つくば市が県から無償譲渡を受ける方針を示している洞峰公園(つくば市二の宮、約20ヘクタール)について、五十嵐立青市長は11日、市が譲渡を受ける時期は来年2月1日を目標とし、市に移管後、来年3月までに協議会を設置して公園の管理運営方法や施設の使用料などを改めて検討していくことを明らかにした。新たな方針をいつまでに決めるかについては、現時点で期限を設けていないとしている。
同日開かれた12月議会本会議に、洞峰公園を市の公園にする市都市公園条例の改正案や補正予算案などを追加提案し、説明した。
条例改正案や補正予算案は14日の市議会都市建設委員会、19日の予算決算委員会で審議された後、12月議会最終日の22日、採決が行われる。一方、県議会には同様の議案が6日提案され、つくば市と同じ22日の最終日に採決が行われる。
7日から11日に開かれた市議会一般質問では、無償譲渡を受けた後に市が負担する体育館、プール、新都市記念館など公園施設の大規模改修費や長寿命化対策費などについて質問が出たが、市は、移管を受けた後、施設の健全度調査をするなどと答弁するにとどまった。
市によると、無償譲渡を受ける来年2月からの管理運営については、現在、県の指定管理者となっている「洞峰わくわく創造グループ」の構成企業で、現在、施設などを管理運営している東京アスレチッククラブに23年度と24年度は引き続き業務委託する方針。委託料は2023年度の2カ月間が約5980万円、24年度1年間は約3億7900万円。プールや体育館、テニスコート、多目的広場、会議室、駐車場などの使用料、スポーツ教室の会費などは、協議会で新たな方針が決まるまでは当面、現状のまま。使用料収入は市の収入になる。
協議会の構成は、市、県、公園管理事業者のほか、同公園で花壇づくりや清掃などのボランティア活動を実施している活動団体、公園利用者、地域住民、学識経験者など計20人を選定する予定で、23年度の補正予算案として1回分20万円を提案した。
アンケート回答1338人、74%が無償譲渡に賛成
一方、洞峰公園の無償譲渡をめぐって市が11月10日から30日まで実施したアンケート結果について市は8日、速報を市ホームページで公表した。速報によると、回答者は計1338人で、無償譲渡を受けることに「賛成」「どちらかといえば賛成」は合わせて995人(74%)、「どちらでもない」が139人(10%)、「反対」「どちらかといえば反対」が計173人(13%)だった。記述部分については現在、集計中という。(鈴木宏子)