水曜日, 2月 4, 2026
ホームつくばコロナ禍、預金も貸出金も過去最高額に 筑波銀行 2022年3月期決算

コロナ禍、預金も貸出金も過去最高額に 筑波銀行 2022年3月期決算

筑波銀行(本店・土浦市、生田雅彦頭取)は13日、2022年3月期決算(21年4月1日-22年3月31日)を発表した。コロナ禍、預金、貸出金額いずれも過去最高になった。

コロナ禍の20年3月から22年3月末までの約2年間に同行が実施したコロナ関連融資は県内最多の計約1万4300件、総額約2420億円になったという。7割以上で返済が始まっている。

経常利益2.1倍

22年3月期の連結決算については、銀行本来の業務の収支である業務粗利益は、連結子会社の見直しなどにより役務取引利益が減少したほか、国債債権売却益が減少したなどその他の業務利益が減少したが、有価証券利息配当金や預け金利息が増加したなどから、前年比13億7600万円増の296億3500万円となった。

銀行本来の業務で稼ぎ出した1年間の利益となる、業務粗利益から人件費などの経費を差し引いた実質業務純益(単体)は、業務粗利益の増加に加え、10年間で店舗を147店から74店に半減させる統廃合が終了したなど、経費が人件費を中心に減少したことから、前年比25億500万円増加の54億3500万円となった。

銀行の通常の活動から生じた利益を表す経常利益は、資金利益の増加による業務粗利益の増加や、営業経費が人件費を中心に減少したことにより、銀行本体の収益力が大幅に改善したことに加えて、取引先の貸出金が回収できなくなった場合に備える与信関係費用が低水準に抑えられたことなどにより、前年比27億3300万円増益(110.7%増)の52億100万円となった。前年3月期の経常利益24億6700万円の2.1倍となる。

預金(単体)は、コロナ禍による手元流動性確保意識の高まりなどを背景に、個人預金、法人預金いずれも増加し、過去最高の2兆4663億円になった。預かり資産も、投資信託が増加したなどから過去最高の2780億円になった。

貸出金は、コロナ禍の影響を受けた地元中小企業などへの資金繰り支援や本業支援に積極的に取り組み、中小企業貸出が前年度末比218億円増の7610億円になったことや、地方自治体向け貸し出しが増加したなどから、貸出金全体で679億円増加し過去最高の1兆8825億円となった。

健全性の指標となる、リスク資産に対し資本金などの自己資本がどれだけあるかを示す自己資本比率(連結)は、親会社株主に帰属する当期純利益42億円の計上などにより自己資本は増加したが、貸出金や有価証券が増加し、リスクの度合いに応じて調整したリスク・アセット額が増加したなどから、前年度末比0.21ポイント低下し8.94%となった。

金融再生法に基づく開示債権額(単体)は、危険債権の減少などにより前年度末比74億円減少し394億円となった。この結果、不良債権残高の割合を示す開示債権比率(不良債権比率)は同0.48ポイント低下し、2.04%となった。

来期(23年3月期)の業績予想については、コロナ禍の長期化により県内の経済や社会活動がさまざまな影響を受けており、コロナ禍の収束がさらに長期化した場合には与信関係費用の増加が懸念されること、ウクライナ情勢を背景に原材料価格の高騰やインフレ懸念、米国金利の上昇や円安の進行など先行き不透明な状況が続いているなどとして、経常利益を22年3月期と比べ15億円減益の37億円としている。貸出金利の低下に伴う貸出金利息の減少や、日銀の当座預け金における貸出促進付利制度(コロナオペ)が6月で終了することなどにより資金利益の減少や、有価証券売却益の減少を予想していることなども要因としている。(鈴木宏子)

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【ファクトチェック】外国人労働者は日本人の雇用を奪っているのか 衆院選’26

候補者の主張をデータで検証 衆院選では、一部の候補者から外国人労働者や移民をめぐる主張がなされている。「失業者が増える一方で、外国人労働者を受け入れている」「移民が増えれば治安が悪化する」といった訴えは事実に基づくものなのか、公的統計や国際的な研究データをもとに検証する。 日本人失業者と外国人労働者の関係は 茨城6区から立候補した参政党の堀越麻紀候補は、選挙戦の第一声で「180万人の失業者が出ている。去年も7万人増えた。苦しんでいる日本人がいるのに、政府は人手不足を理由に安い外国人労働者を海外から受け入れている」と述べ、日本人の雇用支援を優先すべきだと訴えた。 では、統計は何を示しているのか。 総務省が2026年1月30日に公表した25年12月の労働力調査によると、就業者数は6842万人で、前年同月比31万人増と41カ月連続で増加した。一方、完全失業者数は166万人で、5カ月連続の増加となり、前年同月比で12万人増加している。完全失業率は2.6%で、コロナ禍以降の2023年から現在まで、2.5から2.6%の範囲で推移している。 国際比較で見ると、日本の失業率は低水準にあることがわかる。OECD(経済協力開発機構)が2025年6月に公表した報告書によれば、加盟する38カ国の24年5月の平均失業率は4.9%で、日本はこれを大きく下回っている。OECDは同報告書で「日本の労働市場は安定を維持している」と評価している。 外国人労働者はどこで働いているのか 一方、外国人労働者数は増加を続けている。厚労省の統計によると、2025年10月末時点の外国人労働者数は257万人で、前年比11.7%増となり、13年連続で過去最多を更新した。 しかし、国内の雇用環境を見ると、全体としては依然として人手不足の状況にある。2025年の平均有効求人倍率は1.22倍で、24年から0.03ポイント低下し2年連続の低下となったが、求人数が求職者数を上回る状態は続いている。19年に1.60倍だった求人倍率は、コロナ禍の20年に1.18倍まで落ち込んだが、23年には1.31倍まで回復し、24年、25年はやや低下しつつも一定水準を維持している。 業種別に見ると、人手不足はより鮮明だ。2025年11月時点のパートを含む有効求人倍率は、建設・採掘従事者で5.31倍、介護サービスで3.96倍、飲食店やホテルなどの接客・給仕職で2.51倍、製造業を含む生産工程従事者でも1.55倍となっている。 外国人労働者の就業先は、こうした分野に集中している。2025年10月末時点の「産業別外国人雇用事業所数及び外国人労働者数」によると、外国人労働者257万人のうち、製造業が約63万人(24.7%)と最も多く、飲食・宿泊業が約31万人(12.4%)、医療・福祉(介護職を含む)が約14万人(5.7%)、建設業が約20万人(8.0%)を占めている。 これらのデータから、低水準の失業率と売り手市場ともいえる雇用環境の中で、特定業種において深刻な人手不足が続いており、外国人労働者が人手の集まりにくい分野を補う役目を果たしていることが読み取れる。 堀越氏は、日本人失業者と外国人労働者の双方が増えていることに関連があるかのように主張するが、両者のあいだに直接的な因果関係を示す統計的な裏付けは確認できない。 「移民が10%を超えると治安が悪化」は事実か 堀越氏は、「ヨーロッパで移民の比率が人口の10%を超えた国では治安が悪化している」とも主張した。 EU統計局によると、2024年1月時点で、EU全体の人口に占める外国出身者の割合は13.3%に達している。加盟27カ国のうち、約51%のルクセンブルクをはじめ、ドイツ、フランス、スペイン、スウェーデン、オーストリアなど11カ国で外国出身者が人口の10%を超えており、「10%超」はEUでは珍しい状況ではない。 ドイツ・ミュンヘンに拠点を置くifo経済研究所は、外国出身者が人口の14.5%を占めるドイツについて、2018年から23年までの警察統計を分析した。その結果、「地域内の外国人比率の上昇と犯罪率との間に明確な相関関係は見られない。特に、難民についても同様」と結論づけている。スペインでも、移民流入と治安悪化を結びつける統計的裏付けは確認されておらず、主要犯罪件数は横ばいから減少傾向にある。EU全体で見ても、治安が長期的に悪化している傾向は確認されない。23年の殺人による犠牲者数は3930件で、13年と比べて約15%減少している。この間、EU全体で外国出身者は約50%増加している。 フランスの経済学者ジェローム・バレット氏は、欧州の独立系メディア「ヴォックス・ヨーロップ」の取材に対し、「移民と犯罪のあいだに直接的な因果関係は存在しない」とした上で、「若年、貧困、不安定な雇用といった社会経済的要因は犯罪リスクを高めるが、これは移民であるかどうかとは別の問題だ」と指摘する。EUも公式文書で、「移民と犯罪を単純に結びつける言説は、事実よりも印象や先入観に基づいて広がりやすい」と警鐘を鳴らしている。 検証から見えるもの 以上の統計や専門家の分析などを踏まえると、「外国人労働者が日本人の雇用を奪っている」「外国人比率が人口の10%を超えると治安が悪化する」といった主張は、正確ではないと結論づけられる。(柴田大輔)

筑西市の「廣澤美術館」《ふるほんや見聞記》13

【コラム・岡田富朗】筑西市にある廣澤美術館は2021年1月2日に開館しました。本館の設計を手がけたのは建築家・隈研吾氏です。全国各地から集められた約6000トンもの巨石が配された建築は、力強い存在感を放っています。敷地内には芝生の庭や竹の庭、そして本格的な日本庭園が広がっており、庭園を目当てに来館される方も多いそうです。 廣澤美術館が位置する「ザ・ヒロサワ・シティ」は東京ドーム約1.2個分に相当する5万6000平方メートルの広大な敷地を誇り、陸・海・空・宇宙の乗り物がそろう「ユメノバ」というテーマパークがあり、博物館にはクラシックカー、航空機、ロケットなどが展示されており、さらには宿泊施設まで備えられています。 美術館では、横山大観、板谷波山、松井康成、鶴岡義雄といった茨城県ゆかりの作家から、棟方志功、中川一政、千住博、齋藤清、伊東深水など、日本美術を代表する作家の作品を幅広く所蔵しています。展示は2カ月から2カ月半ごとに入れ替えられ、何度訪れても新たな出会いがあります。 陶芸の匠 東西展 2026年1月28日から4月5日までは「陶芸の匠 東西展」が開催されます。東は板谷波山、濱田庄司、加守田章二、松井康成、島岡達三、田村耕一、西は富本憲吉、楠部彌弌、河井寛次郎、大樋長左衛門、清水卯一、三輪休雪と、東西を代表する名匠たちの作品を楽しむことができます。 黄金の茶道具 さらに注目すべきは今年の大河でも注目されている、豊臣秀吉ゆかりとされる「黄金の茶道具」です。文禄・慶長の役で功績を挙げた藤堂高虎に秀吉が与えたと伝わるこの茶道具は、2024年の特別展で初めて一般公開されました。現在は廣澤美術館本館から浄(きよら)の庭を抜けた敷地奥に位置する「つくは野館」にて常設展示されています。 秀吉と藤堂高虎 豊臣秀吉と藤堂高虎については、金の茶道具にまつわる以下のような逸話が残されているそうです。 秀吉が明(中国)征服を目論(もくろ)み、朝鮮半島に進軍した文禄・慶長の役(1592~93、1597~98)に出征した高虎は、船奉行として水軍を率いて活躍しました。秀吉はその敢闘を称え、高虎の出家を引き止めて伊予国板島(現愛媛県宇和島市)7万石の大名に取り立てました。 その後も1万石を加増するなどひときわ厚遇し、さらに褒美の一つとして自らが黄金の茶室で愛用していた金の茶道具を授けたと伝えられているそうです。 また1732(享保17)年には、神戸藩から常陸下館藩に加増移封となった藩主石川総茂のもとに藤堂高虎の孫娘が正室として嫁ぎ、明治までの約140年間、石川家は下館藩主として下館(現筑西市)の地を治めており、藤堂家と筑西市との深いつながりを見ることができます。(ブックセンター・キャンパス店主)