水曜日, 1月 21, 2026
ホームつくばオールつくばロケの小さな宇宙映画 2月2日、初の一般試写会

オールつくばロケの小さな宇宙映画 2月2日、初の一般試写会

【池田充雄】つくばを舞台に昨秋完成した短編映画「ASTRO AGE(アストロエイジ)」の試写会が2月2日、つくば市庁舎で開かれる。「宇宙やつくばが好きな人、夢や目標を持って頑張っている人に特にお薦めの映画。ぜひ感想も聞かせていただきたい」と監督の小川貴之さんは話す。

会話通し宇宙の壮大さ描く

2018年のつくばショートムービーコンペティションでグランプリを手にした当時の小川貴之監督

映画のキャッチフレーズは「宇宙に行かない宇宙の話」。若手サイエンスライターの女性が、さまざまな人に宇宙の魅力を聞きながら、自分の夢を見つめ直す物語だ。「主人公の表情の変化や心の動きをとらえた、しっとりとした映画。SF作品のような派手な展開はなく、会話を通して宇宙の壮大さを描こうと考えた。あまり見たことがない映画体験ができると思う」と小川監督。

重要なテーマの一つが夢。「日本では子どものうちから夢を問われるが、大人になるにつれ、夢へのこだわりを言葉にするのが後ろめたくなる。自分もそうだった」という。つくばとの縁が生まれ、何度か訪れるうちに、ここなら夢と宇宙を一つにした映画が作れるのではないかと考えた。

小川監督は、2018年度のつくばショートムービーコンペティション(筑波学院大など主催)に「つれない男」でグランプリを受賞。同作はグルノーブル屋外短編映画祭で招待上映され、国内外の映画祭に多数入選した。今作の「ASTRO AGE」はグアム国際映画祭入選のほか、セントルイス国際映画祭、神戸インディペンデント映画祭、函館港イルミナシオン映画祭などに出品された。一般向け試写会は今回が初めて。

主演も音楽も旬の才能が集結

主演の小西桜子さんは新人だが「ファンシー」(永瀬正敏主演、2月7日公開)、「初恋」(三池崇史監督、2月28日公開)で立て続けにヒロイン役を射止め、いま最も旬といえる女優。オーディション時から独特の印象があり、カメラが回ったときの集中力や瞬発力も新人離れしていたという。

「短編映画では人物の背景まで描き込めないため、俳優自身にリアリティある生きた人物を表現してもらうのが大事。小西さんは細かく指示しなくても勘良く人物像を作り、抜群の雰囲気を映画に生かしてくれた」

劇中音楽とエンディング曲「僕らは『ゆらぎ』でできている」を担当したのは、つくば発の理系バンドDENSHIJISION(デンシジション)。11年に結成され過去5枚のアルバムを発表、17年には任天堂ゲーム「RXN-雷神-」に楽曲提供、18年にはグルノーブル音楽フェスティバルに出演など、着実に活動の幅を広げている。

グルノーブル行きは小川監督と同時期。つくば市役所での帰国報告で初めて出会い、一緒に作品作りをしようと動き出した。「映画ではバンドの普段の曲とはまた違う雰囲気で、曲想も幅広く臨機応変に対応していただいた。作曲のヨシダシゲルさんは理系の人らしくリズムや音色も理詰めで構築していくのが新鮮だった」

つくばの魅力を映像で再発見

主な撮影地はJAXA筑波宇宙センター、筑波大学、中央公園など。「市内在住の方なら、ここで撮ったのかと分かる場所が多数。とてもきれいな映像で、つくばの魅力をまた違った形で再発見できる」と市文化芸術課の田山牧子さん。

試写会は今年度のつくばショートムービーコンペティションの開催前イベントという位置付け。会場はつくば市役所コミュニティ棟会議室。2月2日(日)午後1時開場、1時30分開演。本編上映(23分)の後、小川監督のあいさつに続いて「つれない男」も上映する(10分)。予約不要、入場無料、市役所駐車場(2時間無料)が利用できる。

➡短編映画祭「つくばショートムービーコンペティション」の過去記事はこちら

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

立憲の青山氏「中道」に加わらず 衆院選茨城6区 4氏が立候補へ

23日の解散に伴い、27日公示、2月8日投開票が予定されている衆院選で、茨城6区から立候補を予定している立憲民主党現職の青山大人氏(46)が21日つくば市内で開かれた記者会見で、立憲民主党と公明党による新党「中道改革連合」に加わらず、無所属で立候補すると話した。 青山氏は「政治家としての私の信念の中で今回は無所属を選んだ。単純に選挙戦だけを考えれば厳しいことは承知している」とし「有権者の視点から見た場合、有権者が本当にそういうことを求めているのか。自分自身も直感的に違和感を覚えた」と新党結成に疑問を呈した。「我々は有権者から選ばれる立場。信頼される政治という根本の部分を大事にしたい」と述べ、「私の考え、政治姿勢が大きく変わったわけではないし、これからもぶれることはない」などと話した。 青山氏は、立憲の離党と新党の入党届け提出期限となる20日に立憲民主党を離党し、同日、つくば市西大橋で開いた衆院選の事務所開きで、無所属で立候補することを支持者らに明らかにした。無所属だが連合茨城の推薦を受けて選挙戦に臨む。立憲の衆院議員146人のうち新党に加わらなかったのは青山氏と原口一博氏の2人だけ。 共産が新人を擁立 一方、共産党県委員会は20日、茨城6区に、新人の稲葉英樹氏(58)を擁立することを発表した。稲葉氏は土浦市出身、同市在住。半導体製造会社勤務を経て、現在、党南部地区副委員長。 6区にはほかに、自民党現職の国光あやの氏(46)、昨年12月に立候補を表明した参政党新人の堀越麻紀氏(53)を含め計4氏の立候補が予定されている。 前回2024年10月の衆院選茨城6区は、立憲現職の青山大人氏、自民現職の国光あやの氏、共産新人の間宮美知子氏の3氏が立候補し、青山氏が12万票超の得票を得て小選挙区で初めて国光氏を破り、国光氏は比例復活した。青山氏は前回、6区の土浦、石岡、つくば、かすみがうら、つくばみらいの5市すべてで国光氏を上回った。(鈴木宏子)

昨日までの邸宅を脱ぎ捨て、「駅前」という自由をまとう《人生100年時代》

広告【コラム・岩本将哲(サンヨーホームズ)】街を歩けば、庭木の手入れに精を出す紳士淑女の姿をよく見かける。現役時代に築いた広大な邸宅は人生の勲章であり、家族の記憶が染み込んだ聖域だ。しかし、あえて問いたい。その「聖域」が、いつのまにかあなたから「軽やかな自由」を奪ってはいないだろうか? 人生100年時代。私たちはあまりに長く「家を守ること」に縛られ過ぎている。階段の上り下り、冬の廊下の寒さ、駅までの億劫(おっくう)な距離。それらを「年相応の我慢」として受け入れるのは、いささか早計だ。本当の意味で人生を謳歌(おうか)する知的なシニアたちは、今、鮮やかに住まいを「最適化」し始めている。 駅前マンションで人生を2度、恋させる その象徴的な舞台が、JRひたち野うしく駅直結の「サンミットひたち野東ステーションフロント」である。ここを「老人ホーム」と呼ぶのは、野暮(やぼ)というものだ。ここは、自立した大人が自分の意志で選び、自分の資産として登記する「分譲マンション」である。 コンシェルジュによるホスピタリティと、建物1階にクリニックや調剤薬局を備える安心感は、いわば「見えない執事」が常に寄り添っているようなものだ。それでいて、一歩外へ出れば駅に直結するペデストリアンデッキ。都心の観劇へも、なじみのショップへも、雨に濡れず、誰の手も借りずに繰り出せる。 特筆すべきは、入居に際して「身元引受人」や「保証人」を必要としない潔(いさぎよ)さだ。子供に負担をかけたくない、誰にも依存せず自分の人生を完結させたい。そんな現代的なプライドを、この建物は優しく、そして力強く肯定してくれる。所有権分譲だからこそ、将来の売却や相続も思いのままだ。 「今の家が一番」という頑(かたくな)な思いを、少しだけ解いてみてはどうだろう。思い出は、場所を変えても色褪(あ)せない。むしろ、煩わしい維持管理から解放されたとき、夫婦の会話は新婚時代のような軽やかさを取り戻すかもしれない。 「終の棲家」を我慢の場所にしない 人生の後半戦、家はもう「守るもの」ではなく「遊び場」であっていい。「終(つい)の棲家(すみか)」を我慢の場所にしないほうがよい。駅前で、新しい自由を手に入れた人々の顔は、驚くほど若々しい。次は、あなたの番だ。昨日までの重たい邸宅を脱ぎ捨てた先に、見たこともないほどチャーミングな「明日の自分」が待っているはずだ。(福祉住環境コーディネーター・終活カウンセラー) <サンミットひたち野東ステーションフロント>▽所在地:茨城県牛久市ひたち野東1-32-8▽形態:シニア向け分譲マンション(所有権方式)▽特長:駅直結、入居者専用レストラン・大浴場、365日24時間有人管理で緊急対応、身元引受人(保証人)不要▽見学会・相談会:随時受付中(予約制)▽資料請求・見学希望:🆓0120-555-712、または『サンミット』で検索

生物多様性保全、情報発信で協力 つくば市と実験植物園が連携協定

つくば市と国立科学博物館筑波実験植物園(同市天久保)は19日、「相互協力の促進に関する基本協定」を締結し、同植物園で締結式を行った。生物多様性の保全や研究成果の活用、市民への理解啓発など幅広い分野で連携し、今後、企画展や情報発信などを共同で進めていく。 協定では①自然環境の保全②相互の情報・資源・研究成果の活用③市民の安全・安心に関する情報共有④学術研究・科学技術の振興⑤学校教育・社会教育の増進⑥市内大学・研究機関との連携促進⑦これらの目的達成のための必要な事項など7項目を掲げた。 筑波実験植物園は14ヘクタールの敷地内に、日本の植生や世界の熱帯・乾燥地などの自然環境を再現し、絶滅危惧種を含む約7000種類の植物を保有する。そのうち約3000種類を自然に近い形で公開する国内有数の研究施設。企画展やイベントを通じ、年間9万から10万人が訪れている。 市の担当課は今回の協定締結の目的について「昨年3月に市が策定した『生物多様性つくば戦略』が掲げる『生物多様性を守り育むことが当たり前になる社会』という理念は、植物園の『知る・守る・伝える』という方針と合致する」と説明。昨年12月に開催した蘭(らん)展の共催や、今月27日まで開催されているインターネット投票を活用した写真コンテスト「全国に自慢したい!つくばの植物」を協力して実施しており、「市民の理解促進と、子どもたちが自然を身近に感じ継承できる取り組みをさらに進めたい」と述べた。 五十嵐立青市長は「生物多様性は言葉だけでは実感しにくいが、植物園は肌で感じられる場所」だとし、約3000種の蘭を保有する世界有数の保全施設としての同園の特徴を生かし「『蘭のまち』としての発信も検討できる」と述べた。また、市民団体と専門家が協働する循環づくりや、生物多様性センターを拠点としたツアー開催などの構想をあげながら、「都市の中の生態系づくりを専門家の助言のもと進めたい」と語った。 筑波実験植物園の遊川知久園長は「まずつくば市民の皆様に植物園を知っていただきたい。そのために、研究・保全活動、学習支援活動、企画展やイベントの情報発信で市と協力していきたい」とし、「市内にも絶滅危惧種がある。その保護、繁殖に植物園のデータを生かすなど、課題に筑波実験植物園の職員が貢献していくことを考えている」と展望を語った。(柴田大輔)

まちづくりはラジオ体操から《デザインを考える》28

【コラム・三橋俊雄】京都からつくばに戻って、私が最初に取り組んだのは、ラジオ体操から広がるまちづくりのデザインでした。千現・欅(けやき)公園でのラジオ体操をきっかけに、竹園ショッピングセンター広場でも、友人と2人で、朝のラジオ体操を始めました。その初日が、令和元年の幕開けとなった2019年5月1日でした。 地域の接着剤としての役割 まちづくりというと、大きな計画や立派な施設づくりを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、地域を支える本当の力は、もっと身近なところにあります。その一つが「ラジオ体操」だと思います。 つくばの都市部は転入者が多く、地域のつながりが自然には育ちにくい環境にあります。だからこそ、広場でのラジオ体操のように、誰でも気軽に参加できる「ゆるやかな集まり」が、地域の接着剤としての役割を果たすのではないでしょうか。朝、顔を合わせ、あいさつを交わし、少しずつ名前や顔を覚え、やがて人々の輪が広がっていく。まさに、まちづくりの第一歩だと感じています。 竹園でラジオ体操を始めて数年が経ったころ、3人の子どもを連れた若いご夫婦が参加してくれました。そのお母さんから「夏休みにこどもラジオ体操をやってみませんか」と提案があり、7月と8月の夏休み前後にそれぞれ5日間ずつ開催することになりました。普段のラジオ体操(毎週水曜と日曜)は10人ほどの集まりですが、夏休みには子どもたちや保護者を含め、多いときで60~70人が参加してくれます(上の写真)。 夏休みのラジオ体操では、体操が終わると子どもたちに3列に並んでもらい、郵便局からいただいた「ラジオ体操出席カード」にスタンプを押します。 スタンプ係は小学生の上級生が進んで引き受けてくれており、子どもたちの間には自然な役割分担が生まれています。また、夏休みが終わってからも、学齢前の兄妹がそのスタンプカードを大事そうに持って、毎回参加してくれました。 人と人をつなぐ仕組みを創る ラジオ体操の場では、年齢も職業も国籍の違いも関係ありません。知っている顔があり、あいさつを交わす。そうした毎日の小さな積み重ねが、「地域の安心感」や「自分もこの地域の一員である」というコミュニティ意識を高めていくのではないでしょうか。 子どもから高齢者まで、みんなが同じ音楽に合わせて体を動かすことで、自然と「ここに居てもいいという自分の居場所」「頼れる仲間がいるという一体感」が生まれてくるのではないでしょうか。 「人と人をつなぐ仕組みを創ること」。それはデザインです。ラジオ体操はまさにまちづくりデザインの原点であり、これほど優れた「まちづくりの仕掛け」は、他にありません。(ソーシャルデザイナー)