日曜日, 12月 4, 2022
ホーム 土浦 旧統一教会関連団体主催のイベント 土浦市教委が後援

旧統一教会関連団体主催のイベント 土浦市教委が後援

解散命令請求も視野に、政府が実態調査に乗り出す方針を明らかにした旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の問題で、教団の関連団体・世界平和女性連合(WFWP)主催により7月、土浦市内で開催された「第19回女子留学生日本語弁論茨城県大会」が、同市教育委員会の後援を受けていたことが、水戸市の土田記代美市議(共産党)らの指摘で明らかになった。霊感商法や信者からの高額献金、政治家との関わりが問題視される旧統一教会との接点を独自に調査する自治体が相次ぐ中で、疑問の声があがっている。

世界平和女性連合は、旧統一教会の関連団体で、同教団の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁が1992年に創設したとされている。同連合の公式サイトによると、女子留学生を対象とした弁論大会は1997年から始まり、毎年、全国から約200人が参加。公開されている資料によると、その地区予選である茨城県大会は、今年で19回を迎え、教団施設がある水戸と土浦で主に開催されてきた。今年は7月23日、土浦市内の県県南生涯学習センターで開催された。

旧統一教会関連団体と承知していた

弁論大会を後援した土浦市はNEWSつくばの取材に対して、「後援の申請は、今回が初めてだった」とした上で、「同団体が旧統一教会の関連団体であることは、(申請時に)承知していた」との認識を示し、「世界平和女性連合から後援申請があったのが4月12日。より慎重を期するため、昨年、同イベントが開催された水戸市に開催状況を確認し、内容に問題がないと判断し、4月23日に後援を承認した」と経緯を説明した。

後援を承認する基準については、「宗教・政治団体等に関わらず、団体種類で可否の判断をすることはない」とした上で、「事業内容、目的で一つ一つ判断している」と判断基準を示し、「(勧誘など)宗教・政治活動に直接関わる活動は承認しない」と説明した。今回のケースについては、「外国人留学生の弁論大会であることや、前年の水戸市での開催状況を踏まえて適切と判断した」と語った。

会場を提供した県南生涯学習センターは、土浦市と同様、「世界平和女性連合が旧統一教会の関連団体であることは、手続きの段階で承知していた」とした上で、「団体の種類に関わらず、企画の内容を検討し、貸し出しの判断をした」と市と同様の見解を示した。

関連知らず、教団との接点生じる懸念

水戸市議会定例会代表質問に立った共産党・土田記代美市議が9月12日、世界平和女性連合が主催する日本語弁論大会が水戸市や土浦市の公共施設で開催されていたこと、今年は土浦市教育委員会が後援していたことを指摘。それを受けた水戸市が実態調査に乗り出した結果、過去10年間で、同連合などの旧統一教会関連団体に対して、水戸市は公共施設を98回、貸し出していたことが分かった。

その中には、国際交流団体として市の条例に基づき施設を利用していた関連団体が71回、計36万6000円、施設使用料の免除を受けていたことも判明。条例は、「特定の宗教を支持し、または特定の教派、宗派もしくは教団を支援するおそれがあるとき」の施設使用を不許可としているものの、市は、旧統一教会との関係を知らずに判断したとしている。

水戸市の高橋靖市長は、関連団体の使用料免除について「遺憾」であると表明した。 一連の問題を調査する水戸市の土田市議は弁論大会について、「関連団体は、明らかに教団と同じ組織。それを伏せているところに問題がある」とし、「何も知らない留学生、彼らを応援したい人たち、イベントに関心のある市民や学生が会場に行ったとして、それがきっかけとなって(教団との)接点が生まれる恐れがある」と語った。

今後「国会、世論の動きで判断」

土浦市は、今後同様の申請が関連団体からあった場合について、「同じ事業内容で、今年(後援を)出して、来年はダメというと問題がある」としたものの、「国会や世論等の動きを踏まえて、非常に慎重に判断しなければいけないと感じている」と語った。後援の取り消しはあり得るかとの質問に対しては、「(主催団体による)今回の事業報告書とともに、会場に実施状況を確認し、申請の通りの弁論大会だったと確認できた。現段階での取り消しは考えていない」とした。県南生涯学習センターは今後の対応について、「団体自身が反社会的だと立証された場合は、使用制限もありうる。慎重に判断したい」と述べるに留まった。(柴田大輔)

6 コメント

誹謗中傷するコメントはNEWSつくば編集局が削除します。

6 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー

注目の記事

最近のコメント

最新記事

台湾の地方選 与党・民進党の大敗《雑記録》42

【コラム・瀧田薫】11月26日、台湾で4年に一度の統一地方選が行われ、台北市長など多くの首長選で野党・国民党が勝利した。蔡英文総統が率いる与党・民進党は大敗し、蔡氏は直ちに党主席(党首)を辞任したが、総統の任期(2024年5月)は全うする旨表明した。 蔡氏は選挙戦を通じて、地域振興策とともに「抗中保台」(中国に抵抗し台湾を守る)政策を掲げ、それを争点化して選挙戦を勝ち抜こうとしたが、選挙は対中融和路線を標榜(ひょうぼう)する野党・国民党の大勝に終わった。これを受けて、中国政府は「平和と安定を求める民意の表れ」と国民党の勝利を歓迎するコメントを発表した。しかし、この選挙結果を見て、台湾の有権者の多くが中国との融和を望んでいると判断すれば、実態を見誤る。 台湾の選挙事情は独特で、国の基本政策(外交方針など)を争点にするのは総統選挙、国民生活の身近な問題(物価、景気など)は地方選の争点といった具合に、国民の意識の中で分けられている。さらに、地方選の場合、地域事情や候補者の地縁・血縁が選挙結果に大きく影響することもあって、対中方針といった国政上のテーマは争点になりにくいのである。 実際、今回の選挙で野党が大勝した理由は、与党の国内政策(コロナ、経済、社会保障など)批判が国民一般から支持されたことにあったわけで、野党の親中路線が国民一般の支持を得たわけではない。民進党としては、選挙結果をうけて、まず内政重視の姿勢を取らざるを得ず、野党・国民党としても与党の国内政策に攻撃を集中する方が党勢拡大のための最適解と考えるだろう。 つまり、対中国政策で与野党が正面切って火花を散らすのは次期総統選が事実上始まる来年夏頃からになると予想される。これまで対中国で強硬路線を続けてきた蔡政権は、当面、内政重視の姿勢を国民向けに見せることになるが、他方、欧米、日本などとの連携(対中国)方針について大きく変えることはないだろう。 次期総統選の行方に注目

ウクライナの動物支援 愛護団体呼びかけ つくばでチャリティーライブ

戦禍のウクライナの動物を支援する「クリスマス・チャリティー・ジャズライブ」が18日、つくば市春日の積水ハウスつくば支店で開かれる。演奏は、松戸市在住のジャズピアニスト、竜野みち子さんとベース、ドラムのトリオで、クリスマスソングや誰もが知っているジャズの名曲などが披露される。 竜野さんは主に東京、横浜を中心に演奏活動をしているが、カリブ海のハイチやカナダのモントリオールジャズフェスティバルへの参加など、国外での演奏も経験している実力派だ。 ライブを主催するのは、つくば市を拠点に保護猫の譲渡活動やTNR(捕獲し、不妊・去勢手術を行い、元に戻す)活動を行っている動物愛護団体「Team.(チーム)ホーリーキャット」(2019年7月17日付)。 ロシアによる2月の軍事侵攻以降、ウクライナでは国民はもちろん、多くの動物が窮地に立たされている。国外脱出を余儀なくされた住民たちはペットをなんとか一緒に連れ出そうとしたが、多くの動物が残されているという。 代表の重松聖子さん(74)は東日本大震災が起きた2011年の10月、福島第一原発に近い警戒区域で置き去りにされた猫の救出作業を行った。ウクライナの惨状に、避難指示が出されて住む人のいない家で猫たちのむくろを見たことが思い出された。またウクライナの首都にあるキーウ動物園の餌がないという報道にも心を痛めた。 竜野さんは震災以降、被災地で動物たちの命をつなぐ活動を続けているグループを音楽活動を通して支援している。4年前、自宅近くの神社に住み着いた野良猫たちが地域猫として暮らせるよう、ホーリーキャットにTNR活動を依頼したことで、重松さんたちメンバーと親交を深めた。この出会いがつくばでのチャリティーライブ開催に結びついた。

頑張ろうとすると嫌なことが起こる 《続・気軽にSOS》122

【コラム・浅井和幸】あることがきっかけで、部屋に引きこもるようになった。このままではだめだと思い、がんばって外に出るようにした。あるとき、コンビニで買い物をしていたら、店員に嫌な目つきでにらまれた。もう外には出たくない。 頑張って仕事を始めたら、嫌な客にクレームをつけられた。一念発起してサイクリングを始めたら、自転車がパンクした。バイトを始めたら、体調を崩した。がんばって本を読もうとしたら、道路工事が始まった。 これらは実際に相談に来られた方が話してくれた事柄です。そして共通に言います。「自分は何かを頑張って始めようとすると、必ず邪魔なことが起こる。頑張ると嫌なことが起こるのはどうしてなのか。もうこんな人生嫌だ」 何か行動を起こしても起こさなくても、起こる嫌なこともあります。例えば、道路工事の開始はそれに当たるかもしれません。しかし、ほとんどのことは「頑張るから起こる嫌なこと」なのです。 この場合、「頑張る」とは、行動範囲を広げること、何かに挑戦することです。行動範囲が広がれば、その分、うれしいことも嫌なことも起こる可能性が高くなります。そもそも、頑張れば嫌なことがなくなると思うのが現実的ではないのです。 似たようなことで、能力が上がれば上がるほど、分からないことが増えていくという現象も起こります。能力が低いときは、自分が分からないことが分かっていません。しかし能力が上がり、世界が広がると、知識が増えるのと同時に、自分が知らないこと、分からないことが、より多く実感できるようになります。

初の無投票当選で3現職 県議選土浦市区

任期満了に伴う県議選は2日告示され、土浦市区(定数3)は午後5時までに現職3人以外に立候補の届け出がなく、3人の当選が無投票で確定した。同市区の無投票当選は初めて。 当選が確定したのは▽公明現職で党県本部幹事長の八島功男(66)▽自民現職で歯科医師の高橋直子(38)▽自民現職で県議会議長の伊沢勝徳(52)の3氏。 このうち県議会議長として6期目に挑んだ伊沢氏の陣営では、届け出締め切りの夕方5時に出陣式を繰り下げ、当選確定を待って祝勝会に切り替えて行った。会場の同市内のホテルには国光文乃衆院議員、安藤真理子土浦市長ら来賓と支援者が駆けつけ、「伊沢氏の実績が新しい候補者を寄せ付けなかった」などと口々に称えた。 伊沢氏は「4年間、党の政調会長から副議長、予算委員長、そして議長と役職に恵まれたが、新型コロナ感染症対策をはじめとする県政の課題に速やかな対応を迫られた。(無投票当選の)今回は極めて重い議席をいただいと思う。この信任を受け止め、さらに県勢、市勢の発展に尽くしたい」とあいさつした。 無投票で当選が決まった土浦市区の県議(定数3)