木曜日, 4月 3, 2025
ホームつくば不登校とは何なのか 経験者5人が赤裸々に語り合う

不登校とは何なのか 経験者5人が赤裸々に語り合う

親はどう受け止めればいいの?

フリースクール職員―不安に思う親や祖父母は多い。どう接するべきなのか。

ざっきー ひきこもりになるかもしれないから無理やり連れて行こうとするのは、やめたほうがいい。中3で不登校になったとき、父から「行くのが義務だろ」と言われ、もめた。以後10年以上、父とまったく話をしていません。母もあきらめているようです。こうなるのイヤじゃないですか?親御さんにはお勧めしません。

にっちー 自分のことで親同士がケンカしている声を別室で聞くのが一番いやだった。「このままじゃまずい」という気持ちはわずかですけど、あったんです。「ゲームのデータ消す」と誓ったのに、1週間後にはまた再開してしまう。その繰り返し。そのうちスイッチが入るんです。親が焦る気持ちは分かるけど、少しずつ子どもは進もうとしている。それを信じてほしい。

まこちゃん 成長するにつれて、心の病を抱えている母に相談しても難しいと感じるようになった。進学した高校では、先生たちが母親代わり。朝と放課後、職員室を訪れると必ず話しかけてくれた。親以外の大人と関われる場所があれば、親も距離をとれるし、子どもも息が詰まらないんじゃないかな。

まりりん 小さい頃は立派な大人になるためにちゃんとしなくてはと思い込みすぎていた。大検受けて大学入ったら、夜通し飲んだり、単位落としたりダメな先輩たちがいた。その姿をみて「あっダメでも失敗してもいいんだ」って思い、救われた。サークル活動や恋愛を通して社会復帰した面もある。

しーちゃん 反対や否定をすればするほど、子どもは自分の殻にとじこもる。そのことを想像して言葉をかけてほしい。好きなことがあるって大事。昔は人前に立てなかったけど、それでもシンガーソングライターになるという夢があったから生きてこれた。好きなことを応援すれば、不登校の子もどんどん外に出て行くと思います。

座談会の冒頭、来場者を前に、「しーちゃん」こと、シンガーソングライターの風見穏香さんが歌声を披露していた

司会者―でも、親も不安を抱えている。どう過ごせばいいのでしょう。

にっちー いまフリースクールのスタッフをしている。親御さんの中にも自分を認めてもらえず、苦しんだ過去を持つ人もいる。少し気晴らしに行くなどして自分自身を責めず、いたわってほしい。

しーちゃん 親も子も「私は相手のことをよくわかっている」と思いがちだが、想像以上に考えが異なっていると思った方がいい。たとえ親子でも、自分にとっての当たり前は、相手にとっては当たり前ではない。お母さんたちは同じ境遇の親と話し合って気分を発散してください。

まりりん 不登校になると、フリースクールや自然体験、外で遊ばせるとか、親はつい「学校に行かないからこれをさせよう」と、欲を出す。そうすると子どもは期待にこたえようと頑張る。親のコントロールを手放すことも大切。

ざっきー 「学校に行かなくてもいいから、寝てるのだけはダメ」といわれ、ペン習字をさせられたことがあった。

まこちゃん 4歳の息子のために良かれと思い、何かすると「自分のため?息子のため?」と、夫に指摘される。そこでハッと気づき自己嫌悪に陥る。同じ人間でも、それぞれに「子ども」「母親」といった役割を担ううちに、脳がそれに慣れていく。誰も自分を知らない土地に行って、何者でもない自分になってリセットできるといいですけどね。

まりりん 大人も忙しすぎる。なんにもしない日があってもいい。

にっちー 半年間ウガンダに行って、子育ての違いを目の当たりにした。日本では親が育てるのが当たり前だが、ウガンダではご近所同士が集まって外で食事を作って食べる。母親が忙しいときは、自然と手が空いている近所のおばちゃんが子どもの面倒をみる。でも、日本では親だけで抱え込む。これって人間には無理なんじゃないか。共働きが増えているいま、子どもにとっても親にとってもきつい状況。

まりりん 一番下の子が2歳。一人で抱えるの大変だし、小学生の子がホームスクールで家にいたので、煮詰まるように。だったらみんなでやろうと自宅の一角でフリースクールをやるようになった。とくにつくばは転勤族が多いので、親が人間関係をつくりづらい面がある。

次ぺージに続く「周囲の支援、イヤだったこと、良かったこと 自治体の支援は」

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