金曜日, 10月 24, 2025
ホームつくば28人の当選者決まる つくば市議選

28人の当選者決まる つくば市議選

つくば市議選の開票が27日行われ、28人の当選者が決まった。内訳は現職が18人、新人が10人、政党別は自民1人、公明3人、共産1人、市民ネット4人。定数を18人上回る46人が立候補していた。当日有権者数は19万7088人。投票率は60.97%だった。

【つくば市議選】(定数28)選管確定

当 8634 塚本 洋二 52 自現⑤
当 7643 川久保皆実 38 無現②
当 5123 市原 琢己 32 無新①
当 4407 飯岡 宏之 62 無現⑦
当 4160 川田 青星 25 市新①
当 3867 山中 真弓 46 共現③
当 3399 小森谷佐弥香 50 市現③
当 3399 神谷 大蔵 51 無現④
当 3314 小久保貴史 51 無現④
当 3214 木村 修寿 70 無現④
当 3190 塩田  尚 74 無現⑨
当 3155 篠内 幸代 46 公新①
当 3108 梅沢 尊信 41 公新①
当 3100 青木 真矢 45 無新①
当 3029 川村 直子 52 市現②
当 3001 田代  優 33 無新①
当 2891 木村 清隆 60 無現④
当 2835 小村 政文 30 無現②
当 2802 渡辺 峰子 55 公新①
当 2802 浅野英公子 63 市現②
当 2766 五頭 泰誠 56 無現④
当 2713 酒井  泉 75 無新①
当 2650 黒田 健祐 43 無現④
当 2434 樋口 裕大 36 無新①
当 2426 中村 重雄 54 無現②
当 2290 榊原アリーゼ 29 無新①
当 2212 高野 文男 61 無現③
当 2194 伊藤 文弥 36 無新①

・ 1922 野崎 裕二 37 無新
・ 1861 橋本けい子 70 共現
・ 1756 佐藤せつ子 71 共新
・ 1548 長塚 俊宏 62 無現
・ 1263 桜井 裕基 41 無新
・ 1146 木村 芳美 61 無新
・ 913 齊藤 新吾 49 無新
・ 817 薮下(鎌田)典子 49 無新
・ 793 砂坂 善成 73 無新
・ 653 田島 由紀 39 無新
・ 408 金岡  誠 38 無新
・ 385 藤木  潤 45 無新
・ 306 加藤  豊 62 無新
・ 248 黒崎  博 42 無新
・ 213 荘司 信之 49 無新
・ 212 広石 恒生 57 無新
・ 204 恩田  肇 61 無新
・ 95 山崎 健介 49 無新
 ※政党名は自=自民 公=公明 共=共産 市=市民ネット、無=無所属

【つくば市議当選者一覧】

届け出順(氏名・敬称略、年齢、職業、政党・政治団体、現職・新人・元職の別・過去の当選回数)

塚本 洋二(つかもと・ようじ)52 飲食店 自現④
【略歴】県立土浦産業技術専門学校自動車整備科卒。御食事処三丁目個人事業。社会福祉法人博愛会理事。信輝インターナショナル顧問。つくば市出身。花畑在住
【公約】①近隣自治体との連携した公共バス整備②身近な公園・緑地の整備と遊具の充実
③体育館などへエアコン設置(避難所対応も含め) 

川久保皆実(かわくぼ・みなみ)38 弁護士 無現①
【略歴】東京大法学部政治学研究科修了。つくば市議会議員。弁護士。シンプルウェイ取締役。つくば市出身。松代在住
【公約】①子育て支援を中心とした政策20件の実現②各政策の進歩状況の徹底的な見える化③子育て目安箱・ごみ拾い交流会を通じた広聴

市原 琢己(いちはら・たくみ)32 医師 無新
【略歴】東京医科大医学部卒。医療法人健佑会理事長。つくば医師会理事。社会福祉法人健誠会理事。つくば市出身。吾妻在住
【公約】①教育日本一のつくば②もっと住みたくなるつくば③医療DX化を推進し、安心な街つくばを目指す

飯岡 宏之(いいおか・ひろゆき)62 建設会社職員 無現⑥
【略歴】日大理工学部卒。飯岡建設。元・アイ・エヌ・エー筑波研究所。元・筑波学園企画 つくば市出身。上野在住
【公約】①周辺部と中心部との格差是正②子育て支援の施策に力を注ぎ好循環なまちづくり③緊急通報システム事業の拡大

川田 青星(かわだ・あおる)25 政治団体運営委員 市民ネット新
【略歴】日本大法学部卒。つくば・市民ネットワーク運営委員。元・県内金融機関勤務。つくば市出身。高見原在住
【公約】①相談体制の拡充をはじめ、子育て支援を強化②周辺地域のまちづくりを活性化
③子ども一人ひとりの多様な学びを実現

山中 真弓(やまなか・まゆみ)46 党役員 共現②
【略歴】東京農工大大学院連合農学研究科修了。政党役員。元・ツムラ社員。栃木県市貝町出身。上ノ室
【公約】①学校給食費ゼロ・県立高校増設②水道料金値上げストップ③高齢者へのタクシー・民間路線バスの運賃補助

小森谷佐弥香(こもりや・さやか)50 薬剤師 市民ネット現②
【略歴】富山医科薬科大薬学部卒。保険薬局薬剤師。元・製薬会社MR(医薬情報担当者)勤務。群馬県前橋市出身。研究学園在住
【公約】①情報公開と市民参加をもう一歩前へ②人間にも環境にも健康的なまち つくばへ③TX沿線に市民が集える居場所を

神谷 大蔵(かみや・だいぞう)51 卸販売業社長 無現③
【略歴】霞ケ浦高校卒。つくば観光コンベンション協会副理事長。筑波山地域ジオパーク推進委員会委員長。つくばフェスティバル実行委員会委員長。筑波物産代表取締役。元・つくば市議会議長。元・つくば青年会議所理事長。つくば市出身。沼田在住
【公約】①災害や危険に強い街づくり②誇れる周辺地域の街づくり③子どもや高齢者が明るく元気に暮らせる街づくり

小久保貴史(こくぼ・たかし)51 農業法人代表 無現③
【略歴】八ケ岳中央農業実践大卒。筑波農場代表取締役。つくば市筑波土地改良区副理事長。つくば市監査委員。元・つくば市議会議長。元・つくば青年会議所理事長。つくば市出身。小田在住
公約】①道の駅や産業集積拠点整備で地域活力の向上へ②子供や高齢者がいきいき暮らせるまちづくり③市中心部と周辺地域の格差是正の取り組み

木村 修寿(きむら・しゅうじ)70 元つくば市役所職員 無現③
【略歴】土浦日大高校卒。つくば市議会議員。つくば市島名地区まちづくり協議会会長。つくば市保護司。つくば市・福田坪区画整理審議会委員。総務文教常任委員長。元・谷田部町役場職員。元・つくば市役所職員。つくば市出身。島名在住
【公約】①香取台・みどりの・研究学園地区へ地域交流センターの整備②高齢者・障害者福祉の充実③圏央道地域への道の駅の整備

塩田 尚(しおた・ひさし)74 行政書士 無現⑧
【略歴】神奈川大法学部卒。つくば市議会議員。行政書士。元・谷田部町議会議員。元・茨城県議会議員。愛媛県四国中央市出身。真瀬在住
【公約】①学童保育の待機児童をゼロにする②全ての学校にフリースクールを設置する③ヤングケアラーの子どもを支援する制度を作る

篠内 幸代(しのうち・さちよ)46 政党役員 公新
【略歴】創価大教育学部卒。公明党副支部長。元・美浦村立大谷小非常勤講師。元・つくば市立谷田部東中学校サポーター。つくば市出身。小野川在住
【公約】①幼児期の発達相談体制・多様な学び・学校教員への支援体制の充実②帯状疱疹ワクチンの公費助成③高齢者のゴミ出し等の生活支援

梅沢 尊信(うめざわ・たかのぶ)41 塗装業会社経営 公新
【略歴】筑波研究学園専門学校卒。梅沢塗装工業代表取締役社長。つくば市商工会青年部副部長。つくば市出身。君島在住
【公約】①「車が無くてもどこにでも行ける」街づくり②生活道路・通学路の整備と道路環境整備③区域指定の拡大

青木 真矢(あおき・しんや)45 農業団体代表 無新 
【略歴】京都芸大情報デザイン学科卒。アオニサイファーム代表。ワニナルプロジェクト。ファストユニオン。EAT and kamiGo実行委員会代表。京都府京田辺市出身。島名在住
【公約】①市民全員が住みやすい環境を整備する②観光を通じて街を盛り上げる③幅広い世代が輝ける街にする

川村 直子(かわむら・なおこ)52 社会福祉士 市民ネット現①
【略歴】日本福祉大社会福祉学部卒。つくば市議会議員。元・日本聖公会名古屋学生青年センター主事。新潟市出身。花園在住
【公約】①LGBTQ等生きづらい人が自分らしく生きられる地域づくり②あらゆる場面でのジェンダー平等推進③気候危機対策の積極的推進

田代  優(たしろ・ゆう)33 飲食店職員 無新
【略歴】聖徳大学附属聖徳高校卒。麺屋こうじ。龍ケ崎市出身。学園の森在住
【公約】①教育環境の充実(給食無償化、病児保育の強化)②安全なまちづくり(通学路整備、親子防災)③優しい地域のつながりづくり

木村 清隆(きむら・きよたか)60 団体理事 無現③
【略歴】日本大法学部卒。つくば市議会議員。公益社団法人国際IC日本協会理事。つくば市立豊里中学校評議員。TISつくばインターナショナルスクール学校評議員。元・日本ファイリング。元・日本労働組合総連合会茨城県連合会副会長。元・ものづくり産業労働組合JAM。つくば市出身。上郷在住
【公約】①中小企業振興基本条例を制定し、地域経済活性化に取り組む②教育予算拡充③2025年問題対応、高齢者と共に次世代を大切に考える

小村 政文(こむら・まさふみ)30 観光業 無現①
【略歴】筑波大生物資源学類卒。勝手につくば大使。北海道網走市出身。花畑在住
【公約】①子育て当事者として、産みやすい・育てやすいまちを推進②議会の情報を分かりやすく見える化③筑波大学の存在を活かし、スポーツでつくばを盛り上げる

渡辺 峰子(わたなべ・みねこ)55 政党役員 公新
【略歴】東京スチュワーデス専門学校卒。公明党つくば支部副支部長。元・味の素勤務。元・つくば市立高崎幼稚園勤務。元・ママMATE社。美浦村市出身。高見原在住
【公約】①ワークライフバランスにおける支援政策を推進②防災減災対策を徹底し、安心安全な地域づくり③車がなくても困らない街づくり

浅野英公子(あさの・えくこ)63 元・高校講師 市民ネット現①
【略歴】東京外国語大卒。元・学習塾。元・高校講師。元・オーガニック検査員。富山市出身。吾妻在住
【公約】①市民意見が尊重されるまちに②こどもがホッとできる場をふやす③特に高齢者の生活支援の情報が確実に届くようにする

五頭 泰誠(ごとう・やすまさ)56 建設業 無現③
【略歴】つくば市議会議員。保護司。五頭産業。元・つくば市産業育成協議会代表理事。元・つくば秀英高校PTA会長。元・土浦三高PTA理事長。栃木県小山市出身。吉瀬在住。
【公約】①スマートICによる周辺道路の整備②河川敷に新たなグランド整備③犬と共存共栄の地域づくり

酒井 泉(さかい・いずみ)75 市民団体代表 無新 
【略歴】東北大工学部卒。桜中部まちづくり協議会副会長。つくばのまちづくりを考える会代表。元・福井大学教授。元・高エネルギー加速器研究機構准教授。つくば市出身。上境在住。
【公約】①「科学と教育と集落の緑」つくば市のブランド化②「情報の共有と対等な議論」民主主義の徹底③「個人の尊厳を守る」福祉社会の実現

黒田 健祐(くろだ・けんすけ)43 元会社員 無現③
【略歴】学習院大文学部哲学科卒。つくば市議会議員。元・ネクシィーズ(派遣元フルキャストグループ)、元・シティバンク(派遣元グッドウィルグループ)、元・アンパス勤務。つくば市出身。東平塚在住
【公約】①定住促進(選ばれるまちづくり)②産業創出(強いまちづくり)を進める③持続可能な発展と財政力を維持し、住民福祉の向上に努める(住み続けたいまちづくり)

樋口 裕大(ひぐち・ゆうだい)36 ファイナンシャルプランナー 無新
【略歴】敬愛大学国際学部卒。Doitプランニング社ファイナンシャルプランナー。千葉市出身。みどりの南在住
【公約】①高校進学の不安を解消します②こどもたちの安心・安全の確保③みんなが主役の居場所作り

中村 重雄(なかむら・しげお)54 米穀店代表 無現①
【略歴】東洋大附属牛久高卒。つくば市議会議員。中村米穀店代表取締役。つくば市商工会理事。つくば市消防団谷田部支団指導員。つくば市出身。谷田部在住
【公約】①消防団の組織強化と地域防災力の強化②農商工の連携をはかり地域経済の好循環③安心安全な教育環境の実現

榊原アリーゼ(さかきばら・ありーぜ)29 政治団体代表 無新
【略歴】水戸南高校卒。政治団体縁粋会代表。元・タクシー運転手。元・運転代行。かすみがうら市出身。中根在住
【公約】①子育て・教育支援の充実②高齢者支援の強化③安全で安心な街づくりと市民還元

高野 文男(たかの・ふみお)61 損害保険代理店代表 無現②
【略歴】県立藤代高卒。損害保険代理店代表。牛久茎崎ライオンズクラブ監査。つくば中央倫理法人会相談役。くきざき夢まつり実行委員長。つくば市出身。上岩崎在住
【公約】①子育て支援と教育環境の整備②防災・災害対応に充実した街づくり③農業環境の充実と新たなる産業の創出

伊藤 文弥(いとう・ふみや)36 農業福祉法人代表 無新
【略歴】筑波大理工学群科学類卒。NPO法人ユウアイフィールドつくば代表理事。保護司。元・NPOつくばアグリチャレンジ副代表理事。愛知県碧南市出身。並木在住
【公約】①障害のある人の就労支援と環境整備②特別支援教育の充実と教育環境の改善③学校給食の地産地消化推進

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

62 コメント

コメントをメールに通知
次のコメントを通知:
guest
最近NEWSつくばのコメント欄が荒れていると指摘を受けます。NEWSつくばはプライバシーポリシーで基準を明示した上で、誹謗中傷によって個人の名誉を侵害したり、営業を妨害したり、差別を助長する投稿を削除して参りました。
今回、削除機能をより強化するため、誹謗中傷等を繰り返した投稿者に対しては、NEWSつくばにコメントを投稿できないようにします。さらにコメント欄が荒れるのを防ぐため、1つの記事に投稿できる回数を1人3回までに制限します。ご協力をお願いします。

NEWSつくばは誹謗中傷等を防ぐためコメント投稿を1記事当たり3回までに制限して参りましたが、2月1日から新たに「認定コメンテーター」制度を創設し、登録者を募集します。認定コメンテーターには氏名と顔写真を表示してコメントしていただき、投稿の回数制限は設けません。希望者は氏名、住所を記載し、顔写真を添付の上、info@newstsukuba.jp宛て登録をお願いします。

62 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

170企業・団体が技術や商品PR 筑波銀行ビジネス交流商談会

地域産業の販路拡大を応援 地域企業の情報発信と販路拡大を応援する筑波銀行(本店土浦市、生田雅彦頭取)の「2025ビジネス交流商談会」が22日、つくば市竹園、つくばカピオで開催された。県内のほか栃木、群馬県など北関東の約170の企業や団体が参加し、「食」「ものづくり」「ベンチャー」などの各ブースで自社の技術や商品をPRした。約2500人が来場し、各ブースでは担当者の話に熱心に聞き入ったり、名刺を交換する姿が見られた。約400件の商談が行われた。 同時に食のPRイベントとして「つくばマルシェ」が会場前広場と隣接の大清水公園で開催され、つくば市の「銀座惣菜店」など15店が出店した。 ワクワクするビジネスの出会いを 商談会は地域産業の販路を拡大しようと、同行が北関東の栃木銀行(宇都宮市)、東和銀行(前橋市)などと共催して毎年開催している。 生田雅彦頭取はオープニングセレモニーで「国内外の経済情勢は、原材料コストの上昇や人手不足など厳しい環境に置かれており、地域金融機関としてはこれまで以上に地元中小企業に継続した支援が必要不可欠と考えている」とし、今年の交流商談会について「同業種だけでなく異業種も含め、ワクワクするようなビジネスの出会いに貢献し、サステナブルな未来に向けたビジネスモデル構築の機会となり、地域社会の発展の一助になれば」などとあいさつした。 「食」のブースでは、筑波山麓でオリジナルブランドの常陸小田米を生産しているつくば市の筑波農場や土浦市の焼き芋専門店芋やす土浦本店など48社が出展し、商品をPRした。「ものづくり」ブースに出展した東茨城郡大洗町のワークショップステップインターナショナルは、体幹機能が低下した人や犬の体幹機能を安定させる特殊繊維のEQT繊維素材で作ったリストバンドなどを展示した。 商談会には高校生も参加した。県立常陸大宮高校(工藤博幸校長)は授業の一環として、同市の友好都市である秋田県大館市の高校生とともにブレンドコーヒーのドリップパックを開発し、参加者に無料配布した。 行政機関のブースには茨城県のほか石岡市や牛久市などの自治体、県開発公社などが出展した。つくば市は同市認定物産品の日本酒や菓子などを集めた「つくばコレクション」と、筑波山麓サイクリングなど市内周遊観光モデルコースを紹介した。同市産業振興課の本田茜さんは「つくば市は面積が広く、知られていない観光スポットも多い。市に移住している人も増えているので、県外の人はもちろん市内の人にも今日の機会に市の良さを周知したい」と話していた。(伊藤悦子)

割烹着の制服 大日本忠君愛国婦人会《くずかごの唄》152

【コラム・奥井登美子】荻窪で生まれ育った私は、父の仕事の関係で荒川の近くに引っ越した。小学3年生のとき、サリーという名のシェパード犬を飼っていた。サリーは私にとって愛犬以上の存在だった。「ハウス」と叫ぶと犬小屋にさっと入っていく。毎朝、サリーとの散歩が学校へ行く前の楽しい日課だった。 サリーを連れて荒川の土手を散歩しているとき、愛国婦人会という旗を持ち、自分たちで制服と決めた割烹(かっぽう)着を着た3人のおばさんたちに会ってしまった。「日本はいま戦争中です。私たちも愛国の精神で、このような活動をしています」。一人一人バラバラになると、普通の平凡なおばさんだが、3人が束になると迫力がすごい。 「忠君愛国」「忠君愛国」「……」。お念仏のように唱えて、旗を振っている。 「今、日本は戦争中です。犬なんか飼っている人はおりません」 「この犬はとてもお利口さんで、人間の雑飯、残り物を何でも食べてくれます。わざわざ犬の餌を用意しなくても、大丈夫なのです」 「住所と名前を言いなさい」 「犬の名はサリー」 「犬の名、聞いてどうするのですか。しかも、サリーだなんて、敵性用語ではないですか。あなたの親の名と住所を言いなさい」 「はい……」 サリー、どこへ行ったの? 私が学校に行っている間に、隣組長さんのところに愛国婦人会の人が来て、犬をどこかに連れて行ってしまった。その日のうちに殺されてしまったそうである。 「サリー、どこへ行ってしまったの?」 それから1カ月間、私はサリーの名を呼びながら、泣いてばかりいた。(随筆家、薬剤師)

たかが5千円 されど5千円《短いおはなし》44

【ノベル・伊東葎花】 夕方の混み合うスーパーのレジ。 あら、この人、お釣り間違えてる。2300円買って5千円出したら、お釣りは2700円でしょう。それなのに私の手には、7700円が載っている。やっぱり言わないとまずいよね。5千円って大きいもの。「あの」と言いかけた途端、後ろに並んだ客に肩を押された。 「終わったらさっさとよけて」 弾かれて、私はすごすごと下がった。ネコババしたわけじゃないのよ。ちゃんと返そうとしたのよ。なのに、あのおばさんが押すから。言い訳しながら、万引きでもしたような気分で、ささっと店を出た。 戸惑いながら5千円札を見る。たかが5千円。そうよ。普段の行いが良いから、神様がくれたご褒美よ。そう思ったら気が楽になった。 夜になって帰ってきた夫が、やけに沈んでいる。 「何かあったの?」 「実はさ、同期のKくんが、懲戒免職になったんだ」 「まあ、どうして?」 「K君は経理の仕事をしているんだけど、会社の金を使い込んだらしい」 「まあ、いくら?」 「5千円」 「5千円? たったの5千円?」 「たとえ5千円でも横領だよ。ちょっと借りて後で返すつもりだったらしい。これまでも、何度かやってたらしいんだ」 「クビになったら大変じゃないの。どうするの、これから」 「職探しだな。奥さんは駅前のスーパーで働いているらしいよ」 「駅前のスーパー?!」 私はハッとした。 釣銭を間違えた店員のネームプレート、確かKではなかったか。「飯まだ?」という夫の声など聞こえないほど動揺していた。罪悪感で押しつぶされそうだ。明日スーパーに行って、5千円を返そう。 翌日、封筒に5千円を入れてスーパーに行った。Kさんは、都合よく人気の少ない通路で品出しをしていた。 「あの、Kさん」 話しかけるとKさんは笑顔で振り返った。 「いらっしゃいませ。何か御用でしょうか」 「あの、昨日、レジのお金、合わなかったでしょう?」 「え?」 「ごめんなさい。私、お釣りを多く受け取ってしまって。これ、返します」 「何のことでしょう?」 「いいから受け取って。ご主人だけでも大変なのに、あなたまで辞めさせられたら大変じゃないの。ね、受け取って」 私はKさんのポケットに封筒をねじ込んで、素早く店を出た。これでいい。これで私が地獄に落ちることはない。 Kさんは、首をかしげていた。 「なんだろう、あの人。レジのお金はきっちり合っていたのに。あら、5千円も入ってる。店長に言った方がいいかな。でも私、今日で辞めて夫と田舎に帰るから、別にいいか。もらっておこう。ラッキー」 Kさんが、意外としたたかだったことなどつゆ知らず、私はその夜家計簿を付けながら、5千円が足りないことに気が付いた。もしかして私、昨日の買い物で1万円出していた?あ、そういえば、1万円札だったかも。絶対そうだ。私の勘違いだった。落ち込む私に息子が追い打ちをかける。 「お母さん、部活の合宿代5千円ね」                                     (作家)

日本語学ぶ10月入学生大幅増 日本つくば国際語学院で歓迎会

つくば文化学園(東郷治久理事長)が運営する日本語学校「日本つくば国際語学院」(つくば市松代、東郷校長)の2025年10月入学の新入生歓迎会が21日、同市小野崎の料亭、つくば山水亭で開かれた。9つの国と地域から来日した65人が、鮮やかな民族衣装などに身を包み、新たな一歩を踏み出した。昨年10月と比べ1.5倍の入学者数となった。在校生も含めこの日は日本語を学ぶ211人の学生が会場にあふれた。 入学生の出身国・地域はネパール、ミャンマー、スリランカ、バングラデシュ、べトナム、中国、モンゴル、台湾、フランスの計65人で、ネパールが27人と最も多く、次いでミャンマー20人。 歓迎会では学生証の授与式などがスピーディに行われた。その後、出席した10月入学生64人全員が一人ひとり、習いたての日本語で自己紹介した。出身国、年齢、日本でやりたいこと、趣味などを話し、「日本語を学び大学や大学院に進学したい」「IT技術を学び母国で役立てたい」などと語った。趣味は「サッカー」「読書」「旅行」など、好きな食べ物は「ラーメン」「おにぎり」などと話す新入生もいた。 在校生代表してスリランカ出身のカンブラワラ・ヴィターナゲ・ハンサマーリ・サダルワニさんが歓迎のあいさつをし「最初、不安を感じることもあるが、少しずつでも、諦めず、頑張り、努力すれば必ず道は開ける。あせらず自分のペースで夢を実現していこう」と新入生にエールを送った。 東郷理事長兼校長は「日本語は難しいが、努力を積み重ねることで必ずものにすることが出来る。そして日本の文化や社会を学んでほしい。つまずくこともあるかも知れないが、明るく前向きにチャレンジしていけば良い結果が生まれる」と話した。 記念撮影会や歓迎パーティなども催され、ダンスや歌などが披露された。ミャンマー出身の学生によるダンスがフィナーレを飾り、会場を盛り上げた。 同校は県内最大の日本語学校。東郷理事長は「今回も入学者がかなり増え、この傾向は続くと思う。現在、校舎もいっぱいいっぱいの状態で対策を考えているところ」などと話した。(榎田智司)