水曜日, 4月 21, 2021
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旅を通し、自分を成長させたい人を後押ししたい 「旅キャリ」武田直樹代表

【池田充雄】交通手段や情報技術の発達によって世界はますます狭くなりつつある。地域活動でさえ、 グローバル世界との関係の中でとらえ直す必要があるとSDGs(持続可能な開発目標)の理念は示す。だれもが一度は外へ出て、大きな枠組みの中で自らの使命を考えるべきだ-と筑波学院大をこの春退職した武田直樹さん(50)は、自主運営組織「旅キャリ」を立ち上げアピールする。

自分の人生をデザインする力を

「旅キャリ」は、さまざまな人に体験学習、フィールドワーク、社会貢献活動、国内外スタディツアーといった「旅」の機会を提供する活動。観光地を訪ねるだけの旅行とは違い、年齢や社会的立場を問わず、旅を通して学びや成長を得ることに力点を置く。

「旅の中でキャリアを積み、社会力を磨く文化を創りたい」と武田さんは訴える。「社会力」はさまざまな人が協力し、より良い社会を作り上げる力のこと。筑波学院大学初代学長の門脇厚司さんが著書『子どもの社会力』(岩波新書)などで提唱した造語だ。

フォレストアドベンチャーつくばでの学生研修会(2015年、つくば市)=武田さん提供

「心の殻を破り、領域外へ出て挑戦するということ。旅先で人々の中に飛び込み、新しいものごとに触れ、そこで自分に何ができるかや何をするべきかなどを見つめ直し、自分の力で人生を作り上げられるようになる。それが今後、ますます重要なテーマになると思う」

さまざまな人の「旅」を応援

武田さん自身も、多くの仕事を通して社会と協働する経験を積み、専門性を磨いてきた。日本国際ボランティアセンターのタイ事務所スタッフや日本テレビの「24時間テレビ」のカンボジア事務所代表なども務めた。

2006年からは筑波学院大学で、社会力コーディネーターとしてオフ・キャンパス・プログラムを推進。これは学生が地域へ出て社会貢献活動を行い、社会力を育む取り組みで、20年までの14年間で約4800人の学生と約260の団体をコーディネートした。その間にも国際協力や災害支援で毎年のように海外を回り、訪れた国は79カ国に及んだ。

2015年9月のシリア難民視察で(イラク・クルド自治区、ナナカリ小児白血病専門病院)=同

退職後のリスタートに当たっても、身をもって「旅キャリ」のコンセプト実現を目指すことにした。まずは自らが世界中を旅するプロジェクトに、クラウドファンディングでの支援を呼び掛けている。

「今回の主な目的は、世界中に新たな人脈を築くこと。旅先でさまざまな生き方をしている人になるべく多く出会い、そこから次の時代に通用するアイデアを得て、限定コミュニティーSNS『旅キャリ』を通して情報発信する。このSNSでは相談や意見交換なども行い、皆さんと一緒に新たな価値を作り上げる場にしたい」

新しい生き方や価値観に期待

旅の開始は今年夏以降の予定だが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響から、先行きはまだ不透明だ。

「コロナの重圧はあまりにも大きいが、これを契機に世界中で新しい生き方や価値観が生み出されると思う。そこに注目していく。行き詰まると人はどうしても萎縮しがちだが、そんなときこそ『旅キャリ』的な生き方が力になると証明したい。そして世界中のみんなが夢と希望を持ち、未来へ向かって懸命に走るような生き方を応援したい」

→「旅キャリ」のクラウドファンディングページはこちら

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