来年1月から新NISA(ニーサ、少額投資非課税制度)が始まるのを前に、財務省水戸財務事務所の梅村知巳所長が県内の企業や市役所などの職場に出向いて、社員や職員らを前に新NISA制度の普及と活用促進に向けた講演を実施している。
1日にはつくば市竹園、筑波銀行つくば本部で「ライフプランに基づく資産形成~新NISA制度の活用」と題した講話を実施し、投資信託など預かり資産セールスなどを担当する行員約30人が聴講した。同行から依頼があり出向いた。
新NISAは、資産運用立国を実現し資産所得倍増プランを推進するという岸田政権の方針を受けて、来年1月から開始される。現行のNISAでは2023年までとされていた口座開設期間が恒久化し、年間投資枠が最大360万円まで拡大するほか、非課税で保有できる期間が無期限になるなど、制度が恒久化し抜本的に拡充される。
講話で梅村所長は、国の方針を説明した上で「経営者にとっては、従業員の資産形成に取り組むことで従業員の金銭面でのストレスを減らし、安心・安定した生活を提供することになる」「お金の運用に、遅い早い、多い少ないはない。税金が得なNISAは選択肢の一つ」「せっかく貯蓄や当面使わないお金があるのに運用しないのはもったいない」などと話し、「NISAは無税のため、リスクを低くして同じ運用成績が期待できる」などと話した。
聴講した行員からは「新NISA制度の内容や目的についてよく理解できた」「お客様の長期的な資産形成支援のために新NISAを推進していきたい」などの声が出た。同行では講話を録画し、全行員にウェブ配信するという。