有志による恒久平和への鐘響く つくば市北斗寺

「平和の鐘一振り運動」で、鐘を鳴らす参加者=つくば市栗原

【崎山勝功】広島原爆投下から73年を迎えた6日、「鐘や太鼓など一振りの鳴り物を鳴らし、核なき世界の平和を実現させるために祈願する」として、市民有志による「平和の鐘一振り運動」が同日、つくば市栗原の北斗寺で行われた。

この運動は、長崎原爆投下の8月9日に合わせて2006年から毎年国内外で行われている。同市でも長崎出身者の「広島・長崎の被爆者を追悼したい」の願いに応えて、毎年8月6日と9日に同寺などで行われている。

同寺や参加者によると、約10年前に「9条の会つくば」の会員が「鐘を突かせてください」とお願いし、同寺が場所を提供する形で始まったという。

この日は数人の市民が、境内で広島平和式典のラジオ放送を流しながら鐘突き堂で鐘をならした。同寺の鐘突き堂は高所にあるため、参加者たちは一人ずつはしごを登って鐘の前に向かい、姿勢を低くして臨んだ。

「人間忘れやすいですから、8月6日の(広島)原爆投下のことを忘れないように、という思いで鐘を突いた」という同市在住の野崎浩司さん(73)は、17年7月に国連で核兵器禁止条約が採択されたことを挙げ「(原爆投下が)風化ではなく世界に広がっている」と語った。また戦争を美化する漫画やネット情報に感化された若年世代に対し、「自分の生活で精一杯なので、目の前の事しか見えていない。目先の事だけでなく長期的な視野で世の中を見てほしい」と話した。

「平和の鐘一振り運動」は長崎に原爆が投下された9日にも、午前10時50分から同寺で行われる。

◆記者も突いてみた。参加者から「せっかく来たのだから鐘を突いてみては」との勧めに応じ、「平和の鐘」を突いて戦争で犠牲になった方々に思いをはせた。「戦争を知らない孫世代」が社会の中核を担うようになった現在、戦争体験をどのように次の世代に継承し、平和な生活を維持していくか考えさせられる。