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買い物楽しんで 福祉施設が高齢者無料送迎 土浦で11月スタート 

【谷島英里子】自宅近くにスーパーがない、免許を返納して離れたスーパーまで行けないなど、買い物弱者の高齢者を無料で送迎する「買い物支援サービス」を土浦市民間社会福祉施設協議会(上方仁会長)が11月から始める。買い物が困難な高齢者の負担を軽減するのが狙いだ。同協議会は市内の社会福祉施設間の交流などを目的に2007年に設立。市内34の福祉施設で構成され、行政や同市社協と連携して防災事業などを実施している。 同協議会に所属する34福祉施設のうち、11施設が買い物支援サービスに協力する。利用者の学校区内にある施設の車が利用者宅を訪れ、店舗へ送迎する。買い物支援サポーターも同乗して介助を行う。申し込みは同市社協の事前面談などが必要という。 利用対象は次の通り。▽市内在住の65歳以上の高齢者▽一人で車の乗降ができる▽要介護認定2までの人▽車を所有せず、公共交通機関の利用に不安がある▽長距離歩行が困難▽親族や知人の支援を受けることができない人など。 上方会長によると、買い物の代行や宅配とは違い、買い物そのものを楽しんでもらいたいと送迎に限定した。現段階では利用者数が判断できないため、当面は月1回の運行となる。上方会長は「各施設が地元地域に貢献できれば」と話す。民生委員や区長、回覧板などを通して広報を行い、市民に利用を呼びかけることにしている。 ◆「買い物支援サービス」協力施設 ▽一中地区=滝の園▽二中地区=静霞園、窓愛園▽三中地区=もりの家▽四中地区=飛羽ノ園▽五中地区=こほく▽六中地区=なごみ▽都和地区=つわぶき、はなのえん▽新治地区=シルトピア、憩いの里 問い合わせは市社会福祉協議会福祉のまちづくり係(電話029・821・5995)まで。

未来のアニメーター必見! つくばのウィットスタジオに未知なる可能性

【高校生ライター・加藤涼芳】「進撃の巨人」と言えば、広い世代に愛されている漫画の1つである。奇妙ともいえるストーリー設定でありながら不思議な魅力を放つこの漫画をアニメ化したウィットスタジオ(本社・東京都武蔵野市)に迫る。 アニメを作ってみたい人に朗報  つくば市にウィット茨城スタジオがある。同市産業振興センター(同市吾妻)内に設けられ、人材の育成をコンセプトとし企画制作活動をしている。来年4月からの新卒者を含む新規採用の募集もスタートしており、地域に根ざした新たな形のアニメ制作の可能性に挑む。 茨城スタジオでは、まず短編アニメやご当地オリジナルグッズの作成など短期間でできるものから手掛け、さらに、地元の商業施設や学生との連携なども視野に入れていきたいとのことだ。 茨城スタジオを担当するのは同社制作担当の山田健太さんだ。つくば市は人材育成に適していると話す山田さんから、将来アニメ制作の仕事につきたいと思っている人にアドバイスをもらった。①考えているものを、具現化することを楽しむ②自分の意見を持ちつつも、他人の意見に耳を傾けコミュニケーションを大切にする③アニメーションの画面の作り方を理解する―の3つだという。  膨大な時間と尽力が必要  ウィットスタジオでは、企画→脚本→絵コンテ→作画→加工、納品までを他社のスタッフとの関わりを持ちつつ仕上げている。 企画・脚本・絵コンテでは、いろいろな設定の材料が必要になる。脚本作成に週1回のペースでシナリオライターとの打ち合わせをし、大量の絵コンテ作成には、アニメ監督をはじめ社内スタッフから社外発注も含め対応する。中でも作画には、膨大な時間と労力を要する。1枚の絵を複数の人がチェックし加筆しながら作業を進めていく。 キャラクターの色や背景の色彩の個々の設定、また、同じ対象物の色でも明るいところと暗いところでは色味を変えて塗るなどの細かな指定をする。設定の詳細が書かれた指示書の作成・作画の変更等を重ね最終画面の決定に至る。素材の合体の後、最後に光の処理を加える。こうして出来た原画60枚で映像8秒程度にしかならない。 手掛けたスタッフ1人ひとりの妥協のない熱い思いが原画1枚1枚に注ぎ込まれ、戦闘シーンの速い動きをも滑らかに描き出し、見る者すべてを魅了する作品ができ上がる。たくさんの人と協力し合い、分業しつつ数年単位の年月を1つの作品に費やし作成する。 取材の際、見せていただいた原画からは神聖さを感じるほどの迫力があった。機密資料ということで写真を掲載できないのが残念だ。 同社制作担当スタッフの山田さんは「パソコンを使って1秒間に例えば8~12枚の絵を何層分も重ねて描くなど、1枚ずつ手作業で行うのでやりがいがあります」と話してくれた。山田さんいち押しの作品は新感覚・青春ロードムービーと話題になった「ローリングガールズ」だそうだ。 学校対抗アニメコンテストなど地域活性化に期待 ウィット(WIT)スタジオのWITとは、和田丈嗣社長を初めスタッフの名前の頭文字(W・I・T)を連ねて出来たものと、英語のWITからできており「機知(その場に応じてとっさに機転きかせる)に富んだ」という意味がある。物づくりに携わる人たちならではの頓知のきいたネーミングだ。ウィットスタジオには、そんなアイデアに満ちたスタッフがたくさん所属し、アニメの企画制作業務を行っている。 同スタジオは長編アニメーションだけでなく、プロモーションビデオやテレビの番組宣伝ほかゲームのオープニング等も担当している。 山田さんが特に印象に残っているのが、スカイツリー展望台で流した映像の作成だったという。通常、縦9:横16の画面比率に対し、縦9:横96という横長の大画面への挑戦は、苦労もあったが技術の飛躍的発展につながったと笑顔を見せてくれた。 今後アニメを見る際、アニメ企画制作の角度から鑑賞するのもまたひと味違う楽しみ方になるだろう。アニメ制作には数年単位の年月と膨大な尽力を要することは前に紹介済みだが、地方でそれをどうカバーするかが最大の課題であろう。また、地域活性化の一助として学校対抗アニメコンテストや動画甲子園などと銘打った企画の実現に期待したい。(土浦日本大学中等教育学校5年)

土浦協同など5病院が充足 来春の研修医マッチング

【山崎実】土浦協同病院など県内の5医療機関が、来春からの臨床研修医マッチングで、充足率(募集定員に対する確保人数)を満たしたことが厚生労働省のまとめで分かった。茨城県は人口10万人当たりの医師数が全国ワースト2位(2016年)と医療後進県。脱却をめざす県にとって、研修医確保枠の達成は必須条件の一つだ。 医師臨床研修マッチングは2004年度、医師の臨床研修が義務化されたことに伴い導入された。日本医師会、全国医学部長病院長会議など臨床研修を行う病院等の団体で構成する「医師臨床研修マッチング協議会」(東京都港区)が、医学生と病院のプログラムを相互の希望を踏まえ、一定の規則(アルゴリズム)に従ってコンピューターにより組み合わせを探り、確定するシステムとなっている。 調査結果によると、県内の研修指定参加20病院の募集定員は228人。これに対し、マッチングによる確保人数は169人で、充足率は74.1%(前年度は74.3%)だった。臨床研修医の県内受け入れは、13年度の126人から17年度は162人と確実に増え続けており、今回も過去最多を記録した。 受け入れ先を病院別に見てみると、筑波大学附属病院が前年度比6人増の73人で県内最多。ほかに水戸済生会総合病院(2人増)、水戸医療センター(4人増)、土浦協同病院(6人増)、霞ケ浦医療センター(1人増)、JAとりで総合医療センター(5人増)、茨城西南医療センター病院(2人増)の計7病院は前年度に比べ増加した。 さらに水戸医療(9人)、土浦協同(14人)、筑波メディカルセンター病院(10人)、JAとりで(5人)、茨城西南(6人)の5病院は募集定員枠を満たし注目される。一方、受け入れ内定がゼロだったのは、水戸赤十字病院、つくばセントラル病院、友愛記念病院の3病院だった。 県医療人材課は「病院間の人的交流も活発に行われており(枠確保未達成の病院があることが)不安材料とは考えていない。むしろ、県内へのマッチング者数の増加傾向を、さらに伸ばしていくことが重要」と話している。      2019年春採用の臨床研修医マッチング結果 募集定員 マッチング 前年度比マッチング増減 1 水戸赤十字病院(水戸市) 4 0 ▼4 2 水戸協同病院(水戸市) 10 7 ▼3 3 水戸済生会総合病院(水戸市) 10 8 2 4 水戸医療センター(茨城町) 9 9 4 5 茨城県立中央病院(笠間市) 9 4 ▼3 6 日立製作所日立総合病院(日立市) 12 9 ▼2 7 日立製作所ひたちなか総合病院(ひたちなか市) 8 7 0 8 土浦協同病院(土浦市) 14 14 6 9 霞ケ浦医療センター(土浦市) 3 1 1 10 筑波記念病院(つくば市) 8 6 ▼2 11 筑波大学附属病院(つくば市) 90 73 6 12 筑波メディカルセンター病院(つくば市) 10 10 0 13 筑波学園病院(つくば市) 5 1 ▼1 14 東京医科大学茨城医療センター(阿見町) 10 4 ▼4 15 牛久愛和総合病院(牛久市) 5 4 0 16 つくばセントラル病院(牛久市) 3 0 0 17 JAとりで総合医療センター(取手市) 5 5 5 18 総合守谷第一病院(守谷市) 3 1 0 19 友愛記念病院(古河市) 4 0 0 20 茨城西南医療センター病院(境町) 6 6 2 合計 228 169 7 ※20医療機関は県内の臨床研修医マッチング参加病院 ※定員に空席がある病院は今後2次募集を実施する

保護犬・猫と触れ合って ボランティアが譲渡会 11月4日土浦

【橋立多美】犬猫の保護活動をしているボランティア団体「犬猫物語」主催の「犬と猫の譲渡会&犬猫マルシェ」が11月4日、土浦駅前のアルカス土浦広場(土浦市大和町)で開かれる。同団体は土浦やつくば、坂東市などで、迷子になったり、人間の都合で捨てられた犬猫の保護活動をしている人たちが今春立ち上げた。土浦市在住の鈴木佳代さん(51)が代表を務めている。 鈴木さんは「茨城は犬猫の殺処分数がワースト上位ということもあって、不幸な犬猫を減らそうと譲渡会の会場では里親探しに必死になりがち。私たちは力まず、犬猫と触れ合う楽しい場を提供することから始めたい」という。4日の譲渡会で里親を募集するのは成犬3、4匹と生後3カ月から成猫までの10匹前後の猫たち。 マルシェには犬猫フードやおやつ、関連グッズなどが並び、占いやバルーンアートのブースが設けられる。また、犬猫もかけがえのない命であることを知ってもらうために聴診器で心音を聴くコーナーや、犬猫が脱走したり迷子になった時に飼い主を識別できるマイクロチップについて学ぶコーナーも開設される。飼い方の相談や共生する上で大切なことを楽しみながら学ぶことができる。 鈴木さんが保護活動に取り組むようになったのは15年前、土浦市に自宅を建ててブリーダーから買った雌のコリー犬と暮らすようになってから。それまでは動物の飼育が禁止された集合住宅に住んでいたため初めてのペットとの暮らしだった。「かわいくて、ペットのいなかったこれまでの人生は大損した」と思ったそうだ。その後は県動物愛護推進員として犬猫の適正飼養の啓発や譲渡などの活動を続けている。今は保護した犬猫を家族として迎える一方、譲渡するために複数匹の犬猫の世話をしている。 活動の喜びは「行き場のない犬猫がハッピーになること」と鈴木さん。譲渡後、付き合いが生まれた里親宅を訪ねた時、「かつて世話した犬猫が自分を覚えていないと、良い里親さんに出会えて幸せに暮らしていることが分かってうれしくなる」。 犬猫の譲渡には条件がある。▽犬猫を飼育できる住宅に居住し、飼育することについて家族全員の同意が取れていること▽終生一緒に暮らすこと▽必ず不妊、去勢手術を行うこと▽県動物の愛護管理条例で飼い猫の屋内飼養が努力義務として規定されており、ネコは室内で飼うこと-などだ。 ◆「犬と猫の譲渡会&犬猫マルシェ」は11月4日(日)午前11時~午後2時30分、アルカス土浦(土浦市大和町)1階広場。問い合わせは鈴木さん(電話090-1767-3372)まで。

土浦港に新スポット 「湖沼との共生」テーマに壁画アート

【鈴木宏子】霞ケ浦の土浦港(土浦市川口)に新スポットができた。第17回世界湖沼会議のテーマ「人と湖沼の共生」をモチーフにした壁画アートで、同会議サテライト土浦の開催に併せて、土浦青年会議所環境政策委員会(柏村泰孝委員長)が、全国からプロのアーティストなどを募って制作した。 ヨットなどが停泊する土浦港の高さ1.3㍍の壁面に、約230㍍の長さにわたって壁画15作品が描かれている。湖の中に共存する植物や生き物を青く輝く水の美しさで表現した作品や、生き生きと泳ぐコイと揺れる水草などを描いた作品などがある。100年後の霞ケ浦に子供たちの笑顔と生き物たちの生命力あふれる姿があるようにと願って、地域の子供たちと一緒に描いた作品もある。 8月中旬から描き始め10月13日にお披露目されたばかり。土浦やつくばなど県内で活動するアーティストを中心に計10人が土浦港に通い、霞ケ浦に寄せるそれぞれの思いを表現した。ほかに筑波研究学園専門学校、土浦日大高校美術部、常総学院美術部の生徒らが描いた作品もある。 柏村委員長(34)は「今後この壁画アートが、霞ケ浦や周辺の豊かな自然環境の保全や地域活性化につながり、地域のランドマークになれば」と話している。

湖の恵み持続的享受へ英知結集を 「霞ケ浦宣言」発表 世界湖沼会議閉幕

【池田充雄】15日からつくば国際会議場などで開かれていた第17回世界湖沼会議は19日に閉幕した。閉会式で大井川和彦知事(同会議実行委員長)は「生態系サービスを将来にわたって継続的に享受するためには、時代のニーズと変化に対応しつつ、各サービスのバランスを保つことが極めて重要だ。そのためには湖沼をとりまくさまざまな課題について、私たち一人ひとりが自らの問題として認識し、改善に向けて行動していくことが何よりも大切だ」とあいさつした。 会議には世界50カ国と地域から市民、行政、研究者、企業など約4000人が参加し、472の研究発表のほか幅広い展示、討議などが行われた。本会議に先立って8つのサテライト会場でシンポジウムやイベントが開かれ、市民ら4万2699人が参加した。それらの成果をもとに19日、世界の湖沼が抱えるさまざまな問題の解決に向けた考え方を世界にアピールする「いばらき霞ケ浦宣言」が発表された。 宣言は、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」でも湖沼の位置付けは弱く、極めて不十分であること、また、多くの湖沼が汚濁負荷の増加や流域開発、地球規模の気候変動などにより環境破壊が進んでいることなどを挙げ、湖沼から得られる恵みすなわち「生態系サービス」を将来にわたって持続的に享受できるよう、英知の結集を呼び掛けている。 そのための大原則が、生態系サービスの衡平(こうへい=均衡のとれた)な享受と、次世代への引き継ぎだ。特に後者では、今回の会議では小中高校生800人が参加した学生会議が開かれたことを受け、「私たちは、子どもたちも生態系サービスを衡平に享受するための大切なパートナーであることを認識し、彼ら次世代の自主性・主体性を尊重し、彼らの思い描く未来、そして現代に対する警鐘に真摯に耳を傾けなければならない」と説いている。 このほか、次回の世界湖沼会議が2年後の20年にメキシコで開催され、また21年にはセネガルで世界水フォーラムが開かれることを受け、両国の関係者があいさつに立った。

流域関係者が課題共有 世界湖沼会議霞ケ浦セッション

【鈴木萬里子】つくば国際会議場(つくば市竹園)で開幕中の「世界湖沼会議」4日目の18日は「霞ケ浦セッション」が行われた。持続可能な生態系サービスに向けた具体的な行動に連携して取り組むため、霞ケ浦流域関係者が霞ケ浦の抱える様々な課題を共有した。 セッションには13人から事例発表があった。「取り組みの現状や課題解決に向けた展望」として登壇した県生活学校連絡会会長の藤原正子さんは、日本の食品廃棄の約半分が一般家庭からの廃棄だとして、捨てられる食品を少なくし、食品ロスや廃棄食材について考えようと訴えた。賞味期限を過ぎた食材でも五感で判断して食べる工夫をしようなどと語り、食べ切り、使い切りのエコ料理ワークショップを開いている取り組みも紹介した。 事例発表後の質疑応答では、中国から来日した参加者からハス田に使う農薬や水質について質問などがあり、発表者と意見交換がなされた。 大ホール前ロビーでは35の団体や個人によるポスター発表が行われた。日本野鳥の会会員で土浦市の金澤まち子さんらは、霞ケ浦周辺のハス田の野鳥除け防鳥ネットにからまって死んだ野鳥などの写真を掲載し、人と野鳥の共存、生態系を守ることを訴えた。 日本野鳥の会茨城支部の資料によると2014年から5年間で7000羽強の野鳥の羅網死が確認されている。防鳥ネットを開けっ放しにせずきちんと張れば被害は防げるとし、ネットの正しい使用を呼びかけた。ポスター前には多くの参加者が訪れ、痛々しい野鳥の羅網死の写真にくぎ付けになっていた。 霞ケ浦セッションの日とあって、会場には流域の市民団体が多数参加した。潮来市から来場した潮来市地域女性団体の20人は「霞ケ浦を汚す一因ともなっている家庭排水の問題に取り組んでいて、廃油から作った粉せっけんを販売している」と話し、熱心にポスターを見て回っていた。 会場1階受付前には県の特産品である結城紬のブースが設けられ、着物の着付けのパフォーマンスがあった。海外からの参加者がうれしそうに袖を通す姿が終日見られた。

世界湖沼会議2018開幕 つくば国際会議場

【鈴木宏子】第17回世界湖沼会議(茨城県、国際湖沼環境委員会主催)が15日、つくば市竹園、つくば国際会議場で開幕した。「人と湖沼の共生―持続可能な生態系サービスを目指して」をテーマに19日まで5日間開催される。世界49カ国・地域から約4000人が参加する予定。 同日午前、秋篠宮ご夫妻を迎えて開会式が催された。大井川和彦知事は「湖沼に関わるさまざまな立場の人の連携が一層強化され、問題解決の新たな展開につながること、新たな知見の集積と展望を開く会議になることを願っている」などとあいさつした。 「地球環境の変動と湖沼の未来」をテーマに基調講演した三村信男茨城大学学長は、気候変動が湖沼に与える影響について話し、広くて浅い霞ケ浦について「水温が上がり雨の降り方が変わると、アオコが発生しやすくなる条件となり、プランクトンの増殖によって透明度がさらに低下し、水中の水草の成長が阻害されるなど水質汚濁が悪化する懸念がある」などと語った。その上で「湖沼自身が適応する能力をもっているので、それぞれの湖沼で何が賢い利用なのか探さなければならない」などと話した。 会議日程は次の通り。 ▽16日(火)=政策フォーラム、湖沼セッション、分科会、展示会、ワークショップ ▽17日(水)=エクスカーション(霞ケ浦など視察)、ワークショップ ▽18日(木)=霞ケ浦セッション、同ポスター発表、分科会、展示会 ▽19日(金)=会議総括、閉会式が催され、いばらき霞ケ浦宣言2018を発表する予定。 県民は1日1000円で参加できる。

「人と湖沼の共生」テーマ 世界湖沼会議15日開幕 つくば

【橋立多美】「人と湖沼の共生」をテーマにした第17回世界湖沼会議が明日15日から19日まで、つくば市竹園のつくば国際会議場で開催される。 同会議は湖や沼を取り巻く環境問題について世界各国の研究者や市民などが一堂に会し、情報の交換や交流を図る場。1984年に滋賀県で始まり、概ね2年ごとに世界各国で開催されている。本県で同会議が開催されるのは95年の第6回会議に次いで2回目となる。 開催に先立ち、小中高生による学生会議が同会議場で14日に行われ、学校関係者など多くの参加者でにぎわった。小学生、中学生、高校生の3部門に分かれて水や湖沼に関する研究や取り組みの発表(各部門9校)と64校によるポスターセッション、そして「自然のめぐみ 命を育む水ー共に生きる未来ー」をテーマにディスカッションが開かれた。 中学生の部の口頭発表では、17年間地域と連携して環境保全活動に取り組んでいる、ひたちなか市立阿字ケ浦中学校の研究班が登壇。国営ひたち海浜公園内の沢田湧水地の湧水調査や池に生息する動植物の調査や水質を浄化して水量を取り戻す「かいぼり」作業を紹介した。また滋賀県のTANAKAMIこども環境クラブは、きれいな水辺を守るには、多くの人に美しい自然の情景を発進することだと考えて撮影会と展示会、スマホでアンケート調査を行った。同校とも発表の最後を「きれいな自然は大切にしたい」と締めくくった。 ポスターセッションには64校のポスターが勢ぞろいした。オヤッと思わせたのが「霞ケ浦を水上飛行場にすることは可能か」をテーマにした県立土浦第三高校のポスターで、同校科学部2年の西岡慎也さんが研究した。土浦の活性化に霞ケ浦を活用する試案で、救難飛行艇US-2を導入して離島まで飛ばす。ただし1機100億円、空港建設費220億円かかる。「持続可能か」「こんなに大金どうするの」などの質問に西岡さんが窮する場面もあったが、中高生たちが集まり自由に意見交換する姿が見られた。 世界湖沼会議のスケジュールは次の通り。 ▽15日(月)午前10時30分から開会式、午後1時30分から基調講演。 ▽16日午前9時30分から政策フォーラム、午後1時10分から湖沼セッション。 ▽17日はエクスカーション(霞ケ浦、北浦、涸沼などの視察) ▽18日午前9時30分から霞ケ浦セッション ▽19日午前10時から会議総括、午後1時から閉会式。

花いっぱいの新川に つくば国際大高生が菜の花の種まき

【谷島英里子】土浦市の新川堤を菜の花で彩る、つくば国際大学高校(土浦市真鍋1丁目)による「つく国新川堤と菜の花満開プロジェクト」の活動が11日、新川橋から城北橋までの左岸約400㍍で行われ、菜の花の種まきをした。 新川は両岸に約200本のソメイヨシノが植えられていることから、歴史ある桜がより一層映えればと企画された。8月には生徒や教職員、市民有志らが除草作業を行い、雑草の根や小石を取り除いた。種は保護者などからの寄付で約50㌔集まった。 種まきには生徒会や部活動に所属する生徒60人が参加。花が均一に咲くように縦に溝を作り、丁寧に種をまいた。初めての取り組みのため、花が咲いたときにまばらにならないよう、一度に全ての種はまかず、来週、再来週も行うという。 ラグビー部の3年黒木美里さん(17)は「きれいに咲いて学校や地域のいい思い出になれば」と来春の景色に期待を込めた。 同プロジェクトは県土浦土木事務所や市などの理解や協力を得て実施されている。同校は来春、桜と菜の花の開花に合わせてイベントを開催するという。

小中学生らが今年も放置ごみ回収 土浦花火大会の翌朝

【崎山勝功】強風のため途中で中止となった6日の第87回土浦全国花火競技大会から一夜明けた7日早朝、土浦市佐野子の桜川河川敷周辺では、小中学生や地元住民などの市民ボランティアが、手分けして放置ごみの回収に当たった。 午前7時ごろ、桜川河川敷の無料観覧席付近には、ビニールシートや布団などが散乱し、食べかけの飲食物がそのまま放置されていた。大会パンフレットなどでは、小中学生たちの活動を紹介した上でごみの持ち帰りを呼び掛けている。にも関わらず例年ごみの放置が繰り返されている。 河川敷では、土浦一中の生徒約400人と、土浦小の4~6年の児童と保護者ら約280人が清掃に加わった。生徒たちは、場所取り用の布テープやビニールシート、空き缶やペットボトルなどを回収していった。土浦一中2年の五頭一生さん(14)は「ごみが結構あったなと思った。街がちょっときれいになって良かった」と話した。ペットボトルに混じってバスケットボールなど、花火大会とは無関係なごみもあったという。 今年度、同中に赴任し初めて参加した保健体育担当の嶋田恵理子講師(30)は「生ものだったり、シート固定の金具が落ちていたけど、生徒たちは嫌がらずに拾ってくれた。正直、思っていたよりもごみが少ないと思った」と振り返った。 ごみ袋を手に、食べかけの飲食物などを回収した男性は「昨日(6日)花火が中止になった腹いせかも」と話した。 便乗の「不法投棄」か 河川敷近くに設けられた同市生田町の臨時ごみ置き場には、可燃ごみに混じって家具など、花火大会と関係ないごみも混じっているのが見られた。午前8時30分ごろ、ごみ回収車が到着して男性作業員2人が約20分かけて次々と回収していった。回収作業中に、市では引き取らない消火器や、業務用の食用油などの産業廃棄物が出てきた。作業員は「この回収車では回収できないので、後から市に回収してもらう」と話した。

土浦花火 火花で観客10人軽いやけど 強風により途中で中止

【鈴木宏子】6日夜、土浦市佐野子、学園大橋付近の桜川湖畔で開催された第87回土浦全国花火競技大会で、打ち上げ花火の一部が地上に落下して破裂し、観客の9歳から66歳までの男女10人が軽いやけどを負った。 市消防本部や市商工観光課によると、午後6時30分ごろ、打ち上げた花火玉の一部が風に流されて保安区域外の桜川河川敷に落下して破裂し、近くにいた観客の手や足、背中などに火花が飛び散った。 10人は救護所に待機していた医師に手当てを受け、帰宅した。救急車で病院に運ばれた人はいないという。 事故発生を受けて大会実行委員会は打ち上げを中断、気象情報を収集した結果、今後も今以上の風が強く吹く恐れがあると判断し、午後7時ごろ、大会中止を決めた。 大会は同日午後6時から開催された。日本三大花火とあって、75万人の観客らが観覧した。 大会の目玉は、横幅500㍍で9カ所から6分間に約2100発を打ち上げるワイドスターマイン「土浦花火づくし」だったが、打ち上げはなかった。 会場から引き上げる観客たちからは「残念だ」の声が聞かれた。また「今年の売り上げは低いよ」と、こぼしながら店を片付ける露天商の姿が見られた。 同実行委は、今回の中止は天候不順によるものであるため、桟敷券料金の払い戻しはしないとしている。

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《続・気軽にSOS》58 「過ぎる」感情のデメリット

【コラム・浅井和幸】前回のコラムでは、不安にも憂鬱な気分にもポジティブな意味があるということをお伝えしました。ネガティブに思える感情や感覚も、適切に作用すれば、それは大きな利点があるものです。しかし、「過ぎる」感情や感覚は、短期的にも長期的にもデメリットが大きいので、対処が必要ということになります。 例えば、不安についてです。不安は、これから起こるかもしれない「嫌なこと」に対する警報機のようなものです。それは、まるで「この先に行ったら電車にひかれてしまうよ」と呼び掛けているような作用です。 踏切の警報機の音は、人が聞いて嫌だなと感じる不協和音が使われているらしいですね。他の警報音も、なんとなく気持ち悪いな、怖いな、不安だなと感じる音になっているはずです。 不安があるから、なんとなく嫌な感覚だから、そこを避けられるわけですね。ですが、電車も来ないのに、この警報機が鳴りっぱなしだったらいかがでしょう。もしくは、まだまだ電車は遠くかなたで、踏切に到着するには1時間以上もかかるような時点から、遮断機が下り、警報機が鳴り続けたらどうでしょうか? この文章を書いていて、具体的に想像してしまい、今、私は背筋が「ぞくっ」とするような感覚です。とても怖い状況であるからです。 不安をコントロール

つくばの高齢者施設でさらに3人が感染 新型コロナ

つくば市内で新型コロナウイルスの感染が確認された同市北条、介護老人保健施設アレーテルつくば(運営・恵仁会)の40代女性職員の濃厚接触者について、県は3日、さらに施設入所者3人の感染が判明したと発表した。同施設での感染者は計13人になる。 3人は、いずれもつくば市に住む90代の女性2人と80代の女性1人。3人とも症状はないという。 3日は入所者68人、通所者20人と職員26人の計114人についてPCR検査を実施した。111人は陰性だった。県はさらに濃厚接触者の調査を進めている。 ➡新型コロナウイルスの関連記事はこちら

桜も寂しげな入学式に つくば・土浦 小中学校再開はさらに2週間延期

小中学校の新学期の授業開始時期について、つくば、土浦両市は3日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため2週間、臨時休校することを決めた。授業開始は早くて20日となる。 両市とも感染者が発生していること、県南のつくばエクスプレスと常磐線沿線は、東京など都市部との行き来が多い感染拡大要注意市町村であるとして、県が2日、平日夜間と週末の不要不急の外出自粛を10日まで要請したことなど受けた措置となる。 両市とも新学期自体は6日から始まるが、その日は教科書などを受け取るだけで短時間で帰宅する。翌日から2週間の休校となる。 つくば市、今度は給食なし つくば市は、小中学校いずれも在校生は6日登校し教科書などを受け取る。7日から19日まで休校となる。入学式は小中学校とも7日予定されていたが実施せず延期する。ただし新小学1年生と新中学1年生は7日、保護者と登校し、教科書などを受け取る。 臨時休校中、保護者が働いていて家庭で面倒を見ることができない家庭については、児童クラブでのみ子供を受け入れる。3月の臨時休校期間は学校で受け入れ、給食も提供したが、今回は感染者が増加しているリスクを踏まえ学校では受け入れないという。児童クラブに登校する子供は弁当を持参する。

イベント相次ぎ中止も予約に列 つくばカピオ「春の椿事」!?

【日竎若菜】新型コロナウイルスの感染拡大により全国でコンサートや舞台公演などが中止となる中、つくば市のノバホール(同市吾妻)やつくばカピオ(同市竹園)でもコンサートやイベントの中止が相次ぎ、両館の3月の収益は約半分となり、今後数百万円の減収が予想されている。その一方で、スポーツの練習や習い事のレッスンで使用するため、つくばカピオでは予約が増加し、最近では開館前に予約のための列ができるという珍しい現象も起こっている。 ノバホール 予約の2/3がキャンセル  ノバホールでは3月26日~31日の5日間(休館日を除く)に予約されていた36件中、 3分の2の21件がキャンセルとなった。カピオでもキャンセルの届けが昨年1年間で60件だったのに対し、今年は3カ月間だけで138件と2倍以上となっている。つくばカピオの山田和穂館長によると、2~3月のイベントはほとんど中止となり、4~5月にかけてもキャンセルが出始めているという。 ノバホール入り口=つくば市吾妻 両施設を運営するつくば文化振興財団理事長の飯野哲雄つくば副市長は、主催者だけでなく両館の窓口などで入場券を購入した観客への返金の対応にも追われていると話す。カピオではイベント開催の有無に関する入場券購入者などからの問い合わせが、これまで数百件にも上るという。