木曜日, 2月 12, 2026
ホームつくば公共ライドシェア 来年1月運行 つくば、土浦など4市 ドライバー募集開始

公共ライドシェア 来年1月運行 つくば、土浦など4市 ドライバー募集開始

バスやタクシーなどの移動手段を確保することが困難な交通空白地で、自治体が運送主体となり、一般ドライバーが自家用車を使って有償で乗客を運ぶ「公共ライドシェア」(5月29日付)について、つくば、土浦、下妻、牛久の4市長は9月30日、共同で記者会見し、10月1日からドライバーを募集し、来年1月から運行を開始すると発表した。

それぞれ公共交通の利用が困難な4市の4つのエリアで、時間帯や利用対象者を限定するなどして運行する。初年度の来年1月から3月までについては4エリア合わせて利用者600人、ドライバー登録者80人を目標にしている。運行期間は2027年3月末までの3年3カ月間。その後継続するかどうかは、結果を見ながら4市で協議する。

4市共同で、ドライバーの募集や管理、育成をするインターネット上のドライバーバンクと、AI(人工知能)を使って配車を手配するアプリを導入し、利用者の予約に合わせ、登録ドライバーによる送迎を手配する。

ドライバーバンクと配車システムはコミュニティ・モビリティ(東京都中央区、村瀬茂高社長)が開発し、同社が運営する。運行時のドライバーの点呼やアルコールチェックなどは、地元の交通事業者がリモートで実施する。2024年度の事業費はシステム開発費を含めて、国の交付金約2億5000万円と4市の負担金計約8000万円を合わせた約3億3500万円。

運行する4エリアの地域と運行時間、利用対象は①つくば市桜ニュータウンと隣接の土浦市天川団地周辺の「つくば・土浦エリア」は、平日と土曜日が午前6~8時と午後5~9時、日曜・祝日が午前6時~午後9時に実施する。エリア内出発ならだれでも利用でき、エリア外のつくばセンター、学園並木、県南病院、ジョイフル本田荒川沖店の4カ所に行くことが出来る。

②筑波山中腹のつつじケ丘、筑波山神社からふもとの筑波山口までの「筑波山エリア」は、平日、土日いずれも午後5~8時に実施する。エリア内での行き来のみ、観光客を含め誰でも利用できる。筑波山口からつくば駅方面などへはバスを利用する。

➂下妻市の国道125号から南側の「下妻エリア」は、エリア内で平日、土日いずれも午前10時~午後4時に実施する。

④牛久市の「牛久市エリア」は市全域で平日、土日いずれも午前8時~午後3時に実施する。利用対象者を、常磐線沿線などを除く市街化調整区域の住民に限定する。市内ならどこでも自由に行き来できる。

乗車料金は、距離にかかわらず①「つくば・土浦エリア」が大人1回600円②「筑波山エリア」が同1000円➂「下妻エリア」が同700円④「牛久エリア」が同700円。エリアにより子供料金や高齢者・障害者料金、直前予約料金などが設定される。支払い方法はクレジットカードによる事前決済のほか、現金でも利用できるようにする。料金設定は、タクシー料金の8割までという国が示す目安と、各地域の交通事情を加味したという。

歩合+報奨

一方、ドライバーの報酬は4エリア同額で、利用者1人当たり1回1200円の歩合に、月3回以上運行すれば1カ月当たりプラス3000円、5回以上はプラス5000円、10回以上はプラス1万円などの報奨(インセンティブ)を付ける。月3回運行すれば6600円、月5回なら1万1000円、10回なら2万2000円になり、時給2000円程度を想定したという。さらに一つの予約で利用者が複数の場合は、2人目から1人当たり半額の600円の報酬が加算される。ただし車のガソリン代、車両点検や整備費とスマートフォンの通信費などはドライバーの負担となる。

ドライバーの報酬は全エリアで利用者の利用料金を上回ることから、差額は各市が負担する。

募集条件は、普通自動車免許を取得して3年以上の21~69歳までで、過去2年以内に免許停止などの処分を受けていないことなど。エリア外からも応募できる。募集ページから、運行できるエリアと曜日、時間などを記入して登録してもらい、書類選考とオンライン面接をして選考する。

運行する自家用車にはドライブレコーターを搭載してもらい、無い場合は無償で貸し出す。車両表示ステッカーやアルコール検知器なども貸し出す。さらに登録者には講習を受講してもらい、タクシーなどが運転できる普通2種免許の取得を促すなどする。

来年1月の運行開始に向けた募集期間は10月1日から11月半ばまで。

つくば市の五十嵐市長は「2024年問題といわれるドライバー不足でコミュニティバスや路線バスが減便となっている。交通空白地の解消のため4市が連携して取り組みたい」などと話した。

◆ドライバー募集ページはこちら

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

3 コメント

3 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

北条の街で起こった出来事《映画探偵団》97

【コラム・冠木新市】1月25日、つくば市北条にある宮清大蔵での詩劇コンサート「北条芸者ロマンの唄が聞こえる」を無事終了することができた。当日は晴天だったものの警報級の大寒波が襲った。参加者が集まるか心配したが、開場前から参加者が来場され、74人が観劇する「満員御礼」となった。 参加はつくば市からが多かったが、埼玉県8人、土浦市5人、常総市2人、東京都2人、小美玉、桜川、北茨城市が各1人と、遠方からも見に来てくれた。年齢も20~70代と幅広く、女性が半数以上だった。 うれしかったのは、地元・北条から4人の参加があったことだ。たかが4人と思う人がいるかもしれないが、これまで「北条芸者ロマン/筑波節を歌う女」「北条芸者ロマン/三代目襲名」「北条芸者ロマン/二代目の恋」と3度公演したが、地元の参加者はほぼゼロだった。 今回は北条街づくり振興会会長に、地元の人からの問い合わせが数多くあったという。スタッフも会場前を通りがかった北条の人から「今日ですね」と声を掛けられたそうだ。シリーズ4作目にして、ようやく地元に浸透してきた。 異口同音に「なぜか懐かしい」 お話は95年前の1930(昭和5)年の出来事だから、北条の人は生まれていないはずなのに、「なぜか懐かしい」と異口同音に連発するのだ。プロローグで、昭和初期の筑波・北条のスライドにかぶせて、カ一ペンタ一ズの「イエスタデイ ワンスモア」を流したせいだ。知らない世界なのに、名曲の力で懐かしさを感じられる。 北条の人は、劇中に出てくる地名にいたく反応し、感動していた。これは予想外でびっくりした。終了後、劇中に出てくる料亭で結婚のお祝いをしたと、うれしそうに語り掛けられた。自分の思い出を重ね合わせて見ていたのだろう。もっと地元の人に見ていただければ、さらに世界観が深まると思った。 岡本喜八監督の「殺人狂時代」 翌日、急に岡本喜八監督のアクションコメディ「殺人狂時代」(1967)が見たくなった。この作品は1966年に東宝で作られたが、理由なくお蔵入りとなった。翌年2月4日に公開されるが、東宝始まって以来の不入りとなり、短期間で打ち切りとなる。その後、名画座で上映されると、だんだん人気が出てきてカルトム一ビ一化する。私は公開時に見たが、名画座でも度々見て夢中になった。 水虫に悩む、さえない大学講師・桔梗信治(仲代達矢)は、「不要な人間は殺せ」という思想の精神病院院長・溝呂木省吾(天本英世)が育てた精神病患者の殺し屋に狙われる。しかし、桔梗は次々と殺し屋たちを返り討ちにする。話が進むうち、溝呂木は、ナチスドイツの残党が桔梗の知る宝石「クレオパトラの涙」を狙っていると分かる。 物語はいつしか宝石をめぐる話へと変わる。さらに、桔梗は殺し屋たちに襲われるふりをして、逆に殺し屋組織の壊滅を図っていく。仲代演じるぬぼーっとした桔梗が、どんどん格好よく変貌を遂げるのだ。 なぜ、北条でのイベントが終わって「殺人狂時代」を見たくなったのか? 多分、さえない桔梗が変化する姿と北条の街に共通するものを感じたからかも知れない。北条の街はこれから変化していくのではなかろうか。次の「北条芸者ロマン・完全版」では、北条の街の歴史を組み込むつもりである。「北条芸者ロマン」が、少しでも街の発展のお役に立てればと願っている。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家) <お知らせ>特別試写会『北条芸者ロマンの唄が聞こえる』・日時:2月28日(土)午後1時~・場所:つくばカピオ(つくば市竹園)中会議室・参加費:無料・対象:まちづくりに興味がある方

末期がんと診断されてしまいました…《ハチドリ暮らし》58

【コラム・山口京子】末期がんと診断され、生活が変わりました。昨年12月、痔の治療のつもりで病院を訪れたところ、「痔ではなく、大腸がんです」と、医師にあっさり説明されました。そのあとの血液検査と内視鏡検査で分かったのは、進行性の直腸がん。 「ここでは治療はできないので、紹介状を書きます。どこの病院を希望しますか?」と言われても…。がんだから、専門の病院がいいのか、家から通いやすい病院がいいのか…。 家に近い総合病院の名前を伝えると、受付の方がそこに連絡し、予約日を決めてくれました。紹介状を受け取り、帰宅したものの、実感はありません。確率的にはおかしくはないけれど、自分にもホントに来たのだな…。 体の感覚は昨日と変わらないのに、がんと診断されたことで、何か変わってしまいました。この原稿を書いているときも、がんが増殖中と思うとおかしな気分。昨年は体調不良を感じていたけれど、左足の骨折や夏の暑さのせいと思い込んでいました。 4日後、総合病院で検査。10日後、直腸がんであること、肝臓・肺・リンパに転移し、ステージ4との検査結果。治療しないと余命8カ月、治療してうまくいけば2年半。治療方針は、化学療法で転移を抑え、経過を見るとのこと。年明けに入院し、抗がん剤治療を始める日程。説明を涙ながらメモしている娘。 2週間を1クールとして治療 期間限定の人生になったらしい…まだ信じられない。でも人生は期間限定。死亡率100%なのだし…。副作用の説明もあったけれど、具体的にはどんな症状が出るのか。痛みに弱い、ヘタレな自分がどこまで治療についていけるのか。 がんと分かってから、がん関連の本を何冊も読んでみました。標準治療に対する評価、抗がん剤に対する考え方、先進医療や代替治療、食事やサプリメント、漢方薬など。さまざまな見解がありましたが、とにかく抗がん剤治療を受けることにし、仕事は12月で辞めました。 入院は1月6日。CVポート(皮下埋め込み型カテーテル)を装着し、2日後に抗がん剤の点滴を開始。4日間入院して点滴を受け、退院後の10日間は静養。この2週間を1クールとして治療を続けていく段取り。これから、どのような経過をたどるのでしょう。(消費生活アドバイザー)

デジタル技術を駆使 アニメ、ゲーム、広告デザインなど展示 日本国際学園大

日本国際学園大学(つくば市吾妻)でデザインを学ぶ3、4年生が、日ごろの学習の成果を発表する作品展「2026コンテンツ デザイン エキシビジョン」(同大経営情報学部ビジネスデザイン学科主催)がこのほど、同市吾妻、中央公園内のつくば市民ギャラリーで開かれ、アニメ、ゲーム、メタバースなど最新のデジタル技術を駆使した作品や、想定した架空の店舗や商品のブランド価値を高める広告デザインなどが展示された。 1月31日から2月6日まで開催され、学生17人が作品約40点を展示した。同展は毎年開催され今年で15回目。4年生にとっては卒業制作展になる。 展示されたのは、楽曲に合わせて容姿が変化していくキャラクターを描いたアニメ作品、音楽に合わせてキャラクターや背景を動かすなどデジタルアートの制作過程そのものを映像にした作品、AIを使って小説のシナリオとキャラクターを制作したノベルゲームなど。 広告デザインは、つくば駅近くに架空のカフェがオープンしたと想定し、店舗のロゴやチラシ、缶バッチやシールなどを実際にデザインしたものや、土浦や水戸、常陸太田、龍ケ崎など、県内各地の昭和レトロな商店街を実際に訪ね歩き、それぞれの魅力を紹介したガイドブック、架空の水戸納豆のオリジナルキャラクターや商品パッケージなどをデザインした作品などが展示された。 インターネット上の3次元の仮想空間、メタバースの中で参加者を募り、参加者の分身であるアバターの撮影会や交流会を主催するなど2年間にわたる活動記録をポスター展示した4年の姜翔(きょう・しょう)さん(21)は「メタバースでは、いろいろな人が参加できるように企画を考えてイベント開きコミュニティを引っ張ったが、毎日のように反省点が出てきた」と活動を振り返った。 情報デザインやメディアアートを指導する同大の高嶋啓教授は「4年生にとっては、新型コロナの行動制限が始まった最初の年を1年生として過ごした。表現したいという強い気持ちが現れた作品や、センスが面白い作品があるので、これを引き継いでさらに深めていってくれれば」と話していた。

焼き芋ブームを「食文化」に《邑から日本を見る》191

【コラム・先﨑千尋】「焼き芋がブームになって20年。それを食文化に定着させよう」。今やスーパーの店頭だけでなく、コンビニやドラッグストアでも焼き芋が売られている。その火付け役となったのが「なめがた農協(現なめがたしおさい農協)」だ。 行方市で焼き芋サミット その本拠地の行方市にあるレイクエコーで、1月16日に「全国焼き芋サミット」が開かれ、全国から、焼き芋愛好家や生産者、行政、農協関係者、焼き芋業者、研究者など350人が集まり、焼き芋について熱く語り合った。開催は昨年に続いて2回目。主催は同実行委員会と行方市。 サミットの冒頭、同農協の金田富夫組合長が「農協では約30年前、それまでは主食用だったサツマイモを焼き芋として販売しようと考え、スーパーの店頭で売ることを考えた。しかし、焼き方や品種などで、1年を通しておいしい焼き芋を提供するのは難しかった。工夫を重ね、マニュアルを作り、今では全国約4000店舗で通年販売している。焼き芋をブームで終わらせるのではなく、食文化にしていきたい」と話した。 サミットでは最初、茨城県職員時代にサツマイモの病害虫研究に携わってきた東大大学院特任教授の渡邉健さんが、サツマイモ栽培で問題となっている「基腐(もとぐされ)病」などについて「必要以上に怖がらないように。病原菌を持ち込まない、増やさない、残さないが基本だ」と注意を呼び掛けた。 あるとうれしい⇒あって当たり前 基調講演は、サツマイモに特化したイベント「さつまいも博」を2020年に始めた石原健司さんが「焼き芋を『あるとうれしいもの』から『あって当たり前』に。生活を豊かにするものと消費者が考えられるようになれば、ブームから文化に定着したと言える。そのためには、客層を固定客だけでなく、子供世代やインバウンド(訪日客)などまで視野を広げていく必要がある」と訴えた。 「焼き芋業界のいま、そしてこれから」というテーマのトークセッションでは、龍ケ崎市や行方市の生産者や焼き芋業者らが登壇。それぞれが「原料のイモを安定して供給することが大事。そのためには土づくりが欠かせない。後継者が残れるために外部から呼び寄せることも必要。『焼き芋で笑顔に』を合言葉に、全国各地の百貨店やイベントに出店し、イモの皮まで旨(うま)味や香りを感じる焼き方を、生産者の思いも伝えながら全国の焼き芋ファンに届けている」などと話し合った。 サミットの最後は分科会。参加者が、生産、焼き芋市場・消費トレンド、地域・観光・体験農業、暮らしと女性の視点の4つに分かれて討議した。私が参加した生産の分科会では、基腐病や立枯病などの対策に関する質問や意見が多く出された。 サミット終了後、会場を隣の「なめがたファーマーズヴィレッジ」に移して交流会が開かれ、参加者は、サツマイモ料理や焼酎、いろいろな品種の焼き芋などを味わいながら、焼き芋談義で楽しんだ。(元瓜連町長)