【鈴木萬里子】障がいがある人の絵画や造形作品などを展示し、芸術活動を発信する「第17回チャレンジアートフェスティバルinつくば」の作品展示が6日から県つくば美術館(つくば市吾妻)で始まった。市内28カ所の社会福祉団体による、個人や共同制作作品が広い会場を埋め尽くしている。
立体造形「おばけの森」(NPO法人にっこりの森)のゾンビやカラフルお化けなどは、みんなで楽しんで考え出した。古屋正太郎さんの墨絵「流れ」(アートクラブふぉれすと)は第21回「国際現代」水墨画展こどもの部金賞受賞作品。単色なのにカラー以上の迫力で強く迫ってくる。このほか貼り絵、手芸、習字、ちぎり絵など作品は多岐にわたる。つくば市の友好都市、東京都荒川区から特別参加の絵画も展示されている。
6日のオープニングイベントでは、子育て仲間の友人らで結成した「たけとんぼ」によるミニコンサートが催され、来場者らは演奏に合わせて合唱を楽しんだ。ワークショップ「ペーパーフレームをつくろう!」では講師の伊藤三千代さんの指導で額縁が出来上がった。
社会福祉法人関係者の女性は「この展覧会は障がいのある人が自分を表現できる場となっている。施設の日々の活動の中で作り上げた作品、アートに向ける情熱を感じてほしい」と話した。来場者の女性は「どれも素晴らしい作品ばかり。障がい者、健常者とくくるのではなく、芸術性で見たいですね」と絶賛していた。
主催者で同実行委員会の笹本健一委員長は「素晴らしい作品が多い。関係者だけではなく一般の人にも是非足を運んで見てほしい。障がいのある人とない人が共生する社会への意識を高めて、より素晴らしいまちにしていきたい」と話した。一部の作品は5月頃、常磐道谷田部東パーキングエリアで展示される予定だ。
◆会期は3月11日(日)まで。開館時間は午前9時30分~午後5時(最終日は3時)。入場無料。問い合わせは029・883・1111(つくば市障害福祉課)

