3試合で50得点
第107回全国高校野球選手権茨城大会は23日、準々決勝4試合が行われた。JCOMスタジアム土浦では常総学院が東洋大牛久を7回コールド9ー0で破り、準決勝進出を決めた。常総はこれで今大会、全てコールド勝ち。ここまで爆発的な打撃力を見せつけ3試合で50得点を挙げた。
23日 準々決勝 第1試合 J:COMスタジアム土浦
常 総 学 院 0503001 9
東洋大牛久 0000000 0
常総学院は今大会、投打がかみ合い、投手陣もわずか失点1に抑えている。東洋大牛久も4回戦で緑岡を延長タイブレークの末6ー5と接戦を制して勢いに乗る。
常総学院は2回1死後に吉岡基喜が死球で出塁すると、横山義賢がライトへツーベースを放ち1死2、3塁とチャンスを広げる。続く水口煌太朗は、東洋大牛久の先発佃大地のチェンジアップに食らいつき、レフトへ先制のタイムリーツーベースを放ち2点を先制。「自分がランナーを返す気持ちで打席に入った」と水口。

さらに有川志裕の四球後に、浜崎怜央が直球を右中間にタイムリーツーベースを放ち2点を追加。浜崎は「気負うことなく積極的に打ちにいった」 と振り返る。次の渡辺康太は四球を選び1死1、3塁、続く佐藤剛希はベンチからのサイン通り、しっかりスクイズを決めた。常総はこの回に一挙5点を取り、試合の主導権をつかんだ。「プレッシャーはあったが決まって良かった」と渡辺。
4回には1死1、2塁から佐藤剛希、柳光璃青、小澤頼人の3者連続タイムリーで3点を追加。7回には浜口怜央がこの試合2本目のタイムリーでさらに1点を追加し、9ー0と東洋大牛久を大きく突き放した。
常総学院先発のエース小澤頼人は、初回はテンポ良く短い球数で打者を3人で抑え、2回目以降も直球、スライダー、カーブを主体に東洋大牛久打線を6回まで1安打に抑えた。

7回は2番手箕輪蒼が2死1、3塁のピンチを迎えるが、最後は稲葉康介をファーストゴロに打ち取り、準決勝進出を決めた。

常総学院の島田直也監督は「初回のチャンスに点が取れなかったが、その裏に小澤がしっかり3人で抑えてくれた。2回の5点で流れが来て、こっちのペースで出来た。準決勝でもやることをしっかりやれば結果はついて来る。1試合、1試合に集中してやっていく」と語った。
5点目となるスクイズを決めた佐藤剛希は「次の藤代には、春は勝っているが夏は関係ない。また一からやっていき一戦必勝で勝つ」と気合を込めた。 3打点を上げた浜崎令央主将は「声を掛け合ってベンチワークもしっかり出来ている。次の準決勝でもしっかり力を出し切る」と力強く語った。
常総学院は9年振りの優勝まであと2勝となった。次は、春の大会3位の藤代と、25日ノーブルホーム水戸で対戦する。(高橋浩一)
