木曜日, 4月 10, 2025
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風景描写に感嘆 朱青会が水彩画展 26日まで牛久で

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内田さんの細密画作品「亀城のシイ」の前で、左が内田さん右が永井さん=牛久市中央の三越牛久店2階アートギャラリー

牛久市の水彩画愛好者らによる「朱青会 水彩画展」が同市中央の三越牛久店2階アートギャラリーで開かれている。会員11人の25作品が会場いっぱいに展示されている。

会は2007年、同市成人教室の水彩画講座の受講生らが中心となって、講座終了後に立ち上げた。当初は講座講師の指導を受けていたが、会員だけで勉強するようになり、現在は会員の高橋忠さんが講師となり活動している。景色を描きたいという会員が多く、室内の静物画作品より風景画の方が多い。年2回写生会を行い、楽しみながら制作に励んでいる。

練習日は月2回あり、家で描いた作品を持ち寄り会員相互で意見を述べ合う。この意見がとても大切で手直しする際の指針となり、より良い作品に仕上げるのだという。練習日には高橋さんの水彩画制作の実演指導があり、会員らは技術向上を目指している。制作に真剣に取り組む会員だが、教室は和気あいあいとした雰囲気だ。

展示会場中央にはスケッチブックが置かれている。どれも見応えがある。添えられている盆栽は、会員の内田久寿さんが30年前に種から作り丹精込めて仕上げたもので、風景画に寄り添い風情を醸し出している。

つくばから来場した女性は「見応えのある作品ばかりですね。特に細密画には感心しました」と話していた。代表の永井健治さんは「来場者からは、平均的な絵画教室の作品よりレベルが高いとの評価をいただいています。それを励みに制作にも熱が入ります」と笑顔で話していた。(鈴木萬里子)

◆会期は26日(日)まで。開館時間は午前10時~午後5時(最終日は4時)。問い合わせは永井さん(電話090・5795・0511)。

中央にスケッチブックが置かれている会場

山麓に滞在し筑波山の自然を作品に 10カ国14人のアーティスト ふれあいの里で野外展示 26日まで

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筑波山麓の自然の中で野外展示されている「つくば国際アーティスト・イン・レジデンス」の作品=つくば市臼井の筑波ふれあいの里

国内外のアーティストが筑波山麓で制作した作品を展示する「つくば国際アーティスト・イン・レジデンス」が、筑波ふれあいの里(つくば市臼井)で開催中だ。5回目を迎えた今年は、フランス、スペイン、韓国など10カ国14名のアーティストによる個性豊かな作品が野外展示されている。最終日の26日には舞踏家の田仲ハルさんによる舞踏パフォーマンスも開かれる。

つくば市などで文化振興活動に取り組む「つくばアートセンター」が主催。10月下旬に来日したアーティストがつくば市小田の古民家に滞在しながら、筑波山麓の自然やそこで見聞きしたものから受けたインスピレーションを元に制作した作品を展示している。また市内の放課後等デイサービス「アライズたいよう」と「たいようの子」、障害者支援施設「ORION」の3団体がアーティストと合作した作品もある。

筑波山で拾った錆びついたトタン板を木立のようにした作品からは、静かな森の風景が浮かび上がるよう。また川に向けた竹筒からせせらぎの音を聞けるようにした一点や、輪切りにした竹を組み上げて立方体の草庵(そうあん)にしたものなど、個性あふれる作品が目を引きつける。

同展キュレーターの池澤孝さんは「(来場者には)自然とアートの関係性に気づいてほしい」と述べ、つくばアートセンター代表の篠原光子さん(54)は、「これだけ素晴らしいアーティストがいることを一人でも多くの人に知ってほしい。そして芸術が特別なものではなく、生活の中に色や形が自然にある環境をつくっていきたい」と話している。(大志万容子)

◆同展は26日まで。入場無料。最終日のクロージングパフォーマンス「 ― 羊飼いの歌 ― 」は、午後2時から筑波ふれあいの里で。

放課後等デイサービス「アライズたいよう」など3団体がアーティストと合作した作品=同
川に向けた竹筒からせせらぎの音を聞けるようにした作品=同

「交換留職」で組織活性化 つくばのベンチャー 札幌のゲストハウス運営会社と

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(左から)「交換留職」中の粕谷さん、札幌から戻ってきた嶋田さん、代表の堀下さん=つくば市天久保のTsukuba Place Lab

つくば市天久保でコワーキングスペース「Tsukuba Place Lab」を運営する、株式会社しびっくぱわー(同市天久保)はこのほど、札幌でゲストハウスを運営する合同会社ToGo(札幌市)と、社員を一定期間交換する「交換留職」=メモ=に挑戦している。経営や組織づくりについて互いに学び合い、環境を変えることで社員の意識をリフレッシュすることが狙い。しびっくぱわー代表の堀下恭平さん(27)は「社員だけでなく、組織全体にもよい緊張感をもたらしている」と効果を実感する。

筑波大学在学中の2014年に起業した堀下さんは今年3月、ToGo代表の粕谷勇人さん(26)らと知り合い、経営や社員教育について意見を交わす中で「それぞれ社員を交換したら面白いよね」と意気投合した。

粕谷さんはゲストハウスの業務全般に携わるが「今後の事業拡大を考え、この機に現場をスタッフに任せたいと思い」自分が交換メンバーとして出向くことに。10月25日から1カ月間の予定で、同Labのスタッフとして業務に当たっている。

驚いたのは「ミーティングの違い」と粕谷さん。スタッフ個人が自己実現できているかどうかに焦点を当てる内容に刺激を受け、取り入れたいと考える。

一方、筑波大4年で現在しびっくぱわーのインターン社員、嶋田優奈さん(22)は10月25日から1週間、札幌市のゲストハウス「Wagayado 晴-HaLe-」に行き、掃除や受付に携わった。

「コワーキングスペースと業種は違うが、人のつながりを求めてくる人が多いのは同じ。自分がやったことがゲストに喜んでもらえて、Labでの経験が自分の中にあることを確認できた」と振り返る。数値目標を立てるミーティングの手法もLabで生かしたいと意欲を語る。

現在、Labで働く粕谷さんは札幌から戻った嶋田さんと、それぞれ吸収したことを共有し、お互いの場のクオリティ向上にどう生かすかに知恵を絞る。「残りの日々、ゲストハウスで培ってきたノウハウを生かして、掃除の効率化などLabのオペレーション改善に取り組みたい」と粕谷さんは話す。

堀下さんは「例えば室内のゴミひとつとっても、粕谷さんはゴミ箱までの動線を含めて考えるなど気づく能力がずば抜けており、それがLabのスタッフにもよい緊張感となっている」と効果を実感する。

交換留職について「他の企業からも一緒にやりたいという依頼を受けており、これは地域で(ビジネスの)場を持つ人たちとなら業種を問わずにできると思う。今後、互いに信頼し合える人たちと一緒に取り組み、それにともなって仕事を作り合うことも見込んでいきたい」と堀下さんは展望を語る。

2人の人件費はそれぞれ受け入れ先が負担。粕谷さんはつくば滞在中はしびっくぱわーの社宅に、札幌に実家がある嶋田さんは、自宅から受け入れ先に通った。

同Labは「人と人とを繋ぎ、やりたいことを実現していくための場をつくりたい」と、堀下さんが昨年12月にクラウドファンディングで資金を募り、ボランティアによるDIYで築約40年のビルの2階の一室約63㎡を改修しオープンした。現在、午前7時~午後11時に営業、社会人や学生らが仕事や勉強、打ち合わせなどに利用している。利用料金は学生1日300円、一般500円など。(大志万容子)

 

【メモ】交換留職=学校間の交換留学のように、自社の社員と他社の社員を一定期間入れ替え、交換先企業で実際に業務を経験させる人事研修制度のこと。個人と組織の成長を促し、企業間交流を深める新しい試みとして注目を集めている。

札幌のゲストハウスで受付業務などに当たった嶋田さん(Tsukuba Place Lab提供)
Labでスタッフとともにハロウィーンの飾り付けを行う粕谷さん(同)

ボルダリングウォール設置 筑波技術大 地域の障害者スポーツの拠点に

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設置されたボルダリングウォールに登る学生たち=つくば市天久保の筑波技術大体育館

視覚障害者と聴覚障害者が学ぶ筑波技術大学(つくば市天久保)体育館にボルダリング競技用のボルダリングウォールが設置され、21日、オープニングセレモニーが行われた。

高さ4m、幅6m。傾斜角は90度と103度の2種類。壁の色を黒くしてコントラストを強調するなど、視覚障害者への配慮をしている。

同大では、授業でフリークライミングを取り入れている。年1回、一般公開で開催されるスポーツ教室でも、その都度ボルダリングウォールを設置してきた。今回、恒常的に使える人工壁を設置し、地域の障害者スポーツの拠点として寄与するのが狙い。

セレモニーでは、同大情報科学部でフリークライミングの指導をしているNPO法人「モンキーマジック」の小林幸一郎代表と、同大の学生4人がボルダリングに挑んだ。

視覚障害者のボルダリングは、1人が壁に上り、アシスト役のもう1人が「〇時方向」と時計の針の向きで方向を指示。ただし「手を使って」などの具体的な指示は出さず、登る人間の意志に任せる。

ボルダリングを披露した、同大3年の會田祥さん(21)は、パラクライミング日本選手権2017で優勝するほどの腕前。會田さんは「今までは市内の別の場所や東京などに遠征合宿していたので、学内で練習できるのがありがたい」と話した。會田さんのアシスト役を務める、同大3年の星野隼人さん(21)は「(會田さんは)長年の勘があって、次のホールド先をしゃべる前に手が出る。その体制でキープしてくれて指示を待ってくれているので、さすがだなと思う」と、會田さんの実力を高く評価した。

同じくボルダリングを披露した、同大3年の朝田佑太さん(21)は「他のボルダリングジムと同じ高さ。身近で、手ごたえもある。つかむところの距離感が多彩」と感想を語った。アシスト役の泉隼樹さんは「アシストを的確に出すのは難しい。しっかり的確に出せたときのうれしさはある」とやりがいを説いた。

小林代表は「学生さんがボルダリングに出合う確率は飛躍的に増える」と、障害者スポーツの発展に期待を寄せた。(崎山勝功)

インフルエンザワクチン品薄 子育て中の母親に不安広がる 12月になれば改善か

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インフルエンザ予防ポスターの一部(県保健予防課提供)

冬の代表的な感染症インフルエンザが気になる季節。毎年10月下旬からインフルエンザワクチンの接種が開始されるが、供給が例年より遅れており、つくば市内の医療機関でワクチンの不足が生じている。

開業医らで組織するつくば市医師会は「市域全体の不足分は把握していない」とする一方で「医師の『接種を待ってもらうなど患者に迷惑をかけている』という話が多く聞かれる」という。

様々な慢性疾患を持つ人や高齢者は、インフルエンザにかかると重症化する恐れがある。小児では中耳炎や肺炎、熱性けいれんなどに加え、まれに脳炎や脳症などを合併することがあり、子育て中の母親の間で不安が広がっている。大穂地区在住の30代の母親は「通院している小児科と耳鼻科で、確保していたワクチンが2日で無くなったと言われた。接種が再開される時期は未定で予約もできない。今年は接種を諦める」と話す。

記者は市内の1病院と5 医院(内科、小児科、耳鼻科)に聞いてみた。いずれも予約の受け付けは行われておらず、病院は「例年なら患者さんに接する職員がワクチン接種するが、今年はそれもできない状態です」。内科の1医院だけが「12月になればワクチンが入るからこちらから電話します」との対応だった。

そもそもなぜワクチンが品薄状態なのか。ワクチンは例年、厚生労働省などが種類を決めているが、今年は使用する「株」が製造過程で変更となり、その結果、製造―供給が遅れるという状況を生んだ。

厚生労働省のホームページを見ると、今年度の供給予定量は約2528万本で12月1週から2000万本を供給。2010年以降、推計使用量は約2500万本前後で推移しており、需要に対しての供給は充分に見込めるとしている。

県つくば保健所は、現在のところ管轄内(つくば市、つくばみらい市)でのインフルエンザの発生はないという。「ノロウイルスなどの感染性胃腸炎が流行する季節でもあり、マスクや手洗い、うがいを心掛けて予防してほしい」とも。

インフルエンザの流行は年末から。厚労省によれば、ワクチンが効果を発揮するのは接種後約2週間から5カ月間。今はワクチンが確保されるのを待ち、遅くとも12月中旬までに接種できることに期待したい。(橋立多美)

「適切でない」と工事中止 つくば市並木中格技場修繕 分割発注し随意契約 業者に98万円賠償

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つくば市役所

つくば市が今年7月工事を発注した市立並木中学校(同市並木)格技場天井の修繕について、市は、分割発注により随意契約したのは適切でなかったとして、工事を中止し、業者に損害賠償金98万2800円を支払うと20日発表した。

市教育局教育施設課によると、7月6日、一連の工事を、格技場内に足場を組んで天井のさびた鉄骨を清掃し磨く「天井修繕工事」(126万3600万円)と、磨かれた鉄骨を塗装する「天井塗装修繕工事」(128万5200円)の2本に分けて同一業者と随意契約した。

市の入札制度見直し基本方針(2012年9月策定)では130万円を超える建設工事は一般競争入札を実施しなければならない。同課は、一般競争入札にすると手続きに時間が掛かることから、夏休み中に終えるため、工事を2本に分けて随意契約したという。

一方、同時期の7月下旬、市立九重小(同市上ノ室)で実施していた、グラウンドにトイレを新設する工事に関し、市民から、分割発注による随意契約は適切でないなどの指摘があった。同小では同工事を、トイレ設置工事(110万8800円)、基礎改修工事(128万5200万円)、設備(給排水)工事(76万6800万円)の3つに分けて、いずれも同一業者に発注していた。

市民の指摘を受け、教育施設課長(当時、10月1日付けで異動)は7月28日、同様の発注が行われた並木中の工事を中止した。格技場では工事がすでに始まっていてビニールシートが敷かれ足場が組まれ、塗料も購入済みだったことから、その分を賠償するという。九重小はほぼ出来上がっていたことから工事を継続したという。

同課は、今後議会に報告し、随意契約の在り方を検討していくとしている。並木中の工事は来年夏休みに一般競争入札で実施したいという。(鈴木宏子)

 

イルミネーション点灯 土浦、霞ケ浦湖畔の風車前広場

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点灯した水郷桜イルミネーション=土浦市大岩田、霞ケ浦総合公園風車前広場

土浦の冬の風物詩「水郷桜イルミネーション」が18日夕、霞ケ浦湖畔の同市大岩田、霞ケ浦総合公園風車前広場に点灯した。

高さ25m、直径20mのオランダ型風車が光で彩られ、霞ケ浦、花火、ハス田、帆引き船、桜などをイメージした土浦の風物が、約22万5000球のLED電球で浮かび上がった。

島根県に住むおばを誘って母親と3人で初めて点灯式に参加したという市立土浦第二小3年、関根雅史さん(9)は「点灯の瞬間がきれいだった。皆ワーっとなって、花火も上がってびっくりした。来て良かった」などと話していた。

市民と企業有志で組織する「水郷桜イルミネーション推進委員会」と市が共同開催し今年で6回目。今年は花火イルミネーションがリニューアルし、花火が打ち上がる様子が再現された。市のイメージキャラクター、つちまるを描いたイルミネーションも新たに登場した。毎年延べ約15万人が訪れる。事業費は970万6000円(市が600万円、起業・団体からの協賛金が370万6000円)。

入場無料。点灯時間は毎日午後5~9時。来年2月18日まで点灯する。(鈴木宏子)

有名店テントに行列 カレーフェス&産業祭 19日まで、土浦

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有名店テントに出来た長蛇の列

「カレーのまち土浦」と地場産業を盛り上げる第14回土浦カレーフェスティバル&第41回市産業祭(市など主催)が18・19日、土浦市川口の川口運動公園陸上競技場で開かれている。両イベントの同時開催は今年初。

会場では参加108店舗が、それぞれ「カレーのまち土浦エリア」「全国ご当地グルメエリア」など計7区画に分かれ、カレーや地元産品の販売などに励んだ。

このうち、土浦C-1グランプリで6回優勝し2016年に殿堂入りを果たした洋食店「レストラン中台」(同市桜町)のテントには、小雨交じりにもかかわらずイベント開始早々に長い行列ができた。取材に訪れたニュースサイト「日刊カレーニュース」の村尾直人編集長は「今日(18日)は天気が良くないから来場者は有名店に集まる傾向にある」と動向を分析した。

16年の創作部門で優勝した焼き鳥店「鳥〇(とりまる)」(同市永国)ではカレー味の唐揚げを販売。同店の店員は「今年は2年連続優勝できるようがんばる」と意気込みを示した。

「土浦市食のまちづくり推進協議会」のテントでは、27日開館する新図書館でフランスの画家モネ展が開かれるのにちなんで「フレンチカリー」を出品。限定100食が完売となった。開発に当たった堀越雄二さんは「来年からツェッペリンカレーとフレンチカリー両方をブランドとして立ち上げたい」と意気込んだ。

「きのこたっぷりスパイシーキーマカレー」を出品したつくば国際大(同市真鍋)料理研究会の谷入彩花部長(19)は「思った以上に売れている。去年以上に(メニューの)試行錯誤を繰り返したので、お客さんもおいしいと言ってくれている」と手応えを感じていた。

会場内に設けられたC-1グランプリ投票所には来場者が票を投じていた。投票結果は19日午後2時30分ごろに同会場で発表される。(崎山勝功、大志万容子)

土浦市食のまちづくり推進協議会テントでフレンチカリーを購入する市民ら

記者も食べてみた

記者も6店のカレーを食べてみた。

まず、かすみキッチン(かすみがうら市)の「常陸牛の牛すじカレー」。柔らかい牛スジ肉の触感が印象に残った。カレーの上の素揚げレンコンがアクセントとしてよいと感じた。

続いて長崎県から出店の護衛艦カレーナンバー1(GC1)グランプリカレー。海上自衛隊の護衛艦「こんごう」と「さわぎり」で実際に食べられているカレーだという。「こんごう」は若干酸味が感じられ、「さわぎり」は濃厚な味がする。護衛艦ごとの味の違いが楽しめた。

地元、土浦商工会議所女性会などが出店した「土浦ツェッペリンカレー」も味わった。カレールーの中に入った大きなレンコンにまず目がいく。レンコンの食感とローズポークの味が楽しめた。

福来軒(土浦市)の「ツェッペリンカレーコロッケ」は、かじるととろりとした食感にカレー風味が一気に口の中に広がる。おやつとして充分に満足できた。

土浦商工会議所青年部の「カレートルティーヤ」は、シャキシャキとした食感のレタスとカレーソースの相性がいい。

つくば国際大学料理研究会の「きのこたっぷりスパイシーキーマカレー」は、名前の通りカレーの上にシメジが乗ったカレー。ルーとシメジの相性が良く、黄色いサフランライスも見た目にいい。18日だけの限定販売が惜しまれた。(崎山勝功)

 

かすみキッチンの「常陸牛の牛すじカレー」
護衛艦カレーナンバー1グランプリカレー
ご当地、土浦ツェッペリンカレー
福来軒のツェッペリンカレーコロッケ
カレートルティーヤ
「きのこたっぷりスパイシーキーマカレー」を販売したつくば国際大学料理研究会のテント

耕作放棄地でソバ刈り入れ つくばの森林ボランティア 多雨と害虫被害で収量少なく

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脱穀作業の後、唐箕(とうみ)でソバの実を振るいに掛ける会員ら

つくば市高崎で森林の整備を行っているボランティア団体「つくばフォレストクラブ」(福木哲朗会長)の会員らがこのほど、森林整備の合い間に隣接の耕作放棄地で栽培したソバの刈り入れと脱穀作業を行った。

今年は雨も台風も多かったほか、害虫ヨトウムシの被害が大きく、会長の福木さんは「昨年と作業量は同じだが今年は収穫は少ないのではないか。県全体でも収穫量は少ないと聞いている」と心配顔だ。

同クラブは、県の森林湖沼環境税の補助を受け、高崎自然の森と茎崎こもれび六斗の森を結ぶウオーキングロード「おぐろくの森」で森林整備に当たっている。

耕作放棄地を生かしたいと隣接の3000㎡ほどを借り受け荒地に適しているソバを植えた。昨年は65㎏の収穫があり、2年目の今年は100㎏を目標としていた。

ところが今年は葉を食べ尽くしてしまうヨトウムシがソバ一面についてしまった。会員の佐藤文信さんは「葉がかなり枯れてしまい、実も小さいのが心配」と、ヨトウムシを割りばしで取り除いたほどだ。

10月25、26日の2日間ソバを刈り入れ、11月15日に脱穀作業を行った。前日に雨が降ったためソバの乾燥がしっかりとされない中での脱穀作業となった。会員らは、電動脱穀機で手早く作業をこなした後、風を起こしてソバの実だけを取り出す唐箕(とうみ)にかけるなど奮闘していた。(鈴木萬里子)

ソバの刈り入れ作業=つくば市高崎、おぐろくの森隣接の畑

土浦新図書館一足先にお披露目 新たに託児サービスも

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27日オープンする新図書館2階エントランス

市立図書館と市民ギャラリーを核とした再開発ビル、アルカス土浦が同駅前に27日オープンするのを前に16日、内部が報道関係者に公開された。図書館では新たに、保育士が乳幼児を預かる託児サービスを開始することなども明らかにされた。県内2番目という。

毎週火曜日午前10時~午後2時の間の1時間、0~2歳の子どもを預かって、育児中の親などに本に親しむ時間を提供するという。

2~4階の図書館は面積5120㎡と県内市町村で最大規模。開館時の蔵書数は約35万冊。市内外だれでも本を借りることができる。開館時間は月~金曜が午前10時~午後8時。土日曜・祝日は午前10時~午後6時。休館日は月曜だが、第1月曜と祝日は開館する。

1階市民ギャラリーでは27日からオープニング展が催され、フランスの印象派画家、モネの「ポール=ドモワの洞窟」(県近代美術館所蔵)が展示される。開館時間は午前10時~午後6時。月曜休館(祝日は開館)。オープンギャラリーは50㎡を1日2500円(市外は3800円)で貸し出す。

施設は4階建て。総事業費は旧施設解体と新施設建築費などが約75億円、図書館内装工事費が約11億4000万円、ギャラリー内装工事費が約4億2000万円の計約90億6000万円。2006年の都市計画決定以来、2度の事業休止を経て11年越しで完成した。

駐車料金は、アルカス土浦駐車場(82台収容)と市営駅西駐車場が2時間まで無料、市営駅東駐車場が3時間無料。(鈴木宏子)

2階児童書コーナー。2階の半分近くの面積を占め約3万7000冊の蔵書がある。奥の「おはなしのへや」ではお話し会が開催され、授乳室などもある
3階カウンター付近。地域資料や一般書、視聴覚資料が並ぶ。常陽新聞(今年3月休刊)に土浦画報を連載した市職員、若田部哲さんの土浦の名物をモチーフにしたイラストが壁を彩っている
95席ある4階学習室。閲覧席は館内に計650席ある
2階入り口付近に設置された本の自動貸出機。カウンターを通さず利用者が自分で機械に通し本を借りることができる
紫外線に当て本を除菌する除菌ボックス(2階入り口付近)。清潔志向の高まりを反映して設置したという
1階市民ギャラリーのラウンジ。飲食などができる。災害時は帰宅困難者の一時滞在スペースとなり約70人が収容できる。隣接の駐車場倉庫には3日間分の食糧を備蓄している
ステップガーデン(屋外階段)を昇った先の4階屋上庭園奥に設けられたガーデンシアター。市民がコンサートや演劇などを催すことができる。庭園の草木は雨水をろ過し自動で水やりをしている

「フレンチカリー」土浦の新ブランドに 新図書館モネ展にちなみ 18、19日カレーフェスでお披露目

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フランス料理店の丸田敏明さんが創作した「タブリエ風・フレンチカリー」。クスクスをベースにしたカレーにアレンジし、辛味調味料で「味変」も楽しめる
「土浦発の『フレンチカリー』を全国に広めたい」と意気込む堀越雄二さん㊨と丸田さん

27日に新しく開館する土浦市立図書館などの複合施設、アルカス土浦のオープニングイベントでフランスの画家モネの作品が展示されることにちなみ、フレンチとカレーをドッキングさせた新たな「フレンチカリー」が誕生した。

カレーによる土浦のまちづくりに取り組む堀越雄二さん(67)が発案し、フランス料理店、ル・タブリエ(つくば市花室)店主の丸田敏明さん(61)が作り上げた。18、19日に土浦市の川口運動公園陸上競技場で開かれる土浦カレーフェスティバルでお披露目される。フレンチとカレーを融合させた料理は珍しい。堀越さんは「カレーの新ジャンルとして全国に広めたい」と期待を込める。

きっかけは同市の五頭英明副市長から、モネの出身地フランスをテーマに食でまちを盛り上げられないかと相談されたこと。堀越さんは、食のまちづくり検討委員会委員長として2004年から土浦でカレーによるまちづくりに取り組み、地元産のレンコンなどを使ったご当地カレー、ツェッペリンカレーをプロデュースしてきた。フレンチとカレーの融合を思い立った堀越さんは、丸田さんに開発を持ちかけた。

丸田さんの頭に浮かんだのが、東京のフランス料理店で働いていたとき賄い食で食べたクスクスだった。クスクスは小麦粉からつくる粒状のパスタに羊肉もしくは鶏肉と野菜などを煮込んだスープをかけて食べる料理。発祥は北アフリカだが移民によってフランスに伝わり、現在はフランスで広く一般に食べられている。「カレーと同じようなスパイスを使っており、アレンジしやすいと思った」と丸田さん。

クスクス風に柔らかい子羊の肉に、地元産のレンコン、野菜などを6種類のスパイスでじっくり煮込み、小麦粉や市販のカレールーは一切使わず、スパイスの豊かな風味を生かしたスープカレー風に仕上げた。唐辛子をベースにしたアリッサという調味料を別に添え、辛さを自分好みに調整する「味変」も楽しめるようにした。

「フレンチカレーをうたっている店は、全国でも東京と北海道に2店のみ」と堀越さん。「土浦発の『フレンチカリー』ブランドを立ち上げ、ツェッペリンカレーと並ぶカレーの新たなジャンルとして全国に広めたい」と意気込んでいる。(大志万容子)

◆フレンチカリーは土浦カレーフェスティバルの「アルカス土浦」PRブースで、1日100食限定(1食400円)で提供される。

「駅前に立体公園」 街を活性化する図書館とは アルカス土浦設計の柳田富士男さんに聞く

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アルカス土浦を設計した柳田富士男さん

27日、土浦駅前に市立図書館と市民ギャラリーを併設した再開発ビル「アルカス土浦」がオープンする。日本図書館協会建築賞を受賞した千葉市中央図書館などの設計で知られる柳田富士男さん(62)=INA新建築研究所(東京都文京区)設計監理副本部長(当時)=が設計した。中心市街地の活性化が期待される新図書館について柳田さんは「駅前にまず立体公園をつくろうと考えた」と話す。設計に込めた思いを聞いた。

―どのように考え設計したかを教えてください。

この事業の大きな目的は土浦駅周辺を再生するというまちづくりです。にぎわう、人が集まる、集まってイベントをする場所と考え、まず駅前に立体公園をつくろうと考えました。1階から4階の屋上公園につながるステップガーデン(屋外階段)がそれです。

次に、図書館とギャラリーの機能を、にぎわいづくりに生かす配慮をしました。図書館(2~4階部分)ですが、2階と、3~4階の2層構成となります。駅のデッキから直接つながる2階は「ポピュラーライブラリー」で、にぎやかで楽しい場所。新聞、雑誌、旅行や趣味の本が置かれ、待ち合わせ場所としても気軽に利用できます。ベビーカーを押す子ども連れのお母さんも駅に来たついでに立ち寄ってほしいと思います。

2階には児童部門(児童書コーナー)もあります。楽しく、子どもが来たくなるしつらえで、天井が吹き抜けになっていて、壁には丸や三角、四角といろいろな形や色がある。遊園地みたいな、テーマパークみたいな場所です。

にぎやかな2階に対して、3階は専門書があり調査・研究をする「レファレンスライブラリー」となります。

4階はヤングアダルト(青少年)の場所。いま土浦駅のフードコートや市役所5階の県南生涯学習センターなどで、勉強しているたくさんの高校生の姿を見掛けます。これからは図書館の気持ちのいい学習環境で勉強してください。4階の青少年ラウンジには、壁の一面にホワイトボードを設定しました。交流の場として自由に使ってください。

1階ギャラリーは、オープンギャラリーとギャラリーの二つに分かれています。オープンギャラリーは展覧会が開かれていない時でも開放し、ワークショップや子供向けイベントを開いて、いつでもアートに触れ学べる場所として使ってもらえたらと思います。

―建物にはどのような特徴がありますか。

建物は重箱をずらして重ねたような構造になっています。重箱同士は吹き抜けでつながっていて、壁の代わりにガラスのスクリーンで仕切られているので、光が取り入れられ、どこにいても館内が見渡せる開放的な空間になっています。駅前広場も眺望でき、夜には街の灯りになるでしょう。

建物の中は図書館先進国である北欧の清楚な雰囲気をイメージしました。床と壁は白木のカバー材で仕上げ、従来の図書館の重厚なイメージとは違う、軽やかな、若い人たちが来たいと思う空間になったと思います。

ステップガーデンを昇った屋上公園には庭園があり、階段状の観覧席を設けコンサートもできます。

―外観の色やデザインにはどのような意味がありますか。

駅前ですから、土浦駅前の表情はどうあるべきか、土浦らしさは何かを考え、亀城公園のお城の瓦と白い漆喰(しっくい)をモチーフに、和のイメージとしました。さらに土浦の知の殿堂になるわけですから、未来に向け、シャープなデザインのシルバーメタルを入れ込んだデザインにしました。

―これから市民にどのように使ってもらいたいですか。

土浦は高校生が多い街ですよね。そういう子供たちがこの施設を使って成長し、街をつくり、未来をつくってほしい。大人の人たちも暮らしに役立つのでどんどん来てほしい。従来の図書館を超えた未来の図書館なので楽しんで交流して学んでほしいと思います。(聞き手・鈴木宏子)

27日オープンする市立図書館と市民ギャラリーが併設された「アルカス土浦」

地元本社優先の入札見直し案めぐり つくば市議会で攻防 「さらなる改革」の行方は?

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9月議会の決議を受け、県内市町村のランダム係数導入状況について説明が行われたつくば市議会全員協議会=13日、つくば市役所

つくば市の五十嵐立青市長が今年8月、市議会全員協議会に示した地元本社優先の入札制度見直し案をめぐって、市議会で攻防が続いている。9月議会で「さらなる改革」を求める決議が議員提案され18対9の賛成多数で可決。これを受け11月13日、議会全協が開かれ、県内市町村の状況が説明された。どう決着するのか、行方が注目される。

8月に示された見直し案は①市の入札参加要件を市内に本店がある業者を基本とする②最低制限価格=メモ=の適用を現在の5000万円未満から1億円未満の建設工事に引き上げる―などが大きな柱。昨年11月の市長選で初当選した五十嵐市長の「地元本社優先」の公約に沿った内容だ。

併せて同市で、最低制限価格とぴったり同じ金額で入札する業者が急増していることが示された。同価格と同一金額で入札した業者が複数あったことから、くじ引きで落札業者が決まった入札案件は、2014年度が全体の5.4%(44件)だったのに対し、15年度は12.7%(96件)に増え、16年度は前年度の2倍の24%(170件)に増えていたことも分かった。

これについて市は、工事の材料価格や積算の仕方など公表されているものが多く、積算ソフトも出回っているため積算がやりやすくなっているためではないかなどとする。これに対し、市内のある業者は「共通の見積りソフトを使えば同じような数字が出るが、価格が公表されてない材料もある。金額が大きな工事になればなるほど、ぴたり当てるのは難しい」と疑問を投げ掛ける。

9月議会では、くじ引き落札の増加を懸念し「さらなる改革」を求める決議が出された。最低制限価格に一定幅の無作為の数字を掛けて金額をだれにも分からなくする「ランダム係数」の導入を求める内容だ。提案者の塚本洋二市議は「最低制限価格の適用を1億円未満に引き上げれば、箱モノ以外のほとんどの工事が対象となり、最低制限価格と同じ金額をぴたり入れる業者がさらに増える懸念がある。見直すべきものは見直して、公平公正、健全性を高めていく必要がある」と話す。(鈴木宏子)

【メモ】最低制限価格は、不当に安い金額での入札を防止し工事の品質を確保するため事前に設定する落札の最低価格。最低制限価格を下回った業者は失格となる。つくば市は現在、5000万円以上1億円未満の建設工事は低入札価格調査制度を適用し、最低制限価格を下回った入札でも審査で適正な工事が実施されると判断されれば落札としている。

駅前の販売テントに行列 龍ケ崎コロッケ 月1回、勤め帰りに各店の味

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多くの人々でにぎわう「りゅうころ」販売テント=JR佐貫駅東口前
コロッケを揚げる「りゅうころ」運営スタッフ

龍ケ崎市の名産品、龍ケ崎コロッケを広く市民に知ってもらう販売イベント「りゅうころ」(コロッケクラブ龍ケ崎主催)が毎月1回、龍ケ崎市佐貫町のJR佐貫駅東口前で開かれ、市民の人気を集めている。2016年2月から始まり1年9カ月経った現在は、平均約300人が市内各店のコロッケを買いに立ち寄り行列ができるという。

龍ケ崎コロッケは今年4月、地域名と商品名を組み合わせた地域ブランド「地域団体商標」に登録された。本場結城紬、笠間焼に次ぐ県内3番目の登録で、着実に知名度を上げている。

材料は「なるべく地元の食材を使う」のが共通ルールだが、それ以外は自由なため、各店舗が創意工夫を凝らした新製品を開発している。

りゅうころは「市の玄関口の佐貫駅で龍ケ崎コロッケを食べたい」として始まった。当初は駅東口の空き店舗でのスタートだったが、1年程前からテント販売に移行。販売回数を重ねるごとに「木曜日の午後4時から9時台が利用客が一番多い」という結果が出たため、現在は毎月第2木曜日午後4時~9時を「りゅうころ開催日」と定めた。

9日、駅前に設けられたテントには、市内の販売店が加盟する「コロッケクラブ龍ケ崎」各店舗のコロッケ8種類が販売された。具の中にカマンベールチーズが入ったものや、肉じゃがの味付けをしたものなど個性的なコロッケが並び、学校や仕事帰りの駅利用客らが足を止め、揚げたてのコロッケを購入していた。行列に並んだ利用客の間からは「いつもここで買っていく」との声が聞かれた。

次回は12月14日に開かれる。りゅうころ開催日は、コロッケクラブ龍ケ崎の公式フェイスブックで告知している。(崎山勝功)

仲睦まじく時間紡ぐ姿デザイン つくばの野中和宏さん 「くきざき夢まつり」ポスターに思い込める

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繊細に仕上げるためにイラストを手描きする野中さん=つくば市平沢
くきざき夢まつりのポスター(タテ594㎜、ヨコ420㎜)

つくば市平沢に住むグラフィックデザイナーの野中和宏さん(43)は、今月23日(祝)に開催される第5回「くきざき夢まつり」のポスターを作った。まつりの実行委員会から発注を受けた。

野中さんは水戸出身。宇都宮大学教育学部美術科を卒業後、大手デザイン会社に就職し35歳で独立。都心までのアクセスが良くて自然豊かな環境を求めて、5年前に平沢官衛遺跡のある平沢の地に家を建て、妻と猫2匹と暮らしている。平沢に溶け込んだ今は「歴史と人の温かさもあってつくばは奥が深い」と感じている。

ポスター制作の前に茎崎地区を訪ねた。田園風景が広がり、人々が仲睦まじく時間を紡いでいるイメージが膨らんだ。背景色はヒマワリのように明るい黄色とし、筑波山と牛久沼のハスの花、そして楽しそうな家族のイラストを配置した。

「夢まつり」は旧茎崎町当時の「ひまわりまつり」を継承した地元住民主催の一大イベント、地区住民相互の交流の場でもある。約40人の実行委員会(古山和一委員長)に区長15人が加わり、まつりの運営を担っている。副委員長で茎崎区会連合会長の小原正彦さんは「自分たちの祭りだから機材運びやら片付けまで、みんなで汗を流す。お陰で横のつながりは強くなった。茎崎で育つ子どもたちの為に継続していきたい」と話す。

野中さんは「地元の皆さんが熱心に取り組んでいる祭りに参加できて良かった。ポスターを見た家族連れが見に来て、楽しい一日を過ごしてくれれば嬉しい」と話している。
(橋立多美)

◆夢まつりは茎崎運動公園(下岩崎)を会場に午前9時~午後3時まで。ステージでよさこいソーランやキッズダンス、舞踊などが披露されるほか、消防防災フェア、神輿(みこし)と山車が繰り出すなど、終日楽しめる。飲食の模擬店も多数出店する。雨天決行。問い合わせは☎090-3427-5298(くきざき夢まつり実行委員会)。

筑波大が13年ぶり15回目の優勝 関東大学サッカーリーグ戦

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試合終了後、リーグ戦優勝を決めて喜ぶ筑波大選手たち=龍ケ崎市中里のたつのこフィールド
【筑波大―流経大】後半29分、流通経済大ゴール前で競り合う筑波大の渡邊陽(中央)

第91回関東大学サッカーリーグ戦・後期第21節の筑波大―流通経済大戦が11日、龍ケ崎市中里の市陸上競技場たつのこフィールドで行われた。同リーグ1位の筑波大と3位の流経大という県勢同士が対戦する「茨城ダービー」は、筑波大が3―0で流経大に完封勝ち。残り1試合を前に、リーグ2位の順天堂大の自力優勝の可能性が消滅したため、筑波大の優勝が決まった。優勝は、前身の東京教育大、東京高等師範大を含め、2004年以来13年ぶり15度目。

筑波大は前半、流経大ゴールを攻めるも、GKオビ・パウエルオビンナ(2年)らの堅守を前になかなか得点が決まらずにいた。前半35分にFW中野誠也(4年)が先制点を決め、1―0で前半を折り返した。

勢いに乗る筑波大は、後半7分に中野が2点目を決めた。同29分にMF戸嶋祥郎主将(4年)がMF渡邊陽(1年)のアシストを受けて3点目のダメ押し。流経大も筑波大ゴールを攻めるも、筑波大のGK阿部航斗(2年)が一切の得点を許さず茨城ダービーを制した。

試合を終えた筑波大の小井土正亮監督は「今日はうまくいかない時間でも我慢していった。何よりも流経大に前期(直接対決の試合で)負けていたので、今日の試合で勝ってくれたのはうれしい」と喜びを見せた。その上で「リーグ戦は年間を通しての大会。選手たちに感謝したい」と選手らをねぎらった。

敗れた流経大の中野雄二監督は「スコアは0―3だけど悲観するほどでもない。先制点がどちらかに入るかでスコアがどちらかに偏る。筑波大は『勝てばリーグ優勝』というモチベーションがあった」と試合を分析し、筑波大の優勝について「一番身近にいるライバルが優勝して悔しいけど良かった」と余裕を見せた。その上で全日本大学サッカー選手権(インカレ)を念頭に「お互いに勝ち上がっていけばまた(筑波大と)当たる。どっちも日本一になる力を持っている。もう一回インカレの準決勝戦でやりたい」と筑波大との再戦を視野に入れていた。

【筑波大―流経大】後半7分、2点目を決め笑顔を見せる、筑波大の中野誠也

 

第91回関東大学サッカーリーグ戦1部第21節
(11日、たつのこフィールド、2126人)
筑波大 1―0 流通経済大
2―0

 

筑波大の戸嶋祥郎主将がJ1新潟アルビレックス入り

11日の試合で3点目を決めた筑波大の戸嶋祥郎主将(4年)は、来シーズンからJリーグ1部の新潟アルビレックスへの入団が内定。戸嶋主将は「ひとまず進路が決まったのでほっとしている。本当に素晴らしいクラブに入れるので頑張っていきたい」と抱負を述べた。新潟には、同大OBで急性白血病で治療中の早川史哉元主将が在籍。戸嶋主将は「早川さんは本当に素晴らしいキャプテンだったので、また一緒にサッカーができるように頑張りたい」と語った。(崎山勝功)

人気の野鳥写真家、海老原信一さん 個展30回の選りすぐり紹介 15日までつくばで写真展

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全30回の案内ハガキの前の海老原さん=洞峰公園新都市記念館展示ホール
写真を見て各々感想を話す写真クラブの会員ら

鳥を撮り続けている「日々探鳥びと」の阿見町、海老原信一さんによる「鳥撮り三昧第31回写真展」が、つくば市二の宮、洞峰公園新都市記念館展示ホールで開かれている。

今回は「感謝で振り返る30回」と題し、今まで発表した写真の中から各回2枚ほど、特にお気に入りや印象深い57点を選び展示している。

正面入口には全30回の案内ハガキが飾られ、過去の写真展の興味深い一場面がよみがえる。スズメの親子の写真もあいさつ文と一緒に掲げられている。土木用重機の足元で食べ物を与える親鳥と受け取る子の写真で、レンズを向けても飛び去ることもしない懸命な姿に、海老原さんは「撮るんだとの思いから、撮らせていただく、と鳥を撮る心持ちを変えた作品」と語っている。この親子を撮ったカメラも展示している。

毎回、人気の高い写真展で、熱心に作品を見て回っていた土浦の写真クラブ「フォトサークルうらら」の会員8人は「時間をかけてじっくり撮っているのがよく分かります」「すばらしい作品ばかりですてきですね」と口々に話していた。(鈴木萬里子)

◆会期は15日(水)まで。入場無料。開館時間は午前8時30分~午後5時(最終日は3時)。問い合わせは公園管理事務所(☎029・852・1432)

 

「本格ピッチャーに」広島が期待 霞ケ浦高、遠藤選手が仮契約

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(左から)父親の隆さん、霞ケ浦高の高橋祐二監督、遠藤淳志選手、広島の尾形佳紀スカウト、母親の美江さん=土浦市城北町のホテルマロウド筑波

今年のプロ野球ドラフト会議で、霞ケ浦高校3年の遠藤淳志選手(18)=土浦市出身=をドラフト5位に指名した広島東洋カープは10日、土浦市城北町のホテルマロウド筑波で遠藤選手と仮契約を結んだ。

遠藤選手の契約金は3000万円、年俸は480 万円(推定額)。背番号は12月13日に本契約を結ぶ際に決まる。来年1月6日ごろから選手寮に入寮する予定。

遠藤選手は仮契約後に報道各社の取材に応じ「これから『プロの世界』という実感がわいてきた。入団1年目は体をしっかり作り、5年後、10年後にはチームを代表する選手になっていきたい」と抱負を述べた。

2年の夏の県大会から遠藤選手に注目していたという広島の尾形佳紀スカウトは「背も高いし投げ方もいいので、本格的なピッチャーになってもらえれば」と期待を寄せた。

かつて岩手県盛岡中央高校野球部で高校球児として活躍した父親の隆さん(65)は「うらやましいやら、これからが大変という気持ち」と話し「ファンに長く愛されるピッチャーになってほしい。ケガをしないように肩とひじは大事にしてほしい」と、元高校球児らしい助言をした。

同校野球部の高橋祐二監督は「早く人間的に大人になってほしい。その分大人の野球ができる」と語った。(崎山勝功)

地元若手監督の最新作鑑賞し応援 18日つくばでシネマカフェ 制作秘話など生トークも

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「第5回つくばcinemaカフェ」のチラシの一部

若手映画監督が制作した自主映画を鑑賞し、監督との交流を楽しむ「つくばcinemaカフェ」が18日、つくば市下平塚の手作り工房「にれ工房」で開かれる。地元出身の若手監督を応援し、映画を架け橋に新たな出会いの場を作ろうと2013年に始まったプロジェクトで、今年で5回目。

牛久市出身で筑波大芸術専門学群卒の飯塚貴士監督の最新作「おばけナンバーワン」や、飯塚さんの友人で第3回にも出演した秦俊子監督の最新作「パカリアン」などを上映する。両監督とフリーアナウンサーの木村さおりさんによる、映画制作の秘話などが生で聞けるトークショーも行われる。

第1回から出演している飯塚監督は人形とミニチュアセットを用いた作風が特徴。監督、脚本、撮影、美術、音楽、登場人物の声をほぼ1人で行っている。飯塚監督の友人で第3回にも参加した秦監督はコマ撮りアニメーションを多く制作、俳優の斎藤工さんとコラボレーションした作品も話題となっている。

同プロジェクトのメンバーでトークショーの司会を務める木村さんは「会場のにれ工房の木の温もりあふれる空間で、参加者が映画を見ながら一体となって盛り上がれるアットホームな雰囲気をぜひ味わってほしい」と参加を呼びかける。(大志万容子)

◆開場は午後5時、開演午後6時。参加費は一般1200円、小学生以下600円(お茶付き)。申し込みはメール(saori@tonesdirection.jp)で。問い合わせは☎090・1057・7626(佐山さん)

ハッとする日常切り取る 「平熱日記」の斉藤裕之さん 牛久で個展、19日まで

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作品をバックに自作について語る斉藤裕之さん=牛久市南のタカシサイトウギャラリー

常陽新聞(今年3月休刊)にコラム「平熱日記」を連載していた牛久市在住の画家、斉藤裕之さんの個展「平熱日記Vol.7」が同市南のタカシサイトウギャラリーで開かれている。

斉藤さんは毎週、日常の中で感じたさまざまな思いをつづったコラムを、自身が描いた挿絵と共に連載していた。挿絵は、身近なものや出来事など日常をそのまま切り取って描いた。挿絵の色彩が醸し出す不思議な雰囲気は「絶妙な文章と自然な形で融合している」と毎回好評を博していた。

個展はコラムと同じ題名で、今年7回目となる。コラムで掲載された挿絵の原画を展示している。いずれも金網を切り漆喰(しっくい)を塗った土台にアクリル絵の具で描いた作品で、斉藤さんの飄々(ひょうひょう)とした雰囲気そのままの作品44点が会場に並んでいる。今までは小作品を中心に描いていたが、今回は少し大きめの作品も展示されている。

斉藤さんは「季節を感じさせ、ハッとする色や形を描きたい。興味ある物の見方が絵になる」と話している。(鈴木萬里子)

◆会期は19日(日)まで。開館午前10時~午後6時(最終日は午後4時まで)、月曜休廊。問い合わせは同ギャラリー(電話029・872・8951)

みずみずしい色彩が魅力的な作品「ぶどう」