月曜日, 5月 18, 2026
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仙台という町の魅力《遊民通信》77

【コラム・田口哲郎】

前略

先日、旅行で仙台に行ってきました。私は高校卒業まで12年間を仙台で過ごしましたので、思い出深い町です。仙台といえば杜(もり)の都として有名です。杜の都というのは伊達政宗が家臣の屋敷に果樹などの樹木を植えるよう推奨したことで、都市計画と植栽が絶妙なバランスでうまくいき、その伝統が現在の仙台市にも受け継がれているという意味だそうです。

たしかに、青葉通り、定禅寺通りのけやき並木は見事ですし、メインストリートのつき当たりには西公園という広瀬川沿いの崖の上にある緑地があり、都会の中でも存分に自然を感じられます。

ヒューマンスケールに見合った町

仙台平野の北端に青葉山があり、より北には泉ケ岳がそびえます。この都心へのアクセスもよい北側エリアには、バブル期に東京に本社を置く大手デベロッパーがニュータウンを開発しました。私はそこに住んでいました。

今回、自家用車でニュータウンに行きました。団地の住人の高齢化が進んでいたものの、空気がきれいなのか家々は古びておらず、20年前とそんなに変わらない光景がありました。団地から駅前(仙台では「まち」と言います)までは車で15分でした。住んでいた当時は、郊外は「まち」まで出るのに不便だなと感じていました(バスだと40分かかりました)が、その考えが間違っていることに気づかされました。

団地から「まち」までは近かったのです。車も多くなく、道も空いていました。茨城県南を含む首都圏では考えられないことです。仙台という町がいかにコンパクトで、都市機能が集中しているのかがわかります。あまり移動に時間をかけなくても、都市生活が送れるのはとても魅力的だと思います。

仙台駅前から勾当台(こうとうだい)公園までつづくアーケイド街を歩きました。古くからの仙台のお店はかなり閉店していて、チェーン店が増えていました。残念なことですが、裏を返すと、仙台でも東京と変わらないお店に行けるようになったということです。今回は仙台という町が持つポテンシャルを改めて知る機会になりました。ごきげんよう。

草々

(散歩好きの文明批評家)

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免許失効したまま公用車など運転 市職員を減給処分 土浦市

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つくばで7年ぶり復活、土浦は初開催へ 筑波山で二つの自転車レース

筑波山の峠を駆け上がる自転車レース、ヒルクライムが、筑波山南側のつくば市と土浦市でそれぞれ開催される。つくばはコロナ禍で休止して以来7年ぶりに復活し5月31日に開催される。土浦は6月14日に初めて開催される。 標高にちなみ877人募集 つくば つくばのレースは「ツール・ド・つくば2026」。同市平沢、平沢官衙遺跡から、筑波山の不動峠と風返し峠を抜け、中腹のつつじケ丘駐車場を目指す全長12キロ、高低差500メートルの本格的な登坂ルートを走る。参加予定人数は、筑波山の標高877メートルにちなんで877人に設定されている。 2009年、つくば青年会議所が主催し始まったが、コロナ禍で2019年大会を最後に休止となった。コロナが明けてからすぐに再開する意向だったが、青年会議所のメンバーが毎年変わるなどからノウハウの引き継ぎができなかった。 そんな中、同市北条の廃校にBMXレーシングコースがある自転車の拠点「サイクルパークつくば」が2023年にオープンしたことが追い風となり(23年10月31日付)、同拠点を管理運営する指定管理者で、弱虫ペダルサイクルチーム運営会社の「スペースプロジェクト」社員や、つくば青年会議所の現役メンバーとOB、市役所職員などで実行委員会を組織し再開する。 競技はロードバイク、マウンテンバイクの2部門あり、エントリーは年齢別、男女別などに分かれる。大会の拠点となる受付や開閉会式は「サイクルパークつくば」の体育館で行われ、当日は朝7時に競技がスタートする。5月31日はスタート地点から風返し峠・不動峠周辺までが全面通行止め、風返し峠からつつじヶ丘駐車場までが片側交互通行となり、交通規制が敷かれる。 スペースプロジェクトの笹谷悦明さんは「つくばと土浦はほぼ同時期に開催され、関連はないが、エントリーする人は重なっているようだ。つくばは7年ぶりの大会なので、多くの参加者に楽しんでもらいたい」と話す。 初挑戦を後押しする部門も 土浦 土浦市で初開催される「筑波山・朝日峠ヒルクライム2026」は、同市小野の交流施設、小町の館をスタート地点として、筑波山の朝日峠、筑波パープルラインを越え、つくば市と同じ中腹のつつじケ丘まで走り抜ける全長15.7キロ、高低差500メートルのコース。 本格的なヒルクライマーだけではなく、初挑戦の人を後押しする「のんびりエンジョイ」や「コスプレの部」など、誰もが楽しめるよう多様な参加カテゴリーを設ける。参加者それぞれのタイムに応じて「金のガマ、銀のガマ、銅のガマ」を全員に進呈するほか、コース序盤の「朝日峠」区間でトップタイムとなった選手に特別賞を贈るなど、特徴的な取り組みも企画する。一般男女の参加費6877円は、筑波山の標高877メートルにちなんで設定した。 ナショナルサイクルルート「つくば霞ケ浦りんりんロード」の拠点でもある土浦市では、オフロードレースのシクロクロスを始め、さまざまな自転車イベントが年間を通して開催されており、新たに本格的なヒルクライムレースが加わる。朝日峠など土浦市のヒルクライムコースの認知度を高め、「自転車のまち土浦」の新たな魅力発信を図る狙いがある。 大会当日の交通規制は、小町の館から風返し峠、不動峠周辺までが全面通行止め、風返し峠からつつじケ丘駐車場までが片側交互通行となる。 ◆「ツール・ド・つくば 2026」は5月31日(日)開催。コースは平沢官衙遺跡をスタート〜県道138号線〜不動峠〜県道236号線(表筑波スカイライン)〜風返し峠〜ゴールはつつじヶ丘駐車場。エントリー期間は5月17日(日)まで。参加費は一般男女(高校生以上)8000円、ジュニア(小学5年~中学生)7000円、下山サポートライダー無料。主催はツール・ド・つくば 2026実行委員会、問い合わせは電話029-883-0035(つくばサイクルパーク内、スペースプロジェクトの笹谷悦明さんへ。メールはBMX298@icloud.com、エントリーはこちら。 ◆「筑波山・朝日峠ヒルクライム2026」は6月14日(日)開催。コースは小町の館をスタート~朝日峠~筑波パープルライン~ゴールはつつじケ丘駐車場。参加予定人数は800人。エントリー期間は6月7日(日)まで。参加費は一般男女(高校生以上)6877円、小中学生2980円、小学3年生以下は「のんびりエンジョイ」部門の出場となり親の同伴が必要。主催は筑波山・朝日峠ヒルクライム実行委員会。問い合わせは電話090-1486-5770(南野道宏さん)、エントリー方法はこちら。