金曜日, 6月 26, 2026
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200億円の大学債を発行へ 筑波大

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筑波大学正門

筑波大学(つくば市天王台、永田恭介学長)は大学債権(大学債)を19日に発行すると発表した。発行額は200億円で、愛称は「筑波大学社会的価値創造債」。国立大学法人としては東京大学、大阪大学に次ぐ3例目となる。

自由度高い資金調達

国立大学法人による大学債は発行条件が厳しかったが、2020年6月の国立大学法人施行令の改正によって緩和された。改正前は、償還(返済)の見込みが十分に立った上で、附属病院の整備やキャンパスの移転などの目的でしか発行できなかった。改正後は発行条件の規制緩和がなされ、教育研究事業のための積極的な債権の発行が可能になった。大学としては、自由度が高い資金調達を行うことができるようになったといえる。

大学債は国立大学法人の新たな資金調達先として、すでに東京大学が一番手として、20年10月に200億円、21年12月には100億円、合計で300億円の発行を行っている。東大は大学債によって、10年間で1000億円の資金調達を目指すとしている。続いて今年4月には大阪大学が300億円の大学債を発行した。

地球環境や社会の課題解決に

3例目となる筑波大学は、調達する資金の使途について「本学が社会とともに新たな社会的価値に根ざした未来社会を創造するために取り組むプロジェクトに充当する」としている。地球環境や社会的課題の解決に使途を限定するもので、こうした債権はサステナビリティボンドと呼ばれる。サステナビリティボンドとしては国内で大阪大学に続く2例目となる。

永田学長は「大学債の発行は資金調達という意味から重要。さらに重要なのは大学債は筑波大学と社会とのエンゲージメント(誓約)の構築の方法であるということだ」とする。

資金の具体的な用途として同大は、大規模研究施設「未来社会デザイン棟(仮称)」、複合スポーツ施設「スポーツ・コンプレックス・フォー・トゥモロー(SPORT COMPLEX FOR TOMORROW、仮称)」をあげている。「未来社会デザイン棟」についてはすでに基本設計業務が発注予定となっている。

償還は新たな投資の収益など

現在、同大の主な財源は運営費交付金、学生納付金、附属病院収入、寄付金等の外部資金がある。同大の21年度の事業報告書によれば、経常費用が約1023億円、経常収益が約1060億円と約44億円の黒字の状況だ。さらに同大の21年度の統合報告書によると、運営費交付金による収益は近年はほぼ横ばい、附属病院の収益および外部資金による収益は増加している状況だ。

大学債を償還するための財源としては、新たな投資対象事業の収益や業務上の余裕金等を充当するとしている。

「いきなりの決定」

一方、同大の大学債発行に対し、同大教職員などでつくる「筑波大学の学長選考を考える会」の吉原ゆかり教授(人文社会学系)は「大学債の発行をどこでどのように決めたのか、教職員にも学生にも明らかにしない、いきなりの決定だ。指定国立大学指定のプロセスと同様のパターンだと思う」と指摘している。(山口和紀)

◆同大の大学債の利率は年1.619%。償還年限は最大で40年。償還日は2062年3月17日。主幹事証券会社は事務主幹事として野村證券(東京都中央区日本橋)、共同主幹事が大和証券(東京都千代田区丸の内)、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(東京都千代田区大手町)の2社。募集の受託会社は三井住友銀行(東京都千代田区丸の内)が務める。格付け投資情報センター(東京都千代田区神田錦)および日本格付研究所(東京都中央区銀座)による同大の格付けは、それぞれAA+、AAAとなっている。

これから大事な金融・投資教育 《地方創生を考える》25

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ダイヤモンド筑波(筑西市)

【コラム・中尾隆友】近年、20~30代の若い世代を中心に、投資を学ぶ人々が増えている。その背景には、主に二つの経済情勢の変化がある。

一つは、いわゆる「老後資金2000万円問題」だ。金融庁が2019年に公表した報告書では、老後資金が年金だけでは2000万円足りないという内容がセンセーショナルに報道され、若い世代の危機意識が高まるきっかけとなった。

もう一つは、物価上昇だ。日本の物価上昇率は22年4月以降、2%を上回る状況が続いている。普通預金の金利がゼロに等しいことを考えると、預金の実質的な価値は物価上昇が進めば進むほど、目減りの度合いが大きくなっていく。

そういった情勢の変化があったせいか、20年3月の「コロナショック」と呼ばれる株価暴落時には、証券会社の新規口座開設者数が若い世代を中心に急激に増加し、その後も増加の一途をたどっている。

要するに、若い世代の多くは日本の脆弱(ぜいじゃく)な年金制度を信用していないため、個人個人が自己責任で資金を運用して、老後資金の不足分を補う必然性に迫られているのだ。

「資産所得倍増プラン」の問題点

その流れの中で、政府は『資産所得倍増プラン』を掲げた。金融庁はこの計画を実現させるために、少額投資非課税制度(NISA)の拡充を進めるとともに、国家戦略として金融教育の普及を目指すという。

しかし、このプランには最も大事な視点が欠けている。日本で圧倒的に足りないのは、ITやAI関連のスキルを持った人材だけではないからだ。本当の意味で、金融関連のスキルを持った人材(金融教育を担う人材)がはるかに足りていないのだ。

今年に入って、地方の金融機関で問題となっているのは「投資関連でプロと呼べる人材がいない」ということだ。外国債券の含み損に苦しむ金融機関が少なくなく、巨額の含み損から、公的資金注入の申請を検討するところも出てきているほどだ。

正直なところ、金融知識に関する資格を取るために学ぶ内容では、金融や投資の世界で通用しないことが多い。金融庁は金融教育の大部分を民間の金融機関に担わせようとしているが、それでよいのか、大いに疑問を感じる。

大学や高校に「金融学科」を

私は、大学はもちろんのこと、高校などでも金融学科があって然るべきだと考えている。

実は、金融や投資に関するスキルは、起業して成功するためにも、会社を経営するためにも、必要不可欠な要素だ。先見性を鍛えるトレーニングになるのに加えて、情勢に応じて柔軟に対応できる能力が磨かれるからだ。

そういった意味では、地方のリーダーを育てるためにも、茨城県の大学や高校でそういった取り組みが出てくることを期待したい。(経営アドバイザー)

都市計画変更手続き始まる 旧総合運動公園用地と吾妻70街区 つくば市

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縦覧開始に先立って開かれた都市計画説明会の様子=9月27日、つくば市役所

つくば市の旧総合運動公園用地(同市大穂、45.8ヘクタール)と、つくば駅前、吾妻70(通称、ななまる)街区の国家公務員宿舎跡地(同市吾妻、6.4ヘクタール)について、いずれも11日から、都市計画変更に向けた縦覧手続きが始まった。2カ所とも来年4月中旬の都市計画変更を目指している。

旧総合運動公園用地は、つくば市土地開発公社が外資系物流不動産会社グッドマンジャパンつくば特定目的会社に一括売却し(8月30日付)、データセンターや物流拠点が建設される計画。吾妻70街区は土地所有者の財務省と市が、イノベーション拠点と中高層住宅などのスマート街区を誘導する計画だ。

変更案によると、旧総合運動公園用地は用途地域を現在の第2種住居地域から、倉庫などが建設できる準工業地域に変更する。さらに第2種文教地区の指定をはずし、新たに地区計画を策定する。地区計画に定める建物の壁面後退位置は、外周道路または敷地境界から20メートル後退させ、その他の道路または隣地から2メートル後退させる。緑化率は最低10%とし、街区外周に10メートルの緑地帯を設けるなど。

縦覧に先だって9月27日と10月2日に市役所で説明会が開かれ、参加者から「9割がデータセンターと物流拠点になる。市民からはもっと多様な意見があった。本当に地域振興や市民の利益になるのか疑問が残る」などの意見が出た。

予定地は長年手つかずのまま、現在樹木が生い茂る森林になっている。事業者による希少な動植物調査について市公有地利活用推進課は、プロポーザルの実施要領では、敷地内の野生動植物に配慮することとなっているとし、さらに契約書では、止むを得ない場合を除き、来年4月末までに都市計画変更が完了しないことが確実になった場合、事業者に契約解除権があると定められているとした。

イノベーション拠点とスマート街区を誘導

一方、吾妻70街区は、研究機関、スタートアップ企業、ベンチャー企業、その他の業務施設などを誘導するイノベーション拠点地区と、中高層住宅と生活利便性施設を整備し最先端技術を街区単位で実現するスマート街区の二つの街区を誘導する。

変更案の用途地域は、現在の第1種中高層住居専用地域から、事務所やホテル、病院、床面積50平方メートル以下の作業所などを建設できる第2種住居地域に変更する。さらに地区計画を策定して、スマート街区の中高層住宅は高さ制限を45メートル(15階建てマンション相当)とし、壁面後退位置は学園中央通りから5メートル後退、道路から2メートル、隣地から1.5メートル後退させる。緑化率は15%とし街区外周に緑地等を設置するーなど。

学園地区市街地振興課はイノベーション拠点地区について、大学や研究機関のサテライトオフィスや交流スペースなどを想定しているとした。敷地内には元保育所用地(現在は駐車場)や公園、遊歩道など市有地が0.99ヘクタールある。そのうち元保育所用地0.29ヘクタールは今後活用を検討し、公園と遊歩道は市有地のままとするとしている。

70街区について、財務省関東財務局と市は昨年、民間事業者の意向調査(サウンディング型市場調査)を実施し、今年3月、二段階一般競争入札で売却を行うと発表している(3月22日)。市は70街区をスーパーシティの拠点の一つにする計画を国に提案している(8月4日付)。一方、売却スケジュールは現時点で未定という。(鈴木宏子)

◆都市計画変更に向けたスケジュールは2カ所とも、用途地域の変更案などの縦覧は11日から11月11日まで閲覧することができ、変更案に対する意見を述べる公聴会の公述申し出を25日まで受け付ける。公聴会は11月11日に開催される。一方、地区計画については11日から10月25日まで縦覧できる。地区計画に対する意見書を出すことができるのは地権者などのみ。変更案はいずれも市ホームページと市役所3階の都市計画課で縦覧できる。

「消費生活アドバイザー」に慣れません 《ハチドリ暮らし》18

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【コラム・山口京子】消費者の1人として、日々、何かを購入して生活をしているわけですが、消費者という言葉がストンと落ちないというか、違和感を覚えながら、消費者という言葉を使っています。消費生活アドバイザーの資格を取りましたが、なかなか資格名に慣れません。

この社会に生まれると、物心つかないうちから消費者として登場させられます。子どもの関心を引く商品やサービスの開発が止めどない光景を見ていると、正直、怖くなります。人はどこに向かうのかしらと。

自分は消費者の1人であるけれど、同時に働く人であり、働くことを通じてお金を得て、そのお金を使って消費活動をしている。でも、働く場を失ったら、お金の源泉を失ったら、人はどうやって生きていくのかしら…。60歳を過ぎたあたりから、そんなことを思うようになりました。

自分が子どものころ、農村に生まれたためか、畑と田んぼを耕して、家族の食べる分くらいはつくっていました。また市場(いちば)出しもしていた記憶があります。すでに現金がないと生活はできませんでしたが、今ほどに何でもお金で買う生活ではありませんでした。

1950年ごろ、第1次産業従事者は50%ぐらいはいたのではないでしょうか。わが家の祖父母は専業農家でした。父はトラック運転者になり、農業は三ちゃん農業(じいちゃん・ばあちゃん・かあちゃん)。祖父母が働けなくなると、田んぼは他人に頼むようになっていきました。

「相続土地国庫帰属法」という制度

高度経済成長期は、日本農業の衰退期と重なっているように思えます。経済成長と第1次産業の充実は両立できなかったのでしょうか。広がり続ける耕作放棄地は、他人事ではありません。頼んで耕作してもらっている田んぼを返されたら、私は途方に暮れるばかりです。

農村の閉鎖的で男尊女卑的な環境を嫌って、東京に出てきました。今は茨城に住んでいますが、実家をどうするのか頭が痛い問題です。来年4月、「相続土地国庫帰属法」が施行されます。相続人が相続により望まずに取得した土地を国が引き取る制度です。国にお金を払って引き取ってもらうもので、土地の条件などがこれからはっきりしていくのでしょう。

その制度を利用するか、だれかが有効活用してくれることを願って呼びかけてみるのか。本当なら、自分の食べる分くらいは作る生活が望ましいのだろうとは思うのですが…。庭の一角を耕して畑にしています。大根と白菜の苗を植え替えました。人参の苗も育っています。(消費生活アドバイザー)

みんなのわが家に つくばFCがサッカーグラウンドお披露目

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万博グラウンドで催された、つくばFCと市役所チーム・つくばガマーズによるこけら落とし

サッカークラブ、つくばFC(石川慎之助理事長)のホームグラウンド、つくばFC万博グラウンド(つくば市水堀)が約4カ月の改修期間を終え、10日にお披露目された。

新しいグラウンドは、ひざや腰の負担が少ないロングパイル人工芝を敷設したフルサイズのサッカーグラウンド1面と、ウォーミングアップ用のサブグラウンド、クラブハウスから成る。メーングラウンドはLEDの夜間照明付き。クラブハウスには公式戦開催にも対応できる個室シャワーや、食堂、屋内でのスポーツプログラムもできる軽運動室なども併設されている。

保護者は、子どもたちの練習を見守りながら、食事を楽しんだり、ダンスやヨガで汗を流したりし、子どもは送迎を待ちながら宿題や勉強もできるという。

グラウンドに隣接するクラブハウス

万博グラウンドはつくばFC最初のホームグラウンドで、2006年に完成した。水堀地区の人々の協力を得て、選手や子どもたち、保護者らも参加し、みんなの手で作り上げた。16年を経て、クラブはJリーガーを輩出するまでに成長したが、グラウンドは日々の練習で消耗し、改修が必要な状態にまで追い込まれていた。

改修プロジェクトは、「グラウンドのあるわが家を作ろう」を合言葉に、4月下旬からスタートした。工事と並行してクラウドファンディングも行われ、9月末のプロジェクト終了時には、1027万3884円の協賛金が集まった。スタッフや選手総出のつくば駅前でのチラシ配りなど、地道な活動が実りをもたらしたという。

クラブハウスの内壁や、防球ネットの支柱などは、選手やスクール生、アカデミー生らがみんなで塗装した。つくばFCのチームカラーである白・青・赤の塗料を使い、多少塗りむらはあっても、自分たちで作ったという愛着の持てる仕上がりとなっている。

テープカットには、つくばフットボールクラブ・石川慎之助理事長、茨城県サッカー協会・鈴木純一専務理事、相澤建築設計事務所・相澤晴夫代表取締役、常陽銀行研究学園都市支店・佐久間弘一支店長、万博グラウンドプロジェクト横田正雄相談役が参加した

つくばFCは1976年に筑波大学蹴球部OBが中心となって発足し、「全ての人が素晴らしい環境でスポーツを楽しめるようにすること」を理念に、幼稚園生から社会人まで、誰もがいつでも帰って来られるクラブの運営を実践してきた。

石川理事長は新しい万博グラウンドについて「サッカーを楽しんで、学んで、成長していく子どもたち、それを見守るお父さんやお母さん、夢と笑顔があふれ、みんなが集う、わが家のようなグラウンドをイメージしている」とし「わが家とは、いつでも帰れて落ち着ける場所であり、ときに叱られながら、立ち直り、また次に向かってチャレンジする場所。新しい万博グラウンドを皆さんにとってのわが家にしたい。気軽に足を運んでいただいて、一緒にクラブづくりをし、叱咤激励もしていただければ」と話す。(池田充雄)

令和版「かがい」を演出 20日、筑波山神社で百人きもの

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筑波山華やぎプロジェクト実行委員の9人(同実行委員会提供、2020年撮影)

筑波山に着物で集うイベント「百人きもの」(筑波山華やぎプロジェクト実行委員会主催)が20日、筑波山神社をメーン会場に催される。4回目となる今年は「KAGAI(かがい)~雅」をテーマに、古代、求愛のため筑波山に男女が集まって歌の掛け合いをしたり踊ったとされる風習「嬥歌(かがい)」の令和版を演出する。13日まで参加申し込みを受け付けている。

オープニングでは、飛鳥時代の歌人、額田王(ぬかたのおおきみ)がよみがえると銘打ち、オリジナルの歌曲「万葉集」を筑波山神社本殿前で披露する。つくば市出身の若手作曲家、門田和峻さんが「万葉集」に曲をつけ、ソプラノ歌手の大森彩加さんが歌う。さらに同市在住の万葉集研究家、布浦万代(ふうら・まよ)さんの講演もある。

嬥歌は歌垣(うたがき)とも言われ、奈良時代に編さんされた常陸国風土記や万葉集に記されている。令和版として催される「かがい」は、男女間の出会いばかりでなく、多様な人間の出会いを演出する。万葉ラブレター、公開プロポーズなど、現代版の求婚イベントも行われる。筑波山神社での挙式料が1組にプレゼントされる公開プロポーズの出場者はWEBで募集中だ。着物のベストドレッサー表彰も行われる。

山麓の神郡(かんごおり)地区には養蚕をまつる蚕影山(こかげさん)神社があり、インドからやってきたお姫様が蚕(かいこ)になるという「金色姫(こんじきひめ)伝説」が伝わっている。今回のイベントではさらに、蚕影山神社宮司が伝説の秘話を語り、絵本作家小林由李さんが金色姫伝説を模したペイントの即興ライブを行う。これを受け「金色姫物語—ダンスによる再創造」と題し、筑波大学と同大学院生7人による創作ダンスが披露される。

同プロジェクトは、旅館、筑波山江戸屋女将の吉岡鞠子さんを代表に5人の女性で2018年にスタートした。今年までに若いメンバーが増え9人の実行委員体制になった。

今年のイベントは、ポストコロナにおける新たな観光スタイルを応援する、いばらき観光キャンペーン推進協議会の新観光プロジェクト応援事業に採択されている。

実行委員の浅野弘美さんは「いばらき観光キャンペーン推進協議会は茨城デスティネーションキャンペーン(茨城DC)に力を入れている。茨城DC事業は来年が本番。今年なんとか成功させて、来年につなぎたい。筑波山に観光客がたくさん戻り、宿泊者が増えることが成功だと思っている」と語っている。(榎田智司)

◆百人きもの KAGAI~雅~ in 2022 10月20日(木)正午~午後6時、メーン会場の筑波山神社とサテライト会場の筑波山江戸屋で開催。ドレスコートは着物。定員200人。参加費4000円(税込み、事前振込)。申し込みは13日まで同実行委員会ホームページへ。

なでしこ2部残留決定 つくばFCレディース

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前半6分、青のユニフォームのつくばFCレディース、小林のドリブル(撮影/高橋浩一)

プレナスなでしこリーグ(日本女子サッカーリーグ)2部のつくばFCレディースは9日、つくば市山木のセキショウチャレンジスタジアムでリーグ最終戦を行い、福岡J・アンクラスと0-0で引き分けた。今季の最終成績は2勝8分8敗、10チーム中8位でなでしこ2部残留が決まった。

プレナスなでしこリーグ2部・第18節(10月9日、セキショウチャレンジスタジアム)
つくばFCレディース 0-0 福岡J・アンクラス
前半 0-0
後半 0-0

前節終了時点でつくばのリーグ順位は9位。10位の岡山湯郷ベルに勝ち点1差を付け、8位のヴィアティン三重レディースには得失点差で下回る。今節はこの3チームに最下位の可能性が残っていた。最下位になれば2部入れ替え戦に出場しなければならず、その結果によってはリーグ陥落もあり得る。

何としても勝って残留を決めたいつくばは今節、2トップに石田永愛と小西由利恵を置いた3-5-2のフォーメーションを選択、試合開始から積極的に攻めかかる。前半5分には石田がドリブルからのシュート、9分にはトップ下の小林和音が自ら持ち込んでのシュートを放つ。サイドでは右の岸川りな、左の藤井志保による突破も脅威となっていた。

だが前半20分ごろから相手DFの対応が進み、2トップへボールが入らなくなる。試合はだんだんと膠着(こうちゃく)状態に陥ってきた。相手の攻撃に対しては複数の選手が連動してよく守っていたが、そこから自らの攻撃へ転じたときに躍動感が生まれてこない。ロングボールやサイドチェンジもほとんどが相手に読まれた。

前半アディショナルタイム、石田のボレーシュートは枠を外れる(同)

後半は両チームとも次の手を打ってきた。福岡はFWを2人とも入れ替え、つくばはアンカーの沖土井咲希をトップ下へ上げた。沖土井は「自分はもともと前線の人間で、ゴール前で良さが出せる。1.5列目で前を向いてスルーパスを出したり、自らフィニッシュするなど、得点の機会を増やすことが求められた」と狙いを話す。

相手の選手交代に対しては、守備陣の対応がうまくいった。「前半は足が速い選手だったので、相手との距離感を大事にし、後半は初めての相手だったので、どんな感じの選手か模索しながら守った。DF3人で声を掛け合い、久々にゼロで押さえきれたのがうれしい」と、センターバックの渋谷巴菜。

後半21分、相手DFと競り合う小西(同)

タイムアップが見えてくると、橋野威監督は他会場の試合経過も考慮し、現実的な方向へかじを切り始めた。交代は疲れの見えた選手を入れ替えるのみで、チームのバランスを崩したり、無理に攻めて相手に隙を見せたりはしないという選択だ。結果として順位を一つ上げることにも成功した。

積み残した課題は、来季改めて取り組むしかない。沖土井は「シーズンを通して、チーム全員が同じイメージを描いてプレーすることができなかった。技術の問題もあるし、シュートの質ももっと求めなくては。来季は昇格争いができるよう、攻守とも強度を高めていきたい」、渋谷は「残留でハラハラさせてファンの皆さんには申し訳ない。いらない失点はせず、勝てる試合はちゃんと勝ちきり、自分たちらしい攻撃的で見ていて面白いサッカーがしたい」と抱負を語った。

シーズン最終戦を終え、サポーターの前で記念撮影(同)

安倍さんの国葬、「感動」の弔辞だったのか《邑から日本を見る》121

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常陸秋そばが満開に(那珂市)

【コラム・先﨑千尋】「賛否交錯の中 安倍氏国葬。分断の責任、岸田首相に」。これは、安倍さんの国葬儀の翌日の「東京新聞」1面の見出しだ。

同じ紙面に、豊田洋一・論説主幹が「国葬とは国家として故人を葬送する儀式である。国家とは、領土や居住する国民、政治権力で構成され、国家意思を決定するのは主権の存する国民だ。国民が同意しない国葬はありえない。(中略)報道各社の世論調査によると、この国葬には半数以上が反対する。故人を静かに悼むはずが、首相の浅慮により、国民を分断し、儀式から静謐(せいひつ)を奪った。その責任は首相にある」と、厳しく岸田首相を糾弾する。

自民党の二階俊博元幹事長は「黙って手を合わせて見送ってあげたらいい。議論があっても控えるべきだ」と語っていたが、その後もメディアは黙ることなく、国葬の是非について多くの識者の声を載せている。

その1人、評論家の佐高信さんは毎日新聞の記者と国葬当日に現場を歩き、ルポしている。「閣議決定だけで何でもやろうと思ったら、戦争だってできるんです。国葬、誰が喜んでいるか。いうまでもなくそれは統一教会です。「死」は私事の最たるものであり、その私事を『公』に利用するのが国家だ。『公』が『私』のもとに無制限に入り込み、公私の区別がつかなくなる。国は異論を封じる道具に使われる」(9月30日「毎日新聞」夕刊)。至極まともな考えだと思う。

G7首脳は誰一人来なかった

国葬で菅前首相が読んだ「絶賛弔辞」も話題を集めている。立場の違う会葬者の心をつかみ、静かな拍手が広がったという。しかし、この弔辞にはウラがある。ニュースサイト「リテラ」は「菅義偉が国葬弔辞で美談に仕立てた『山縣有朋の歌』は使いまわしだった。当の安倍晋三がJR東海葛西敬之会長の追悼で使ったネタを」(10月1日配信)と報じている。

それによると、菅さんは弔辞の最後に「かたりあひて 尽しし人は 先立ちぬ 今より後の 世をいかにせむ」という山縣有朋の歌を引用した。朝鮮の民族主義活動家・安重根に暗殺された伊藤博文をしのんで、山縣が詠んだ歌だ。伊藤と山縣の関係を、自分と安倍との関係になぞらえたのだろうが、この歌は、安倍さんが6月、盟友の葛西会長の葬儀の弔辞の最後に入れたものとネタバレしてしまった。

では、その山縣有朋とはどのような人だったのか。明治政府の軍事拡大路線を指揮した日本軍閥の祖。治安警察法などの国民弾圧体制を確立し、教育勅語を作らせた。安倍さんが最後に読んだという『山県有朋』(岩波新書)の著者岡義武氏は、山縣を「閥族・官僚の総本山、軍国主義の権化、侵略主義の張本人」と見ている。

戦前の軍国主義に引き戻そうとした安倍さん。抵抗する官僚を干し上げてきた菅さん。2人の体質は似ているようだが、税金を使った国葬の弔辞で、軍国主義の権化のような人間の歌を、美談仕立てに紹介するというのはいかがなものか。

そういえば、国葬の前後に弔問外交を、と岸田首相は言っていたが、G7の首脳は誰一人来なかった。挨拶程度の弔問外交で、どのような成果があったのかも伝えられていない。統一教会の問題はさらに広がりを見せ、岸田さんは「運の尽き」か?(元瓜連町長)

テーマは「肉とダンス」 22日に土浦・新治地区こまちまつり

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こまちまつりチラシ(一部)。背景はもちまきイベントに集まった参加者=土浦市新治商工会提供

3年ぶりとなる土浦市新治商工会(矢口清会長)地区の「こまちまつり」が22日、同市大畑の新治ショッピングセンター「さん・あぴお」の駐車場を会場に開かれる。主催はまつり実行委員会、運営企画は商工会青年部(小林哲也部長)。テーマは「肉とダンス」というユニークな取り合わせになった。

地域ブランドの飯村牛の地元であることから、「肉」に関する出店はにぎやか。テントに9店舗、キッチンカーに3店舗がそろう。串肉、ハンバーガー、ステーキ、カレー、肉巻きおにぎり、もつ煮、焼きそばなど、牛から豚、鶏と何種類ものお肉が様々な形態で堪能できるそう。

かたや「肉体派」のダンスフェスは初開催。土浦市のレンタルスタジオ「STUDIO LinK」、ダンススタジオ「BLAZE」、つくば市のフラダンス教室「Hula O Moana(フラオモア)」などで活動するグループが集結。ストリートダンスやヒップホップ、フラなど子供から大人まで、自慢のパフォーマンスを披露する。

「こまちまつり」は2006年、土浦市と合併した旧新治村に、地域の祭りがなくなってしまったことから、当時の青年部長、塚崎雅之さん(現在、雅電設社長)の提唱で始まった。地区の伝承である平安の歌人、小野小町をモチーフに、若い人のエネルギーを結集した。以来新しい伝統を積み重ねてきたが、コロナ禍で2年間中断を余儀なくされた。ようやくこの秋、15回目の開催、復活を宣言することになる。

今回は、地域のお囃子、シルバニアファミリーによるキャラクターショー、物まねタレントのショーなども予定されている。毎回人気イベントの「もちまき」も行われ、最後を締める。

青年部長の小林哲也さん(36)は「この3年間、お祭りのない時代が続いた。青年部としては地域をなんとか盛り上げたいと毎年アイデアを練っていたので、開催は大変うれしい」という。新型コロナの感染予防対策に協力しての参加を呼び掛けている。

◆第15回こまちまつり 22日(土)午前10時から午後4時まで、土浦市大畑、新治ショッピングセンター「さん・あぴお」駐車場。雨天中止、少雨決行。連絡先:電話029-862-2325(土浦市新治商工会事務局)

土浦の花火から消える「風物詩」 《吾妻カガミ》143

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土浦の花火(土浦市提供)その1

【コラム・坂本栄】11月5日、桜川畔の「土浦の花火」大会が3年ぶりに開かれることになりました。コロナ禍がまだ残っていることもあり、実行委員長の安藤土浦市長はどうするか迷ったようですが、知恵を絞ったコロナ対策を立て、開催を決めました。そのメニューを聞くと、緊張感が伝わってきます。

河川敷の席取りがなくなる

人が密になるのを避けるため桟敷席の密度を減らすとか、観覧区画の入口で体温を計るとか、おしゃべりを減らすため飲酒はできるだけ控えてもらうとか、いろいろな手を組み合わせるそうです。具体的な対策は、記事「3年ぶり 11月5日開催決定 土浦全国花火競技大会」(9月5日掲載)をご覧ください。

記事には載っていませんが、花火の「風物詩」がいくつか消えるのは残念です。その一つは、有料桟敷席手前の河川敷に向かい、できるだけよい場所を押さえようと、陣取りに走る光景がなくなることです。これまで、パワフルな場所取りの話を聞くと、花火が近づいたことを感じたものですが…。

早い者勝ちだった河川敷の一画は、今年は有料の椅子席になります。密をつくらないようにする対策ですが、椅子席新設で収入を増やす狙いもあるようです。市も考えるものです。

市の大会補助は以前と同じ

土浦市花火対策室長の菊田雄彦さんによると、今年の大会予算は2億2000万円(収入は有料席販売が中心)。市財政からの補助は8500万円、警備要員(警察官と市職員は除く)は450人と、いずれも従来とほぼ同じということ。運営方法はいろいろ変えても、補助金と警備体制は維持されます。

無くなる「風物詩」のもう一つは、桟敷席券の販売風景が消えたことです。以前は、販売日の早朝、霞ケ浦総合公園内の体育館入口に設けられた販売所には、長蛇の列ができました。私は散歩を兼ねてその列を見に行き、桟敷席への思いを聞くのが楽しみでした。これも密を避けるという理由で、今はやりのネット販売に切り替わりました。

土浦の花火(土浦市提供)その2

土手の露店は2割減の800?

無くなりはしないものの、抑えられる「風物詩」もあります。催事を盛り上げる露店です。花火の帰り、値引きされた焼きソバや焼き鳥を買うのは楽しいものですが、これも密を減らすために、従来の約1000店から約800店になる可能性もあります。

菊田室長によると、土浦橋から桟敷席に向かう土手は露店ゼロになるそうです。桜の古木が連なるアクセス路のお祭りムードは抑えられます。打上げ区画前の桟敷席に向かうとき、気分を高めてくれる露店チェックができなくなるのは残念です。

コロナ禍はいろいろなことを変えました。仕事もパソコンを使い遠隔でやるのが当たり前になりました。花火大会の運営も変わり、「風物詩」が無くなるのは仕方ありません。災い転じて福となす。コロナ禍によって花火大会も洗練された形になります。(経済ジャーナリスト)

<参考>花火大会の安全対策については、コラム116「また中止された土浦の花火を考える」(2021年9月20日)で、打上げ場所の話などを取り上げました。

つくばの公共空間の在り方を問う 芸術系学生ら企画のパフォーマンスアート展

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つくばセンター広場で線を引くアーティストの速水一樹さん=つくば市吾妻

筑波大学で芸術を学ぶ学生らが企画し主催するパフォーマンスアート展「わたしより大きなりんかくがみえる」が8日開幕した。公共空間と芸術の関係について考える-を目的にしている。大学の卒業生ら現代美術の若手アーティスト5人がセンター広場や駅周辺のペデストリアンデッキなどに、つくばをテーマにした作品を上演、展示している。会期は10日まで。

10日までセンター地区で

筑波大学の卒業生で都内在住のアーティスト、速水一樹さんは、チョークの粉でまっすぐなラインを引く工具画線器を用い、ノバホール前のつくばセンター広場に蛍光グリーンの直線を引くパフォーマンスを行った。速水さんによると、つくば市は厳格な都市計画のもとに作られ道路が升目状になっているが、景観を変えるためところどころ斜め45度に敷かれた道があり、そのために交通事故が多かったり、道に迷ったりすることがあるという。

パフォーマンスでは、ある意味つくばの「弊害」ともいえる部分に焦点を当て、ペデストリアンデッキの軸に対し、45度の線を引き続けるという計画を試みた。「設計者の意図と実際に人が住み、街が使われてきて出てきた状況にギャップがある。計画は100パーセントうまくいくものではないということ。生活の中で偶発的に起こる事象に興味がある」と話す。

都内在住のアーティスト加藤真史さんは、つくば市内周辺を歩いて見た自然や建物の様子を色鉛筆で描いた絵画と過去作品のコラージュをセンタービル1階co-en(コーエン)イベントスペースに展示した。加藤さんは「郊外」のモチーフを歩いて採取し、色鉛筆で描く手法で制作している。「一歩一歩歩くことと、鉛筆で描くことは痕跡を残す意味で共通する行為。つくばは60年代、70年代にあったそれまでの土地を都市開発で作り替えたいわゆる『古いニュータウン』。様々な建築様式を模したシミュラークル(模倣)な空間を自然が覆いつくし始めていて、自然が建築を食っているところがある」。加藤さんの作品は16日まで展示される。

co-enイベントスペースに絵画を展示する加藤真史さん

行政の「待った」に切り返す

光岡幸一さんも同じく都内在住のアーティスト。スマートフォンアプリを使ったAR(拡張現実) 技術を用いて、つくばセンター広場のくぼ地に言葉を浮かべるアートを展示している。当初、高所作業車から手書きの言葉を書いた布を垂らして出現させるパフォーマンスの計画していた。しかし、垂れ幕と手書きの文字が政治的な活動を想起させるとして行政側からの許可が下りず断念。筑波大学の学生と協力し、AR技術を用いての新しい表現を模索し、今回の展示に至った。

公共の場でありながら自由に使うことができないということについて、「トップダウン型で都市開発されたつくば市で公共のもつれが起こっている。(センタービルは)磯崎新さんの建築で核となる場所。ここでの活動が行政にとっては政治的デモ活動に見えるということが、開発都市の緊張を可視化させているとも言える」と解釈する。今回の展示では制約がありながらも技術で切り抜け、新しい挑戦ができたという。

栃木県宇都宮市から訪れたという飯田公一さん(56)は「(参加アーティストの一人である)トモトシさんのファンでこのイベントを知り見にきた。普通は美術館などを借りて展示を行うが、このイベントは街全体が展示会場になっていておもしろい。地方と芸術のかかわりも最近注目されており、(このようなイベントは)県外の人の方が気になっているのでは」と話した。

企画への思いを語るHAM代表の阿部七海さん(左)、ARを使った作品について説明する光岡幸一さん

パフォーマンスアート展は学生らの企画団体「HAM(平砂アートムーヴメント)」が主催。発足は2019年。現代美術を実践する場所としてのつくばを発見し、活用することを目的としているという。現在は卒業生2人を含む11人が活動している。

団体代表で筑波大学大学院の阿部七海さん(博士前期課程2年)は、「スケートボード禁止」という看板がペデストリアンデッキのいたるところにあることに着目し、禁止を作り出している構造について考えたいという思いから同展を企画したと話す。参加アーティストは阿部さんが依頼し集まった。「秋のつくばは天候もよいので、特徴的なペデストリアンデッキを歩いてアートを鑑賞し、自分の街について考える時間にしてほしい」と呼びかけた。(田中めぐみ)

◆「わたしより大きなりんかくがみえる」展 9日、10日は正午から午後5時まで。つくばセンター広場(つくば市吾妻)2階のインフォメーションセンターで会場マップを配布している。詳しくは「HAM(平砂アートムーヴメント)」ホームページ

TX県内延伸「早くどう建設するか議論を」 政財界交流団体 つくばで会合

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TX県内延伸の議論を活性化する集い=7日、つくば市小野崎、ホテルグランド東雲

つくばエクスプレス(TX)の県内延伸について意見交換する県内政財界の交流団体「TX県内延伸の議論を活性化する集い」(代表世話人・塚田陽威塚田陶管社長)の会合が7日夕、つくば市内で開かれた。塚田代表世話人は「TXの勢いをつくばで止めておかないで、土浦、石岡、茨城空港、水戸に延ばすことが最大の政治の仕事だろうと思っている。来年3月31日までに(4方面のうちのいずれかのルートが)決まってから、いつまでに建設するのか、それが一番大事なこと。早くどうつくるか、いろいろな話ができれば」とあいさつした。

集いには安藤真理子土浦市長、小田川浩つくばみらい市長のほか、つくば市区選出の星田弘司、塚本一也県議、つくばみらい市区の山野井浩県議、石岡市区の大和田寛樹県議、小美玉市の中村均企画財政部長らが約30人が参加した。

口々に「県民、市民が望む延伸」と

土浦市の安藤市長は「TXを土浦に延ばしたいというのは(長年の)悲願。駅前で街頭演説をすると、高校生が振り返って、戻ってきて『本当ですか』と話してくる。(今年6月の)署名活動でも駅前で高校生が署名用紙を受け取って学校で書いて、次の日に持ってきてくれる。若い人たちと一緒に夢をかなえたい。土浦市議会も9月に特別委員会をつくった。活動はまだまだ続く。私たちの熱い気持ちをぜひ知事にご理解いただきたい」などと話した。

つくばみらい市の小田川市長は「みらい平駅ができてTXのお陰で人がたくさん来てくれ、税収も増え、工業団地ができて、TXの恩恵を受けている。(TXを運行する首都圏新都市鉄道に対して)沿線市が集まって、東京延伸、8両編成化のほか、TXは(JRと比べ)運賃が高いので学生だけでも下げてほしい、とつくばみらい市から発信して学生の定期券割引拡大を要望している。県内延伸は県民が望むことであり応援しなければいけないと思っている。TXは170%くらい乗車率があり8両化しようとホームの工事に着手したところ、コロナで乗客が激減し赤字が出ていると聞いている。まずはコロナ前の乗客に近づくようになればと思う」と述べた。

星田県議は「きのう(6日)自民党本部に国土強靭(きょうじん)化議員連盟の要望活動をして、地域で計画を進めるには財源等、かなりのハードルがあると伺った。クリアしなくてはいけないことがまだまだあるが、知事が調査を実施するというのは第一歩を踏み出していただいたということ。県民の多くがTX延伸を望んでいる。財源の確保と熱意が必要。皆さんと機運を盛り上げていきたい」とした。

塚本県議は「自治体によって温度差がある。東京延伸と北への延伸の双方向を考え、本来つくば市がビジョンを持たないとだめ。(快速列車など)だんだん千葉から東京への通勤に便利な電車になっている。つくばエクスプレスという名前なのに利便性を持っていかれるのは残念。JRとのコラボも双方向で考え、皆と議論したい」など、それぞれ話した。

信州の山《続・平熱日記》119

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【コラム・斉藤裕之】初めて信州の山並みを見た時の感動を今も覚えている。生まれ育ったところの丘のような山とは全く違う。その手の届かないような高さや鋭角な形、色。それが幾重にも連なっている様(さま)は、「畏怖(いふ)」とか「崇高」とか普段あまり使わない言葉を想起させる。

信州上田に大学の後輩が住んでいる。作家でもあり、コーディネーターとしても活躍している彼が、上田のとあるパン屋さんで展覧会をやるから信州の山絵を描いてよこせ、と言う。題して「信州山景クラッシック」。なるほど。30年近く前に私の冗談から始まった、「富士山景クラッシック」という富士山をテーマにした展覧会の信州版ということか。

天気予報は晴れ。朝起きて信州行きを決める。5時出発。予定では3時間余で上田に着く。関東平野の終わりに妙義山が見えてくる。長いトンネルをいくつかくぐると、いよいよ信州。知識がないので何という山か知らないが、遠くに蒼(あお)い稜線(りょうせん)が見える。

「待てよ、このまま長野まで行ってみよう」ということで、朝早くに善光寺に参った。実は、初めて訪れた長野市と善光寺。短い時間だったが、山門の上に登って長野の街を眺める。

それから国道を通って上田に。実は娘の義理のお母さんのご実家は上田。かねがね、ゆっくりと訪ねてみたいと思っていたのだが、今回は時間の制限もあるので、とりあえずそのパン屋さんに向かう。店は歴史を感じる旧街道筋の一軒。知る人ぞ知る名店らしい。けれども、実に素直な造りで押しつけがましさがない。

食事のできる2階の窓から烏帽子岳が見えると聞いていたので、階段を上らせてもらうと、畳の上にご主人とおぼしき方がごろりと寝ておられる。なるほど、この風貌にこの店構えに納得。窓越しに山を見ようとするが、山頂に大きな雲がある。黙ってこっそりと引き上げようと思っていたのだけれど、体を起こされたので、「○○さんの友人で山を描きに来まして…」と事情を説明。

上田の空気が頭にあるうちに

折角なので、これぞ店名のルヴァン(酵母)そのもののクロワッサンとコーヒーをいただいていると、雲が取れてきて烏帽子が見えてきた。

しかし、簡単に山を描けると思ったら大きな間違い。まして数時間麓でうろうろしたところで、大した絵が描けるはずがない。それはわかっているのだが…。風景とはよく言ったもので、信州の風、空気を記憶するしかない。

「松本あたりに行くと、アルプスが見えていいけどねえ…」とご主人。脳裏にその風景が浮かぶ。地図を見ると、ここからそう遠くないが、残念ながらタイムリミット。

帰り道、高速道路沿いの満開の葛(くず)の花が気になってしょうがない。昨年はこの花をあまり見かけなかったので、今年こそ絵を描こうと思っていたからだ。大きな葉に隠れるように咲いているからだろうか。とても鮮やかな花なのにあまり人目につかない。

帰宅して、まだ頭の中に上田の空気が残っているうちに絵筆をとることにした。(画家)

ごみ焼却発電を市役所など41施設に供給 県内初「自己託送」つくば市

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つくば市のごみ焼却施設、つくばサステナスクエア=同市水守

電気料金が値上がりする中、つくば市は、市のごみ焼却施設、つくばサステナスクエア(同市水守)で発電した電力の一部を、市役所本庁舎など41施設に供給する「自己託送」と呼ばれる事業を10月1日から開始したと発表した。自己託送は東京都八王子市や千葉県船橋市などで実施されているが、県内市町村では初めてという。

年に電力料金6890万円削減

導入により、41施設の電力料金が年約6890万円削減でき、二酸化炭素など温室効果ガスの排出量を年約1900トン減らすことができるという。41施設は市役所のほか、交流センター、市立保育所、老人福祉センター、体育館など。

自己託送は、自家発電設備で発電した電力を、電力会社の送電網を使って、遠隔地にある自己所有の施設に送電し供給する事業。2013年に制度が始まったが、電力需要の計画値と実績値にずれがあるとペナルティーを科されるなどのためなかなか普及しなかった。

同市のごみ焼却施設では年約2600万キロワット時を発電している。約1000万キロワット時を自家消費し、残り約1600万キロワット時は売電し、年約1億7890万円の売電収入があった。

売電していた約1600万キロワット時のうち、41施設の必要電力量の7割にあたる420万キロワット時をごみ焼却施設から供給する。7割にとどめるのはペナルティーを避けるため。残り3割は新電力のアーバンエナジー(横浜市)から、廃棄物発電や木質バイオマス発電、太陽光発電などの電力を購入する。ごみ焼却発電の残り約1180万キロワット時は引き続き売電する。

自己託送により、売電収入はこれまでよ4110万円減り約1億260万円となるが、41施設の電力料金が年約2億2570円から約1億1570円に減るため、差し引き6890万円の節約になる見込み。

41施設の導入期間は10月1日から2025年9月末までの3年間。市の他の施設も電力の契約更新時期に合わせ、電気料金の変動動向を見ながら、順次、自己託送に切り替えていくとしている。

魔女のフェスタ4回目は「秋の収穫祭」 11月12日に旧筑波小跡

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5月開催の魔女のフェスタのトークショー。左端がいしざきさん=つくば市国松、旧筑波小玄関階段

インターナショナルスクール計画が浮上した旧筑波小学校跡(つくば市国松)で、11月12日に「魔女のフェスタ・秋の収穫祭」が開かれる。同小跡でのフェスタ開催は4回目、主催者のいしざき緑子(魔女の学校主宰者)さんは今回のテーマに「星の子どもたち・土とおとなたち」を掲げた。

いしざきさんは、コロナ禍で加速したオンライン授業をはじめとするIT化で、子供たちの個性を発揮する場が損なわれつつある、と危機感を抱く。「星の子どもたち」は、一人ひとりの輝く星をいっぱいに輝かせてあげたいとの願いを込めての企画だそう。子供たちの自由なお店屋さんごっこ用に1教室を充てる「子魔女商店街」をメーンに、手作りのゲームやアート作品、マント作りなどユニークな店舗が軒を並べる。子供たちが一日中遊べたり、お母さんたちが交流出来るような場を用意する。

「土と大人たち」は、足元の大地と繋がりながら様々な人々が自然と共鳴し合おうと呼びかける。ジャンベやディジュリジュなど様々な民族楽器の演奏、踊り、パレードなどで来場者と一緒に盛り上げる。ステージでは群馬県館林市の常楽寺から池田元用住職を迎えてのフリートーク式お悩み相談、デザイナーのルウさんによる「ファッションは生き方」テーマのトークショー、ミュージシャンの奈良大介さんによる野外ライブなどが予定されている。

祭りは、校庭に飲食店のキッチンカーや模擬店が並び、3階建ての校舎にはアクセサリー、フラワーアレンジメントなどの手作り品、占いやアロマセラピー、ハーブを利用した癒し療法の店が出来る。3階の音楽教室ではライブイベントが行われ、ベリーダンスのパフォーマンスもある。魔女の学校関係者、近隣の人たちが一緒になって祭りを盛り上げる。

前回開催時、校庭の駐車場は来場者の車両で早々に埋まり、キッチンカー前には行列が出来た

魔女のフェスタは回を重ねるごとに盛況になり、参加者も広範になった。ことし5月の開催では2000人を超える入場者があり、学校前の狭い市道には車があふれ、警察車両が出動する騒ぎもあった。いしざきさんらは新たな駐車場確保など、地元との連携に腐心する。

いしざきさんによれば、魔女のフェスタの趣旨は「魔法のように見せられているものを追い求め消費することよりも、一人ひとりが自分のなかにある魔法に気づき、自らの手で生み出した魔法で誰かを少しだけ幸せにする、その魔法が多様であればあるほど、魔法が豊かな化学反応となり、コミュニティーに循環していくという社会実験の場」なのだそうだ。「ぜひ、会場に足を運んで誰かの魔法にかかりにきてほしい。魔法を外に求めるのではなく自分のなかに眠る魔法に目覚めてもらえたら」と語る。

旧筑波小学校は2018年に閉校。跡地利用は決まらずにいたが、茨城県の誘致したグローバル・スクールス・ファウンデーション(GSF)によるインターナショナルスクールとしての利活用構想が浮上した。9月中、地元との二度の意見交換会(9月27日付)が開かれている。(榎田智司)

大動脈解離 医療と運 《くずかごの唄》117

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イラストは筆者

【コラム・奥井登美子】夫が76歳のときだった。元気でジョギングが大好き。「東京で会議があるので、皇居のまわりを3周してから行く」といって出かけていった。

「モシモシ。奥井清さんのお宅ですか?」
「ハイ」
「こちら東京医科歯科大学病院の救急医のHと申します。奥井さんが救急搬送されました。検査をしたいのですが、家族のサインが必要です。15分以内に病院に来てもらいたいと思います」
「意識はありますか?」
「意識はありません。早くしないと呼吸が止まる可能性もあります」

病院は御茶ノ水駅の近くだ。空を飛んでいきたいが、それでも土浦から15分は無理。どうしよう。医者の兄は千葉で、1時間近くかかる。娘は世田谷。タクシーで30分はかかる。困った。

呼吸が止まるかもしれないと言われた。いったぃどうしたのだろう。タケちゃんしかいない。私は祈るような気持ちで、文京区白山の弟の加藤尚武に電話してみた。

「10分以内に行けるよ。大丈夫すぐ行く」

手早い技術と処置が命を救ってくれた

外科医の兄が次の日、動脈乖離(かいり)の国際的専門医、増田政久先生を千葉から連れてきてくれた。

「運がよかったですね。救急車がこの病院へ連れてきてくれたこと。血胸(けっきょう)を抜く技術が格段に優れています。家族がすぐに来てくれたこと。どうやら、動脈の中膜(ちゅうまく)が乖離して、肺にたまって、呼吸困難になり、まだわかりませんが、脳へ行く血管も保護されたようです」

大動脈の37センチ解離だった。肺にたまった血液が呼吸を止める寸前に、ドレーンを使って血胸を抜いてくれた。この病院ならではの、手早い技術と処置が命を救ってくれた。脳へ行く血管の1センチ下から乖離したおかげで、脳の機能も保存された。

人間の死と生が運で決まることもあるのだ。(随筆家、薬剤師)

「後援会長だから」は事実と異なる 名誉市民選定でつくば市長釈明

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市議会で名誉市民の選定について提案する五十嵐立青市長

つくば市9月議会最終日の6日、本会議が開かれ、五十嵐立青市長は、同市の名誉市民に、井坂敦實さんと沼尻博さんの2人を選定することを求める議案を提案した。

井坂さんは元筑波町長、沼尻さんは五十嵐市長の政治団体の前後援会長。本会議に先立って開かれた議会運営委員会(小野泰宏委員長)では沼尻さんに対し、小森谷さやか市議(市民ネット)から「市長の後援会長だから、という指摘が市民から出ることが予想される」などの質問が出て、五十嵐市長は「『後援会長だから』は事実と異なる」などと釈明した。

本会議の審議では、人事案件のため質疑や討論は実施されず、共産党の2人が議場を退席し、全会一致で可決された。

ノーベル賞と五輪最多金メダルの3人だけ

つくば市の名誉市民は条例で、社会の発展に著しい功績があり、市民の誇りとして等しく尊敬される者に贈る称号とされる。これまで選定された名誉市民は、いずれもノーベル物理学賞を受賞した江崎玲於奈さんと小林誠さん、オリンピックで国内最多の金メダル8つを獲得した体操選手の加藤澤男さんの世界的に活躍した3人のみ。

市は昨年5月、名誉市民候補者選定検討会議(座長・松本玲子副市長)を開き「これまで雲の上の方々が選ばれてきたが、地域で頑張っている方を積極的に選定していきたい」などとして、条例は改正せず、選定基準を変更した。変更後、最初の名誉市民として井坂さんと沼尻さんが選定された。

沼尻さんについて五十嵐市長は、議会運営委員会で「(後援会長だからという)ご指摘は確かにあると考えたが、プロセスは、各担当課から推薦があり、選定会議で決定され、議会に上程される」とし「私自身も名前を見たとき、後援会長であることはどうだろうなと思ったが、一方で沼尻会長のこれまでの実績が評価されるものなので、後援会長だから名誉市民になってはいけないというのは逆にそれはそれで行政をゆがめてしまうと考えた」と話した。

一方で「事実は違うが、後援会長だから選任されたという声が出る可能性があると考えたので、(今年8月の)選定会議で選定された後に、私自身が沼尻会長のところに行き『実は今、名誉市民の候補者に上がりました』という話をした。併せて『もし名誉市民となれば、私の後援会というのではなくて、市民全体の名誉市民なので、後援会長はご退任いただくのがいい』という話をして、『分かった』という話をいただいたので、先月末に後援会の理事会を開催し、正式に後援会長を勇退いただき、後援会の会員でもなくなっていただいた」と釈明した。6日時点で後援会長は空席のままという。

同委員会ではさらに塚本洋二市議(自民党政清クラブ)から「昨年5月の候補者選定検討会議で、業界からの推薦がふさわしいという話が出ているが、今回、どういった団体から推薦がきていたのか」、鈴木富士雄市議(同)からは「(2人を候補者として選定した)今年8月の会議録が非公開になっている。情報公開を希望する人には公開してはどうか」などの質問が出て、篠塚英司総務部長は団体推薦について「今回は業界からの推薦はなかった。団体ではなく(市役所内の)各部局からの推薦。井坂さんは教育局、沼尻さんは経済部からの推薦」だったとし、会議禄の公開については「候補者の個人情報を扱うため、会議そのものを非公開で開催している」とした。

委員会での市の説明によると、名誉市民の選定理由はそれぞれ、井坂さんは元筑波町文化財保護審議会委員、元市文化財保護指導員及び郷土史家として長年にわたり各種文化財の調査、保護、普及に従事し、市の学術や文化の振興に寄与したこと、沼尻さんは、市谷田部商工会長、市商工会長、県商工会連合会会長を務め、地域経済の発展に寄与したことなど。11月30日のつくば市民の日に表彰する。今後、毎年、何人を名誉市民として選定するかは未定という。

五十嵐市長は議会で可決後、自身のSNSで「つくばの政治のこれまでを考えれば『後援会長だから選ばれた』という事実と異なる話が出ると思い、沼尻氏に後援会長についてご勇退いただくことにした。元より沼尻氏からすれば、私の後援会長などという役職は人生晩年のおまけのような話なので、その圧倒的な功績とは切り離されるものと考えている」などとする見解を発信した。(鈴木宏子)

山本美和市議が県議選立候補へ つくば市区

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山本美和氏

つくば市9月議会最終日の6日、山本美和氏(52)=公明=が市議を辞職した。任期満了に伴い12月2日告示、11日投開票で行われる県議選つくば市区(定数5)に同党公認で立候補する。県議を4期16年務める同党の田村けい子氏の後任候補となる。

山本氏は「教育や福祉など基礎自治体の現場でいろいろなことを進めていくためには、県議会や県の取り組みや支えが大きい。市議の経験を生かして県議会に挑戦していきたい」などと話す。

教員を目指し教育学部で学んだ経験から、教育の大切さを強調し、不登校や発達障害などのほか、教員のなり手不足など教育現場の課題に対し「県という単位で、教育の根本に向き合い、できる限りのことをやっていきたい」と語る。

公約として①いじめ、虐待、ひきこもり、ヤングケアラー、産後うつ、一人暮らし高齢者、外国人などの孤独、孤立対策のための居場所づくり②国際会議等の誘致を図り、つくばの自然観光の魅力度アップ③県立高校対策、教員不足対策、特別支援教育、多様な学びの場など適正な教育環境の整備ーなどを掲げる。

山本氏は東京都練馬区出身、創価大学教育学部卒、同大学職員を経て、市議を4期14年務め、副議長などを歴任した。ほかに県立土浦一高PTA会長を務めた。現在、党県本部女性局次長。

県議選つくば市区をめぐっては、現職5人のうち星田弘司氏=自民=、鈴木将氏=同=、山中たい子氏=共産=、塚本一也氏=自民=の4人が再選を目指しているほか、新人で元つくば市議の宇野信子氏(57)=つくば・市民ネットワーク=が立候補を表明している。ほかに複数の名前が挙がっている。

「おみたまヨーグルト」 《日本一の湖のほとりにある街の話》4

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【コラム・若田部哲】夏。小美玉市の畑では「おみたまピラミッド」と呼ばれる、緑色の巨大な堤防のようなものが築かれます。その正体は、酪農家が育てた高さ4メートルにもなるトウモロコシを、刈り取り破砕して、ショベルカーやブルドーザーなどの重機でうず高く積み上げたもの。まるで土木工事のようですが、これを乳酸発酵させることで、乳牛のための良質な飼料となるのだそうです。

茨城県No.1の生乳生産地であり、2018年には「第1回全国ヨーグルトサミットin小美玉」が開催され、2日間で約4万人を動員した酪農王国・小美玉市。今回は、同市で30年以上にわたり、良質な乳製品を作り続けてきた「小美玉ふるさと食品公社」の木村工場長に、同社のヨーグルトのおいしさの秘密について伺いました。

おいしさの下地として、まず木村さんが挙げたのが、同社の前身である堅倉(かたくら)村畜牛組合が掲げた「土づくり・草づくり・牛づくり・人づくり」というモットー。冒頭で紹介した「おみたまピラミッド」は、まさにその言葉の象徴となる風景なのです。

そして次の秘密が、小美玉市の酪農家の密度の高さ。「酪農」といえば、多くの方はまず北海道を連想するかと思いますが、北海道は広大なため、各酪農家の距離が離れています。それに対し、小美玉は日本一酪農家の密度が高いため、生乳を速やかに酪農家から加工場である公社まで運搬することが可能です。

ヨーグルトは生乳の鮮度が命

ヨーグルトの原料となる生乳は鮮度が命のため、このスピード感は製品の品質向上のための大きなメリット。毎朝新鮮な生乳を酪農家から集め、少しでも鮮度が落ちないうちに加工するという基本に忠実な作り方が、同社のヨーグルトのおいしさの何よりのポイントなのだそうです。

さらに、乳酸菌がいかに心地よく乳製品にしてくれるか、温度・時間の管理がキモであり、酸味・甘味・なめらかさ・もっちり感、そのどれを最大限引き出すかが腕の見せどころとのこと。同社はその確かな加工技術により、看板商品「おみたまヨーグルト」のほか、同市産のフルーツを用いた季節ごとの小ロット多品種展開を行っています。

酪農には、観光牧場的方向性と生産品質向上の方向性があるなかで、あくまで品質での勝負・食品加工での認知向上を図っていきたいとの木村さんのお話でした。

6月には、パッケージにもこだわった新商品「OMIYOG CRAFT」も発売され、さらに展開が拡大していく小美玉のヨーグルト。全国随一の酪農環境が生み出す味わいを、ぜひお楽しみください。(土浦市職員)

文章を磨き上げる速記者の腕 つくば 竹島由美子さん【ひと】

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竹島さん。使い慣れたパソコンの前が速記仕事の定位置=つくば市松代

つくば市松代の竹島由美子さん(74)は51年にわたり、速記者という仕事に一筋に向き合ってきた。現在は都内の速記事務所から委託を受け、自宅に届く講演会やインタビューの録音をパソコンで文字に起こす仕事を続けている。現場に出向く仕事はほとんどなくなり、速記の符号に出番はないが、培った技術を生かし仕事に磨きをかけている。

速記は、簡単な線や点でできた符号などを使って、人が話す言葉をその場ですぐさま書きとり、それを解読して文章に書き直すまでの作業を指す。

竹島さんは「符号の出番がなくなってきたことは寂しいが、技術の進歩に助けられて仕事を続けてこられた」と話す。コロナ禍で仕事がキャンセルになったことがあったが、仕事が物心両面で支えになっているという。時代とともに新たな言葉が生まれたり、流行したりする。これからも毎日2紙の全国紙に目を通して話題や言葉にアンテナを張り、レベルアップを図っていきたいという。

アナログ録音機で独学

東京生まれ。中学生の頃から作文や感想文を書くのが好きで、子ども向けの雑誌に載っていた「速記文字を使えば人の話が書ける」という速記専門学校の宣伝文句にひかれたのが始まり。当時は速記学校の募集広告が多く見られ、「就職したら速記を勉強しよう」と決めたという。

高校卒業後、比較的休みの多い学校の事務職員なら速記を勉強するのに都合が良いと考え、明治大学の採用試験を受けて職員に採用された。

大学から帰宅すると速記に独学で取り組んだ。アイウエオの五十音の符号を覚えてつなげるだけでは話すスピードに追いつけず、さまざまな略字が用いられる。それらの符号を覚え、自分でアナログの音声録音機(オープンリールデッキ)に吹き込んだ朗読を再生し、速記符号で書く作業を繰り返した。「言葉を聞いて自然に手が動くまで、根気よく練習した」と振り返る。

もっと速記の腕を上げようと週末に速記学校に通い、大学職員になって3年目に日本速記協会が実施する技能検定試験を受けて3級に合格した。

合格から2年後に大学を退職し、速記事務所に就職して速記者の道を歩むことにした。「速記の仕事は私に合っていました。会議やインタビューで未知の人や有名人に会えて、録音した話はためになった上にお金がもらえる」

この頃、大学の教職員組合の文化祭で知り合った男性と交際していたが、新たな船出の時期、彼は会社の仕事で海外にいた。帰国を待って報告すると、安定した職場を辞めたことを叱責され恋は終わった。

速記の符号と竹島さんによる文字起こし

速記者として充実した毎日を送りながら、猛勉強して技能検定2級に合格した。2級検定は分速280字のスピードと文章の正確性が求められ、合格率はおおよそ20%と狭き門だ。

フリーの速記者を経て32歳で東京速記士会(東京・品川)に入会し、先輩の速記士、竹島茂さん(1925-2012)に会った。東京大学文学部卒の竹島さんは速記の仲間たちから一目置かれる存在だった。

5年後の1985年、竹島さんがつくばに創業した地域出版社「STEP」の社員となり、活動の場を東京からつくばに移した。「つくばの個性を生かしたまちづくりに向けた出版活動」という考えに共感したことが大きかった。

社長の竹島さんの片腕となり、月刊オピニオン誌『筑波の友』の発刊や、筑波山や霞ケ浦に関する書籍、研究者の研究成果などの出版に奔走した。53歳で竹島さんと結婚。10年前に夫竹島さんを見送り、会社は廃業(2016年)したが今も現役の速記者としてパソコンに向き合っている。

速記を取らないデジタル環境

50年経って速記者の環境は大きく変わった。仕事を始めた頃は重いアナログ録音機とコード、マイクを提げて現場に行き、全ての発言を録音することに集中した。その後録音した音声を聞きながら速記し、万年筆で原稿用紙に書き直した。

今は手書きの速記を取らず、小型のICレコーダーなどで録音した音声をパソコンに移し、音声を聞きながら直接パソコンに入力する方式が一般的になった。議会の議事録などありのままを記録することが求められるケースもあるが、「講演会やインタビューなどは誰もが読みやすい文章にするのが速記者の仕事」という竹島さん。

「意味が分かりづらい話し言葉や重複している表現を整文するなど、文章を磨きあげるのは速記者の腕にかかっている」と現役の速記者としての意気込みを語る。(橋立多美)