永田学長「値上げかなわなければ宿舎廃止」
筑波大学(つくば市天王台)が4月1日から実施するとしていた学生宿舎の寄宿料値上げ=3月11日付=について、永田恭介学長は18日の定例記者会見で、値上げを1年間延期すると発表した。一方で「残念ながら値上げがかなわなければ、宿舎廃止が順番に行われる」とも発言。学生らからの反発は必至で、大学側と学生側との話し合いにも影響が出そうだ。
永田学長は会見で「宿舎値上げについては、かなりご理解をいただいている」と、大半の学生から理解を得ていると強調し「一部の学生さんにはまだご理解いただけていない」との見解を述べた。その上で「さらに対話を続けるという意味合いで、もう少し値上げの時期を遅らせるということにした」と述べ、宿舎値上げを1年間延期するとした。
一方で「いろんな意見交換を行いながら最終的に値上げを行いたい」と、値上げへの強い意向を示し「残念ながら値上げがかなわなければ、宿舎廃止が順番に行われる」と強硬な姿勢をちらつかせた。
その上で永田学長は「国立大学の財産の部分であり、当然ながら安心安全が見込めない建物は使えなくなる。僕ら(筑波大学)が廃止するよりも、廃止せざるを得ない状況になると思う。改修については概算要求で認められることはほとんどなく、校舎などもほとんど自力で直している」と説明した。
一方で経済的に厳しい学生や、障害を持つ学生への配慮については「少し思慮が足りなかった部分があるので、来年(2027年入学)の学生が入るまでに順序良くチャートを作って、それぞれが適正なところに入れるよう、その準備が必要になる」との考えを示した。
平均で1.4倍から1.5倍に及ぶ賃料や共益費の値上げ幅圧縮などの選択肢の有無について永田学長は、宿舎にwi-fi環境を整備することを挙げて「値下げするのは非常に難しい」との考えを強調した。
弁護士「全く反省してない」
これに対し学生有志の代理人である指宿昭一弁護士は「(大学側は)全く反省していない。この値上げを聞いて宿舎から出て行った学生もいる。学生の声を聞かずに一方的に(値上げを)決めてしまったことを反省してほしい」と憤りを見せた。その上で「大幅値上げをしないで宿舎を維持できるよう大学側は追求すべき」と、同大に対し宿舎維持方策の検討を求めた。
宿舎値上げをめぐっては、大学公認の学生代表組織「全学学類・専門学群・総合学域群代表者会議」(全代会)が1月7日付で学生担当の千葉親文副学長に対し▽値上げについて学生と議論を通じての合意の形成▽寄宿料、共益費の値上げを2027年4月1日まで延期▽経済的に困窮している学生に対して、援助の方法を用意し周知を行うことによって保護を与えること―の計3項目からなる要請書を提出。学生有志らで作る「筑波大学学生宿舎寄宿料増額の撤回を求める会」は3月2日、賃料値上げ撤回や値上げ実施延期のほかに、学生宿舎入居者代表や全代会との協議や同意なしで値上げを行わないこと、学生が申し入れをしたことを理由に学業や生活上の不利益を一切与えないことの確約などを求める要求書と交渉申入書を提出している。(崎山勝功)






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