金曜日, 12月 9, 2022
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平和の象徴「アンネのバラ」 《令和楽学ラボ》18

【コラム・川上美智子】ロシアによるウクライナ侵攻から3カ月。戦闘が長期化し、終わりが見えない深刻な状況になっています。21世紀。平和が当たり前のようになっている日本では、戦場の悲惨さは写真やテレビを通じてしかわかりません。

昨年、国際ロータリー第2820地区(茨城県)では、高校生や大学生を対象とする研修で、平和の大切さを考えてもらうため、戦場カメラマンの渡部陽一さんにZoomで講演してもらいました。写真の中の紛争地域の子どもたちの悲しい目や、被害を受けた女性や子どもの悲惨な姿に思いをはせ、ロータリーが目指す恒久的平和と人道支援の大切さを学ぶ機会となりました。

我々、第2次大戦直後に生まれ、戦争の無い恵まれた時代に人生を送れた世代は幸せです。子どもたち、孫たち、そして子々孫々が、日本を決して戦場にしないよう願ってやみません。

私が勤務していた茨城キリスト教大学(日立市)にも、命の尊さと平和を象徴するアンネ・フランクのバラがあります。5月に満開となり、赤、黄、ピンクと開花とともに色を変えていきます。アンネの父親オットー・フランクが、野バラが好きだったアンネの形見として、友人から譲り受けたこのバラに、「Souvenir d’Anne Frank(アンネの形見)」と名付けました。

先日、久しぶりに大学を訪れ、教会のキアラ館の前に咲くアンネのバラに出会いました。茨城キリスト教学園では、平和を願い、このバラの花を広く知ってもらうため、接ぎ木をして育て、毎年、県内の養護施設、保育園、幼稚園、小中学校に贈っています。その先は400施設に上ります。

園児たちに平和の大切さを語り継ぐ

つくば市鬼ヶ窪の「みらいのもり保育園」でも、2年前に苗木をもらい育てましたが、残念ながら枯らしてしまいました。今年、このバラを育てていた、つくば市議の方とご縁があって、苗木を分けてもらい育て始めました。園児たちに平和の大切さを語り継げられるよう、今度こそ大切に育てます。また、我が家の庭でも育てたいと思っています。

さて、ウクライナのことでは、避難民支援について茨城県国際交流協会から声がかかり、茨城キリスト教大文学部現代英語学科でウクライナ出身のジャブコ・ユリア先生が教鞭(きょうべん)を執っていることもあり、県と大学が連携するお手伝いをしました。

また、茨城キリスト教大は、ウクライナのイワン・フランコ記念リヴィウ国立大学と留学提携を結んでいます。今月、ヨーロッパを経由してようやく留学生が1名、日本に到着しました。彼女は平和な日本で勉学を進められる幸せを感じていることでしょう。今後は日本とウクライナ復興の架け橋になってもらえればと願っています。(茨城キリスト教大学名誉教授、みらいのもり保育園長)

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