第107回全国高校野球選手権茨城大会は4日目の10日、4会場で2回戦8試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合ではつくば秀英が石岡商に4-1で勝利した。
10日 2回戦 第2試合 J:COMスタジアム土浦
石 岡 商 000000100 1
つくば秀英 20000200X 4

つくば秀英の先発投手は公式戦初登板の安光駿太。先頭打者に初球を中前へ運ばれ、いきなりピンチを背負うが、後続を送りバントと内野ゴロ2つで乗り切った。「初戦なので絶対勝たないとと思い緊張したが、全体的にコントロールよく打たせて取ることができ、チームのリズムをつくれた」と安光。

1回裏はつくば秀英が打者7人の猛攻。1番・芦谷響が内野安打で出塁、暴投と2番・吉田侑真の二ゴロで1死三塁とし、3番・知久燿の中前適時打で1点を先制。「確実に先制点を取りたいと思って、狙い球のまっすぐが来たので気持ちよく振り抜いた」と知久。その後、盗塁と四球で2死一・二塁とし、6番・石井清太郎の二遊間を抜く適時打で1点を追加した。「打ったのはややインコース寄りのまっすぐ。 自分が返すというより後ろへつなぐ意識で、少し詰まったが強い打球を打ちきれた」と石井。

2回以降のつくば秀英は、安光が相手打線に1安打を許すのみで6回までゼロに抑える。打線はチャンスはつくるものの、相手投手の粘りのピッチングになかなか追加点を奪えない。
すると6回裏2死一塁の場面、安光が自らのバットで自分を援護。「自分にできるのはつなぐことだと思い、来た球を強く打つ意識で振り抜いた」。これが右中間を抜く三塁打となり1点を追加。続く芦谷も右前への適時打で、この回4-0と突き放した。

だが7回表、石岡商は打線が積極性を取り戻し、安光に2安打を浴びせてマウンドから引きずり降ろす。無死一・三塁の場面で救援に向かったのはエース中郷泰臣。最初の打者を三ゴロに打ち取り三走を挟殺、2人目は二ゴロ、3人目は三振でこの回1失点。残る2回も2安打の無失点に抑えた。
「ピンチの場面での登板だったが、内野フライか悪くても一・三塁のゴロに打ち取ろうといつも通りの気持ちで投げた。うまく行ったと思う」と中郷。この日の直球は最速139キロ。「もっと行ける感覚はある。次も自分のピッチングをして勝利に導きたい」と頼もしい言葉を発した。

櫻井健監督は「1回表を守りきって、その裏に得点できた。初回をいい形で入れたのが勝因。安光はひたむきな努力が結実した。スタメンだけでは戦い抜けないことが昨夏の決勝で分かった。総力戦で一つでも多く勝ちたい」と話した。
常総コールド勝ち、土浦湖北は競り負け
10日の土浦、つくば地域の高校の試合結果は、ノーブルホームスタジアム水戸の第1試合は常総学院が太田西山に10-1で7回コールド勝ち、第2試合は県西連合が鹿島に0-12で5回コールド負け。J:COMスタジアム土浦の第1試合は土浦湖北が藤代に2-3と競り負けた。(池田充雄)
10日第1試合、ノーブルホームスタジアム水戸
常総学院 4300102 10
太田西山 0010000 1
10日第1試合、J:COMスタジアム土浦
土浦湖北 000001010 2
藤 代 00120000X 3