つくば市内の店や企業と、学生ら地域の人をつなぎ、双方向で広告を出したり、働く人材をマッチングさせたりする地域密着型の地域情報アプリ「つくばinfo」がプレリリースされている。4月から正式にスタートする。
合同会社ろーこみ(つくば市天久保、山根和仁CEO)が企画し運営する。インストールの必要がないウェブアプリで、市内住民に対象を絞ることで拡散しがちなネット上の情報をまとめ、ユーザー同士の新たなつながりをつくることを目指している。
すでに筑波学院大学(同市吾妻、4月から日本国際学園大学)、学園中央自動車学校(同市刈間)、NPOリサイクルを推進する会(同市吾妻、高野正子代表)などが登録している。今後さらに登録団体を増やし、発信する情報を増やしていく予定だ。サブスクリプション(定額)の有料サービス。イベントなどの情報も告知していく。
写真付きでイベント情報や求人情報などを掲載できるほか、飲食店などの活用を想定し、15分から120分で自動的に消去される短時間の「今だけクーポン」を配信する機能を設ける。客の予約が突然キャンセルとなった際や、悪天候で客足が伸びない時、閉店間近で売れ残りを割り引きしたい場合などの集客にスポット的に活用できるという。
筑波学院大はオープンキャンパスや入試などの情報を掲載する。同自動車学校は教習所で技能教習を受ける際のキャンセル待ちなどの情報を発信する。リサイクルを推進する会は、年に4回開催しているリサイクルマーケットの告知や、スタッフ募集、活動のPRなどを行っていく予定だという。
筑波大生向けにリサイクル品など販売
同アプリを運営する山根さんは、筑波大生向けにリサイクル品の販売や、エアコン、家電のリースなどのサービスを提供する店「つくばローカルコミュニティ」(同市天久保)の代表。筑波大生物資源学類の出身で、学生だった1995年に大学内でリサイクル市を開催したことをきっかけに、2001年、同店を設立した。20年以上にわたり、後輩である筑波大生たちの生活に寄り添う中で、学内で完結してしまいがちな学生の世界を広げ、外とつなげたいと考えるようになった。
大手SNSや各社ホームページで配信される情報は散逸してしまいやすいが、つくばに対象を絞って地域情報を集約し、地域の情報インフラを整備したいと構想を練ってきた。「情報がめぐることでこれまで接点のなかった人とお店、団体をつなぎ、多くの人やお店が交わることでおもしろいつくばをつくりたい」と話す。年内のアプリユーザー数2500人を目標に掲げる。(田中めぐみ)
◆「つくばinfo」の初期登録料は1650円(税込)。月額利用料は一般サークルと非営利団体は275円(税込)、飲食店は660円(税込)、飲食店以外は770円(税込)。