木曜日, 5月 9, 2024
ホームつくば「つくばに県立高を」請願 7075人の署名添え県議会に提出

「つくばに県立高を」請願 7075人の署名添え県議会に提出

市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)は県議会12月定例会開会日の31日、つくば市などへの県立高校の新設や既存校の定員増を求める請願書を伊沢勝徳議長あて提出した。請願には7075人の署名が添えられ、つくば市選出の山中たい子県議(共産)が紹介議員となった。

2021年5月に発足した同会の県への請願は今回が初めて。請願は10日に開かれる文教警察委員会(水柿一俊委員長)で審議され、採択・不採択(継続審議)の結論は定例会最終日の16日、本会議で決定する。

請願は、①つくば市やTX沿線に全日制県立高校を早急に新設、さらに既存の県立高校の定員増を行う②高校への通学利便性を高めるーの2点を求めている。この要望事項は、昨年9月つくば市議会で全会一致で採択された請願書や、今年8月につくば市長が知事宛てに出した県要望と同じ。片岡代表(72)は「つくば市とつくば市民の願いが詰まっている。人口が増えるつくば市内では、6人に1人しか市内の高校に入れないという実情を理解し、現在の小中学生のためにも、ぜひ採択してほしい」と話した。

今回の請願に向け、同会は9月18日に署名活動をスタートさせ、メンバーや賛同者がスーパーの前などに立つなどして、43日間で7000人超の署名を集めた。考える会の横井美喜代さん(73)は自身も児童クラブをまわったり、近所に署名依頼チラシをポスティングするなどして活動を続け、「この署名を待っていたと話す方もいるなど、日に日に関心の高まりを感じた」と話している。

同会の取り組みを受けて、県議会では今年3月に星田弘司、山中たい子両氏、6月には塚本一也氏らがつくば市の県立高校問題について一般質問し、高校不足問題を顕在化させた。紹介議員の山中たい子氏は「県はあくまで教育プランに沿ってこの問題を考えている。他地域とは事情が異なり、人口増加が著しいというつくば市の実情を理解していないようにみえる」と話した。(花島実枝子)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

27 コメント

コメントをメールに通知
次のコメントを通知:
guest
最近NEWSつくばのコメント欄が荒れていると指摘を受けます。NEWSつくばはプライバシーポリシーで基準を明示した上で、誹謗中傷によって個人の名誉を侵害したり、営業を妨害したり、差別を助長する投稿を削除して参りました。
今回、削除機能をより強化するため、誹謗中傷等を繰り返した投稿者に対しては、NEWSつくばにコメントを投稿できないようにします。さらにコメント欄が荒れるのを防ぐため、1つの記事に投稿できる回数を1人3回までに制限します。ご協力をお願いします。

NEWSつくばは誹謗中傷等を防ぐためコメント投稿を1記事当たり3回までに制限して参りましたが、2月1日から新たに「認定コメンテーター」制度を創設し、登録者を募集します。認定コメンテーターには氏名と顔写真を表示してコメントしていただき、投稿の回数制限は設けません。希望者は氏名、住所を記載し、顔写真を添付の上、info@newstsukuba.jp宛て登録をお願いします。

27 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img
spot_img

最近のコメント

最新記事

香取市の「伊能忠敬記念館」《日本一の湖のほとりにある街の話》23

【コラム・若田部哲】初めての実測による日本地図「大日本沿海輿地全図(だいにほんえんかいよちぜんず)」、通称「伊能図」を作った香取市の偉人・伊能忠敬(いのう ただたか)。今回は、忠敬の人生の結晶である伊能図のほか、測量で用いられた様々な器具や記録などを紹介している「伊能忠敬記念館」のご紹介です。同館学芸員の石井さんに、忠敬の人生と展示についてお話を伺いました。 入館するとまず目に入るのが、一定時間で2つの日本地図が切り替わって表示されている縦3.5メートル×横約4.5メートルの巨大なモニター。表示されているのは伊能図と現代のランドサットによる衛星写真であり、それらはほとんど重なり合っています。伊能図が200年以上前の江戸時代に作製されたということに、驚嘆の念を禁じえません。 次に驚くのが、忠敬が地図作りに取り組み始めた年齢です。もともと天文学や算術に強い興味を抱いていた忠敬でしたが、婿養子入りした伊能家を経営しなければなりませんでした。その商才で財産を築き家督を譲り隠居した後、測量に取り組み始めましたが、その時、なんと御年実に55歳! ところで、伊能忠敬というと「初めて日本地図を作った人」というイメージがありますが、最初から日本地図を作ったのではないそうです。その測量人生の最初の目的は、正確な暦を知るために子午線一度の距離を求め、地球の大きさを知ること。この際は江戸から蝦夷(当時の北海道)までを測量しました。 酒を飲まないが測量隊の条件 その後、71歳に至るまで10回にわたり全国を巡ることになりますが、測量は「導線法(どうせんほう)」という技術を基本とし、地図の補正や測点の位置の確認、地図上の山や島などの位置の特定する「交会法(こうかいほう)」という技術もあわせて用いました。それらに加え「象限儀(しょうげんぎ)」で測った星の高度から緯度を求め精度を高めたそうですが、これは地図作製の分野で忠敬が初めて採用した技術だったそうです。 展示されている様々な測量器具も人気とのことで、代表的なものに測量の際の目印となる「梵天(ぼんてん)」、距離を測る「鉄鎖(てっさ)」などがあります。また、忠敬が最も用いた方位を測る「杖先方位盤(わんからしん)」は、常に水平が測れるよう真ちゅう製の万能関節を用い、軸受けには水晶が使われるなど、当時の最先端技術の粋を集めた特別製とのこと。 並べられた数々の資料からも、忠敬の几帳面(きちょうめん)さと厳格さはうかがい知れるところですが、象限儀での天体観測においても、その性質が発揮されているのだそうです。測量中は晴れの晩に正確な観測を行う必要があるため、「酒を飲まないこと」を測量隊の条件としていたにもかかわらず、ある時その禁を破り飲酒騒動を起こした者たちがいました。すると忠敬は、その弟子たちを2名破門、3名謹慎にしたそうです。 人生、何か始めるのに遅いはない 最後に、石井さんに注目すべき点について伺うと、当時としては大変珍しい真鍮を用いた測量器具を用い精度を高めた点や、現代では見られない、星の高度を用いて測量しているという点に、歴史的価値を感じてほしいとのことです。また、ともすれば忠敬個人の才能が語られがちですが、測量隊をまとめる手腕もまた、全国測量を成し遂げるための優れた資質であった点に注目すると、より展示への理解が深まるとのアドバイスをいただきました。 生涯に歩いた距離は実に4万キロ、地球1周分にも及ぶとされる、情熱と信念の人・伊能忠敬。その業績を見るにつけ、人生、何かを始めるのに遅いということはないと、勇気づけられる思いがします。(土浦市職員) <注> 本コラムは「周長」日本一の湖、霞ケ浦と筑波山周辺の様々な魅力を伝えるものです。 ➡これまで紹介した場所はこちら

消費生活センターに関わって3年《ハチドリ暮らし》37

【コラム・山口京子】消費生活センターと関わるようになって3年近くたちます。ここは、消費生活全般についての問い合わせや苦情を扱う行政を支援する窓口です。消費者トラブルが起きた場合、事業者と消費者の情報や交渉力の格差を踏まえ、情報提供や交渉に当たって助言などを行います。 他にも、消費者教育、食品ロス削減、エコを意識した暮らし方など、消費者市民社会の構築に取り組んでいます。 消費者とは、生活のほぼ全般について、商品やサービスを購入する者というイメージでしょうか? 以前は「消費者」という言葉を意識することなく、そもそも商品を購入するとはどういうことかも、暮らしについても、しっかり考えたことがありませんでした。 しかし最近になって、「今の暮らし方、ライフスタイルを当たり前だととらえるのは危険かもしれない」と思うようになりました。今の便利な暮らしは、どういう仕組み・前提・条件で成り立っているのか? それらが変更されたり、機能しなくなったときにはどうなるのか? これからの変化は、どういったことが予想されそうか? … 心配性なので不安が募ります。 「根っこ」にある三つの依存症 そして、今の暮らしの「根っこ」には三つの依存症があると感じるようになりました。石油依存、お金依存、電化依存です。 石油に代表される化石燃料に依存して、簡単で便利な社会になったけれど、それらがもたらす副作用というか、外部不経済というか、環境汚染というか―生態系や人体にどう影響を及ぼすのでしょうか? 今はスイッチ一つで電気もガスも水道も至れり尽くせりですが、60年前はそうではありませんでした。自動車運転免許を取得してから、走行した距離と消費したガソリンと排出した二酸化炭素の量はどれくらいなのか? 車を1台作るのに、どのような資源とエネルギーと技術がいるのか? 思いを寄せたこともありませんでした。 これから晴耕雨読でいけたらと… 大半の消費者は働いてお金を得て、そのお金で商品を購入して、生活をやりくりします。実質賃金が下がっている状況で暮らしぶりが厳しくなり、投資やお金もうけの宣伝が目立ちます。経済の金融化が進行する中、製造業や農林水産業など、暮らしの足元を支える産業が危なくなっているのは、大きな問題だと思うのですが…。 暮らしを便利にする電気の力はすごいと感嘆するばかりです。道具が電気やコンピューターとつながって、自動の仕組みがハイスピードで広がり続けています。インターネットがない暮らしは想像できなくなっています。電化とテクノロジーの進化は何にをもたらすのでしょう。 自分のこれからの暮らしは、晴耕雨読でいけたらと願うのですが…。(消費生活アドバイザー)

円安・ドル高と日本銀行《雑記録》59

【コラム・瀧田薫】ここ1年、 極端な円安が続いている。4月29日、ドル・円相場は1ドル=158円をつけた。2023年4月ごろには130円だったから、1年間で30円近い円安・ドル高になったことになる。 この円安、アベノミクスによる円安誘導(日銀による異次元金融緩和)がもたらした結果であることは明らかで、円安自体について驚きはない。ただ世界銀行算定の購買力平価ベースのレートでは、1米ドルはおよそ100円だから、それと比べれば5割以上の行き過ぎた円安であり、国民生活の観点からすれば、到底容認できるものではない。 ところで、日銀はこの3月、黒田元総裁の後を継いだ植田新総裁がマイナス金利政策から離脱し、安倍元首相と黒田氏が主導してきた異次元金融緩和政策に終止符を打った。実に11年ぶりのことである。 ところが、4月26日、この大きな政策変更に付箋が付く。植田氏は記者会見で「足元の円安進行が物価上昇率に大きな影響は与えていない」と言い、「将来無視できない影響が出れば政策判断の材料とする」とした。つまり、異次元金融緩和策からの離脱に際し、急ハンドルは切らない、あるいは切れないという宣言である。 これは事実上、緩和的な金融環境を当面持続するということになるから、投機筋がこれをチャンスとみることは必定である。だが、植田氏はあえてこのリスクを受け入れた。円安是正のためには利上げが必要なことは分かっていても、利上げできない理由がある。 積極的な情報発信を期待 利上げが住宅ローンにどう跳ね返るか、また、長期金利の上昇を抑えるために購入してきた大量の国債にどう影響するか、予断を許さない。つまり、黒田元総裁から受け継いだ負の遺産から離脱する際に伴う、副作用への警戒を優先してのことである。そうなると、円安対策としては為替介入ぐらいしかなくなることになる。 もちろん、為替介入の効果が続くのはごく短期間でしかないし、異常な円安を是正する抜本的な対策からはほど遠いが、投機筋に対して何もしないわけにもいかないということだろう。 とにかく、異次元金融緩和の後始末だけでも大変なのに、超低金利に慣れ切った政府与党は裏金問題で迷走し、首相はほとんどレームダック化している。そんな状況下、植田新総裁には貧乏くじを引いたと後悔している表情はないし愚痴もない。現実を見据え、出来ること、出来ないことをはっきり区別するリアリズムに徹する、芯の強い人物なのだろう。 植田新総裁の就任によって、漂流を続けてきた日銀そして日本経済の先行きにようやく指針めいたものが設定されつつある。今後の日銀には、市場との丁寧な対話や日銀の外から寄せられる提言に対応した積極的な情報発信を期待したい。 それにしても、「異次元緩和の教訓は、金融政策だけで経済を復活させることは難しいという事実だ」という日本経済新聞の社説(3月9日付)が掲載されるまでに、10年以上の年月が必要だったことになる。(茨城キリスト教大学名誉教授)

常総学院が2連覇 春季高校野球県大会

第76回春季関東地区高校野球県大会は6日、土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦で決勝戦が行われ、常総学院が2年連続の優勝を果たした。決勝の相手は昨年の秋季大会と同じ鹿島学園。常総学院は投手4人の継投により相手の追撃をかわし逃げ切った。両校は18日から群馬県で開催される関東大会に出場する。 第76回春季関東地区高校野球茨城県大会 決勝(6日、J:COMスタジアム土浦)常総 102010000 4鹿島 100000200 3 常総は初回、3番・池田翔吾の中前打と、4番・武田勇哉の左翼線二塁打で1点を先制。その裏に同点とされるが、2回に8番・杉山陽大の左翼線二塁打と1番・丸山隼人のセーフティスクイズで2点を勝ち越した。4回には丸山がバントヒットで出塁後、牽制悪送球で二進し、三盗を仕掛けたところで相手投手が暴投。労せず1点を追加した。 「小技をからめて相手にダメージを与えるという、自分たちの目指す野球ができた。特に1回2死から得点できたことは大きい」と島田直也監督。勝ち越しの殊勲打を放った杉山は「相手の左投手のインコースへの直球を狙っていた。なかなか来なかったが追い込まれてもファールで粘り、来た球を一発で仕留めることができた」と振り返った。 投手陣は先発の平隼磨が2回1/3を投げて4安打1失点、3回に死球2つを出して満塁となったところで降板。「追い込んでからの投球ができなかった。自分の力を出しきれず悔しい」と反省の弁。その後は2番手の鍛冶壮志が6回までを3安打無失点で抑えた。「ピンチの場面でしっかりコースに投げきることができた。自分はストライク率の高さが武器。ただし4、5回は厳しくいこうとして狙いすぎ、球が荒れてしまった」と鍛冶の振り返り。 7回は3番手の大川慧が投げて3安打2失点。8、9回は小林芯汰が無安打で締めた。「5回以降は相手の粘りの野球が厳しかったが、しっかり守りきることができた。小林の投球は想定通りだったが、それに続く投手の活躍を求めている。夏に向けて調整したい」と島田監督。 関東大会で常総は19日の初戦、千葉県2位の中央学院と対戦する。「相手は選抜大会でベスト4に勝ち進んだ実力あるチーム。だが自分たちだってちょっとの間に成長を続けている。良い相手に思い切りぶつかって、しっかりと勝ちに行く」と若林佑真主将は意気込む。(池田充雄)