月曜日, 4月 6, 2026
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永田学長を再任 筑波大 選考プロセスの正当性問う声噴出

筑波大学(つくば市天王台)の次期学長選考会議が20日行われ、同大は21日、同選考会議委員による投票の結果、永田恭介現学長(67)を再任したと発表した。

学長選をめぐっては、学長の任期の上限が撤廃されたこと、教職員の意見聴取で永田学長が584票、対立候補で生命環境系長の松本宏教授が951票だったことなどから、同大の教員有志らでつくる「筑波大学の学長選考を考える会」から、選考プロセスの正当性を問う声が出ている。

同大によると、20日の学長選考会議は、委員24人の無記名投票の結果、永田氏が3分の2以上の得票を得て松本氏を破り、再任が決まった。

永田氏は2013年4月から学長を務める。本来の任期は最長で6年だったが、再任回数の上限が撤廃された。新たな任期は来年4月から3年間。

同選考会議の河田悌一議長は21日の記者会見で、永田氏再任の理由について「(永田氏は)ビジョンを出して一つひとつ実行し、科学研究費補助金の取得や企業など外の組織と結び実績を上げた」ことなどが評価されたとした。

一方、考える会が指摘している任期の上限撤廃については「任期の期限を除外している(国立の)大学は12、13大学ある」とし「一つひとつきちんとした手続きを踏んでやった」と強調した。

一方、稲垣敏之副学長は、任期の上限撤廃について「海外の有力な大学は学長の任期が長いことなどから、議論を重ねて再任回数に限度を設けないことを決めた」とし、教職員の意向調査ではなく意見聴取を実施したことについては「改正国立大学法人法で、意向調査は禁じるものではないが好まれてないため、意見聴取という名前にした」とし「候補者を5人以内に絞るための手段」だとした。さらに「昨年11月に中間報告を出し、各学系の長が教職員に周知し意見を集めており、すべての教職員に周知してきた」などと、時間をかけて教職員の意見を聞き周知してきたと強調した。

再任された永田学長は任期上限の撤廃について「諸外国は10年単位でやらないと大学は変わらない、そういうチョイスもある」などと話した。さらに「4月20日過ぎ、(自身を学長に)推薦したい人が飛び込んできた。その時は何のことか聞き、ちょっと考えさせてほしいと言った。重く考えてこういう結論になった」などと語った。

教員有志が批判「公開性と公正性欠く」

【山口和紀】20日に行われた筑波大学の次期学長選考をめぐり、そのプロセスの正当性をめぐって学内外が紛糾している。10月14日、同大の教員有志でつくる「筑波大学の学長選考を考える会」は会見を開き、学長選考が「公開性と公平性」を欠くとして批判し、是正を求めた。同大の学長選考会議が学長の任期や教職員の意向調査を廃止するなど、学長選考のプロセスに大きな疑念があるとした。

考える会の公開質問状(9月9日付)で選考の問題点として指摘されたのは次の通りだ。

まず、学長を選出する学長選考会議の正当性だ。同大規則で議長は「委員の互選」で選出するという規定があるが、現議長の河田氏の選出経緯について、考える会は、何も説明がなされておらず議事録にも記載がないと指摘する。関連して、学長選考会議の「議事次第」から議長選出そのものが削除された点にも疑念が持たれるとする。

また「意向調査投票の廃止」も大きな疑念だと指摘している。意向調査投票は、学長の選出にあたって教職員の意見を聴取するものとして、これまで実施されてきた。学長選考会議はこれを「廃止」した。今年4月1日、学長選考会議は教職員専用サイトに「新たな学長候補者の選考方法等について」とする文章を公開した。その中で「学長選考会議として意向調査投票を行わない」と発表した。

廃止の理由について同選考会議は、改正国立大学法人法の施行通知(2015年4月1日)で示された「考え方」を根拠としている。しかし同施行通知の原文には「選考の過程で教職員による、いわゆる意向投票を行うことは禁止されるものではないが」とある。そのため、考える会は、学長選考会議として意向調査投票廃止を決定した根拠を改めて提示するよう求めた。

10月15日、考える会の質問状に対する大学側から回答があった。議長の選出や意向調査投票の廃止に関する回答は学長選考会議議長である河田悌一氏からだ。議長の互選があったのかという質問に対し、河田氏は2014年1月の選任以降「現在まで議長を務めている」と回答、2年ごとの互選は行われていないことがわかった。同大では学長選考会議委員の任期が定められていない点が根拠とされた。

意向調査投票の廃止の経緯に対する回答は、「主体的な学長選考は如何にあるべきか」の検討が学長選考会議において行われ、廃止を決定したとするものだった。その根拠は、学長の選出は「学長選考会議が定めた選考方法で行われる」とする国立大学法人法の規定と「投票結果をそのまま学長選考会議の選考結果に反映させるなど、過度に学内の意見に偏るような選考方法は」適切ではないとする文科省の通知だ。

考える会は、大学側の回答内容について「大学の自治についての配慮を欠いた、大変残念なものであった」と批判。学長の「任期上限撤廃」などの状況から、すでに学長選考会議は「お友達選考会議」と化しているなどと指摘する。

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さくら小学校が開校 TX沿線の学校新設に区切り つくば市

図書館や音楽室を地域に開放 つくばエクスプレス(TX)沿線開発地区のつくば市中根・金田台地区に新設された市立さくら小学校(同市春風台)の開校式が3日催された。沿線開発に伴う人口増に対応する開校となる。現時点では、2005年のTX開業後、10年代から続いた同市内の小中学校新設ラッシュの最後の一校となる。市内の小学校としては義務教育学校を合わせて37校目。 同校は、児童数増加により教室不足が見込まれる栗原小、栄小、九重小の3校から分離する形で誕生した。6学年全体で特別支援学級を含む24クラスに約570人の児童が通学する予定だ。 2024年7月に着工し、今年2月に工事が完了した。校舎は鉄筋コンクリート造3階建て、内装に県内産の木材を利用した。各階にバリアフリートイレを設置し、車椅子用の手洗い所を設けるなどバリアフリー設備を備える。延べ床面積は約8074平方メートル。総事業費は約66億9500万円。 図書館や音楽室などは地域に開放する。放課後児童クラブ機能を持つ「アフタースクール」を併設し、保護者の就労状況にかかわらず子どもを受け入れるなど、増加する子育て世帯に対応する。アフタースクールの併設は、沼崎小に続いて市内で2校目となる、災害時には地域の防災拠点としての機能を担うため、校舎に約60キロワット、体育館に約20キロワットの太陽光発電パネルを設置し、蓄電池や非常用発電機、LEDソーラー街灯を設置する。 校名や校章は、児童や保護者、地域住民らによる公募とアンケートを経て決定された。校名のさくらは、栄の「さ」、九重の「く」、栗原の「ら」から一字ずつをとった。校章は桜をモチーフに、「温故知新」や自然と科学の調和を表現した。校歌は、歌手の一青窈さんの楽曲など多数のヒット曲を手掛ける常陸太田市出身の作曲家・マシコタツロウさんが作詞・作曲した。 開校式であいさつに立った岡野知樹校長は「子どもたちが失敗を恐れずに挑戦できる環境づくりを目指し、地域の方たちにとっても新しい発見がある場所にしたい」と思いを語った。五十嵐立青市長は「図書館などの施設を地域の皆さんも使いやすいよう設計している。活用されることで、いずれ訪れる人口減少を見据えたコミュニティ形成をしていくことが重要になる。この場所で子どもや先生たちが幸せに過ごし、地域の人たちとのコミュニティの中で手本となるような場所になっていければ」と述べた。 TX沿線の同市の学校新設は、2018年度に研究学園駅周辺の葛城地区に学園の森義務教育学校、みどりの駅周辺の萱丸地区にみどりの学園義務教育学校が開校した。その後、22年12月時点で学園の森義務教育学校の児童生徒数が2000人を超えるなど、新設校の児童生徒数がさらに増加し教室不足が見込まれるなどしたため、ここ数年は新設校を分離する形で新たな新設校が誕生している。23年度は学園の森義務教育学校を分離して研究学園小中学校が新設された。同年には万博記念公園駅周辺の島名・福田坪地区に香取台小も新設された。さらに24年度はみどりの義務教育学校を分離し、みどりの小中学校が新設されている。 さくら小学校のある中根・金田台地区は、市の中央部近くのTXつくば駅から東側約2~4キロに位置し、市内でも人口が増加している地域の一つだ。新興住宅地として整備が進み、将来的には8000人余りが暮らすことが見込まれている。(柴田大輔)