【鈴木宏子】任期満了に伴うつくば市長選と市議選が18日告示される。市長選には現職で2期目を目指す五十嵐立青氏(42)=無所属=、新人で自動車販売会社を経営する富島純一氏(37)=同=、新人で元研究者の酒井泉氏(71)=同=の3氏が立候補を表明しており、三つどもえの選挙戦になりそうだ。市議選は定数28に対し14人オーバーの42人が立候補するとみられる。
市長選で、現職の五十嵐氏は「4年前に掲げた82事業の公約のうち9割を超える事業が達成または順調という進ちょく」と実績を強調、「誰一人取り残さない」「ともに創る」をスローガンに掲げ、4年間で実現した変化をさらに本格化させるとしている。市議会最大会派の応援や、医師会、建設業協会、農協の政治団体や連合茨城など市内の主な団体の推薦を得て強固な体制を敷く。
新人の富島氏は、現職を「4年で結果が出せていない。企業経営なら毎年結果を出さないと倒産してしまう」と批判。自身の経営者としての手腕をアピールし「スピーディーに決断実行し結果を出す」と強調する。市の発展の針路として「科学万博をもう一度」をスローガンに、先進企業誘致、市立高校の新設、つくばスタジアムの整備などを掲げる。若手経営者仲間や市民らが応援する。
新人の酒井氏は、現職が4年前に掲げた旧総合運動公園用地の返還交渉について、公約に掲げながら「言ったことをやらない」と批判。同用地を新しい研究分野のための施設用地として保全し、将来の発展の可能性を次世代に残すために、元所有者のUR都市機構と再交渉し66億円を取り戻すと主張。さらに市役所改革、地域分権などをなどを掲げる。告示日1週間前に立候補を表明、浸透を図る。
一方、市議選は16日までに現職23人、新人17人、元職1人の計41人が事前審査を終えた。ほかに新人1人が立候補する見通しだ。現職5人が引退するとみられる。
有権者数は18万6896人(9月1日現在)で、4年前の前回より約1万2000人増えている。