金曜日, 10月 23, 2020
ホーム スポーツ 【高校野球代替大会】霞ケ浦 高橋監督インタビュー㊦ メカニズム理解して練習を

【高校野球代替大会】霞ケ浦 高橋監督インタビュー㊦ メカニズム理解して練習を

【伊達康】県高校野球代替大会が11日から始まった。霞ケ浦高校の髙橋祐二監督インタビュー3回目は捕手に求めることなどについて聞いた。

配球指示 全球ベンチでは勝てない

—霞ケ浦からは毎年好投手が輩出され投手育成が注目されますが、捕手も毎年のように良い選手が育っている印象です。投手を伸ばす捕手のあり方など、捕手に求めるポイント、配球は捕手任せなのか、捕手によって違うのかなどを教えていただけないでしょうか。

高橋 捕手は扇の要といわれるだけあって、捕手には口うるさくいろんな話をしていますね。まだまだいろいろな意味で物足りませんが。配球については3年くらい前までは全球ベンチから出していましたが、それでは勝てないのかなというところがありました。

綾部翔がエースの時はクレバーな齋藤智徳という捕手がいましたので彼に任せましたね。今の瀬川悠人も困ったらこちらを見るという程度で、ほとんど任せています。その前の鈴木春樹の時は接戦になった藤代戦や石岡一戦は出していましたね。甲子園では任せました。

—内野守備についてはどのようにすれば上達するでしょうか。

高橋 キャッチボールが重要です。それに手投げのゴロ捕りをどのタイミングでグローブを下ろしてどのタイミングで足を出して捕球するか、しっかりメカニズムを理解してから練習すると良いでしょう。ゴロ捕りのメカニズムを分かっている指導者は少ないと思います。

ノックはこのボールをアウトにするためにどうやって捕るのか、打球によってベストの処理の仕方を選択できているか、捕り方やボールへの入り方が間違えていないかを確認する作業です。股を割って捕ったから、シングルハンドで前に伸ばして捕ったからと、理屈を説明できる指導者に教えてもらうと上達できるのではないでしょうか。

技術論の交換盛んな県も

—最後の質問です。高校野球の指導者同士で技術指導論、野球論などの意見交換をすることはありますか。

高橋 野球界はないですが高校バレーボール界ではよくありましたね。強豪校同士で合宿をやっても、例えばブロックシステムのステップの話とか、本当に細かい話を指導者同士で意見交換して技術を磨き合っていました。野球ではそういう話はしませんね。

横浜隼人の水谷監督とは技術論の意見交換をします。神奈川県は指導者同士の技術的意見交換とかそういう交流が盛んに行われていると聞きますが、茨城県はあまりないですね。

—野球の監督に就任する前、霞ケ浦高校バレーボール部を指導し春高バレーに導いた髙橋監督ならではの比較ですね。貴重なお話をありがとうございました。

昨夏の準決勝を制し喜ぶ霞ケ浦内野陣=ノーブルスタジアム水戸

監督 三者三様 「やるからには優勝」

【取材後記】茨城県では2015年から19年までの5年間、直線距離でわずか5キロ以内にある常総学院、土浦日大、霞ケ浦の3校が優勝を独占している。代替大会出場を目前に控え、3校全ての監督から話を聞くことができた。

コロナ禍の過ごし方や夏の甲子園と地方大会の中止、代替大会に向けた取り組みについて、それぞれに同じ質問を投げかけてみたのだが、三者三様の素の答えが返ってきたことは大変興味深かった。

夏の甲子園と地方大会中止の知らせには、いまだ気持ちの整理がつかず甲子園での何かしらの代替大会の開催を今でも熱望する常総の佐々木力監督。甲子園を奪われても野球が好きで懸命に練習する選手の姿に思わず涙する日大の小菅勲監督。選手だけでなく小学生のときから子どもと一緒に甲子園を夢見てきた親の気持ちにも寄り添う霞ケ浦の高橋祐二監督。

また、甲子園につながらない代替大会には、3年生全員を公式戦の舞台に立たせてから主力組を投入する考えの常総学院。3年生は全員登録しつつ力のある2年生を積極的に起用する考えの土浦日大。2年生のレギュラークラスが多い中で、3年生だけで挑む考えの霞ヶ浦。本当に3年生だけで挑んでいいのかという高橋監督の葛藤は大会中も続くだろう。

昨年秋の県大会は常総学院が優勝、霞ケ浦が準優勝している。土浦日大は準々決勝で延長13回タイブレークの大接戦の末、優勝した常総に敗れた。もし例年通りに地方大会が開催されていれば、この3校が優勝に関わってきたことは間違いない。「複雑」な心境の中、「やるからには優勝を目指す」とは3校共通の答えである。甲子園を本気で目指してきた3校がいよいよ代替大会を迎える。

(高校野球代替大会有力校監督インタビュー 終わり)

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here

スポンサー

LATEST

HP制作通し課題解決へ つくばの中学で授業公開

【鈴木宏子】ホームページ(HP)の制作を通して、生徒たちが身近な課題に目を向け、解決方法を考えるプログラミング教育の授業がつくば市で今年度から始まった。22日、同市下河原崎、市立高山中学校(若山隆男校長、生徒数264人)で授業が公開され、2年生29人がそれぞれパン屋の社長になったつもりで、売り上げをもっと増やすにはどうしたらいいかを考えながらHP制作に挑戦した。 教育産業が開発したIT教材を積極的に学校に導入し、学校の学び方改革を進めようという経産省のエドテック導入実証事業の一環として取り組む。高山中のほか、春日義務教育学校、東小、吾妻小の市内4校で今年度実施される。 IT企業「ライフイズテック」(東京都港区)が開発した教育教材を用いて、実際のホームぺージ制作で使われている、コードと呼ばれる命令文を入力しながらホームぺージをデザインする。 学校のプログラミング教育は現在、小学校でブロックなどのまとまりを動かしてプログラミング的思考を学ぶ。一方、実際のプログラミングは、テキストコーディングと呼ばれる命令文を入力する方法が主力なことから、実際に使われている技術を学ぶ入り口になる教材だという。 22日は2年の技術家庭科の授業で取り組んだ。まず、パン屋の売り上げをもっと増やすためにHPにどういう機能があったらいいかをグループごとに考え、意見を出し合った。「お客さんが感想や意見を書き込めるようにしたらいい」「手話や音声が付いた動画を載せたら体の不自由な人でも利用できる」などの意見が出た。 続いて1人1台のパソコンを使ってホームぺージに機能を加える作業を進めた。作業画面にはネコのキャラクターが先生役となって登場し、一人ひとりの進捗(しんちょく)に応じて個別にアドバイスしたり、生徒がクイズに答えたりして作業が進んだ。

永田学長を再任 筑波大 選考プロセスの正当性問う声噴出

筑波大学(つくば市天王台)の次期学長選考会議が20日行われ、同大は21日、同選考会議委員による投票の結果、永田恭介現学長(67)を再任したと発表した。 学長選をめぐっては、学長の任期の上限が撤廃されたこと、教職員の意見聴取で永田学長が584票、対立候補で生命環境系長の松本宏教授が951票だったことなどから、同大の教員有志らでつくる「筑波大学の学長選考を考える会」から、選考プロセスの正当性を問う声が出ている。 同大によると、20日の学長選考会議は、委員24人の無記名投票の結果、永田氏が3分の2以上の得票を得て松本氏を破り、再任が決まった。 永田氏は2013年4月から学長を務める。本来の任期は最長で6年だったが、再任回数の上限が撤廃された。新たな任期は来年4月から3年間。 同選考会議の河田悌一議長は21日の記者会見で、永田氏再任の理由について「(永田氏は)ビジョンを出して一つひとつ実行し、科学研究費補助金の取得や企業など外の組織と結び実績を上げた」ことなどが評価されたとした。 一方、考える会が指摘している任期の上限撤廃については「任期の期限を除外している(国立の)大学は12、13大学ある」とし「一つひとつきちんとした手続きを踏んでやった」と強調した。

3氏の横顔紹介 つくば市長選

【鈴木宏子】任期満了に伴うつくば市長選と市議選は25日投開票される。市長選に立候補した新人の富島純一氏(37)=無所属=、現職の五十嵐立青(42)氏=同=、新人の酒井泉(71)=同=3氏の横顔を紹介する。 事業成長の秘訣は「素直に聞き、信じて任せる」 富島純一氏 【富島純一氏】22歳のときつくばで起業し、現在、自動車販売、障害福祉、保育・学童、農業など幅広い事業を展開する。経営に携わるグループ企業は14社。140人以上の社員を抱える。 コロナ禍の今年、苦境にあるつくばの飲食店に呼び掛け、県内で初めて、ドライブスルー型弁当販売イベントを仕掛け成功させた。

市議候補8人に誤った番号のビラ証紙渡す つくば市選管 掲示板1カ所未設置も

18日告示されたつくば市長選と市議選で、同市選挙管理委員会は19日、立候補届を18日に受け付けた際、市議選立候補者8人に、誤った番号のビラ証紙を渡してしまったと発表した。さらに、立候補者ポスターを貼る掲示板1カ所が未設置だったと発表した。 ビラ証紙は、選挙運動用ビラに貼る、切手よりもひと回り小さいシールで、立候補届の受付番号と同じ番号のものが手渡される。市議選の場合、市選管が立候補者にそれぞれ4000枚を交付し、証紙が貼られてないビラは配布できない。ビラの上限枚数を制限し、財力などによって選挙結果がゆがめられる可能性を防ぐ役割がある。 市選管によると、18日に立候補届を受け付けた際、「ビラ証紙はいらない」という候補者がいたため、次の立候補届け出者に、前の人に交付すべき証紙をそのまま渡してしまったという。すぐに気づかず、計8人に、番号がずれた証紙が交付された。 届け出の受付番号と異なる番号の証紙でも有効に使用することが可能であることから、市選管は、間違った番号を渡してしまった8人のビラ証紙を有効にした。 一方、4000枚が公正に使用されることを担保するため、立候補者8人に、ビラ証紙の番号を訂正する手続きを行ってもらうという。 市選管は「訂正手続きにより候補者ごとの証紙の番号を明確化することで、公正に使用されることを確保していきます」としている。