土浦のとび工、川島一男さんら5人 現代の名工に

揚げ家工事をする川島一男さん(茨城県提供)

【山崎実】卓越した技能を持ち、その道で第一人者と目されている技能者を表彰する今年度の「現代の名工」に、茨城県から建築とび工の川島一男さん(71)=川島組、土浦市=をはじめ5人が選ばれた。11日の厚生労働大臣表彰の後、22日に県庁(水戸市笠原町)で開かれる県職業能力開発促進大会で業績などが披露される。

今年度で53回目を数えるこの制度は、技能の世界で活躍する職人や、技能の世界を志す若者に目標を示し、技能者の地位と技能水準の向上を図るのが目的。

茨城県からの受賞者は、川島さんのほか、▽田中尚氏(57)=数値制御金属工作機械工、日立製作所日立事業所▽中島崇衡さん(41)=金型保全工、パナソニックSPT石岡工場▽鈴木博巳さん(65)=建築塗装工、富士塗装店、日立市▽佐藤友昭さん(57)=石彫工、佐藤美術彫刻店、桜川市。

曳き家工事をする川島一男さん(同)

いずれもその道のベテラン技術者で、人材育成や後進指導に当たっている。川島さんは長年、住宅をはじめ文化財、寺社仏閣などの補強、曳き家工事(建造物の移動工事)などに携わり、施工実績は200件を超える。高校生の職場体験の受け入れを通して技術の継承、伝承に努めている。

石彫工の佐藤さんは、今も昔ながらの道具を使い、40年間にわたり1000体を超える石仏などの作品を手掛けてきた。石仏は曲線が多く、滑らかさを表現するのが難しいが、佐藤さんは、石が柔らかな布であるかのように仕上げる卓越した技能を持ち、後継者の育成にも取り組んでいる。

県によると、1967年に制度が始まって以来、県内から「現代の名工」として受賞された技能者は延べ235人に上る。