第107回全国高校野球選手権茨城大会は20日、2球場で4回戦4試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合では常総学院が大子清流に29-0で5回コールド勝ちを収めた。
20日 4回戦 第2試合 J:COMスタジアム土浦
常総学院 275312 29
大子清流 00000 0
常総学院は今大会、3試合連続の2ケタ得点とコールド勝ち。恐ろしいほどの強さを見せつけている。今日の試合では41打数29安打、四死球4、3犠打2犠飛、7盗塁という数字を残した。「勝ててよかった。とにかくチャレンジャーの意識で1戦1戦大事に行く、相手に関係なく自分たちの野球をする。そうでないと思わぬところで隙を突かれることになる」と島田直也監督のコメント。

先制点はまさに電光石火。1番・浜崎怜央が二ゴロで出塁すると、2番・渡辺康太の2球目に二盗。3球目で渡辺が送りバントを決め、送球がそれる間に浜崎が本塁を駆け抜けた。2死後、5番・吉岡基喜の左中間三塁打で1点を加えた。
2回は8番・水口煌太朗から吉岡まで7連打。出た走者をすぐ次の打者が返すという連チャン状態。6番・横山義賢の中犠飛も加え、この回7得点。
3回も2回に続いて打者一巡。先頭の水口が左前打で出塁すると9番・佐々木智滉が送り、浜崎から横山まで6連打で5得点。

6連打の中には4番・柳光璃青の2点本塁打もあった。打球は滞空時間の長いアーチを描き、本人が二塁ベースに達する手前で右翼席へスタンドイン、右腕を高く掲げた。「今大会初ホームラン。春は不調で苦しんだが、ここに来て調整がうまく行き、とてもいい一発になった。今日も第1打席は消極的になってしまったが、2打席目から自分のスイングができ、いい流れで勝てた」と柳光。

5回は打者17人で12安打12得点。4回から1番に入った柴田隼里の2点本塁打もあった。「1、2打席目はバットがボールの下に入っていたので、バットを若干下に入れようと、しっかりイメージを持って振り抜いた。ちょうど相手投手も変化球が高めに浮いてきたところだった」と柴田。

投手は先発の佐々木が3回を投げ、その後は野口龍馬と大木投哉が継投。最終回はエース小澤頼人が打者3人に対し2三振で締めた。

「投手は全員投げさせることができた。(2四死球を出した)野口以外は及第点。佐々木は一回りをしっかり3人ずつで抑え、大木は走者を背負った場面で持ち味を発揮してくれた。小澤も自分のピッチングができていた」と島田監督。「次からは総力戦。全員で戦う。ここまで来たら気持ちが大事。やるべきことをやれば結果もついてくる」と意気込む。
常総学院の次戦、準々決勝の相手は、あすの東洋大牛久-緑岡戦の勝者。23日にJ:COMスタジアム土浦の第1試合で対戦する。(池田充雄)