。常間地悟(つねまち・さとる)CEOが五十嵐市長、県の伊佐間久技術振興局長らと放出の瞬間を見守った。「日輪」には同市のふるさと納税者3人の名前が刻字されている。 放出予定時刻は午後8時50分、「きぼう」の射出口から衛星が飛び出た瞬間には「あ、赤くない」の声が上がった。常間地CEOは「一瞬別の機体かと思った」そうだが、軌道上の衛星を追った画像で赤い色を確認すると「赤く見えたぞ、やった、やった」の歓声が上がった。 手塩にかけるように衛星を制作し、「日輪」の名付け親ともなった同社のエンジニア、木村洋平さん(26)は「感無量」と喜んだ。JAXA配信の画面では放出証明書の発行による成功が伝えられた。

超小型衛星を野口聡一さんの元へ 打ち上げ待つ筑波大発宇宙ベンチャー

【相澤冬樹】筑波大学発宇宙ベンチャー、ワープスペース(本社・つくば市吾妻)開発の超小型通信衛星が、国際宇宙ステーション(ISS)へ向かう補給船に搭載され、21日未明(日本時間)に米国から打ち上げられる。17日、常間地悟(つねまち・さとる)CEOが会見し、「県内の民間企業としては初めての衛星の軌道投入になる」と意義や狙いを語った。 21日午前2時36分、米国東海岸のワロップ島海軍基地からアンタレスロケットで打ち上げられる。補給船に搭載されるのは、一辺が約10センチ角の立方体で、重さ1.3キロの超小型衛星「WARP-01(ワープゼロワン)」。同社にとって初号機で、「日輪」の愛称を持つ。 宇宙飛行士の野口聡一さんが滞在中のISSに届けられた後、地上約400キロの低軌道に放出され実証試験に移る。放出時期は未定だが、1-2カ月の間と見通されている。常間地CEOは野口さんと同郷(神奈川県茅ケ崎市出身)で、「ぜひ滞在中に放出の機会が訪れてほしい」と話す。 「WarpHub InterSat」のイメージ図(ワープスペース社提供) 同社が目指すのは、光通信モジュールを搭載した中継衛星を高度1万キロに打ち上げ、低軌道衛星のデータを受け渡す「WarpHub InterSat(ワープハブ インターサット)」というネットワークシステムの構築。地球に近すぎて通信しづらい低軌道衛星の難点を克服する「世界で初めて取り組み」だとしている。今回の実証実験では軌道やオペレーションを検証し、実用機に反映させるのが狙いだ。最長で2年間の運用を見込んでいる。

2割が業態転換を予定 新型コロナ影響 帝国データバンク調査

【山崎実】信用調査機関、帝国データバンクが、昨年12月から今年1月にかけて実施した「新型コロナウイルス感染症に対する県内企業の意識調査」によると、全体の2割近い18.2%の企業で業態転換の予定があることが分かった。 同社が景気動向調査2020年12月調査と一緒に行ったもので、調査対象は県内企業339社、有効回答企業数は170社(回答率50.1%)だった。 コロナ禍による自社業績への影響については「マイナスの影響がある」と見込む企業は75.9%。先行き不透明感を払拭(ふっしょく)できない企業が依然として多く、10カ月連続で7~8割の高水準で推移している。 特に注目されるのは、新型コロナの感染拡大が契機となり、業態転換を行う予定(可能性)があるかどうかの質問に、「予定がある」と回答した企業が18.2%と、2割近くもあったことだ。 業種別にみると、飲食店などの「サービス」で「(業態転換の)予定がある」と回答する企業が多かった。他方、「予定していない」は73.5%と7割超を占めたが、企業からは「業態転換は考えていないが、本業の売上額を補うため新たなことに取り組んでいる」と現状打開策の必要性を強調する一方、「過去の業績に関係なく、新規事業に対する融資を積極的に行ってほしい」という意見が聞かれた。 同社は「県内では約2割の企業が業態展開を行う『予定がある』とし、7割超は『予定はない』としているが、資金的な部分が障害となっている様子も浮き彫りになった」と分析し、新型コロナの早期収束が今後の行方に影響を与えることを警告している。

JAXA認定ベンチャー 宇宙・衛星ワンストップサービス提供へ

【山崎実】宇宙開発のシンプル化をミッションに、つくば市千現、つくば研究支援センター内に「SEESE(シーズ)」(社長・棚田和玖JAXA研究開発員)が設立され、4月からワンストップサービスの提供を開始する。 世界的規模で小型衛星の製造・打ち上げ機数が急増しているが、そのうち約50%は打ち上げ前、または後に異常発生などからミッションを達成できずに終えてしまっているという。 同社はこのような宇宙・衛星関連産業に取り組む大企業、ベンチャー企業の事業遂行を円滑、確実なものにするため、環境試験ワンストップサービスを行う。環境試験はロケット打ち上げ時や過酷な宇宙環境に衛星が耐え得るかどうかを事前に地上で評価するために行われる工程。 コンサルティングから機材準備、解析評価、試験オペレーター手配など、そのプロセスを一つにつなげてサービスを提供する。 全国に8社しかないJAXA(宇宙航空研究開発機構)認定ベンチャーで、JAXAの知的財産を利用した事業を行うこともできるという。 問い合わせはSEESE(電話080-6728-1754、同社HP)。

サイバーダインとロボッツが連携 先進的トレーニングを公開

【池田充雄】プロバスケットボールBリーグ2部の茨城ロボッツ(本拠地・水戸市)は、ロボットスーツを開発するつくば市のサイバーダイン(同市研究学園、山海嘉之社長)と連携し、同社が開発・提供するプログラム「MTX式Neuro HALプラス」を活用したトレーニングを取り入れている。トップチーム選手2人が参加したデモンストレーションの様子が14日、メディア向けに公開された。 サイバーダインが開発した身体動作補助ロボット「HAL」をスポーツに応用したプログラム。脳神経・筋系のパフォーマンス向上、筋肉の収縮・弛緩の最適なタイミングの把握、身体のバランス調整などに効果が期待できるという。 ロボッツではサイバーダインよりHAL腰タイプ2台の供与を受け、昨年11月から日常のトレーニングに導入した。1人あたり10分ほどの使用時間で、前屈、スクワット、サイドステップといった基本動作の最適化に活用している。 左から中村功平選手、鶴巻啓太選手 デモンストレーションでは鶴巻啓太、中村功平の2選手がHALを装着し、これらの動作を行ってみせ、使用感などについて報道陣の質問に答えた。

宇宙ビジネスもコロナには… 15日つくば開催はオンライン限定に

茨城県は8日、「いばらき宇宙ビジネスフォーラムinつくば」について、参加をオンラインに限定する開催方式に変更、各方面に通知した。15日午後1時30分から、ホテル日航つくば(つくば市吾妻)で開催を計画していた。 フォーラムは県、いばらき宇宙ビジネス創造コンソーシアムが主催する。県は2018年から、宇宙ビジネスの機運醸成や新規参入を目的にいばらき宇宙ビジネスサミットを県内外で開催しており、今回は、より具体的なビジネスマッチングやネットワーキングにつなげることを目的にした。 プログラムでは、宇宙ビジネスの最前線で活躍する経営者らによる事例発表のほか、展示ブースの見学や名刺交換会を予定していたが、実地の見学や交流はできなくなった。感染症対策を講じ開催準備を進めていたが、7日に首都圏の1都3県を対象とする緊急事態宣言が発出され、県も全県に不要不急の外出自粛を要請したことから、完全オンラインに転換した。 発表は予定通り、柳原尚史氏(Ridge-i社長)「衛星データの活用に向けたAI解析の取り組みと事例」、岸本信弘氏(マゼランシステムズ・ジャパン代表取締役)「準天頂衛星システムによる新たな測位~cmレベルであなたをみちびく」など5氏が行い、質疑応答の時間も設けられる。 オンライン参加方法はZoomウェビナー(質疑応答参加可能)、YouTube(質疑応答参加不可)の2種類。ウェビナー参加については定員100人(先着順)で申し込みを受け付けている。参加は無料。 申し込み・詳細はこちらから。問い合わせは事務局(電話03-6206-4902)

議会から違和感相次ぐ「市民活動よりオフィスに重点?」 つくばセンタービル改修

【鈴木宏子】つくば市中心市街地活性化の担い手として、同市が来春設立予定のまちづくり会社(地域運営会社)と、同まちづくり会社がつくばセンタービル1階アイアイモール部分と4階吾妻交流センターを改修して貸しオフィスとして運営する事業計画について、五十嵐立青市長は25日、市議会12月議会閉会後開かれた議会全員協議会で説明した。 議会からは、4日にようやく示された、つくばイノベーションプラザ部分1~3階を新たな市民活動拠点にするというリニューアル計画と合わせて「市民活動よりオフィスの比率が大きいと感じる」「高齢者、障害者、中高生など、幅広い世代や多様な市民が集える場なのか」「日本エスコンが開発する商業・業務の複合施設クレオとの連携を図るべき」「磯崎新氏の思想が込められた建築にエスカレーターはいるのか」などの意見が相次いだ。 一方、市が当初検討していた、市所有の地下駐車場と1階アイアイモールの床の区分所有権を、まちづくり会社にあげて現物出資する案について五十嵐市長は、現物出資と賃貸を比較した結果、賃貸することが望ましいとした。現物出資に対しては、12月議会一般質問でも、まちづくり会社が破綻したらどうなるのかという懸念が出ていた。五十嵐市長は「破綻した場合(地下駐車場と1階アイアイモールの)区画がつくば市のものから第3者にわたる可能性があるため」だとした。 議会での説明によると、1階アイアイモール2500平方メートルには、シェアオフィス約1300平方メートルとコワーキングスペース約400平方メートルが整備される。改修費は約2億7300万円で、来春設立される地域運営会社が改修工事をし、利用料をとって貸しオフィスを運営する。吾妻交流センター部分もシェアオフィスにする計画だが、センタービル内の他の場所と等価交換する場合もある。 シェアオフィスの利用料は1坪(3.3平方メートル)月額1万3000円、コワーキングは1人月額1万3000円で貸し出し、5年目の想定として、シェアオフィスは9割、コワーキングは個人40人、法人20社強が利用し、貸しオフィスの利用料収入と駐車場利用料収入として年間約1億1500万円の賃料収入を想定しているとした。 まちづくり会社7つのプロジェクト

つくば市のLIGHTzなど2社 ジェトロ事業に採択

【山崎実】日本貿易振興機構(ジェトロ)茨城は、海外サプライチェーン(供給連鎖)多元化支援事業に、県内からつくば市のAI企業、LIGHTz(ライツ、乙部信吾社長、つくば研究支援センター内)と、小美玉市のヨコハマモールドの2事業者を採択したと発表した。 この事業は、新型コロナ感染拡大に伴い、国内サプライチェーンの脆弱(ぜいじゃく)さが顕在化したことから、アジア地域における生産多元化などにより分断リスクを低減し、持続可能な供給体制を確立すると共に、日本とASEAN(東南アジア諸国連合)の経済産業協力関係を強化するのが目的。 具体的には、ASEANなどの地域で、海外生産拠点の多元化を図るため、設備導入補助、実証事業、事業実施可能性調査の3つの事業に係る経費の一部を補助する。公募により採択事業を決定した。 つくば市のLIGHTzは第2回公募に申請、64件から21件が採択された。タイで、ものづくりに関する熟達者思考AI(人工知能)を活用したサプライチェーン高度化の実施可能性調査を行う。小美玉市のヨコハマモールドは、第3回公募(設備導入補助型)採択30件の1つ。タイでタイヤ生産用金型の整備導入補助を受ける。 新型コロナのASEANサプライチェーン強靭(きょうじん)化プロジェクトに、県内事業者2社が採択されたことは、産業振興だけでなく、企業の海外進出活動の面からも期待されている。

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街の記憶 東京・つくば 《遊民通信》16

【コラム・田口哲郎】 前略 「木綿のハンカチーフ」などで知られる作詞家、松本隆さんは2012年に東京から神戸に移住したそうです。当時雑誌記事で読んで、衝撃を受けました。松本さんは生粋の東京人です。生まれ育ちは港区青山、慶應義塾に通い…と、シティ・ボーイの体現者です。のちの渋谷系につながる、いわゆるニューエイジの山手文化を生み出し、けん引してきたことはご存知の通りです。 都心文化を屈託なく表現できる人は、上京者の街でもある東京にはそれほど多くいません。その松本さんが東京を離れたことは、一個人が地方に引っ越したという事実以上の何かがあるに違いないと思わせられました。東京がかつての東京では無くなったという旨の発言をされていました。 コロナ前の東京は色々限界だったのかもしれません。諸々(もろもろ)が集中・蓄積しキャパシティ・オーバーとなり、はち切れる寸前でした。そんな東京をコロナ禍が襲いました。東京は破裂せず、しぼみ始めました。今後も東京は東京として続くでしょう。でも、かつての東京はもう戻ってこないでしょう。 恐らく、かつての東京、例えば第2次大戦前の東京は戦後の東京とは全く違う東京でした。戦前の東京を戦後に語ったところで、それはノスタルジーに過ぎないわけですが、街の記憶は人をなんとも言えない感覚に誘います。沈みゆく東京は、これから無数の記憶の華に飾られるでしょう。

「大規模事業評価行わないのは違法」 18人が住民監査請求 つくばセンタービル改修で

つくば市が取り組んでいる総事業費約10億3800万円のつくばセンタービルリニューアル事業について、10億円以上の事業は大規模事業評価を行うと市の要綱で定められているにも関わらず、事業評価の手続きが踏まれていないのは違法だなどとして、元大学教授の酒井泉さん(72)ら市民18人が12日、市監査委員(高橋博之代表監査委員)に対し、すでに支出された約7000万円の返還請求と未支出額の支出差し止めを求めて住民監査請求をした。 同要綱は、住民投票で白紙撤回となった市総合運動公園事業を教訓に、五十嵐立青市長が2018年9月に定めた。10億円以上の大規模事業と市長が必要と認める事業を実施する際には、評価会議を設置し、事業の必要性や妥当性などの評価を行うことなどが定められている。 監査請求によると、同リニューアル事業は10億円を超えるのだから「同要綱の対象であることは明らかであるが、市はこの要綱に従った評価を全く行っていない」としている。 一方、大規模事業評価をめぐっては、今年3月議会で、飯岡宏之氏(自民党政清クラブ)と山中真弓氏(共産)が一般質問し、それぞれ大規模事業評価を実施するようただしたが、市は、約10億3800万円のうち、まちづくり会社「つくばまちなかデザイン」への市の出資金6000万円はリニューアル事業の事業費ではないなどとし、10億円を超えないのだから大規模事業評価を実施しないとした。 監査請求した酒井さんは「議会で質問した議員がいたが、数の力で無視された。議会が道理を通すことができなくても、市民は道理を通すということをはっきりさせたい」と話した。 監査請求ではほかに、まちづくり会社は市が出資する第3セクターであるにもかかわらず、総務省が2014年に出した「第3セクターの経営健全化指針」に基づく検討を行っておらず、市の出資金6000万円の支出は公金支出のための必要な手続きを欠いており違法だと指摘している。

ほうきの力で「魔女のフェスタ」 29日 旧筑波小に集結

つくば市国松の旧筑波小学校を会場に、29日開催する「魔女のフェスタ」の準備作業が佳境を迎えている。2018年以来3年間、人の手が入らずにいた校舎を利活用する廃校リノベーション企画。フェスタ実行委員会(いしざき緑子代表)は校長室や各教室の大掃除から始め、ほうきの力で学校ばかりか地域社会にも魔法をかけた。 29日は校庭に飲食店のキッチンカーやテントが並び、3階建ての校舎全体に占いや癒し療法、手づくり品、子供向け工作教室のワークショップなどが展開する。10日現在、その数は95店になった。10代から80代の「魔女」が集結する。 いしざきさんは昨年、学校近くの国松地区の古民家に移住して、アロマテラピーの教室「魔女の学校」を開設(2月17日付)。誕生日が4月30日で、ドイツの魔女祭り、ヴァルプルギスの夜にちなむ「世界魔女デー」であることから、自身「魔女」と称して活動を行ってきた。2019年4月には石岡市内で「魔女のフェスタ」を催したことがあり、旧筑波小でも開催を計画した。 「地区に子供たちがいないわけではないのに、放課後や休日に声がしない。校庭に集まって遊ぶ様子がない」のを残念に思ったためだ。 音楽教室のいしざきさん=旧筑波小

対象拡大も利用は1件 つくば市障害者向け発電機購入補助、道半ば

人工呼吸器を使用している障害者を対象に、つくば市が2019年4月から開始した停電時のための家庭用発電機購入補助制度について、昨年4月に利用条件が緩和されたにもかかわらず、実際の利用はいまだに1件にとどまっていることが分かった。 市の購入補助制度は当初、人工呼吸器を常時使用する障害者を対象に、停電時も医療的ケアができるよう、家庭用発電機の購入を最大10万円補助するものだった。しかし対象者は人工呼吸器を24時間、常時使っている人に限られた。夜間のみ使用する場合など「医療機器の電源確保が必要なのに、発電機の購入補助を利用できない」という声が多く寄せられた。そのため、20年4月に市は、補助の対象を1日1回以上人使用する者に広げた。 補助制度のもとになったのは、医療的ケア児の親の会「かけはしねっと」(根本希美子代表)が2018年に市議会に提出した請願だ。同会は当初から、できるだけ幅広い人が補助の対象になることを望んでいた。実際に補助制度が始まってからも、対象を広げるように市に働き掛けた。「補助の対象が広がったのは一歩前進だが、人工呼吸器に限らず痰(たん)吸引機など電源が必要な医療機器を使用している人なら対象になるように、もう少し対象を広げてもらえるとさらに良い」と、同会代表の根本さん(43)は話す。 制度の周知も課題 市障害福祉課によれば、新しく補助の対象が拡大してから補助制度の利用相談が複数あり、支給に向けて準備を進めているケースもあるという。しかし5月6日時点で実際に支給が決定されたのは、対象拡大前の1件のみ。補助の対象を拡大したことについて、市ホームページに掲載されている制度要綱を更新したり、障害者手帳取得時に窓口で説明しているが、幅広い周知が課題だ。 「昨年から市ホームページも新型コロナに関する情報があふれていて、4月に補助の対象が拡大されたことの周知が十分ではなかったと感じる。必要な家庭に情報が届いていないかもしれない」と根本さんは心配する。