甲子園で開催中の第105回全国高校野球選手権は19日、準々決勝の第2試合で県代表の土浦日大が八戸学院光星(青森)と対戦。9-2で勝利し、準決勝に駒を進めた。土浦市小松ケ丘の土浦日大高校ではパブリックビューイング(PV)が催され、生徒や保護者ら約70人が勝利の喜びに沸いた。
土浦日大の快進撃が止まらない。まずは3回、相手投手の乱れを見逃さなかった。2四球と送りバントで2死一・二塁から3番 後藤陽人の中前打で1点を先制。死球で満塁とした後、5番 松田陽斗の中前打で2点を加えた。八戸学院光星は4回と5回に内野ゴロで1点ずつを挙げ、じりじりと追い上げるが、6回に土浦日大はビッグチャンスを迎えた。
投手の替わりばなを捉え、先頭の松田と6番 塚原歩生真が右翼へ連続安打。1死一・三塁から8番 鈴木大和がスクイズを決め1点をもぎ取る。出鼻をくじかれた相手投手は2者連続四球を与え2死満塁。ここで2番 太刀川幸輝の右越え3塁打が飛び出し3点を追加。さらに後藤の中前打で1点を加えた。
リードを大きく広げた土浦日大は9回にも追加点。松田が甲子園で2本目となるソロ本塁打をバックスクリーン左へ放り込んだ。
投手は先発の伊藤彩斗から4回途中に藤本士生へつなぎ、今日も危なげない投球内容だった。
土浦日大高校では、土曜日とあって生徒の数はそれほどでもなかったが、代わりに保護者が多く集まった。「仕事が休みなので応援に来られた。PVは一体感が素晴らしい」と話す北村祟史さん(51)、知美さん(42)夫妻。ここまでの戦いについて「今度こそだめかもと思いつつ、毎回逆転してくれるのがうれしい」と話し、試合後は「藤本の安定感が光った。守りも固く、打線もつないでくれた。次も期待したい」と喜びの声。
最前列で応援していた仁平千陽さん(1年)は「迫力があって感動した。伊藤投手と藤本投手が、相手に隙を見せず投げていたのがすごいと思った。次も最後まであきらめない心で、自分の力を信じて頑張ってほしい」とエールを送った。
学校には応援メッセージも数多く届いているという。星野恵美子教頭は「甲子園の校歌はすごい。皆さんが期待してくれているということを実感でき、うれしく思っている。選手たちも試合ごとに団結力や精神力が高まり、一歩一歩強くなってきている。次も勝てるよう精一杯応援したい」と話した。
次の準決勝は21日、第2試合で慶應(神奈川)と対戦する。(池田充雄)