金曜日, 10月 30, 2026
ホーム土浦所属クラブの垣根超え写真展開催 土浦市民ギャラリー 高齢化で発表の場減少

所属クラブの垣根超え写真展開催 土浦市民ギャラリー 高齢化で発表の場減少

所属している写真クラブの垣根を越え、写真愛好家なら誰でも参加できる企画展「形のない集団の写真展」が2日から、土浦駅前の土浦市民ギャラリー(同市大和町)で開かれている。4回目の開催で、20人の作品100点が展示されている。

土浦には写真クラブが20団体ほどあり、数十年の歴史をもつクラブも多いが、写真愛好家と指導者の高齢化のためクラブが減少、解散するところも出てきた。それぞれの写真展も会員の減少で開催が困難になり、愛好家の発表の場がなくなってきたことなどから、誰でも参加出来る写真展を企画することになった。

高木紀英さんと展示作品

土浦市在住の写真家、高木紀英さん(74)が「何とかしたい」という使命感をもち企画した。知り合いの写真愛好家に声を掛け、4年前、開催にこぎつけた。「苦労しているという気持ちよりも、好きなことをしているという感じの方が大きかった」と高木さんは振り返る。4年前は、出展者10人、展示作品50点だったが、年々参加者が増え、現在は2倍に輪が広がった。写真展は高木さんが会長となり運営する。しかし会としての活動は写真展開催以外一切なく、組織化することもないという。

2日から開かれている写真展には、スナップ写真、風景、花などの作品が、カラーやモノクロで展示されている。大きさやテーマに縛りはないが、額装のマットは白に統一した。

吉田亘好さんと下北沢をテーマにした作品

高木会長は、モノクロの「凛」という作品を展示する。ほかに、人の足をアップしたり、平安時代から伝わる菊結びなどをとらえたり、感性に訴える作品が並ぶ。副会長の吉田亘好さんは、若者の街、東京・下北沢で出会った出来事や物象をクローズアップして捉えた作品を展示する。また建物だけをさまざまな角度で撮った北見隆久さんの写真や、写真が一つ一つ物語になっている吉原世都子さんの作品など、それぞれが個性豊かで自由な世界を表現している。吉原さんは「個展を開くなどとても出来ないので、この企画はとてもありがたい」と語る。

高木会長は「写真愛好家の高齢化が進み70代後半から80代の方が多い。しかし今回は40代の方が2人参加し、作品を作っている感じがとても良いと言っていた」と語り、昨今、写真がSNSで発表されていることに触れ「SNSでは直接顔を合わせて会話することが出来ないが、写真展では語り合うことが出来るなど良い面もある。一方、写真展に展示する作品は、プリントして額に入れなければならないという作業があるが、SNSにはそれがない。これからの写真展にどういう未来があるのか全く先が読めない」などと話した。

◆「形のない集団の写真展」は6月2日(火)~7日(日)まで、土浦市大和町1-1、アルカス土浦(市立図書館)1階、土浦市民ギャラリーで開催。開館時間は午前10時~午後6時。入場無料。問い合わせは北見隆久さん(電話080-1043-7551)へ。

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筑波山の風景画家 御手洗さんしのび 回顧展と金色姫舞踏劇

11月1日~3日 自然生クラブが開催 筑波山を愛し、筑波山麓で筑波山の絵を描き続け、今年7月に亡くなった画家、御手洗(みたらい)竹松さんの回顧展「山に恋して~筑波山の風景画家」が11月1日から3日まで、筑波山麓の田井ミュージアムで開催される。併せて11月1日には同所で、御手洗さんが制作した「金色姫(こんじきひめ)」の紙芝居をベースにした舞踏劇「金色姫伝説 幻想」などが上演される。 知的障害者たちと共同生活をしながら筑波山麓で有機農業や表現活動に取り組むNPO法人「自然生(じねんじょ)クラブ」(柳瀬敬代表)が、長年交流のあった御手洗さんの功績を改めて多くの人に見てもらおうと、「筑波山麓秋祭り2026」の開催に合わせて企画した。 御手洗さんは1943年山口県生まれ。神奈川や東京暮らしを経て、79年につくば市片田に移住し画廊を開設した。88年には筑波山麓の神郡に移住、養鶏を営みながら筑波山の四季を描き続けた。2003年には日本郵便の年賀はがきに御手洗さんが描いた筑波山の絵が採用された。 回顧展で展示する作品は油絵33点。ほとんどが筑波山を描いたものだ。森や草原の中に小川が流れオレンジ色に染まった雲の下にそびえ立つ筑波山、里山の満開の桜の向こうにそびえる筑波山など、大きいものでは縦約90センチ、横約1.3メートルなど、大小さまざまな作品が並べられる。 御手洗さんの紙芝居のテーマとなった「金色姫」は、地元の蚕影(こかげ)山神社に伝わる伝説で、天竺(インド)の王女である金色姫が、継母の迫害を逃れて、桑の木で作られたうつぼ舟(丸木舟)で常陸国(茨城県)の豊浦に流れ着き、漁師に助けられたが亡くなり、なきがらがカイコとなって日本の養蚕が始まったという物語。 竹松さんは、筑波山麓の景色を次の世代に残していきたいという思いから連作の紙芝居をつくったという。自然生クラブでは2006年に上演。今回、アレンジを加えて、物語の朗読や笛や太鼓の演奏と共に再演する。自然クラブ代表の柳瀬敬さん(68)は「御手洗さんとは40年くらい前、学園地区に住んでいたころからの知り合いで、ほぼ同時期に筑波山麓に移り住んだ。山麓で農業を始めたのも、御手洗さんの影響があった」と振り返る。「御手洗さんの描く筑波山は、写実的に描くのではなく、心の風景を描いたもので、自分が見たいと思ったものを描いている。今回は御手洗さんの素晴らしい筑波山の絵を多くの人に見てもらいたいと企画した」と話す。 御手洗さんの長男の太郎さん(46)は「こんなに短い期間に企画をまとめていただいて、大変ありがたい。父は筑波山が好きで、筑波山が近くに見える場所にアトリエを構えた。生活のために養鶏業を営んだが、ここでたくさんの絵を描いてきた」と思いを語る。(榎田智司) ◆自然生クラブ 秋の芸術祭2026 御手洗竹松の回顧展「山に恋して~筑波山の風景画家」は11月1日~3日、 つくば市神郡54、田井ミュージアム(アトリエ)で開催。開館時間は午前10時~午後3時。入場無料。▽追悼公演「金色姫伝説 幻想」は1日午後1時30分開演。入場料1000円、学生や障害者など500円。定員40人、予約者優先。詳しくは自然生クラブのホームページ、または電話029-866-2192(同)へ。