金曜日, 11月 7, 2025
ホームつくば還暦の科学技術週間 青少年向けにシフト つくばで一般公開

還暦の科学技術週間 青少年向けにシフト つくばで一般公開

【相沢冬樹】「発明の日」の18日がめぐってくるとつくばは「科学技術週間」に入り、教育・研究機関はこの週末に一般公開のピークを迎える。今年は60回目の節目の年。つくば地区ではかつて、民間研究所を含め50以上の機関が一斉参加し、意匠を凝らした展示で華やかさを競ったが、平成の間に研究所の統合や規模の縮小などあって、今回の公開機関数は28となった。内容的にも企業向けに研究成果を発表する形式は姿を消し、青少年向けのプログラムを用意して研究者と交流するスタイルが目立ってきた。

「元素のチカラ」見せる黒い炎…物材機構

はっきり「若者向け」を打ち出したのは、物質・材料研究機構(NIMS)。「材料科学」はわが国の科学・経済のけん引役ながら、少子化や若者の理科離れの中、優秀な人材確保が難しくなっており、危機感を募らせている事情が背景にある。21日の一般公開では、子供たち向けの体験プログラムとは別に、高校生や大学生向けのプログラムを用意した。

折から2019年は元素周期表ができて150周年を迎えることから、「元素のチカラ」をテーマに講演や講座を開設する。特別講演は花火師の山崎茂男さんによる「花火“奇跡の3秒”を生む元素の力」、体験講座では食塩とメチルアルコールから「黒い炎」を作り出して、その元素の謎解きをする。公開は21日午前10時~午後4時、NIMS千現・並木・桜地区同時開催となる。

https://www.nims.go.jp/openhouse/

高校生・大学生限定で…国立環境研

今回から対象を高校生・大学生に限定し、一般公開を取りやめたのは国立環境研究所。20日午後1時から開催の「春の環境講座-地球のおくのほうまで見てみよう」は、環境問題について少人数で研究者と語り合う3つのイベントに、高校生・大学生を 50 人限定で募集した。職員採用に関する相談コーナーまで設けた。

http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190326/20190326.html

キッズ・ユニバーシティ…筑波大学

筑波大学は、その名も「キッズ・ユニバーシティ」(子供大学)と銘打って、児童・生徒向けのプログラムを組んだ。20日午前9時~午後5時、最新のスーパーコンピューターの見学会やホタル飼育、科学遊びラボなどを設けるほか、高校生以上対象に知能機能システム専攻公開、地上ロケットエンジン燃焼試験などを行う。限定公開の大学地底探検ツアーも各回25人で4回行われる。

http://www.tsukuba.ac.jp/event/e201903181000.html

筑波大学の最新スーパーコンピューター「Cygnus(シグナス)」

このほかの主な公開は次のとおり。

国立公文書館つくば分館=20日までの午前9時15分~午後5時、企画展「明治を支えた情報通信」 新旧憲法、終戦の詔書(しょうしょ)などの展示。

Belle II 測定器=高エネルギー加速器研究機構

高エネルギー加速器研究機構=20日午前9時30分~午後4時30分、施設見学ツアー Belle II(ベルツー)測定器&フォトンファクトリー、サイエンスカフェなど。

https://www.kek.jp/ja/newsroom/2019/04/02/1600/

建築研究所=21日午前9時~午後4時、実大構造物実験棟など研究施設のツアー見学(予約制、電話029-864-2151)ほかドローンシミュレーターによる操縦体験など。

国土技術政策総合研究所・土木研究所=19日午前9時~午後4時、試験走路、京都・桂川の河川模型などの実験施設見学、VRで建築現場体験など。

NTTアクセスサービスシステム研究所=17日午前9時50分・11時50分・午後2時20分・4時20分の4回に分け光ファイバーを使った通信技術をツアー形式で紹介。

防災科学技術研究所=21日午前10時~午後4時、「生きる、を支える科学技術」をテーマに地震ザブトンによる揺れ体験、ゲリラ豪雨体験、ペットボトルで地震計を作るコーナーなど「ぼうさいミュージアム2019」の開催。

http://www.bosai.go.jp/event/2019/openhouse/index.html

国立科学博物館筑波研究施設・筑波実験植物園=21日午前10時~午後4時、「科博オープンラボ2019」。ツアー形式で標本室をめぐる見学会。動物研究部、植物研究部で参加型の特別企画など。21日は筑波実験植物園入園料が無料。

http://www.kahaku.go.jp/event/2019/04open_labo/

筑波技術大学=19日午後1時~、視覚障害に配慮した学習環境と支援機器の体験。

つくばエキスポセンター=21日まで入館料200円(子供100円)割引。20日と21日にサインスショー、宇宙アサガオの種プレゼントなど。21日は江戸川学園取手小、塚原佳那子さんの一日館長。

日本自動車研究所=20日午前10時~午後4時、「のぞいてみよう! クルマの研究所」。真冬の試験環境体験や水素・電気で走るクルマに同乗体験。

JAXA筑波宇宙センター=19日まで午前9時30分~午後5時、筑波宇宙センタークロスワードパズル(プレゼント付き)、超小型三軸姿勢制御モジュール紹介(実演付き)など。

産総研・地質標本館=16日~7月7日開催の特別展「宇宙(そら)から地質(ジオ)―衛星でみる地質」関連特別講演会=20日午後2時~4時 2講演を予定。入場無料。

産業技術総合研究所つくばセンター=20日午前9時30分~午後5時、ミニトーク「トンボの不思議」、研究室見学「両生類ふれあいツアー」ほか、いずれも予約制。

https://www.aist.go.jp/sst/ja/event/sq20190420/index.html

気象研究所・高層気象台・気象測器検定試験センター=17日午前10時~午後4時、気象研では講演会「異常気象と地球温暖化」など、高層気象台ではジェット気流の発見に関わる展示など、試験センターでは気象測器の展示・説明。

国土地理院・地図と測量の科学館=18日午前10時~と午後4時~、測量用航空機「くにかぜ」内部公開。

国際協力機構JICAつくば=20日午前10時~午後4時、展示「アフリカを知ろう!」、高校生国際協力実体験プログラム成果発表など。

農研機構=19日午前9時~午後4時、⾷と農の科学館でもみすり体験や植物⼯場で栽培されたトマトの試⾷など、農業環境インベントリー展示館でミニ農村⾒学ツアーなど。

森林総合研究所=18日午前10時~午後4時、企画展示「サクラを観る・守る・利用する」、樹木園の案内(研究者のガイド付き)など。

国際農林水産業研究センター=19、20日の午前10時~午後4時、講演「地球温暖化に負けないトマトを作る~遺伝資源を用いた耐暑性研究」(19日)、ハイビスカスなどの苗木の配布(先着順)など。

詳しくは、2019年度イベント総合ガイドのダウンロードページへ。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

筑波技術大で壮行会 東京2025デフリンピック 15日開幕

学生、卒業生17選手が出場 聴覚障害者の国際スポーツ大会「東京2025デフリンピック」が15日開幕するのを前に、聴覚障害者らが学ぶ筑波技術大学 天久保キャンパス(つくば市天久保)で5日、壮行会が開かれた。同大からは学生6人と卒業生11人が選手として出場するほか、開閉会式のパフォーマンスに学生2人、ボランティアのサポートスタッフとして学生108人が参加する。 大会に出場する同大選手は▽ハンドボール=林遼哉(4年)▽テコンドー=星野萌(4年)▽バレーボール=大坪周平(4年)▽陸上=中村大地(2年)▽バドミントン=沼倉昌明(大学院)、沼倉千紘(同)の6選手。ほかに開閉会式のパフォーマーとして伊東咲良さん(3年)、瀧澤優さん(2年)の2人が参加する。バドミントンの沼倉昌明選手は男子ダブルスでメダルが期待されているという。 サポートスタッフとして参加するのは、聴覚障害者が学ぶ産業技術学部の学生108人で、同学部学生の約半数に及ぶ。108人は大会期間の15~26日の12日間、4グループに分かれて、大会運営拠点となる国立オリンピック記念青少年総合センターに泊まり込み、選手らのサポート、受付、案内、誘導などを実施する。同大は大会期間中、同学部の授業を休講にして学生らを応援する。 壮行会には大会に出場する選手のほか、サポートスタッフとして参加する学生らが参加。石原保志学長は「選手として、パフォーマーとして、ボランティアとして参加する皆を応援している。世界中の人と交流して視野を広げてほしい」などとあいさつした。 壮行会にはいずれも4年でバレーボールの大坪選手(22)、ハンドボールの林選手(21)、テコンドーの星野選手(21)と、卒業生でサッカーの岩渕亜依選手(32)、ハンドボールの小林優太選手(2選手が参加した。 テコンドーの4年、星野選手は「今まで同じ障害の人と練習したり対戦する機会がなく、孤独を感じることもあったが、大学の友達や先生方が支えてくれた。見てくれる人の目に留まるような最高のパフォーマンスをして、テコンドーを知らない人にも魅力を伝えられたら」と話した。 男子ハンドボールのキャプテンを務める卒業生の小林選手は「日本のデフハンドボールは筑波技術大のサークルから始まった。毎週木曜とか土曜の夜に練習して、2人しか集まらずキャッチボールをして終わった日もあった。卒業して東京でデフハンドボールチームをつくり、社会人チームと試合をして実力を付けた。個人的には24年と25年に右膝と左膝をそれぞれ負傷し、スポーツに対する熱意を消失し一人で泣いてしまうこともあったが、出来ないことは誰かがカバーしてくれるなどチームスポーツの素晴らしさを改めて感じ、自分のできることを頑張ればチームに還元することができると思えるようになった。(大会は)まずは一勝し、デフリンピックの祭典を楽しみたい」などと話した。 デフリンピックは、ろう者による国際スポーツ大会で、1924年にフランスのパリで第1回大会が始まって以来、4年に一度、夏季と冬季大会が開催されている。2025年は100周年記念となる25回目の大会で、初めて東京で開催される。期間は11月15日から26日まで12日間。世界70~80カ国・地域から、約6000人の選手と関係者が参加し、21競技が東京体育館、駒沢オリンピック公園総合運動場など19会場で実施される。大会エンブレムのデザインは同大の卒業生、多田伊吹さんが考案した。(鈴木宏子)

「鉄道がもつ物語性を美しく見せたい」 せきごうさん写真展

6日から土浦 土浦市在住の映像ディレクター兼写真家、せきごうさんの写真展「てつの遠音~ちょっとだけ鉄路のある風景」が6日から9日まで、土浦駅西口前のアルカス土浦1階、土浦市民ギャラリーで開かれる。展示作品は35点。常磐線および県内の各路線のほか、近県のレトロなローカル線なども幅広く撮り歩いている。 荒川線から広がる話題 作品「バラ色の路面電車」で、せきさんが取り上げたのは都電荒川線。荒川区は40年ほど前からバラを使った緑化運動に取り組んでおり、撮影地の荒川2丁目停車場付近では、線路沿いに整備された花壇にさまざまな種類のバラが咲き誇る。「バラの花にカメラを向けるとその奥に、ゴトンゴトンと音を立てながら都電がゆっくりとフレームに入ってくる。近くで撮ってもいかめしい感じにならないのが都電のいいところ」とせきさん。 近くには1922(大正11)年に開業した日本初の近代下水処理施設の三河島水再生センターと、それに隣接する荒川自然公園があり、見学や散策にも適している。「現在の荒川区は実は荒川に接していない。ここに流れる隅田川の元の名前が荒川で、千住の北側に掘られた運河が荒川と名付けられてから、隅田川と呼ばれるようになった」との豆知識も、電車自体よりも地域の歴史や文化の方に興味が深いせきさんらしい。 過去へとはせる思い 「車両そのものを見せる鉄道写真ではなく、鉄道が持つ物語性を写真で美しく見せたい」との考えで、地元である土浦周辺で撮った作品にもそうした姿勢が見てとれる。例えば「懐かしさへのカーブ」では、常磐線下り電車がまもなく土浦駅へ到達する直前を、満開のサクラと共にとらえた。「小松の高台から緩いカーブを描いて下りてきて、切り通しを抜けて突然風景が広がるとき、はっとすると同時に町へ帰ってきた実感がわく。蒸気機関車の時代はこの坂を単機で登るのが難しく、最後尾に機関車がもう1機付いて押して登り、坂の上で切り離してバックで戻ってきたそうだ。その話を聞いて、ああ、見たかったなあと痛切に思う」 「蓮田(はすだ)と電車基地」では、生産量日本一と言われる土浦の蓮田の夕焼けに染まった雄大な景色と、その奥に連なる電車の窓明かりを捉えながら、いつしか話は被写体を離れ、この車両基地の場所が戦国時代の木田余城の跡地であることや、その本家筋に当たる小田城の末路にまで続いていく。 県内から近県まで網羅 県内は常磐線を筆頭に水戸線、水郡線、鹿島線、竜ケ崎線、常総線、鹿島臨海鉄道、ひたちなか海浜鉄道などひと通りを押さえ、近県では千葉、東京、神奈川まで足を伸ばしている。特に真岡鉄道や銚子電鉄など小さなローカル線に心引かれるそうだ。「流山鉄道も非常に魅力的。窓口では硬券の切符を買って鋏(はさみ)を入れてもらうことができる。すぐ近くをつくばエクスプレスのような最新型の電車が走る一方で、こういう昔のままの鉄道が経営できていることに驚嘆する」 作品の中には前著「平成土浦百景」や「北浦・霞ケ浦百景」で発表したものも含まれている。湖をテーマに撮影していても「もう少し先へ行くと鉄橋があったな」などと、鉄道が風景の一部やランドマークとして写り込む構図を無意識のうちに考えているという。 ◆せきごう写真展「てつの遠音~ちょっとだけ鉄路のある風景」は11月6日(木)~9日(日)、土浦市大和町1-1、土浦市民ギャラリー内オープンギャラリー4で開催。開館時間は午前10時~午後6時(最終日は午後4時まで)。入場無料。

若い脳はインプット 年を重ねたらアウトプット《続・気軽にSOS》166

【コラム・浅井和幸】悲しいことに、20代を超えると身体的な能力は徐々に衰えていくものです。もちろん、何もしないよりも鍛えたほうが脳も衰えにくいし、成長することもあるでしょう。単純な能力では、50代は20代に心身ともに勝てないものです。しかし、単純な使い方でなく総合的な発揮の仕方では勝てる分野もあるかもしれません。 例えば自動車保険では50代の保険料は安くなります。統計的に交通事故を起こす確率が減るからですね。若い世代は総合的に事故回避能力が高いと言えるでしょう。 10代までは様々な経験を積んで(インプットして)、今後の人生に備える必要があります。脳もそのように出来ており、知的好奇心が発揮されやすい造りになっているそうです。単純な記憶力が中高齢層よりも高いものです。音楽を聞きながら英単語を覚える芸当は、若年層の特権かもしれません。 インプットにたけている若年層は心身の成長に有利ですが、成長とはつまり不安定さとも言えます。毎日が新鮮であることは、この先が見えないという不安につながります。それに対し、先達が安心感を与えることが必要になるのでしょう。 中高齢層も、インプットをおろそかにすると老害を招くことになりかねません。新しい情報も柔軟に受け入れていくことが大切です。しかし、この取り入れが苦手となっていく中、今まで学んできたことを再構築してアウトプット、表現することにたけた脳を生かしましょう。 たくさん学習の機会をつくる 「記憶」とか「物忘れ」とかの言葉を使うとき、どのようなイメージを持っているでしょうか。言葉などが出て来ない=記憶力が悪いと表現されますが、それは記憶していないのか、記憶しているけれど思い出せないのか、あまり考えたことがないかもしれません。 中高齢層は、思い出すことを練習することで脳の特性を生かせます。表現する方法も、今までのインプットを組み替えて様々なアウトプットができる練習をするとよいと思います。インプットを増やしたい場合は、たくさん学習の機会をつくってください。 表現を豊かに適切に行うことが、自分や周りの目標達成や幸福にプラスになることは間違いありません。せっかく学習した多くの経験を、いつも単純な繰り返しのアウトプットだけではもったいないです。さらには、自分や周りが苦しくなっていくようなアウトプットは残念なことだと私は思います。今よりもよいコミュニティ・家族・自分になるような、そして豊かに楽しくなるようなアウトプットを試行錯誤していきましょう。(精神保健福祉士)

小美玉市の「ひょうたん美術館」《ふるほんや見聞記》10

【コラム・岡田富朗】茨城県小美玉市にある「ひょうたん美術館」(同市小岩戸、大和田裕人館長)は、30年ほど前、初代館長の大和田三五郎氏によって開館しました。4500坪(約1.5ヘクタール)という広大な敷地には、60年の歳月をかけて全国から蒐集された瓢箪(ひょうたん)にまつわる美術品が展示されています。 展示品は江戸時代などの古い時代のものだけでも約1万点にのぼり、皿、掛け軸、火鉢、花籠、徳利(とっくり)など、生活文化の中に息づく瓢箪の姿を見ることができます。その図柄をあしらった火鉢は100点以上にもおよび、今なおコレクションは増え続けているそうです。 天井からはたくさんの瓢箪の水筒がつるされており、その壮観な光景に思わず見入ってしまいます。 世界に広がる瓢箪文化 瓢箪は世界最古の栽培植物のひとつで、原産はアフリカ。世界各地へと広まり、容器や食器、装飾品、楽器など、さまざまな形で人々の暮らしに取り入れられてきました。 展示の中には、アフリカの打楽器「バラフォン」を見ることができます。ハワイのフラダンスで用いられる「イプ」も瓢箪を利用して作られた伝統楽器で、楽器製作用に加工前の瓢箪を求めて来館されるお客様もいるそうです。 館内では、加工用の瓢箪から、ランプシェード、スピーカー、現代作家によるオブジェなど、さまざまに姿を変えた瓢箪の作品も展示・販売されています。 無病息災を願う縁起物 古来、瓢箪は「災いを払う縁起物」として広く親しまれてきました。その理由のひとつが、「六つの瓢箪」で「無病(むびょう)息災」という語呂合わせにあります。戦国時代や江戸時代には、兜(かぶと)や鍔(つば)、根付(ねづけ)などの意匠にも瓢箪の図柄や形が多く用いられ、展示されている兜は印象的でした。 また、歴史上の人物にも瓢箪を愛した人は少なくありません。菅原道真公は大宰府の梅の木の下で瓢酒(ひょうしゅ)を楽しんだと伝わりますし、豊臣秀吉の「千成瓢箪」はあまりにも有名です。水戸の藤田東湖も「瓢や瓢…」の詩を残し、その魅力を詠みました。文人の中にも瓢箪を愛した人がいました。富岡鉄斎が愛用した瓢箪も展示されています。 「ふくべ」とも読まれる瓢箪に、昔も今も、人々は「福」を見出してきたのかもしれません。ひょうたん美術館は、そんな「縁起と美のかたち」に出会える場所です。(ブックセンター・キャンパス店主)