金曜日, 7月 31, 2026
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茨大生の将来は明るい《地方創生を考える》29

【コラム・中尾隆友】茨城大学で『人生を豊かにする働き方・生き方』という寄付講座を2年連続で行った。この講座は2014年に東京大学で行った村上憲郎氏との対談が下敷きになっているのだが、これから社会人になる学生たちに言いたかったのは、主に次の2つのことだ。

  • 仕事の成否は「9割の戦略を持った努力」と「1割の運」で決まる。ただし、一生懸命に努力して、初めて運が呼び込める。努力しない者には、決して運は訪れない。
  • 若いうちに自らの視野を大きく広げてもらい、人生ができるだけ豊かになる働き方を模索していってもらいたい。

しかし、学生たちのレポートをみてわかったのは、もっとも関心が高かったのが冒頭で余談として話した内容であったということだ。

すなわち、私が起業してからずっと実践してきた効率的な働き方についてだ。列挙すると以下の通りだ。

  • 会社の近くに住んで、通勤になるべく時間をかけない。
  • 頭の働きが鈍らないために、朝食は取らない。
  • 頭の働きを良くするために、コーヒーを飲んで仕事を始める。
  • 午前中の早い時間帯に集中して、頭を使う仕事をする。

伊藤忠が常態化した朝型勤務

人間は朝の早い時間帯に頭が一番働くから、午前中に集中して仕事をすることが効率的だ。しかし、首都圏や大都市圏に住む会社員の多くは、この頭が働くゴールデンタイムに満員電車で出勤するという、非常に効率が悪い働き方をしているのだ。

この問題に一石を投じたのが、伊藤忠商事だ。同社は2013年から早朝(午前5~8時)に勤務する社員に対してインセンティブを付与し、朝型勤務を常態化させた。その結果、同社は商社の中でトップの生産性を誇るようになった。

効率よく働くことは、自分のスキルを高めるとともに、生活の質をも高めることができる。茨城大学の学生たちが私の朝のルーティンに強い興味を持ったことは、その効果を詳しく説明しなくても、その重要性を感じ取ったからなのだろう。

そういった意味では、彼らの将来は明るいといえるし、できれば茨城経済の担い手として活躍してもらいたいところだ。(経営アドバイザー)

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筑波大生有志ら「筑波学生新聞」を発行 宿舎値上げ問題きっかけ

公式サイトも開設 学生宿舎の値上げ問題をはじめとした大学側の対応に対する疑問をきっかけに(3月11日付、18日付)、筑波大生有志らが今年4月、学生新聞「筑波学生新聞」を創刊し、7月中旬、だれでも無料で購読できる公式ウエブサイトを開設した。同大生によると「大学当局の意に反することを言いにくい」風土にも関わらず、「筑波大唯一の独立系メディア」と銘打ち、学生たちは意気軒昂(いきけんこう)に活動を続けている。 匿名を条件に取材に応じた新聞編集スタッフの一人は「(学生宿舎の)寄宿料の値上げをはじめ、大学のやっていることにおかしいと感じる点が多くあった」ことが、今回の発刊に至ったと話す。 同大にはもともと、大学公認の大学新聞「筑波大学新聞」とは別に、非公認ながらも学生たちが独自に編集制作した「筑波學生新聞」(※「学」の文字は旧字体)が2007年まで発行されていた。「筑波學生新聞」と、今回創刊された「筑波学生新聞」とは直接の関係は無いが、新聞編集スタッフは「昔あった『筑波學生新聞』は、大学に対して批判的な立場を貫いていたと聞いている。できれば、その志を受け継ぎたいという思いから、同じ名前を付けた」と、理由を説明する。旧「筑波學生新聞」は記事の中で、当時の「筑波大学新聞」と旧「筑波學生新聞」の違いを「権力と反権力」「拘束と自由」「強者と弱者」と表現していたという。 臨場感が伝わる記事に 4月に創刊された筑波学生新聞は、創刊以降、2カ月に1回のペースで定期発行し、必要に応じて特別号を追加発行している。これまでに学生宿舎問題を取り上げた「宿舎問題特別号」と、大学公認の学生代表組織「全学学類・専門学群・総合学域群代表者会議」(全代会)の問題点を取り上げた「全代会問題特別号」を発行した。 このうち「宿舎問題特別号」は、「学生による質疑に多くの記述を割くよう心がけた。執筆に際しては、(学生宿舎値上げ問題の説明会)会場で反響を呼んでいたものや、すでに他の学生による発信の中でも注目されている点に気を配った。(説明会の)その場にいた学生記者にしか書けない記事にしたかった」と、臨場感が伝わるような記事に仕上げたと話す。 学内配布が困難に 創刊当初の今年4月は、印刷した紙の新聞を学内で配布できず、公式Ⅹ(旧ツイッター)で告知するのがやっとだった。 編集スタッフは、学内で配布できなかった理由を「新聞を配布する約5日前に、教員のサインが入った届け出を、(学生部などの)関係部署に提出する必要があるため」だと明かした。提出時に紙面の内容もチェックされることから、「事実上の検閲」を受ける恐れがあると危惧(きぐ)しているとする。 さらに「届け出には責任者の名前を書かなければならず、その教員や学生が大学から目をつけられ、場合によっては処分されるかもしれないという恐怖がある。普通に考えればこんなことで処分されるのはあり得ないが、予想の上を行くのがウチの大学(筑波大学)なので…」と懸念を示した。 学生の懸念について筑波大広報局に確認を求めたところ、「学内において文書配布を希望する場合、掲示又は配布予定の5日前(休日は期間に算入しない)までに大学側に『文書等掲示・配布願』を提出し、配布の許可を得る必要がある」との回答があった。その上で同大広報局は「『届出』という表現は不正確であり、提出書類は許可を求める願い書である」と念押しし、文書配布の可否を決める権限は大学当局にあることを強調した。 根拠として2005年制定の「筑波大学学生の活動に関する法人規程」の第14条から第18条で文書の掲示や配布について定めた項目があるという。同大の「文書等掲示・配布願」には、団体名と団体の代表責任者の氏名・住所・電話番号などに加えて、掲示・配布場所、配布枚数など細かく記入する書式になっている。 学生有志が今年4月1日、筑波学生新聞の創刊を公式Ⅹで発表すると、2日後には大学側から「筑波大学新聞と筑波学生新聞は異なります」という趣旨の注意書きが公表された経緯があるという。 茨城大学生とも協力 紙の新聞の学内配布は事実上ふさがれた形だが、紙面画像データは公式Ⅹからダウンロードできるため、Ⅹからダウンロードして印刷したり、スマートフォンやパソコンから閲覧できる。7月中旬からは公式ウェブサイトが開設され、スマートフォンやパソコンからの閲覧が便利になった。 取材や執筆、編集作業は現時点で、少数の編集スタッフが手掛ける。ほかに、茨城大学(水戸市)の学生有志も協力しているという。以前は茨城大にも学生新聞があったが現在は無くなったため、筑波大生有志と茨城大生有志が協力して「茨大学生新聞」も今年4月下旬に創刊。このため発行元の名称が「茨城・筑波学生新聞連絡会」となっている。 文化や思索の拠点に 編集スタッフは「筑波学生新聞」のこれからについて「『暴露やスクープをどんどんやっていきたい』というよりは、『普通に新聞をやりたい』ということ。週刊誌のようになるのが目的ではない」と話す。その上で、以前の筑波学生新聞が学外の文化人を招いて講演会を開いた事例を挙げて「筑波大学の中での文化や思索の拠点になるようなものを目指している。もちろん、暴露すべきことはしっかり暴露するが、大学をおちょくるのが目的ではない」との将来像を示した。 一方で、学生宿舎問題をはじめとした、学生たちが大学生活などで抱く疑問や違和感など「学生たちが『これっておかしくない?』という声も紙面で取り上げていきたい」との姿勢を強調した。(崎山勝功) ※これまでの筑波学生新聞の記事は、公式Ⅹと公式ウェブサイトで無料で読むことができる。公式サイトはこちら。公式Ⅹ(旧ツイッター) はこちら。

日本のど真ん中、標準時子午線が走る淡路島の課題《令和樂学ラボ》42

【コラム・川上美智子】両親の実家があった淡路島は、筆者が3歳近くまで過ごした故郷でもあり、今もほぼ年1回は墓参りに訪れている。神戸から明石海峡大橋を渡って間もなくの神戸淡路鳴門自動車道沿い(淡路市東浦町)に、東経135度の日本標準時子午線を示す搭が建っている。淡路島は経度(東西)、緯度(南北)から見て日本列島のほぼ中央に位置していて、温暖な気候に恵まれて古代より住みやすい地であった。 古事記にはイザナギ、イザナミ2柱の神による日本列島の国生み伝説が残されており、淡路島南端の海に浮かぶ沼島がその淤能碁呂島(おのごろじま)とされ、天の御柱(あめのみはしら)と言われる宮殿の一つが30メートルの高さの巨岩、上立神岩(かみたてがみいわ)とされている。 また、対岸にそびえる淡路島最高峰の諭鶴羽(ゆづるは)山頂に2神が鶴の羽に乗って舞い降り、第9代開化天皇の代には諭鶴羽神社が作られたとされる。私は、そこから海岸沿いに数キロ離れた家で沼島を眺めながら育った。その後の20年は父の勤務先が銀座であったので東京で暮らしたが、故郷の淡路島への思いは強い。 淡路島は神戸から近いので関西の観光地として発展を続けているものの、高齢化が進み、人口減少は深刻である。特に年少人口(0~14歳)の減少は顕著である。淡路島には北から淡路市、洲本市、南あわじ市の3市があるが、故郷の南あわじ市は本土から離れていることもあり人口減が心配である。 2026年の日本全体の年少人口比率は11.44%であるが、南あわじ市は10.14%で、2026年3月現在では4342人しかいない。つくば市の3万9400人や、水戸市の3万1828人と比較すると、いかに少ないかが分かる。0歳児は167人で、出生数は年々急減している。働く世代の20歳代が200人台にへこみ、70歳代が800人前後と突出しているのも特徴であり、高齢社会の縮図を見るようである。 子育て環境の向上と教育の充実 そのような南あわじ市であるが、「子育て環境の向上と教育の充実」が市政の根幹に関わる施策であるとして、新たなプロジェクトを始めようとしている。廃校を活用した子どもの屋内遊び場施設への改修である。2012年まではこの地域の夏季猛暑日は0日であったが、気候変動に伴い近年は20~30日に激増したそうである。屋内型の子どもの遊び場は、茨城でも人気が高く、利用者が多い。過疎化で放置建物や廃墟を目にすることが多くなっているが、その利活用である。 場所は、廃校になって4年ほど経つ1991年建築の小学校で、1万7000平米の敷地に校舎、体育館、プールなどが残されている。これらを活用し、フットサルコート、アスレチック、バスケットコートなどの屋内運動場、プレイルーム、図書館、工作DIY、音楽・ダンス室、レストラン、カフェに、プールはビオトープ、釣り堀に、運動場はバーベキュースペース、農園、駐車場などにする案が描かれている。 プロポーザル方式で計画設計事業者を決定するようである。夢のある話であるが、子どもたちの魅力的な遊び場となり、子育て世代の転入に結びつく施設になるか、過疎地のモデル事業として見守って行きたい。(茨城キリスト教大学名誉教授、関彰商事アドバイザー)

世界のジンをつなぐ 大滝航さん 土浦発、オンライン書店を運営

作家の孤独に向き合う 土浦を拠点に、ニューヨークや香港、韓国など国内外のアートブックフェアを巡り、世界中の作家と直接やり取りを重ねる土浦市在住の大滝航さん(42)。個人や小規模の団体が少部数で制作する作品集や同人誌などの小冊子、ジン(ZINE)の出版・販売を手掛け、主にアート系の作品を販売するオンラインショップ「クレバス(crevasse)」を一人で運営する。扱うのは、世界各地で孤独に向き合い、生み出された作品だ。 深い氷の裂け目を意味する「クレバス」という名前には、作品作りに打ち込む作家の孤独を重ねている。誰かに頼まれたわけでもなく、自宅で一人、作品を作り続ける。そんな姿を大滝さんには「谷に落ちている」ようだという。「この話、すぐ伝わる人と、全然伝わらない人がいる。でも、一瞬で分かってくれる人もいる。そういう人とは波長が合うんですよ」と大滝さんは笑う。 「間違っていない」と伝えたい 「写真を見て良いと思ったら『この本を買いたい』とメッセージを送る。返事があれば見積もりを出してもらって『ペイパル(オンライン決済サービス)で払うね』ってインスタのメッセージでやりとりする。その人がどこの国に住んでいても変わらない」と大滝さんが話す。作品集などの写真は、オンライン上で見たり、イベントなどで実際に見て判断している。 クレバスの販売サイトを開くと目に入るのは、国内外の作家が手がける、大きさや形も様々な写真集だ。今を生きる若者たちのリアルな日常を映し出すものや、写真や本のあり方を根本から問い直すものなど、多様な世界に触れることができる。 「作品は、そこに行き着くストーリーがあって、嘘がないものがいい」と話す大滝さん。写真家の林朋奈さんによる「母子手帳」は、直径8センチほどの、円形の写真集だ。単語帳のように金属リングでとじられたページには、幼い子どもを抱きながら、もう一つの手に持つスマートフォンで、街中にある鏡に映る林さん自身の写真がある。対になるのは、おもちゃやベビー服など、子どもが使う日用品。それぞれが、明るい原色の背景とともに映し出されている。 「子育てが始まりカメラを持ち歩けない中で、アイフォンで撮ったのがこの写真。大きさ、丸い形、ポップな色使い、どれも写真のテーマとマッチしてる。表現するのに不必要なものがない。美しさを感じる」と大滝さんが解説する。 「合理性を無視して作るのがジン。自分の表現のために、一人、黙々と。その過程で孤独を感じる人に、『俺はいいと思った』と伝えたい。『この作品はいい。間違ってない』って」 ジンとの出合い 現在はオンラインショップを軸に、国内イベントに毎月出展するほか、年に数回、海外でのブックフェアに出展する。作家のジンを制作したり、買い付けたジンを国内外の書店に卸したり、作家とのイベント企画も手掛ける。「出版業でもデザイナーでもなかった僕が、出会いをきっかけに必要なことを少しずつやってきた」と話す。 ジンの魅力を「文化的背景を取り込みながら、それぞれの国や地域で生まれる異なる人のあり方を見ることができる、民主的に、自然発生的に生まれてくる本。手に取った人が、自分でもこんなものを作りたいとその気をさせてくれる」と語る。 福島県出身の大滝さんは大学進学を機に茨城県に移ってきた。高校で絵を学び、大学でも美術を専攻した。学外で個展を開催し、友人の展示を企画するなど活動を広げてきた。卒業後は一般企業に就職し、一時活動から距離を置くこともあったが、2016年にクレバスを立ち上げた。現在、専業で活動する。 初めてジンと出合ったのはクレバスを始めた前年のことだ。古書店で何気なく手にしたのが、コラージュ作品が掲載された20ページほどの手製の本だった。調べると、スイス・チューリッヒに拠点を置く独立系出版社ニーブスが作ったジンだった。 「200部、150部しか作っていない。僕自身が創作活動をしてきて、例えば自宅で作った200部ほどの二つ折りの本が地球の裏側に届くなんて想像もできなかった。自分もやりたいと思ったのが、活動のきっかけ」だと振り返る。 オンライン書店からスタートした。活動の中で出会った作家たちが作る本を販売したかった。さらに、ニーブスのように地球の裏側へも届けたいと思い、書店にも売り込んだ。でも返ってきたのは「アート系って売れないんだよね」という冷たい反応ばかり。「いいと思ってるのは自分だけなのか…」と、気持ちは落ち込んだ。 転機は2018年、初めて出展した海外のブックフェア。場所はドイツのベルリンだった。「僕が好きな日本の作家の作品を持って行った。日本では冷たい反応ばかりだったけど、ドイツのお客さんは『こんなのあるんだ!』って喜んでくれた。いいと思っていたのは僕だけじゃない。世界のどこかに同じ思いを持つ人がいる」。その経験は、大滝さんの考え方を変えた。「理解されない人を説得するより、価値観を共有できる人と出会えばいい。それならできると思った」 うれしいのは「本が売れたとき」 大滝さんが扱う作品は、すでに広く活躍している作家もいれば、無名の作り手の作品もある。「僕が光を当てたいなんて、相手が有名な方だったらおこがましい話。ただ、作った本を誰も見てくれない作家がいて、でも僕がいいと思ったら伝えたい。この作品がいいんだよって言うだけ。お前は間違ってない、って伝えたい」 大滝さんにとって一番うれしいのは「本が売れたとき」だ。「自分と同じように『いい』と思ってくれる人がいるなんて、ぜいたくすぎる喜びでしょ。ノリが合う人と、作品を通じて少しずつ、つながっていく。こんな喜びはない」 8月、土浦で巡回展 8月1日と2日、土浦市で開かれる「土浦キララまつり2026」に合わせて、同市中央のイベントスペース「がばんクリエイティブルーム」で、ジンの巡回展「フロットサム ジンズ ツアー(flotsam ZINES tour 2026)」を開く。東京・杉並区の写真集専門書店「フロットサム ブックス(flotsam books)」が企画し、2022年から続くこの巡回展は今回で4回目。青森から福岡まで、5カ月かけて全国18カ所を巡る大規模なツアーだ。大滝さんは、このうち茨城会場の運営を担う。過去2回、水戸で開催してきた。 近年「ジンが流行っている」とメディアで取り上げられることはあっても、大滝さんの実感としては、あくまで「クラスに1人、2人」にすぎない。「好きな人はいるけど、バラバラにいる。だから、イベントがあれば、1日や2日、無理してでも来てくれる。初対面でもウェルカムです。変に敷居を感じないで、興味があったら来てほしい」。大滝さんは「世界各地で孤独に生まれた作品と、その作品を待っている誰かが出会う場所をつくりたい」という。(柴田大輔) ◆ジンの巡回展「フロットサム ジンズ ツアー(flotsam ZINES tour)2026」の茨城巡回展は8月1日(土)、2日(日)、土浦市中央1-13-52のがばんクリエイティブルーム1階で、1日が午後1時~6時、2日が午前10時~午後6時まで。入場無料。詳細はクレバスの公式サイトへ。

涼しさを演出するタペストリー つくば駅前の商業施設に展示

日本国際学園大の学生がデザイン 涼しさを演出する試みとして、日本国際学園大学(つくば市吾妻)の学生がデザインした幅6メートル、高さ2.7メートルの大型タペストリーの展示が28日から、つくば駅前の商業施設、トナリエMOG(モグ)1階のプラザ・パフォーマンス・ギャラリーで始まった。 つくば都市交通センターと同大が2015年から連携して実施している取り組みで、両者による「タペストリーアートコンペティション」で優秀賞を受賞した2作品を9月8日まで交互に展示する。今年応募があった同大学生の7作品の中から、現地での投票用紙による投票(計28票)と、ウェブでの投票(計163票)、さらに選考会による審査で2作品が選ばれた。 28日から8月18日まで展示されるのは、同大経営情報学部ビジネスデザイン学科2年、千葉千鶴さん(19)の「夕暮れ」。入道雲とヒマワリが夕日に照らされている風景をイメージし、暖色を多く使い、ノスタルジックな田舎の風景が思い起こされるような雰囲気を意識した。千葉さんは「祖母のいる行方市の田舎を思い浮かべながら描いた。受賞はとてもうれしい。絵を描くのが好きで、デジタルで描く。将来もそんな仕事がしたい」と話す。 8月18日から9月8日まで展示されるのは同大同学科3年、田村理帆さん(20)の「きらめく夏の記憶」。花火大会、海水浴、スイカ割り、夏祭りなどの夏の思い出をシャボン玉に詰め込み、水面に浮かべた作品だ。田村さんは「受賞はびっくりしたが、選んでもらってとてもうれしい。テーマの通り、この場所が涼しくなるようなイメージをして描いた」と話す。将来はデザインに関わる仕事をしたいという。 コンペの審査委員長を務めた都市交通センターの関俊介理事長は「受賞した作品はそれぞれ構成がすばらしく、またデザイン性に優れている。見に来た方を楽しませてくれるものと考えている」と述べた。 同大の高嶋啓教授は「学生たちは日々、自分のために描き続けていると思うが、誰かがそこに来て、涼しい気持ちになればいいな、というような作品作りをするのは、社会と関わる意味でも素晴らしい体験ではないか」と話した。(榎田智司) ◆「TUTCタペストリーアートコンペティション」優秀賞受賞作品による大型タペストリー展は、つくば市吾妻1-6-1 トナリエつくばスクエア トナリエMOG1階プラザ・パフォーマンス・ギャラリーで9月8日(火)まで開催。千葉千鶴さんによる「夕暮れ」は7月28日(火)から8月18日(火)まで、田村理帆さんによる「きらめく夏の記憶」は8月18日(火)から9月8日(月)まで展示される。入場無料。