水曜日, 4月 2, 2025
ホームつくば【総合運動公園問題】一括売却に反対多数 つくば市議会特別委

【総合運動公園問題】一括売却に反対多数 つくば市議会特別委

「市民の声聞くべき」「一部公共利用を」

【鈴木宏子】住民投票で白紙撤回になったつくば市の旧総合運動公園用地(同市大穂、約46ヘクタール)を、民間に一括売却するという市の方針について検討する市議会特別委員会(小久保貴史委員長)が7日開かれ、委員一人ひとりが市の方針に対する考えを述べた。一括売却に反対や見直しを求める委員が多数を占め、「市民の意見を聞くべき」「一部公共利用も検討すべき」などの声が相次いだ。

次回は22日午後1時30分から開き、今回、各委員から出された意見をまとめた上で、今後どのような形で市民の意見を聞くかなどの進め方を検討する。特別委として来年3月までに報告書をまとめるが、今回、市の方針に反対する意見が多数を占めたことで、市の一括売却方針は見直しを迫られそうだ。

各委員から出された意見は次の通り。特別委は神谷大蔵議長を除く議員全員で構成。

自民つくばクラブ・新しい風

長塚俊宏氏 民間に委ねる前に時間をかけて公的利用も含め議会で考えるべき。46ヘクタールは広大。(今後このような)大きな土地を求めるのは難しい。筑波研究学園都市は災害に強い街。(同用地に)避難スペースを確保することも一案。30年間に首都直下型地震がある。国、県、東京都と直接、避難所として契約するような壮大な計画があってもいい。首都から50キロ、つくばエクスプレス沿いに歩いて1日で来られる距離だ。

黒田健祐氏 もう少し時間をかけて検討した方がよい。商業施設に対する懸念は理解できる。公的利活用について様々な可能性を追求したのか、資産としての可能性はどうか、中心地区の他団体と土地を等価交換する可能性なども検討できる。

小久保貴史氏 公共の一部利活用を含めて再検討する方がよい。(同用地はもともと)研究所用地だったので研究所や教育施設が望ましい。陸上競技場(の検討も)もちろんだが、今後、借入金の返済期間があるので、期限を決めて決定していくことが必要。現状は樹木が繁茂していて土地の形状がイメージできない。造成、伐根することも一案。つくば市の将来としてどう活用するか、大きな目標の中で、北部の振興、筑波山観光の広域インフラ整備、土地の交換、借金返済も含めてさまざまな方向で再検討すべき。

五頭泰誠氏(欠席・文書で提出)過去の経緯の議論は無しにして、市民要望を冷静に議論すべき。防災拠点、陸上競技場、市営斎場、処理場などがある。過去の政治にこだわるのではなく、利活用について積極的な議論が必要。

ヘイズ・ジョン氏 つくば市の足腰を強くして、30年後を考えてどうしたらいいか、将来のニーズをよく考えてお願いしたい。

久保谷孝夫氏(欠席・文書)もともと研究所や教育機関の用地だった。ただ売却して借金を返済するだけでなく、どうすればつくば市のためになるのか、地域の拠点になり得る利用方法があるのかを検討すべき。研究所や教育機関が望ましいが、拙速に進めるのではなく、どうすればつくば市のためになるかを考えるべき。

つくば市政クラブ

塚本洋二氏 陸上競技場や道の駅、併設して防災拠点などを検討してもいい。つくば駅から筑波山に行くまでの中間地点にある。筑波山観光の間の施設があってもいい。

大久保勝弘氏 (用地購入費と利子を含め)68億円を(民間提案の)40億円で売却すると28億円の損になる。一括売却は反対。(市執行部が)いろいろな市民の声を聞いたということがない。北部振興や筑波山観光、科学技術振興になるよう公的利用をすべき。県内一のスポーツ施設の整備、道の駅、自然環境を生かした公園整備など人口対策を考えた戦略をとるべき。

高野進氏 市長、副市長が出席すれば話をしたい。

柳沢逸夫氏 公的利用をお願いしたい。ゴルフ、バスケ、ラグビー等、スポーツで日本中が盛り上がっている。つくば市は今、人口24万人の街だが、筑波研究学園都市の整備やつくばエクスプレス開業など国や県の手厚い対応があったからだ。県南の雄としてスポーツ施設をつくり貢献することは、子供たちや保護者にとっても負担軽減になる。道の駅などの公的利用も考えられる。

須藤光明氏 第一に公共利用を考えるべき。防災拠点など市北部の中心地としての利活用を一番に考えるべき。北部振興を考えると、どうしてもある程度時間がかかってしまい、利息の負担がかかるし、万が一、具体的にならなかった場合、全面的に売却するとしても、市民に負担をかけさせないよう、安く売るのは避けるべき。

鈴木富士雄氏 一括売却には反対。(同用地は)桜川と小貝川にはさまれているが、浸水想定区域に該当しない。防災拠点、避難所として、平坦地なので有効な土地活用が可能。当面は広場として整地して、春秋の筑波山行楽シーズンに駐車場として利用して現地にバスで送迎してはどうか。筑波山の混雑緩和の一翼を担える。県内各地に道の駅がたくさんあり、創意工夫され、にぎわいの場をつくり出しているが、つくば市には道の駅がない。つくばを訪れる人の拠点となることが可能。つくば市にトップアスリートが来る機会も少ないので、県の方にお願いして県南のスポーツ施設の中心になればいい。

つくば・市民ネットワーク

小森谷佐弥香氏 一括売却処分がよい。ただし商業ゾーンが筑穂地区と重複しないことが前提。筑穂地区に悪影響にならないよう仕組みを作るのが肝。公共用地として残した方がよいという意見があるが、これまで具体的なものは聞こえてこなかった。市内には利活用が決まってない公共用地がたくさんある。必要な公共のものがあるならそちらを先にやるべき。(公共利用して)一部を残すと区画が限定され売却がさらに厳しくなる。

皆川幸枝氏 高い土地なので一括購入する業者がなかなか出てこない。毎年3400万円の利子を支払い、毎年利息が積み重なっている。福祉や教育で予算が必要なところがたくさんある。毎年利子を支払っていくのは現実的でない。

宇野信子氏 やっと光が見えてきた。一括売却はやむを得ない。68億円を40億円で売却するのは資産を減らす、市民に負担を強いるという意見があるが、そもそも不動産鑑定の問題があった。40億円代が適切な相場であって、公共用地として一部利活用すると、全体を考えないと売却できなくなる。(現在の所有者の)土地開発公社から購入すると、のちのち維持管理費がかかる。どうしても必要なものがあるのか、まとまってない。一括売却が一番。

北口ひとみ氏 執行部提案の一括売却処分が一番望ましい。筑穂地区の商業地と機能が重複しないことが前提だが。40年間塩漬けだった土地なのだから早く何とかするのは難しい。しかも平らでなく森林になっている。伐採伐根すると30億円くらいかかると言われている。事業者が一括購入後、区画整理して誘致するのが効果的で、高く買ってくれるかもしれないが、筑穂地区に重なるので商業用地やスーパー、モールはよろしくない。公共施設が具体的にイメージできないのでお聞きできれば。

日本共産党

山中真弓氏 66億円で(用地を)購入し利息2億円が付いて68億円を40億円で売るのは28億円の負債を抱える。基金などの財源を崩して穴埋めするというが(同用地は)市民の財産の一部になっている。市民の意見をきちんと聞いた上で利用法を考えるべき。市営墓地がほしい、子どもの遊び場がほしい、水遊びできる場所がほしいなどいろいろな意見がある。市民の意見を聞いた中で、本当に手放していいかどうか、議会で利用法をいくつか考えて、議会がパブリックコメントを出していく等、議会として提案してはどうか。

橋本佳子氏 一括売却は時期尚早。総合運動公園跡地は負の遺産であり(距離が離れた)茎崎地区でも反対運動が展開されたが、売却となり20億円以上のお金(損)が出るとなると、いろいろな意見が出ている。今回の執行部の提案は他の商業施設との関係、インフラ整備などデータが不足している。負の遺産を乗り越えて、もう一度、全部を市が使うというのではなく、無駄な公共事業はだめだが、お金をかけても市民に還元できるのであれば理解が得られる。利息が出るのは心苦しいが、もうちょっと踏ん張てみてはと感じる。茎崎地区で共産党がアンケートを取ったところ、早く売却しろという意見もあったが、市営墓地などの意見もあった。

滝口隆一氏 フラットに住民の意見を聞くことが必要。有識者からまちづくりをどうするかを聞く勉強会や、県議や元市長に意見を伺うことがあってもいい。議論を積み重ねながら、住民アンケートをするなどの作業が必応。

公明党

山本美和氏 売ればいいという考えには反対。自治体はまちづくりが一番大事。出発点として、不要な土地という視点ではなく、まちづくりという視点でとらえるべき。これだけ大きな土地を民間任せにするのは反対。現在つくば市は人口が増加しているが、将来必ず減少する。つくば市だけでなく広域的に、防災、交通などの面から、県南の拠点、北関東の結節点の役割がある。市が本当に(新たな利活用に向けて)動いたのか見えてこない。公的活用、民間活用も含めて「使いますか」「買いますか」としか聞いてないのではないか。公がしっかり入った上で「一緒にやりませんか」と動いてみてはどうか。商業ゾーンは反対。

浜中勝美氏 つくば市は2035年以降、人口が減り税収が減る。用地は46ヘクタールある。人、もの、カネが集まる都市づくりをしなくてはいけない。人を集める議論をして利活用すべき。一括売却には反対。文化施設、スポーツ施設、防災拠点など一部公共で利活用しながら活用すべき。つくば市は県に、県立高校の設置や県南のスポーツ拠点の整備を要望している。県と連携しながら進めるべき。

小野泰宏氏 これまでも慎重な判断を(市執行部に)求めてきた。(同用地は)北部の結節点にある。まず市のまちづくり方針が先にあるべき。現在の民間の案に商業施設の計画があるが、区画整理事業の結果できた(筑穂地区の)まちを壊すような計画をなぜ進めるのか。交通量調査、人口調査、サインディング調査なども情報不足だ。商業施設が適切か。既存の都市計画、立地適正化計画等との整合性を図るべき。県との連携等、複合的な連携という着眼点が必要だ。

つくば政清会

木村清隆氏(欠席・文書で提出)公共利用を多面的に検討すべき。フラットなタウンミーティングで市民の意見を聞く。一括売却は慎重に、急ぐことなく。

木村修寿氏(欠席)

新社会党

金子和雄氏 もう少し市民の声を聞いて、時間をつくってやっていくのが一つの方向。陸上競技場がいいという声は多い。つくば市は小中学校の建設ラッシュだが、面積が小さい、グラウンドが狭いという声がある。(同用地に)市営プールをつくって小中学校の子供たちがバスで行くなど、様々な工夫がある。時間をとって十分な議論をすることが大事。

山中八策の会

塩田尚氏 もともと購入した値段が高過ぎる、66億円で買って借金が膨らんで、今はつくば市の大きな市民負担になっている感覚が薄いが、3年後に返済時期がくれば70億円を超え、その時に市民から、なぜこんな高い買い物をしたのか、なぜこんなに借金が膨らんでも手をこまねいていたのかという批判が起こると思う、損切りしても10年経てばペイできるかもしれない―と、これまでは原案(一括売却)に賛成だったが、立ち止まってどうするか考えると、逆境を好機に変えて議論をして、もっといいものをつくるべきと思う。つくば市で一番必要なものはアリーナ総合体育館。アリーナはお金がかかるが、避難者を受け入れる防災拠点として、国、県、東京都などありとあらゆる方法で一部公共施設を考えるべき。

創生クラブ はがくれ

高野文男氏 条件付きで執行部案(一括売却)に賛成。(民間が示した)40億円は決まった金額ではない。再公募したときに納得できる金額かが問題。市民の税金や今後の財政を考えると、3分の1や全部を公的利用すると、周辺を含めた(まちづくりの)計画を立てないといけない。

➡つくば市総合運動公園問題の過去記事はこちら

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

あるだけ使っちゃう《続・気軽にSOS》160

【コラム・浅井和幸】小遣いをあるだけ使ってしまう。おやつをあるだけ食べてしまう。そのようなことで、子供のころに親に怒られた経験は誰にでもあると思います。ですが、大人になってもその癖(くせ)はなかなか治らない。 それどころか、優秀な人が集まっているはずの官僚制を俯瞰(ふかん)した法則で、パーキンソンの法則が70年ほど前に提唱されました。英国の官僚制の話らしいですが、予算や人や時間がある分だけ、官僚たちは増長していくという法則です。 具体的には2つの法則が提唱されました。第1法則:仕事の量は完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する。第2法則:支出額は収入の額に達するまで膨張する。税金は、年度区切りの短期的な考え方、その年の収入は使い切るとの考えがあるからかもしれません。 私が法人や個人で対応している生活困窮者でも、短期的に物事を捉えて月の収入をその月で使ってしまい、数年に一度の車検やアパートの更新料、突発的な病院代が払えなくなる人がいます。また、毎日のガソリン代は工面できるけれど、家賃は払えなくなる人もいます。 さらに、月収をその月に使い切るだけでなく、給料の週払い・日払い、そして来月の収入を見越したクレジットカード払い、借金、給料の前払いになります。お金の計算は結構難しいもので、なかなか教育されない分野です。 まじめにやっていればよいというイメージだけで金銭収支を捉えている人も多いことでしょう。このように考え、借金は悪として受け入れない、上記とは反対の間違いにはまってしまっている人も多いはずです。財務諸表などの中の資産と負債の勉強まではなかなか手が出ないものですよね。 タイムパフォーマンス 話をパーキンソンの法則に戻して、皆さんも日々の動きに当てはめて考えてみてください。お金をあるだけ使っていないでしょうか。時間もあるだけ自分の意図しない使い方をしていないでしょうか。この法則の中では、1時間で終わる会議を2時間に設定すると、同じ内容で2時間使ってしまうとも言われているようです。 「タイパ」という言葉を使う方もいます。時間に対する満足度=タイムパフォーマンスの略です。映画や動画を3倍速で見る若者は、そこで浮いた3分の2の時間を何に使っているのでしょうか。もちろん、それが楽しい時間であればよいと思います。浮いた時間で、嫌な人のことや嫌な仕事のことを考え続けるよりはずっとよいでしょう。 短期・中長期的に、自分も周りも笑顔になれるような時間の使い方は何かと悩む時間をつくるとよいかもしれません。(精神保健福祉士)

成田山書道美術館を訪ねて《ふるほんや見聞記》3

【コラム・岡田富朗】このほど、大東文化大学教授で成田山書道美術館(千葉県成田市成田)の非常勤学芸員を務めている髙橋利郎さんを訪ね、お話を伺いました。同美術館の開館は1992年ですが、髙橋さんが学芸員に着任したのは1999年のことです。 着任したころの収蔵点数は約2000点程度で、古いものでも江戸時代の作品でした。その後、近現代の書道作品を収集している美術館が少ないことを踏まえ、いずれ近現代書家の作品が必要になると見越して、今日まで収集してきたそうです。 収集作品には、作家が資料として持っていた古筆など、貴重なものも含まれており、現在では収蔵点数が約7000点に増加しました。近現代書道の重要性を浮き彫りにしたコレクションは、同美術館の大きな特徴になっています。 代表的な作品としては、古写経手鑑『穂高』、青山杉雨の『書鬼』、小山やす子の『伊勢物語屏風』、貫名菘翁の『茶香酔趣』、赤羽雲庭の『凛厳』などが所蔵されています。「赤羽雲庭の『凛厳』はその美しさで有名で、急いで引き取りに行った」とのことです。 「書道の技術は身体的な経験を通じてこそ知り得る。機械で美しい文字を再現するのとは大きく意味が異なり、人の手の動きや字を書く技術が、プロセスとして作品を見る人に感じさせることができる。日本では学校で書道の授業があり、一度は書を書く経験をした人が多いからこそ、書を見て美しいと感じられる文化がある」 書道への造詣が深かった漱石 最近、書道がユネスコの無形文化遺産候補として正式に提案され、その重要性が認められました。書道は、芸術作品にとどまらず、生活美術として日常に深く結びついています。 髙橋さんは「書道が歌舞伎や能などの伝統文化のようになってしまうのは違う。より身近なものであり、各家庭にさりげなく飾ることが日常であるような、書道文化として日本に残っていってほしい」と話してくれました。 近年、前衛書と呼ばれる書家たちの中で、井上有一や篠田桃紅などの作品は、美術市場における草間彌生などの作品と同様、世界的に注目が高まっています。 最後に、夏目漱石の書道への造詣の深さを示す本として、漱石の代表作『草枕』を教えてくれました。この本では、文房四宝(ぶんぼうしほう=筆、すずり、紙、墨)について触れられています。最近、カナダのピアニスト・作曲家のグレン・グールドを扱ったラジオ番組で、彼も漱石の『草枕』を愛読していたことを知りました。(ブックセンター・キャンパス店主) ◆「幕末明治の下谷文人展」が4月26日~6月15日 、成田山書道美術館で開催されます。

Astemoリヴァーレ茨城 ホーム最終戦 勝利飾れず

チャンピオンシップ進出決定 バレーボールの最高峰カテゴリーSVリーグ女子のAstemo(アステモ)リヴァーレ茨城は29、30日の2日間、ひたちなか市総合体育館でホーム最終戦を行い、今季からSVリーグに加わった群馬グリーンウイングスと対戦した。1日目の29日は群馬をセットカウント3ー0で破り、レギュラーシーズンの上位8チームによるチャンピオンシップ進出を決めた。2日目の30日はセットカウント2−3で敗れ、ホーム最終戦を勝利で飾ることが出来なかった。Astemoリヴァーレの通算成績は22勝20敗。レギュラーシーズンの順位は8位。 大同生命SVリーグ2024-25女子 2025年3月30日@ひたちなか市総合体育館Astemoリヴァーレ茨城 2-3 群馬グリーンウィングス21ー2525ー1125ー2015−257ー15 2日目30日のホーム最終戦。Astemoリヴァーレは、前日の29日にチャンピオンシップ進出を決め、「試合内容を含め明日頑張らないといけない」(中谷宏大監督)と試合に臨んだ。対する群馬は35戦目で初勝利し3連勝して勢いに乗り挑んだ。29日は敗れ、連勝がストップした。 Astemoリヴァーレは第1セット、一進一退の接戦の末に群馬に先取を許した。第2セットは、鹿嶋市出身(日本ウェルネス高校)の生井澤美海華がサービスエースを決め、筑波大学出身の高間来瞳がアタックを決めた。その後もサーブから点差を広げ25ー11で2セットを取った。第3セットは高間がブロック、キャプテン上坂瑠子やマッケンジーメイがアタックを決め、最後は高間が決めて連取した。 しかし第4セットは群馬の攻撃とブロックに苦しめられ、ミスもありセットを落とすと、最終第5セットも相手に傾いた流れを止めることができず連取された。 試合後、Astemoリヴァーレの中谷宏大監督は「ゲームの初めからうまくかない展開が多く続き、勝敗以上に内容としては完敗だった。数字では見えない勇敢さ、大胆さとか、両チームを見ると相手の方が圧倒的に押しているように見られた」とし。「1年間チャンピオンシップで勝つことを目標にやってきた。チャンピオンシップでは自分たちがやらなくてはいけないことをやり、相手に立ち向かいベストを尽くしてやり尽くさないと勝てない。やり尽くす準備をみんなでやり遂げたい。はいつくばっでも最後までしがみついて勝ちをもぎ取りたい」と力を込めた。 筑波大出身のアウトサイドヒッター 高間は、今季3年目の40試合に出場し210得点を挙げた。今シーズンを振り返り「個人的には波があるシーズンだった。準備していたのをしっかり出せた時もあるし準備してきたのに出せなかった時もあった。来シーズンは波のないような安定したシーズンにしたい」と話し、「(チャンピオンシップで4月19日から対戦する)大阪マーヴェラスは(レギュラーシーズに優勝するなど)強いチーム。みんなでコミニケーションをとって練習し、粘り負けない強いチームをつくっていきたい」と意欲を話した。 筑波大出身で2年目のセッター 倉田朱里は「スキル、気持ちの面でも変化があるシーズンだった。昨年は出場機会が少なく今シーズンは大幅に出場機会を増やすことが出来てセッターとしてどうゲームメークしていくかだったり、スパイカーとのコミニケーションだったり、試合を通していろんなことに気づけたシーズンだった。自分のキャパを知ることが出来たので、スキル、気持ちの部分でも来シーズンの取り組み方につなげていけるシーズンだった」と述べ、チャンピオンシップでは「チーム力として全力でプレーし、試合に向けて勝つイメージをチームで持ちながら練習に取り組んでいきたい」と意気込みを語った。 レギュラーシーズンの最終戦は4月5日、6日にアウェーの上尾市民体育館で行われ、埼玉上尾メディックスと対戦する。 レギュラーシーズンは最終戦を前に大阪マーヴェラスの優勝が決まり、Astemoリヴァーレの順位は8位。チャンピオンシップはトーナメント方式で実施され、Astemoリヴァーレの対戦相手は優勝した大阪マーヴェラスに決定した。4月19日からアウェーのグリーンアリーナ神戸で対戦し、先に2勝したチームが準決勝に勝ち進む。(高橋浩一)

男性消防士を休職処分 つくば市消防本部 不同意わいせつ罪で起訴 

つくば市消防本部の男性消防士(26)が2月20日、不同意わいせつの疑いで逮捕された事件(2月20日付)で、市消防本部は28日、男性消防士が不同意わいせつの罪で起訴されたことを受けて、3月27日から判決が確定するまで、同消防士を休職処分としたと発表した。 男性消防士は昨年10月24日午前2時ごろ、市内の消防施設で当直勤務中、20代の女性消防職員にわいせつな行為をした疑いで、今年2月逮捕された。逮捕時、容疑を否認していた。 市消防本部消防総務課によると、男性消防士は3月12日に不同意わいせつの罪で起訴され、今後公判が開かれる。現在、罪を否認しているか否かについて市消防本部は、把握していないとしている。 男性消防士は逮捕後の2月20日から出勤していないという。同消防士に対する市消防本部としての処分は、判決が確定してから改めて判断される。