18日から 県つくば美術館
30年間にわたり筑波山を撮り続けているつくば市在住の写真家、会沢淳さん(70)の筑波山写真展が18日から、つくば市吾妻、県つくば美術館で開かれている。筑波山の姿のほか、ダイナミックな自然の動きや人々の暮らしを巧みな構図で撮影した70点が展示され、見るものを圧倒する。30年間にわたって撮影した年代、季節、地域など多岐にわたる作品が並べられている。

山頂付近のブナを撮った「白きブナたちの森」は、積雪した筑波山に登り撮影した。「燧ケ池(ひうちがいけ)の榎(えのき)」に写る榎は、今は伐採されたためもう見ることができない貴重な写真だ。「火の神山の神」は、山麓の小田地区で催される伝統行事、どんど焼きを撮った。
ほかに、筑波山神社の祭礼、御座替祭(おざがわりさい)で女体山頂付近で撮った「天近きところで」、山麓の田植えの様子を写した「命を植える手」などが展示されている。
会沢さんは筑波山の写真集を出版している唯一の写真家。1955年北海道三笠市で生まれ、新潟県で育った。千代田写真専門学校卒業後はスペインやモロッコを放浪。帰国し1981年、撮影会社の竹見アートフォトスに入社。84年に独立し、95年に「2億4千万年の神々―会沢淳筑波山写真集」を出版。筑波山の写真展は2008年に東京・秋葉原のつくばエクスプレスプラザで初めて開催して以来、2回目。
つくば市に住み、筑波山に徐々に魅了され、素晴らしさに気づいたと話す。「標高877メートルの低山だが、百名山の一つ。関東平野にそびえる目立つ存在で、万葉集には25首の句が詠まれた。しかし、あまりにも当たり前にそこにある」。

ある時会沢さんは「自分が筑波山を見ているのではなく、筑波山が自分を見ている」という感覚になり、「筑波山に通うしかない」と思ったという。
「撮影中に、凍った地面で転落しそうになったり、中腹の白滝神社の前でシャッターが切れなくなったりなど、危ない目や、不思議な現象にたくさん遭った。やはり神々の山なのだと思い、それから筑波山神社でお参りするようになった。筑波山と対峙すると、山が意思を持っていると感じられる」と話す。

市内から来館した60代男性は「筑波山の写真がたくさん並べてあって楽しい。配列にも工夫があって、とても見やすい。全体として構図が素晴らしくさすがにプロの写真家」と話していた。(榎田智司)
◆同展は11月18日(火)から24日(月)まで、つくば市吾妻2-8、県つくば美術館で開催。開館時間は午前9時30分~午後5時(最終日は午後3時まで)。入場無料。問い合わせは会沢淳さん(電話029-838-2786、メールfffaizawa@yahoo.co.jp)。






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