つくば市は6日、学校医143人に9月29日に振り込んだ3カ月分の交通費(旅費)のうち、16人の支払先を誤り、本来支払うべき学校医とは別の16人に、それぞれ2000円ずつ計3万2000円を上乗せして支払ってしまったと発表した。
学校医は、児童生徒の健康診断をしたり、環境衛生の指導などをする内科医や歯科医、薬剤師などで、市内の小中学校や幼稚園、保育所に計197人が委嘱されている。学校で職務に従事した際は、費用弁償として1回2000円の交通費が数カ月に一度支払われ、報酬については年度末にまとめて支払われる。
市健康教育課によると、5、6、7月分の交通費総額41万4000円分を143人に支払う事務作業をした際、16人が従事した16回分について、誤った情報を会計事務局に送り、別の16人に上乗せして振り込んでしまったという。
担当者が作成した支払伝票を上司が再チェックした際は誤りが無かったが、口座振込を担当する会計事務局にデータを送る際、チェック済みの正しいデータではなく、別の誤ったデータを送ってしまったのが原因という。
10月5日に医療機関から電話があり、誤送金が分かった。143人分について改めて調べたところ、16人の学校医が従事した16回分について、別の学校医16人に支払っていたことが判明した。
同課は6日、まだ支払っていない16人と、誤って上乗せして支払った16人に電話連絡し、謝罪した。来週には医療機関を訪問し、上乗せして支払ってしまった学校医に対しては返還してもらい、未払いの学校医には早急に支払うとしている。
再発防止策として同課は、決済後の伝票のデータと会計事務局に送るデータを複数人で再度突合した上で、データを会計事務局に送付するとしている。