日曜日, 12月 4, 2022
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「後援会長だから」は事実と異なる 名誉市民選定でつくば市長釈明

つくば市9月議会最終日の6日、本会議が開かれ、五十嵐立青市長は、同市の名誉市民に、井坂敦實さんと沼尻博さんの2人を選定することを求める議案を提案した。

井坂さんは元筑波町長、沼尻さんは五十嵐市長の政治団体の前後援会長。本会議に先立って開かれた議会運営委員会(小野泰宏委員長)では沼尻さんに対し、小森谷さやか市議(市民ネット)から「市長の後援会長だから、という指摘が市民から出ることが予想される」などの質問が出て、五十嵐市長は「『後援会長だから』は事実と異なる」などと釈明した。

本会議の審議では、人事案件のため質疑や討論は実施されず、共産党の2人が議場を退席し、全会一致で可決された。

ノーベル賞と五輪最多金メダルの3人だけ

つくば市の名誉市民は条例で、社会の発展に著しい功績があり、市民の誇りとして等しく尊敬される者に贈る称号とされる。これまで選定された名誉市民は、いずれもノーベル物理学賞を受賞した江崎玲於奈さんと小林誠さん、オリンピックで国内最多の金メダル8つを獲得した体操選手の加藤澤男さんの世界的に活躍した3人のみ。

市は昨年5月、名誉市民候補者選定検討会議(座長・松本玲子副市長)を開き「これまで雲の上の方々が選ばれてきたが、地域で頑張っている方を積極的に選定していきたい」などとして、条例は改正せず、選定基準を変更した。変更後、最初の名誉市民として井坂さんと沼尻さんが選定された。

沼尻さんについて五十嵐市長は、議会運営委員会で「(後援会長だからという)ご指摘は確かにあると考えたが、プロセスは、各担当課から推薦があり、選定会議で決定され、議会に上程される」とし「私自身も名前を見たとき、後援会長であることはどうだろうなと思ったが、一方で沼尻会長のこれまでの実績が評価されるものなので、後援会長だから名誉市民になってはいけないというのは逆にそれはそれで行政をゆがめてしまうと考えた」と話した。

一方で「事実は違うが、後援会長だから選任されたという声が出る可能性があると考えたので、(今年8月の)選定会議で選定された後に、私自身が沼尻会長のところに行き『実は今、名誉市民の候補者に上がりました』という話をした。併せて『もし名誉市民となれば、私の後援会というのではなくて、市民全体の名誉市民なので、後援会長はご退任いただくのがいい』という話をして、『分かった』という話をいただいたので、先月末に後援会の理事会を開催し、正式に後援会長を勇退いただき、後援会の会員でもなくなっていただいた」と釈明した。6日時点で後援会長は空席のままという。

同委員会ではさらに塚本洋二市議(自民党政清クラブ)から「昨年5月の候補者選定検討会議で、業界からの推薦がふさわしいという話が出ているが、今回、どういった団体から推薦がきていたのか」、鈴木富士雄市議(同)からは「(2人を候補者として選定した)今年8月の会議録が非公開になっている。情報公開を希望する人には公開してはどうか」などの質問が出て、篠塚英司総務部長は団体推薦について「今回は業界からの推薦はなかった。団体ではなく(市役所内の)各部局からの推薦。井坂さんは教育局、沼尻さんは経済部からの推薦」だったとし、会議禄の公開については「候補者の個人情報を扱うため、会議そのものを非公開で開催している」とした。

委員会での市の説明によると、名誉市民の選定理由はそれぞれ、井坂さんは元筑波町文化財保護審議会委員、元市文化財保護指導員及び郷土史家として長年にわたり各種文化財の調査、保護、普及に従事し、市の学術や文化の振興に寄与したこと、沼尻さんは、市谷田部商工会長、市商工会長、県商工会連合会会長を務め、地域経済の発展に寄与したことなど。11月30日のつくば市民の日に表彰する。今後、毎年、何人を名誉市民として選定するかは未定という。

五十嵐市長は議会で可決後、自身のSNSで「つくばの政治のこれまでを考えれば『後援会長だから選ばれた』という事実と異なる話が出ると思い、沼尻氏に後援会長についてご勇退いただくことにした。元より沼尻氏からすれば、私の後援会長などという役職は人生晩年のおまけのような話なので、その圧倒的な功績とは切り離されるものと考えている」などとする見解を発信した。(鈴木宏子)

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