木曜日, 4月 23, 2026
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学園都市黎明期の原風景【つくば建築散歩】1

筑波大学 大学会館

2022年は、筑波研究学園都市の開発建設に関する閣議了解、正確には国の省庁・機関を茨城県南部へ移転させる閣議了解(1967年)から55年、国家公務員宿舎の入居開始(1972年)から50年にあたる。半世紀にわたる都市の成長、成熟の中で、建設省(現国土交通省)、住宅・都市整備公団(現UR都市再生機構)などの公的機関が多くの建築物を手がけ、様々な建築家や設計事務所を採用したことで、筑波研究学園都市自体が都市開発と建築物の博物誌を醸成する結果となった。

現存するつくばの名建築を紹介する第1弾として7カ所を紹介する。しかしこれは「つくばでうまいラーメン屋はどこでしょうか」と問われるのとあまり変わりなく、あちらを立てたらこちらもか、建築ごとに好き嫌いの意見も分かれそうだ。

今回、つくば市在住の建築家であり、筑波大学名誉教授の鵜沢隆さんに建築物の紹介をお願いした。写真は、同じくつくば市在住の写真家として活躍する斎藤さだむさんが、書籍「つくば建築フォトファイル」に収録した竣工当時の撮影写真を提供していただいた。同書を出版するNPOつくば建築研究会からも、収録写真の使用について快諾をいただけた。

どこから始めたものかで迷った中、初回は槇総合計画事務所、槇文彦さんの設計による筑波大学大学会館とした。連載のスタイルとして、まず鵜沢名誉教授の建築紹介から始める。

筑波大大学会館講堂(同)

その後の大学の外観意匠決定付ける

【鵜沢名誉教授コメント】「筑波大学開学初期の中心的施設で、その外壁の暗い赤茶色の仕上げとキュービックなボリュームが、その後の各大学施設の外観意匠を決定付けた。大学諸施設に落ち着いた統一感は生まれたものの、全体的に沈鬱(ちんうつ)なキャンパスの印象をつくり出した点も否定できない。

キャンパスの中心的施設でありながら、学内のペデストリアンに対してのみ開かれた建築であるため、大学外部からのアクセスは不明瞭で、孤立した大学施設の印象は否めない。

そうしたネガティブな機能を補完するため、大学会館に接続し、大学の新たな玄関口となる空間の設計を大学本部から私が依頼された。こうして2006年に竣工したのが、開学30周年記念「総合交流会館」(あす2日付で紹介)である。

学内外の交流と大学の情報発信の象徴的な拠点として、大学会館の閉鎖的な空間とは対照的に、開放的な「ガラスボックス」を大学会館に貫入させる意匠となった。この施設の実現によって、学外からの車による直截的なアクセスが視覚化された」

キャンパスの顔

【建築散歩】旧東京教育大学を改称し、1973年に設置された筑波大学は、研究学園都市の研究学園地区内に4つのコアをゾーニングして整備された。そのうち中央コアと呼ばれる、文字通りキャンパスのセンターゾーンに、同じ槇文彦さんが設計し1974年に完成した大学会館が所在する。

中央コアは複数の建物が中庭を囲むように配置されており、学内行事に活用される会館のほか、外来者にも対応したレストランや商業店舗、宿泊機能が網羅されている。80年代に都市整備を所管していた住都公団(UR都市再生機構)の案内でキャンパスを訪ねた折、公団担当者は「東京大学との比較は無意味かもしれませんが、筑波大は、広く世界と交流し、物事を提案する人材育成を目指しています」と語っていた。

大学会館は、学生達がコミュニケーションを図り、内外への情報発信を行う空間であり、研究学園地区を貫くペデストリアンデッキからもキャンパスの「顔」としてたたずむ。用途は開放形だが、会館を含む中央コアの建物群は、さながら要塞のようにも見える。

大学会館と共に槇さんは体芸棟を設計した。壁面がガラスのブロックパネルで構成された体芸棟は、筑波山に向かって大学会館を目指す門の役割を果たす。

筑波大学体育芸術専門学群中央棟(同)

槇さんは、ヒルサイドテラス(東京都渋谷区、旧山手通り)、幕張メッセ、同新展示場・北ホール(千葉市)や朱鷺メッセ(新潟市)、横浜アイランドタワー(横浜市)、東京体育館等で知られるが、85年のつくば科学博Aブロック外国展示館、民間企業研究所といった、つくばでの建築も手がけている。(鴨志田隆之)

続く

➡つくば建築散歩2 鵜沢隆、筑波大学総合研究棟Dはこちら 
➡つくば建築散歩3 坂倉建築研究所、つくば国際会議場はこちら 
➡つくば建築散歩4 谷口吉生、つくばカピオはこちら 
➡つくば建築散歩5 伊東豊雄、南3駐車場はこちら 
➡つくば建築散歩6 妹島和世、ひたち野リフレはこちら 
➡つくば建築散歩7 磯崎新、つくばセンタービルはこちら (敬称略)

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対策必要な下水管 延長600メートル つくば市 八潮市の陥没事故受け特別調査

埼玉県八潮市で昨年1月に発生した道路陥没事故を受けた下水道管路の全国特別重点調査で、つくば市は21日、対策が必要な下水道管路は市内に延長約600メートルあると発表した。いずれも筑波研究学園都市の建設が始まった1970年代につくられた雨水管という。同時期に生活排水を流す汚水管も埋設されたが、今回の国交省調査の対象外という。 対策が必要な雨水管600メートルのうち、原則1年以内に速やかな対策が必要な緊急度Ⅰの管路は延長約100メートル、応急対策を行った上で5年以内を目途に対策が必要な緊急度Ⅱの管路は延長約500メートルだった。 特別調査は、八潮市の陥没事故を受け、国交省が全国に調査を要請した。調査対象は内径2メートル以上の大口径で、1994年度以前に布設され30年以上を経過した下水管。傷み、腐食、破損、たるみなどの程度や個所数などを調査した。市内では延長約23キロの雨水管が調査対象となった。昨年7~12月、調査員が雨水管内に入って管内の状況を目視で調査、今年1~2月に調査結果を診断した。一方汚水管については内径2メートル以上のものはなく、今回の調査対象にはならなかった。 調査の結果、対策が必要だと分かった延長約600メートルの雨水管の管路に軽微なひび割れなどが認められたが、土砂の堆積など道路陥没につながるような緊急性の高い異常は確認されなかった。市下水道工務課は、今回調査対象となった雨水管は、汚水管のように硫化水素が発生し腐食しやすい環境にないため、道路陥没のリスクは比較的低いとしている。 今後の対応として市は、1年以内に対策が必要な延長約100メートルについては、空洞化調査などの詳細調査をし、来年2月までに対策を実施するとしている。5年以内に対策が必要な延長約500メートルについては2031年2月までに対策を実施する。修繕完了までに一定期間を要することから、路面巡視などを適宜実施し、陥没の予兆となる道路異常の早期発見や事故防止に努めるとしている。 一方、内径が2メートル未満のため今回の調査対象にならなかった汚水管については、市の第1期(2019~23年度)ストックマネジメント計画で、延長3100メートルについて修繕対応が必要とされ、23年度までに1900メートルの修繕を実施してきた。現在実施中の第2期計画では、第1期で積み残した1200メートルと新たに判明した分を合わせた5700メートルについて対策を実施するとし、初年度の24年度末時点で220メートルについて修繕を実施したという。 県が管理する流域下水道の管路については、つくば市内などに布設されている霞ケ浦常南流域下水道の管路は、対策が必要な箇所は無かった。土浦市などに布設されている霞ケ浦湖北流域下水道については、原則1年以内の速やかな対策が必要とされる緊急度Ⅰの箇所が延長6メートル、応急措置を行った上で5年以内を目途に対策が必要な緊急度Ⅱの箇所は延長71メートルあった。

学校給食の牛乳に異味 土浦市 6校の12人が体調不良

土浦市教育委員会は21日、市内の小中学校の学校給食で出された牛乳を20日に飲んだ児童、生徒から「いつもと牛乳の風味が違う」など異味の申し出があったと発表した。そのうち6校の児童生徒12人から腹痛など体調不調の訴えがあった。 牛乳は、いばらく乳業(水戸市)が製造したもので、茨城県学校給食会から同市が購入し、市内24の小中学校に計約1万500食分を提供している。 発表によると、市内の全24校で「味がすっぱい」「薄い」「酸味がある」「薬のような臭いがする」など異味の申し出があった。24校は、土浦小、下高津小、東小、大岩田小、真鍋小、都和小、荒川沖小、中村小、土浦二小、上大津東小、神立小、右籾小、都和南小、乙戸小、菅谷小、一中、二中、三中、四中、五中、六中、都和中、新治学園義務教育学校、土浦一藁附属中。 そのうち体調不良の訴えがあった6校の12人は、土浦小が3人、下高津小2人、上大津東小2人、都和南小3人、五中1人、新治学園1人。 20日、各学校が市学校給食センターに報告。土浦保健所や県教育庁保健体育課に連絡した上で、いばらく乳業に対し、原因の調査を依頼している。 市教委は21日から当面の間、給食での牛乳の提供を停止し、児童、生徒には水筒を持参してもらって対応している。 市教委は「関係する児童、生徒、保護者の皆様には大変ご心配をお掛けしましたことをお詫びします」などとしている。